やる夫+まとめ -戦国系-

戦国系やる夫シリーズのまとめを

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やる夫で学ぶ柳生一族 その66 去りゆく人々


879 名前:1[saga] 投稿日:2014/01/19(日) 23:33:24 ID:hVnTAnV60
 このスレは、「柳生新陰流」を担った剣豪の一族「柳生一族」を
史実をベースとしつつ、適当にエピソードを盛り込んでいく形で紹介するスレです。


【今回のメイン柳生 : 柳生但馬守宗矩(やぎゅう たじまのかみ むねのり)
             柳生十兵衛三厳(やぎゅう じゅうべえ みつよし)
             柳生主膳宗冬(やぎゅう しゅぜん むねふゆ)】

   / ̄ ̄\
  / ノ  \ \
 |  .(●)(●)  |        大和柳生藩初代藩主にして柳生家の当主、
. |  (__人__)  |        そして徳川将軍家剣術指南役、柳生但馬守宗矩だろ。
  |    `⌒´  |    ) ;;;;).  常識的に考えて…。
.  |        |    .) ;;;;)
.  ヽ       }   /;;/
   ヽ     ノ   .l;;,´
. /    ∩ ノ)━・'
 (  \ /|_ノ ヽ
. \  ""  /_ノ  |
   \ /___/

                  ,ヘ
      ____      / /
     /\  /\   / /
   /( ⌒)  (⌒)\/  /    柳生家の嫡男、柳生十兵衛三厳だお!
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\ / 
  |     |r┬-|       |
  \     ` ー'´     /
  /          \
 /             \
/  /\           ヽ
 /   \          ノ
U      ヽ        ノ


    / ̄ ̄\
  /  ⌒  ⌒\
  /   (⌒) (⌒)ヽ    柳生家の三男、柳生主膳宗冬です。
 .|    (__人__) |
 .|      `⌒´  |
 ヽ         /
 / ヽ       ノヽ
/           ヾ

881 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/19(日) 23:36:31 ID:hVnTAnV60

>>1からのお願いコーナー】
 毎度お馴染み、今回も次回(その67)の解説役を投票で決めたく。
ルールは以下の通りでアリマス。

 ・ 支援の際、以下の条件を満たすキャラについて名前なりAAなりを挙げて頂いた後、
  集計を行い、投票数が最も多かったキャラを次回の解説役にする。
  (例:支援。○○(キャラ名)とかでOK。作品名もあると更に吉) ※一応、1人1票でお願いします。

 【条件】
 ・ 女性キャラ。または外観が女性のキャラ(女装美少年込み)
 ・ AAが複数ある(できれば20行以下のバストアップAAが3種類以上があると嬉しい)

 既出キャラ有りなので長門なり翠星石なりも投票数次第で再登場可でアリマス。
でもできれば作中の登場人物に割り振り済みのキャラはややこしいのでご勘弁をば。

 ちなみに、票が同数のキャラが複数いた場合、恐縮ですが、その中から>>1が使いやすいキャラを
選ばせていただく所存(AAの使い勝手がいいとか、そのキャラを知ってるとか)。
あと、解説役の相方は>>1が適当にチョイスします。
よろしゅうですー。

【過去、投票で決まった解説役-1】
 その13 : マシロくん(舞-乙HiME)                 ......その32 : 閻魔あい(地獄少女)
 その14 : 渡良瀬準(はぴねす!).                   ..     : 輪入道・骨女・一目連・山童・きくり(地獄少女)
 その15 : 佐々木(涼宮ハルヒの憂鬱)                .その33 : ドロッセル(ファイヤボール)
 その16 : 綾崎ハーマイオニー(ハヤテのごとく!).        ..     .: ゲデヒトニス(ファイヤボール)&AA色々
 その17 : 宮小路瑞穂(乙女はお姉さまに恋してる)       ..その34 : ゆの(ひだまりスケッチ)
 その18 : 菊地真(THE IDOLM@STER)              ....     .: 宮子・ヒロ・沙英・吉野家先生(ひだまりスケッチ)
 その19 : 木下秀吉(バカとテストと召喚獣).           ....その35 : 山口如月(GA 芸術家アートデザインクラス)
 その20 : ドリィ&グラァ(うたわれるもの)             ..      大道雅 (GA 芸術科アートデザインクラス)
 その21 : 祇堂鞠也(まりあ†ほりっく).                .その36 : 田中井律(けいおん!)
 その22 : 大佛はずむ(かしまし)                 ......      秋山澪(けいおん!)
 その23 : マコ(みなみけ).                      ....その37 : イカ娘(侵略!イカ娘)
 その24 : 佐々木(涼宮ハルヒの憂鬱) ※2回目.        .....      諌山黄泉(喰霊-零-)
 その25 : 渡良瀬準(はぴねす!) ※2回目             その38 : なし
.      : シモン(下妻市非公式マスコット)            ..その39 : 羽衣狐(ぬらりひょんの孫)
 その26 : 藤岡ハルヒ(桜蘭高校ホスト部)            ....      三浦あずさ(THE IDOLM@STER)
.      : 須王環(桜蘭高校ホスト部)              ......その40 : 神代マヤ(世紀末オカルト学院)
 その27 : 宮小路瑞穂(乙女はお姉さまに恋してる) ※2回目        ケンシロウ(北斗の拳)
.      : 菊地真(THE IDOLM@STER) ※2回目         ..その41 : インデックス&上条当麻(とある魔術の禁書目録)
 その28 : ティエリア・アーデ(機動戦士ガンダム00)       ..      ナージャ・アップルフィールド(明日のナージャ)
 その29 : 草薙素子(攻殻機動隊)                  .その42 : 佐々木(涼宮ハルヒの憂鬱) ※4回目.
.      : タチコマ(攻殻機動隊)                 ......      渡良瀬準(はぴねす!) ※4回目
 その30 : 渡良瀬準(はぴねす!) ※3回目           ......その43 : ラミア・ラヴレス(スーパーロボット大戦)
.      : 木下秀吉(バカとテストと召喚獣) ※2回目      ...      ゆっくり霊夢&魔理沙(東方Project)
 その31 : 佐々木(涼宮ハルヒの憂鬱) ※3回目          .その44 : 嵐山歩鳥(それでも町は廻っている)
.      : レベッカ宮本(ぱにぽに)                .....      辰野トシ子(それでも町は廻っている)

882 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/19(日) 23:37:08 ID:hVnTAnV60

【過去、投票で決まった解説役-2(今回含む)】
 その45 : イカ娘(侵略!イカ娘) ※2回目           ..... その66 : ミカサ・アッカーマン(進撃の巨人)
       キュウべえ(魔法少女まどか☆マギカ)                月影ゆり(ハートキャッチプリキュア)
 その46 : 来海えりか(ハートキャッチプリキュア)        .
       花咲つぼみ(ハートキャッチプリキュア)        .
 その47 : 佐々木(涼宮ハルヒの憂鬱) ※5回目         .
       泉こなた(らき☆すた)                  
 その48 : 秋月涼(THE IDOLM@STER DearlyStars)       .
       秋月律子(THE IDOLM@STER)           ......
 その49 : 泉野明(機動警察パトレイバー)           ....
       シャーロック・シェリンフォード(ミルキィホームズ)  
 その50 : 佐倉杏子(魔法少女まどか☆マギカ)         ..
       巴マミ(魔法少女まどか☆マギカ)           ....
 その51 : セシリア・オルコット(インフィニット・ストラトス)    
       やらない夫                        ....
 その52 : 佐々木(涼宮ハルヒの憂鬱) ※6回目         .
       キョン子(涼宮ハルヒの憂鬱@二次創作)      .
 その53 : ヘンゼル(BLACK LAGOON)              .
       グレーテル(BLACK LAGOON)            
 その54 : イカ娘(侵略!イカ娘) ※3回目           .....
       インデックス(とある魔術の禁書目録) ※2回目   
 その55 : ドラゴンキッド(TIGER&BUNNY)            
        暁美ほむら(魔法少女まどか☆マギカ)       ...
 その56 : 佐々木(涼宮ハルヒの憂鬱) ※7回目         .
        セイバー(Fate/stay night)               ..
 その57 : ニャル子(這い寄れ!ニャル子さん)        .....
       柳生九兵衛(銀魂)                     .
 その58 : 比良坂初音(アトラク=ナクア)            ...
       綾崎ハーマイオニー(ハヤテのごとく!) ※2回目  .
 その59 : 邪神モッコス(ゼノサーガフィギュア)        ......
       柏崎星奈(僕は友達が少ない)           ......
 その60 : 長門有希(涼宮ハルヒの憂鬱) ※2回目       ...
       綾波レイ(新世紀エヴァンゲリオン)          ..
 その61 : みどろさん(涅槃姫みどろ)              .....
       輿水幸子(アイドルマスター シンデレラガールズ)  .
 その62 : 藤乃静留(舞-HIME)                   .
       赤セイバー(Fate Extra)                
 その63 : ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール(ゼロの使い魔)
       タバサ(ゼロの使い魔)
 その64 : イカ娘(侵略!イカ娘) ※4回目
       オリオトライ・真喜子(境界線上のホライゾン)
 その65 : 佐々木(涼宮ハルヒの憂鬱) ※8回目
        八雲紫(東方)
 外伝6 : 中野梓(けいおん!)




883 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/19(日) 23:38:59 ID:hVnTAnV60

【寛永十九年(1642)時の柳生一族系譜】

  大膳長永
     :
  <柳生家>
     :
    ├─────┐
  柳生永珍   中坊源専
     :
    ├─────┐
    家厳      重厳
    |    (七郎左衛門)
    |     (松吟庵)
    ├───────────────────────────────────────────┐
    宗厳                                                              .妹
  (新左衛門)                         .【江戸柳生】                             |
   (石舟斎)                        .(大和柳生藩)                          <幸徳井家>
    ├───┬───┬────┬───────┐                                |
    厳勝   久斎   徳斎     宗章          宗矩                               友景
  (新次郎)             (五郎右衛門).     (又右衛門)                              .|
    |                            (但馬守)                                |
    |   【尾張柳生】                   |                                  |
    ├────┬────┬────┐        ├─────┬─────┬─────┐       .|
    純厳    利厳.     妹     厳倚      三厳       友矩      宗冬      .六丸    友種
   (久三郎)  (兵庫助).         (権右衛門)   .(十兵衛)    .(左門)     .(主膳)
           |                   (幼名:七郎) .(刑部少輔) (幼名:又十郎)
           |
           ├────┬────┐
          .清厳    .利方     厳包
        .(新左衛門) (茂左衛門) .(七郎兵衛)

884 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/19(日) 23:39:48 ID:hVnTAnV60
【第1部(その1~11)のあらすじ】
 時は戦国、乱世の時代。
大和国柳生庄の領主、柳生新左衛門宗厳は、上泉伊勢守秀綱創始の新陰流の正統を継ぎ、
後に名を石舟斎とあらため、その剣名を天下に上げた。
しかし、長男新次郎厳勝の不具廃嫡、豊臣家による所領の没収、
新次郎の長男、久三郎純厳の死など、柳生家に辛く重い苦難が襲い掛かる。
だが、徳川家康の招きに応じ、「無刀取り」を以って家康に指南を請われた際、
末子・又右衛門宗矩を推挙したことで、再び柳生家にも光が差す。
その後、関が原の戦にて徳川家に味方したことにより、柳生家は旧領を回復、
更に家康が幕府を開いたことで、宗矩が将軍家剣術指南役となり、
柳生家、そして柳生家の新陰流…「柳生新陰流」は、一気に繁栄の路を進む。
そして、柳生家の家督を宗矩に、新陰流の正統を兵庫助に継がせた石舟斎は、
慶長六年(1611)、78年の生涯に幕を閉じたのであった…。

【第2部前編(その12~24)のあらすじ】
 石舟斎の死後、宗矩は正式に家督を継ぎ、新たなる柳生家の当主となった。
またその翌年、柳生庄にて宗矩に待望の嫡男・七郎…後の柳生十兵衛三厳が誕生する。
そして、大坂の陣による豊臣家の滅亡、一代の英傑・徳川家康の死を以って、
戦国の世は完全に終りを告げ、新たな時代「江戸時代」が始まる。
その新しき世において、柳生家は将軍家指南役となった宗矩の「江戸柳生」、
尾張徳川家指南役となった兵庫助の「尾張柳生」の二家に分かれ、
宗矩は「坂崎事件」を解決するなど、剣術指南の枠を超えた才を発揮し、柳生家を発展させ、
兵庫助は新たな時代の剣、「直立たる身」の工夫を編み出し、新陰流を発展させる。
その後、時は寛永・三代将軍家光の世に移り、尾張においては後の柳生連也斎厳包こと新六が誕生、
江戸においては十兵衛が小姓を致仕するなどがあったが、その末に、遂に宗矩が諸大夫成を遂げる。
「柳生但馬守宗矩」がここに誕生したのである。

【第2部後編(その25~65)のあらすじ】
 晴れて但馬守となった宗矩だが、知己の禅僧・沢庵が紫衣事件で罪に問われ、
また自身も主君家光より難題を出されるなど、次々と苦難が立ちふさがる。
だが、大御所・秀忠の逝去によって赦免された沢庵より
「剣禅一致」を説いた「不動智神妙録」を受けた宗矩は、
真の大将の剣、『活人剣・治国平天下の剣』を確立することに成功、
これを家光に教授し、信任を確かなものにする。
そして、宗矩の惣目付就任、柳生藩一万石の大名への立身や、
柳生新陰流の全国への広がり、嫡男十兵衛の赦免など好事が続き、
途中、江戸時代最大の一揆「島原の乱」の発生や、次男・刑部少輔友矩が夭折するなど、
暗い影がないわけではなかったが、概ね、江戸柳生家は繁栄の絶頂を謳歌していた。

 そして、その頃の尾張柳生家では、兵庫助の三人の息子のうち、
長男であった清厳が島原にて討死するという悲劇があったものの、
末弟である七郎兵衛厳包が、その剣才を発揮し始めていたのであった…。

885 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/19(日) 23:44:43 ID:hVnTAnV60

 さて、時は寛永十九年(1642)、七月。
場所は虎ノ門・柳生家上屋敷前…。


                    (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ)
                    //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
   二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
   //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//_|   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
 ○====○====○====○===.|   |││││││││││││││││||  .||===○===○===○===○===○
                  |   |││││││││││││││││||  .||
                  |   |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴|| 柳 ||
                  |   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|| 生 ||
  ___________|   |││││││││││││││││||   ||____________
  \/\/\/\/\/\|   |││││││││││││││││||   ||\/\/\/\/\/\/
  /\/\/\/\/\/|   |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄``````````````````````````````` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

886 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/19(日) 23:45:20 ID:hVnTAnV60
     }     /   j! |             l       /
     l    , l   j!/l             l        /
     |   / |  ,.'/_.|             !      /
     {   {_ ィ  j! ! |             ,'     /
     l   | .! ., 'j!{. !           /      /
     ヽ.  | j,'  j!j |          /       /    ザッ
       ヽ l/  ,ハ....l         /      /
     . ...::::V'   j! ! `l        /      /
    :., ィ´    j! ,ィ  {        /      /
   , イ/    , イノ  ` 、         _. <
    ハ,lf,ニニフ// ´ , 、   ` ┬─ ‐ イ´  `::.
   {ヽt_, -彡'      `´   ..../    {l     ,:
   ` = ´            {ヽ  ィ彡|! . .::: ::'
                  lト、V/ , iノj..:: ' ´
                   l{__ハ_jノ'//
                  ` =‐ ´

887 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/19(日) 23:46:13 ID:hVnTAnV60
      _
  /■\|| 
 ( ´∀`, ||      あ、これは主膳様。
 (     ○    お帰りなさいませモナ。
 | |  ||    すぐおどきしますモナ。
 (_(__||


      / ̄ ̄\
    /  ⌒  ⌒\
    /   (⌒) (⌒)ヽ     ああ、いいよいいよ。
   .|    (__人__) |    なにかあったのかい?
   .|      `⌒´  |
   ヽ         /
   / ヽ       ノヽ
  /           ヾ

889 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/19(日) 23:47:45 ID:hVnTAnV60
      _
  /■\||    いえ、尾張様の御家中だという御仁が、
 ( ´∀`, ||   道に迷ったそうで、さっき行き先を案内したんですモナ
 (     ○
 | |  ||
 (_(__||


            / ̄ ̄\
          /─  ─  \
          ./(●) (●)   ヽ    ふーん、尾張ねえ。
         | (__人__)     |   .そういや下屋敷ならそんなに遠くないか。
          |  `⌒´       |
          ヽ         / 
            /ヽ        /\
          /

890 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/19(日) 23:48:33 ID:hVnTAnV60

    / ̄ ̄~\
  /  ─  ─\
  /   (-) (-)ヽ     …尾張と言えば、
 .|    (__人__)  |    あちらの柳生家の三男坊が、
 .|      (_/´  .|    .こちらに来たという噂を聞いたけど、どうなのかねえ…。
 ヽ         /
 /   ヽ     ノヽ      随分強いらしいけど。
./ /   ∩ノ ⊃|  |
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
 . \ /___ /

891 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/19(日) 23:49:20 ID:hVnTAnV60
             _. -―――- 、._
           /          `ヽ、
             /               \
           /                \
          ./                        、
         /                _      ',
       ./ `ー 、.       、 -=´、          ',         ま、兄上なら気になさるかもしれないけど、
      /  /.,:::::::ヽ    , ,:::::::::::、 ',          .i       僕には関係のない話かな。
     .,'  { {:::::::::i i    i i::::::::::::} }         |
     {   ゝ ー  '    ゝ -‐ ' ノ          |        それより、父上の御様子を見に行かないとね。
     {   /           ヽ          |
     i   {     i          }        |
      {   ゝ____ノ ゝ ________ ノ           |
     ヘ.                        /
       \                     /
        \                    ´
             ゙> 、_             / ̄  ̄ ヽ、
           i /          /        \
          / /                        ヽ

892 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/19(日) 23:50:25 ID:hVnTAnV60

=宗矩の寝室=

    ,---、    :|  ::::| |:::::::::|:::::::゙| |      |     \
    )~~~(    |  ::::| |:::::::l:|:l:::::゙| |      |     |\
    (====)   |  ::::| |:::::::::|:::::::゙| |      |     |:  \
 ̄ ̄ )__( ̄ ̄\ ::::| |:二二二]| |::: :: :: |     |:   \
               \| |.~ ̄| ̄~.| |艸   0:|     |
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |  ゚|゚  | |:: ::艸:::|:0    |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\  艸:|:: 艸  |
                        \  :|艸:: 艸::|
   __( ̄ ̄ ̄ )___        \|   ::艸|
   (  ,-一~'⌒⌒ヽ~ー`、         \   ::|
   \ ヽ、  ´ ,    ヽ   ヽ、          \  :|
     \ ヽ、   ' ,  、`   ヽ、            \|
       \ ヽ、             ヽ、            \
        \ ヽ、________,;)            \
         `ー────────'

894 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/19(日) 23:51:49 ID:hVnTAnV60

    あ゛~。
   生き返るのう……。

        ,-─‐──、
        /     u ゚ .\   ;:.
      l  U      ;  |_:;:災/⌒ '"⌒ヽ、
       |  ⌒   ⌒  | 災 ;:. ー     \
.      ! (=) (=) .|   災.    ,;    \,rー、
       ゝ (__人___)"' i'′⌒ ̄ ̄` ̄ ̄ ̄ヾ`ヽ  ヽ
       (  ヽ `⌒´  _ノ ヽ、____"___,、___ソノ___ノ
  ´ ´ `゚~゜´^" ´~`゚゜`⌒ ´"´´゚^゚^ ~゜゚`´^゙^ ^´'

          ___
         (⊃     \
       (⊃ _ノ  ヽ、_ \      父上、あんまり無理なさっては駄目ですお。
     (⊃  (ー)  (ー) u.\    もういい歳なんだし…。
    /|     (__人__)    |
  /  \____` ⌒´    /     御城で霍乱(※)を起こされた時は、どうなるかと思いましたお。
 (               \ 
  \_ |            \
     ヽ|          ト、  ヽ  ※ おそらく日射病などの暑気あたりの類だったと思われる
      ヽ         | >   )

895 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/19(日) 23:53:07 ID:hVnTAnV60

       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、. 。ゝ イ 。ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |     . しかし、その理由が「能の舞い過ぎ」では、
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|     阿呆らしくて叱る気も起きんわ。
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\     ほれ、聞いとるか、但馬。
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉
         沢庵宗彭
      (たくあん そうほう)


    …面目ない。

        ,-─‐──‐-、
        /        ゚  \   ;:.
      l  U      ;   |_:;:災/⌒ '"⌒ヽ、
       |          u.   | 災 ;:. ー     \
.      ! u. _ノ′ヽ、__   |∪  災.    ,;    \ ,rー、
       ゝ。((●)  (ー-))::。 i'′⌒ ̄ ̄` ̄ ̄ ̄ヾ`ヽ ヽ
       (  ヽ'"(__人___)"'_ノ ヽ、____"___,、___ソノ___ノ
  ´ ´ `゚~゜´^" ´~`゚゜`⌒ ´"´´゚^゚^ ~゜゚`´^゙^ ^´'

 寛永十九年七月、この頃行われた江戸城二之丸での御能に於いて、
宗矩は霍乱を起こしたという。
その理由は、「能のやり過ぎによる疲れが溜まって」と言われている。

896 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/19(日) 23:54:45 ID:hVnTAnV60
 ∨> : : \\/::::/::::::::::::::::::::::::::::.. :.:.:.:.:.:.:. \/: : : <∨
  ∨> : : :.У::::::∨::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. :.:.:.:. ハ  \: : <∨
  ∨>: ./::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. ::l:.:.: l:.:.:.... `<∨
   ∨!;/::7::::/二ニニ=|==: ハ====ニllニl::.  ∨ヘ
   ∨ /:.:7:::::::7:::::::::: l:::::::|::| |:::::::.|::::::|::.:.:リ:::::!:::..  .|:::|
   / ∧ :{:.:.:.7 ::::::: /|:::::::|::|:. |::::::::|: |:从レ'!:::::|.:.:.:.:.. |:::|
   |:::/ ::::::::|.:.:ハ::::::: / .|:::::::j::|:. |l::::::il:::|:|ハ:::i|::V.:.:.:.:.:.: !:::|
   |:::{:::::::::::|.:.:ト::Nメ、 l::::::リ | |i川斗七~V:|/.:.:.:.:.:.:.:.l::::|      まったくじゃ。
   |:::|:::::::::::::ⅥリV ̄>-ト_.  -リvィチう寸.!:.:.:.:.:.:.:.:l::::|     それも、去年からずっと練習しておられたせいで、
   ∨!:::::::::::::::|ト/才たうァ、    ´V辷rリ ノ !:. |:.:.:. : l ::|     疲れが溜まったなど、恥ずかしいにも程があるでありんす。
    ∨:::::::::::::::|∧_弋_ク'    ,    ー─'′|:: |::.:.:.:. |:::|
    ∨ ::::::::::::|    ̄´    l         |:: |::.:.:.:. |:::|      .御城で倒れたと聞いた時、
     ∨:!::::::::::ハ          , -‐v、    .l::::}::.:.:.:.:.l:::|     .わっちがどれだけ心配したと思うておるのじゃ!
     |:::l::::::::::::∧     /    ハ  ./::V::::.::.:.:.:!::|
     |:::|::::::::::::|::!:\   /      .j/ :|::::リ:::::l.:.:.:..l::|
     |:::|::::::::::::|::l::::::`:>ト、     / Ll__j:イ.!:::::|.:.:.:.:|∧
     |:::|::::::::::::|::l:::::::::|:::_| ` ー '′ .| ̄7 .|:::: |::.:.:.:|::∧
     |:::|::::::::::::|::l:..;-フ/}       \∧:.|::::::l:.:.:.:.|::::∧
     |:::|::::::::::::|<´./ ,イ  ノ        ∧ .!:::: | :.:.:.|::::::∧
                  お藤



    むう…す、すまぬ。

        ,-─‐──‐-、
        /        ゚  \   ;:.
      l  U      ;   |_:;:災/⌒ '"⌒ヽ、
       |          u.   | 災 ;:. ー     \
.      ! u. _ノ′ヽ、__   |∪  災.    ,;    \ ,rー、
       ゝ。((-ー) (ー-))::。 .i'′⌒ ̄ ̄` ̄ ̄ ̄ヾ`ヽ ヽ
       (  ヽ'"(__人___)"'_ノ ヽ、____"___,、___ソノ___ノ       トタトタトタ…>

897 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/19(日) 23:55:47 ID:hVnTAnV60
     |┃
 ガラッ. |┃      .    / ̄ ̄\
     |┃  ノ//     ./ \,  ,/.\
     |┃三       /  (●) (●) ヽ     失礼します。
     |┃        .|   (__人__)  |    主膳、只今戻りました。
     |┃        .|     `⌒´ u. |
     |┃三       ヽ         /     父上、お体のお具合は…?
     |┃       /          \
     |┃ 三   /               \
    ,⊆ニ´⌒ ̄ ̄"  y           r、  ヽ
    ⊂二、 ,ノ──-‐'´|              | l"  |
      |┠ '       |              l/'⌒ヾ
      |┃三         |              |ヾ___ソ

898 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/19(日) 23:56:55 ID:hVnTAnV60

   おお、戻ったか、主膳。
  心配をかけたの。

    、   .,-─‐──、
   -   /     u ゚ .\   ;:.
    ′l  ⌒   ⌒.   |_:;:災/⌒ '"⌒ヽ、
       | (●) (=).  | 災 ;:. ー     \
.      !  (__人___)"'  |   災.    ,;    \,rー、
       ゝ  `⌒´ u.  .i'′⌒ ̄ ̄` ̄ ̄ ̄ヾ`ヽ  ヽ
       (  ヽ      _ノ ヽ、____"___,、___ソノ___ノ
  ´ ´ `゚~゜´^" ´~`゚゜`⌒ ´"´´゚^゚^ ~゜゚`´^゙^ ^´'


          ____
       / _ノ  ヽ_\      見ての通りだお。
.     / .(ー)  (ー)\     とりあえず落ち着いたから
    l^l^ln  ⌒(__人__)⌒ \  .今は灸を据えて体調を整えてるところだお。
    ヽ   L   |r┬-|    |
     ゝ  ノ  `ー‐'   /  
   /   /          \
  /   /             \
. /    /         -一'''''''ー-、.
人__ノ        (⌒_(⌒)⌒)⌒))

899 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/19(日) 23:57:34 ID:hVnTAnV60

    / ̄ ̄\
  /   _ノ ヽ_\
  /   (-) (-)ヽ    そうですか。
 .|    (__人__) |   .まあ、別状がないなら何よりです。
 .| u.    `⌒´  |
. ヽ       nl^l^l   父上、ホント勘弁してくださいよ、もう。
  / ヽ      |   ノ
. /        ヽ く


     わ、わかっておる。
   だから.そう責めるでない。
   まったく、皆、きついのう…。

        ,-─‐──‐-、
        /        ゚  \   ;:.
      l  U      ;   |_:;:災/⌒ '"⌒ヽ、
       |          u.   | 災 ;:. ー     \
.      ! u. _ノ′ヽ、__   |∪  災.    ,;    \ ,rー、
       ゝ。((●)  (ー-))::。 i'′⌒ ̄ ̄` ̄ ̄ ̄ヾ`ヽ ヽ
       (  ヽ'"(__人___)"'_ノ ヽ、____"___,、___ソノ___ノ
  ´ ´ `゚~゜´^" ´~`゚゜`⌒ ´"´´゚^゚^ ~゜゚`´^゙^ ^´'

900 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/19(日) 23:58:26 ID:hVnTAnV60
                /  / /      ア⌒⌒Y⌒l   |   \
            /  //      / //    |   |\
              /  /     /  /      |\|  |  ヽ
          /  /         / /     |  |           |
           │ ゙ /     / |  | |       |   l  │  |
              \|     : |: /|  | |  : : │ |  │   |  │
                |/|   : : : ト-匕|j   : : : |人 |  │   |  `\     …父上、大丈夫?
                |: | : : : Y刀芥八 : ∨:/| /`トrー┘   | \厂
                |八: : :从弋_ソ  \|/イ刀芥リ /: : : :|│  '.
                |\| |        弋__ソイ/|: : 八|/   ト、
                  八 : 込     '        /: :|/ :丿   _:丿丿
              {  \ト、>   -   u_厶ィ : :/  . : :丿 〈
             ∧   ' \ Q≧=ャ _爪 : /:|/ :_:___彡゙ニ|  〉
              〈     |   |ト、__|/ 八 :/ : :_彡'´    |/
             ∨  │   || 刄乂/: : / _彡'´       ,′
                       六丸
                  (ろくまる/むつまる)


    .おぉ…六丸は優しいのう…!
   大丈夫じゃ、心配するでないぞ。

    、   .,-─‐──、
   -   /     u ゚ .\   ;:.
    ′l  ⌒   ⌒. u. |_:;:災/⌒ '"⌒ヽ、
       | (⌒) (⌒).  | 災 ;:. ー     \
.      !  (__人___)"'  |   災.    ,;    \,rー、
       ゝ  `⌒´ u.  .i'′⌒ ̄ ̄` ̄ ̄ ̄ヾ`ヽ  ヽ
       (  ヽ      _ノ ヽ、____"___,、___ソノ___ノ
  ´ ´ `゚~゜´^" ´~`゚゜`⌒ ´"´´゚^゚^ ~゜゚`´^゙^ ^´'

 この頃、宗矩の末子六丸は、既に数えで七歳になっていた。

902 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/19(日) 23:59:46 ID:hVnTAnV60

           / ̄ ̄\
        /´ ヽ、_  \
       (⌒)(⌒) u |;
       (__人__)    |      よいしょっと…。
        (`⌒´    .  |;:   ほーれ、もう起き上がれるじゃろ?
   .     {           |     じきにまた、御城に上がるからのう…!
        {        ノ;
         ヽ     ノ
        i        、\ ;
        |   !    /__} ;
       ,-| . |ー-、/ ゞノヽ
      {_ i、___,l   |    | ;
       )ソ(___i)---|    |
              ゝ-i--i´ ;
                `-゙


    /  /    , r ' 〃´    |   |     \
   /   /   /    '      |  .|       ' ,
   ,'  .,'  , '        |    |  .| \      ',.'.,
  ,'  .,' ,.'    /. ,'  |    .|  |   \     ',.'.,
  ,'   ,'., '     ., ,''| ',. ',    |  .|   ',  ',     ', ',
 ,.   .|/     ,' .,'  |  ', ',   | | / |', |  ',      ',.',
 |   .|       |  |   ',.',  | ,| |',.| ', |', , ',     | ',          ほんとだ!
 |   .|  ,'    .|  .|   ' ,',  | ,'', ,' ',' ',' , ', |    ,',.|  '.,       父上すごーい!
 \  |   ,'    | |, .| ',', ,  ' ' .|,' |  .x===ミ、| ,'  ,' |   ' ,
   \|  |    .', | ' ,', ' , \ |   〃     |/ | ./ |   ' , ̄
    ', .|.', ',     ',|  x==ミ、 \    /////,' ','.|/  .|   | ' ,
    ',.| .' ,     ', 〃       .        ,'   ,','  ,'  ',
     ' ,  ',',',   , ', ////     _ .     ,'   ,','  ,'    ,
         '', |\  ',        r ´  ,'    ,' ',' ,',',' , '    ,'
         .|   ̄ ' ,           , '  .,' ' ,' , '    , '
          ',',  ',',',',`  丶      / |   ( /    /
          ',' ,  ', ', \   ( |  ̄    ' ,  ,' ,  <, ',
          ,' ' , ',   \  V     / \|/  / ' , ',
          ,'― ,,     r^\_ノ `\  | y  /  ,' ',´\
          ,' ',   \  ,'         ', ',,'  /   ,' ,'  ',
         |  ',  |  ,//     \\ || //   / /   ',
         |  ',  ', ////   ',',,', ', ', ,' ',  / /     |

903 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 00:02:20 ID:8sIcpo8c0
                            ,.ヘ-v
                           _x<_,、(
                _   -:―一:'´ : : /:ド7
      } ̄^Z=:ー―-‐'´: : : : : : : : : : : : -<  ;:!│
      '. え=-、: : : : : : : -‐: : : : : : : : : : : : \;.i: |
.       マ ;.  ;>'´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヾ:ト、
          ∨';/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : \: : : :V:ヽ
        ∨ / : : : : : /: : : : : : : : : : : : : : : :ヽ: : : : : '.
           ハ/: : : : : : ,': : : : : : : : : : : : : :ヽ : : l : : : :'; |
.          | l.: : : : : : :l: : : : :/ : : : j: : : : : :}: : :.|: : : : :l l        殿!
        | l:/|: : : : : |: { / :{: : {: :ハ: }: :j小 l: |: : : : :|│      そんな調子に乗っては
         l.:|:l |: : : : : |: l {_从: :ハ:{ j仏斗≦k |: : : : :|:!     治るものも治らんじゃろう!
.         |: l ! | : : : : :Vレぅテ≧ー    ´込zソイi: : : : :|: :|      大人しく寝ておれ!
        l: :レ: | : : : : :.|ヘ 込zソ       ::::.::: リ : : : :.|:八
.        l: : : :│ : : : : |、 :::::::.:   :j     /: : : : : 厂了ヽ 
       |: : : : :|.: : : : :.:|丶     - ‐  ,.': : : : : :∧/:::ハ
        | : : : : l : : : : : 〈::::介:、_   ´  //: : : : :/::::}:::::::::::::|
.       |: : : : :∧ : : : : : Ⅵ「/∧> -</: : : : :/::::: ::::::::::::: |
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        |: : : : : :{::::|:l: : : : :l:|ヾ{{=气==''/: : : :.:,'〃:::::::::::::::::::i ::|
.      | : : : : : l::::レ!: : : : l/ 弋不勺 l: : : !: :|:{/:::::::::::/ ̄ ̄
.       | : : : : :│::::|: : : : :|::::::〃廿^ヽ| : : | : |ノ:::::::::::/


       (⊃ ̄ ̄\
     (⊃   _ノ  \
    (⊃   ( ●)(●)     う…わかった、わかった。
     |     (__人__)    まあ、快復するまでは大人しくするだろ。
     | .u   ` ⌒´ノ    体調的に考えて…。
       |         } \
     /ヽ       }  \
   /   ヽ、____ノ     )
  /        .   | _/
 |         / ̄ ̄(_)
  \   \ /| JJJ (
   \  /   /⊂_)

904 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 00:04:11 ID:8sIcpo8c0

       / ̄ ̄\
     /   ⌒  \
     |  ミィ赱、i .i_r赱     なんせ一年も前から仕込んでおったのじゃ。
.     | ::::::⌒ (__人__)   さっさと快復して、最後までやるしかないじゃろ…!
.     |     トエエエイ    稽古の成果の披露的に考えて…!
.     ヽ     `""´}   
      ヽ     ノ
       /    く


           / ̄ ̄\             あ…ありのまま 今 起こった事を話すお!
         /  u.    \
        / ヽ   ノ  u  \          『舞い過ぎで霍乱を起こした筈の父上が
       /´| fト、_{ル{,ィ'eラ,   |           もう舞う気満々になっていた』
     /'   \ .(__人__)⌒`  /
    ,゙  / )ヽ(,`⌒ ´    / ヾ、         . な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
     |/_/  /  ̄ ̄ ̄      ヽ       十兵衛も父上が何を言ってるのかわからないお!
    // 二二二7      __    `ヽ
   /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´     -‐  \    .っていうか、懲りてくださいお!
   / //   广¨´  /'       ´ ̄`ヽ ⌒ヽ
  ノ ' /  ノ `ー- 、___            ヽ  }
_/`丶 /         ̄`ー-- {.       イ

905 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 00:05:17 ID:8sIcpo8c0

    / ̄ ̄\
  / u.   ノ \
  /      ( -)ヽ     …和尚様からも
 .|       (__人_)   なにか言って下さりませんか?
 .|  u     .`⌒ノ
 ヽ         ./
 /   ヽ     ノヽ
/           ヾ


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 .-ゝ  イ -.ノ| |      諦 め ろ。
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| | 
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|      まったく、こやつの能狂いばかりは
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ     いくら注意しても治らんな…。
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

906 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 00:11:39 ID:8sIcpo8c0

      / ̄ ̄\
    /       \
    /          ヽ
   .|    /  ─  |
   | u  (ー) (ー) |    こんなことなら、
   ヽ    (__人__) /   去年、四之宮神社に灯篭を寄進した時、
   /   ヽ  ` ⌒´ノヽ   ついでに父上の能狂いが治る様に
  ./ /   ∩ノ ⊃|  |   .祈願の依頼をしておけばよかったかな…。
  (  \ / _ノ |  |
  .\ “  /__|  |
   . \ /___ /


          ____
       / _ノ  ヽ_\
.     / .(ー)  (ー)\     いや…いくらなんでも
    l^l^ln  ⌒(__人__)⌒ \  それは恥ずかしいからやらないで正解だお。
    ヽ   L   |r┬-| u.  | 
     ゝ  ノ  `ー‐'    /   
   /   /          \
  /   /             \
. /    /         -一'''''''ー-、.
人__ノ        (⌒_(⌒)⌒)⌒))

 余談ではあるが、この前年の寛永十八年、
宗冬は柳生庄にある柳生四之宮神社に灯篭を寄進している。

907 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 00:12:14 ID:8sIcpo8c0
       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、. 。ゝ イ 。ノ| |      まあ、いい機会だ。
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |     一段落したら、湯治にでも行ってみたらどうだ?
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ     ひと月程度なら、
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\    .こやつらに任せても問題はなかろう。
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ●)(●)    ふむ。
.   |     (__人__)   湯治、のう…。
    |     ` ⌒´ノ 
   .l^l^ln      }
.   ヽ   L     }
    ゝ  ノ   ノ 
   /  /    \
  /  /       \ 
. /  /      |ヽ、二⌒)━・ = スッ
 ヽ__ノ

908 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 00:13:04 ID:8sIcpo8c0

   / ̄ ̄\
  /   _ノ ヽ_
 |     (-)(-)        …そういえば昔、
. |     (__人__)       胃を悪くして倒れた時も、そんな話が出たのう。
  |      `⌒´ノ ) ;;;;) 
.  |         }  .) ;;;;)    あの時は、結局行けずじまいじゃったが、
.  ヽ        }  /;;/    今度は行ってもいいかもしれんな…。
   ヽ     ノ  .l;;,´
. /    ∩ ノ)━・'
 (  \ /|_ノ ヽ
. \  ""  /_ノ  |
   \ /___/


      / ̄ ̄ ̄\
    / _, 、_ \      父上は働き過ぎなんですお。
   /  (●)  (●)  \   体調が悪いなら、療養に専念するのも、また勤めですお。
   |    (__人__)    |
   \     `⌒´    /   その時も、何故休まれなかったんですお?
   /              \

909 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 00:15:33 ID:8sIcpo8c0

   あの時(寛永四年)、
 わしが倒れた一番の理由は、お前の致仕じゃあ!
 あれを繕うために休んでなどおられんかったのじゃ!
     ___
    /    \       ___
  /ノし   u;  \   ;/(>)^ ヽ\;
  | ⌒        ) ;/  (_  (<) \;    す、すいませんおっ!
  |   、       );/   /rェヾ__)⌒:::  ヾ;  (や、薮蛇だったお…!)
  |  ^       | i   `⌒´-'´  u;  ノ;;
  |          | \ヽ 、  ,     /;
  |  ;j        |/ \-^^n ∠   ヾ、
  \       / ! 、 / ̄~ノ __/ i;
  /      ⌒ヽ ヽ二)  /(⌒    ノ
 /       r、 \ /  ./   ̄ ̄ ̄/

910 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 00:16:54 ID:8sIcpo8c0

   / ̄ ̄\    ) ;;;;)
  /  _ノヽ_\   ) ;;;;)
 |    (─)(─)  /;;/     まあ、とはいえ、
. |    (__人__)  l;;,´    確かに今なら湯治に出ても
  |     `∩_ノ)━・'     .然程大きな問題にはならぬかの。
.  |     |_ノ
 /ヽ    |  |_        少し、考えてみるか…。
 |  \_/ ノ ヽ
 \     /_|  |
 | \ /  _/


            _______
           ./ /  #  ;,;  ヽ
        : /ノ  ;;#  ,;.;::     \  :  そ、そうしてくださいお…。
         /  -==、   '==-   ..:::::|    その間、十兵衛と主膳で留守を勤めますお。
           | ::::::  (__人__)    :::::.::::| :
       : ! #;;:..  l  |     .::::::/
         ヽ.;;;//;;.;`ー‐'ォ   ..;;#:::/
          >;;;;::..     ..;,.;-\


    / ̄ ̄\
  /   _ノ ヽ_\
  /   (-) (-)ヽ    和尚様もいてくださいますし、
 .|    (__人__) |   何かあれば連絡致しますので、
 .| u.    `⌒´  |   夏を過ぎた頃で調整致しましょう。
. ヽ       nl^l^l
  / ヽ      |   ノ
. /        ヽ く

911 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 00:19:21 ID:8sIcpo8c0

       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |      .まあ、こやつらに家中の取り回しを
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|     覚えさせるついでと思えばよかろう。
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\     これも稽古ということだな。
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ー)(●)        …そうかもしれんのう。
.   |     (__人__)       頃合を見て、上様にお許しを頂くとするかの。
    |     ` ⌒´ノ  ,r'゛ヾ
   .l^l^ln      } `‐=   )
.   ヽ   L     }   ゝ-´  );;;;;;)
    ゝ  ノ   ノ        .) ;;;;)
   /  /    \       ./;;/
  /  /       \     .l;;,´
. /  /      |ヽ、二⌒)━・'
 ヽ__ノ

912 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 00:20:17 ID:8sIcpo8c0
                 .   /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
                     .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
                   /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::.
                   ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: / :::::::::::::: |:::::::::::::::::::::::::::::::::::.
 じゃあ、解説を始める。    :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/|:::::::::::::/::∧:::::::::::::::::::::::::::::::::.
今回の解説役は、         :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/  .:::::::::: /::/  :::::::::::::::::::::::::::::::::|
私、ミカサ・アッカーマンと….  :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/──::::::::: /:∠ -- ::::::| :::::::::::::::::::: |
                   :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∠斗劣ミ/::::::,../xr斧ミ:::::/ :::::::::::::::::::: |
                  :::::::::::::::::::::::::::::::::::::,:::∧,):::/ ..:::::: /   i{,):::リ }:/|::::::/::::::::::::::::|
                 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/|:/ `"´ /::::/    `"7:;  ::::/::::::::::::::::: |
                 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::{ j{    .::::/    l   /'" ,: / :::::::::::::::::: |
                 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ    | /          /:::/:::::::::/:::::/
                 ::::::::::::::::::::::::」::::::::::::::::\   |ノ  、   ,     イ:::'::::::::::/::/
                 ── ¬´ {::::ハ√ ̄ >   ___  イ.:::::::::::: / /'"
                 / ´⌒ヽ  |:::V、:{;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i /:::::: イ;iー<
                 .     ∧ {ノ;i;i;i;\;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i; /:::::/;i;i;i;i;i;i;i;i;iノ-、
                        ∧;i;i;i;i;i;i;i;i;i`丶;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i; {::::/;i;i;i;i;i;i;i;i;i/´  ヘ


            . -―‐--―- 、
          /          \
          '               \
         /          ィ      ヽ
          /       /  |   l     ',
        ,       /   |   |  |   l
        | r 、    /    '、 卜、ヽ\ |
        |  \\ /  -―=、\ | =\\\
        ∨  \)' / 、_ 二、ヽ ト_ ニィT广`     私、月影ゆりが担当するわ。
         V /ニ〈ー{`Y {::rしi  }ー{ トr| 〉
         ⅵ ハ  \  ー' 丿 卜 ニ イ       では、早速だけど、
           | 丶-丶.    ̄ ̄    '  /|     今回の一件について解説するわね。
          |  : : : : l\    _   イ : |
          |  : : : : |   丶 ´ // : :/
          |  : : :/ヽ  /`T´∨ : :/
          | .:/|   X   ,/ /: : :/、
            _」ノ/  |  /ハ  / /: : :/  \
     r  ´   ヽ. | 〃l| l| './ : : : |    丶- 、
     |       / |《_,八j| 〃: : : : |    / |

913 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 00:21:59 ID:8sIcpo8c0
    /:/ : : /    |l: : :|: : : : : : : : : :`Z:l,
     |.:l: : :/      |l: : :|: : : : l: : :\:_: : ノ     今回の話は、
     レ(: :/      ヽ: : :',ヘ: : :ヽ、: : : :フ:|    寛永十九年七月の沢庵和尚の手紙にある
    | V!  ――- 、  \: ヽ\: : :\フ: : '    .記述が元になっているわ。
     .', ヘ /´ ̄ ̄`ヽ _」/` ̄ ̄` V: : /     原文を紹介すると、
     {^ト{-{  丶 _,}´ /l  丶 _/: :/
     八 い 丶 __,ノ  | ヽ __,/: :/       『柳生但州、先日者二之丸之御能仕能とて、□に目をまハし被申、
      `ト-',        l       /: :/         手を引候て入、のり物にて、無性ニ成被歸候ヘ共、霍乱にて候故、
      .l: : :ヽ            /: :/         やかて快気被申、一昨日も被罷出候、従去年八月、此比迄能を被仕候。
        |: : : : :\  ⌒ ⌒  /': ::'         其因積申候て、気も盡申と見え申候』
       |: : : : : : :}> 、__  イ: /: : :|          【寛永十九年七月十八日、細川光尚宛て書状】
       |: : : : : rく      |:/: : : :|
       |: : : : :/  \  /'/: : : :|        こんな内容になってるわね。
      /: : :/     爪  /: : : : : |        (□は漢字が出なかった箇所です。すいません)
      /.:/\    /小ヽ.| : : : : : |\


                      .    /.:.:.:.:/.:./:.:/.:./ : .:ハ:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.\
                      .. /:.:.:.:./.:./:.:/:.:/ : :./:.:i!:.:.:.:.:.:.:.i! .:.:.:.:.:.:..
                     .   ′ .:/.:./:.:/.:./ : ,:イ:.:.ハ:.:.:.:.:.:八:.:ヽ :.:.:.:..
 …つまり、                i.:.:i:.:i:.:.:i: :i.:.:.i.ーl‐l-lミ i:.:.:.:./,. -‐:.:i:.:.:.:.:.:\
                       . | :.l.:.i.:.:.|: :l.:.:.i: 抖ャ芹ミ |: :./ャf斥ミ:.:i: : i:i i⌒ヽ
 「年寄りが夏場に踊り過ぎて     . | :.l.:.i.:.:.|: :l.:.:.i:i゙ヒzヅ  |:.;  Vソノ! :i: : i:i |
  .倒れたけど、すぐ元気になって   | :.l.:.i.:.:.|: :l:.:.:i从     j/  ,  l:!:i: : i:i |
  .また出て行って踊った」        | :.l.:.i:.:.:|: :l.:.:.i:l            八i: : i:i |
                    .    人 l.:.i:.:.:|: :l.:.:.人     ( ソ  /:.:i:.:ヽ从j
 ということ?                \i:.:.:|: :l.:.:.i.:.:.、         イ:.:.:i!:.:/
                   .        \ト、i.:.:.i!.:.:.:.\ __≧=く:从ハル'
 「…そうなるわね」                  \ルハヘ(⌒ヽ 二 ̄ ̄ ̄}    ハ
                              {_二ニ=‐ -=ニ二 __}___, /  l___
                   .           __ ノ、 ̄ ̄ ̄\二ニ=-  } _ ノ   ノ  ノ
                          , ´ ̄` 、丶    ∧  ー=ニノ´ ー=彡 /

914 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 00:23:07 ID:8sIcpo8c0
       ..              -‐━--
                   /:::::::::::≠=‐----:......... __
                   ^ヘ:::::::::::::::::::::::::::ヽ :.______
                ///} /   ー----―    \   )
              /:::::::::::/ 八/            } \
              :::::::::::: }/.......\//  ../≧=--r-‐ヘ\ 丶
  …馬鹿なの?   (} :::::::::::::: ::::::::::::^ー /}/:::::::::/}:::::::::::. } }
 この人? .        :....:::::::::::::::: ::::::::::::∠... /ハ:::::::/ 」::::::::::::
        .        : ::::::::::::::::::::::::::/ ̄〕/^ }//≦.]::::::::/}
        .         :::::::::::::::::::::::::勹瓜㌃ヾ/ r ㌻Y : :/ ;
               /:::::::::::::::::: :: {        {    :: //′
            _/}八::::::: \: : \     _/  /::〈/′
                {r弖三三二ニ=- _ _ __,, ..:::::小:\
        .     ┌┷=ニ二三三三二ニ=- _/::::::{ { }  ヽ
            √ ̄      \三三三三三三三人
           √   ≪⌒\   -=ニ二三三三 /


                          |
                      /l
                    //
              _,  -― '.:∠._
           , '´. : : : : : : : : : : : :` .、   /|
          /: : : ; -‐、: : : : : : : : : : : :`フノ :|
         /: : : :/    |: :l: :\: : : : :  ̄´ : : /
          /: : /    !:.l\:_:`:¬ァ: : : : : /      …否定できないのが
         ,' : /    ー-  \ヽ-‐ ̄ヽ: : : : ∠⊥,    残念なところね。
          |: /         \    丶-----イ
          |: | /´  ̄「 ̄`v―v'´ ̄ ̄ 「`ヽ|: : :|
          |: | {  ノ   }  {    ノ   |: : :|

915 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 00:24:59 ID:8sIcpo8c0
::::::::::::::::::::::::::::/::::::/ / ⌒メ、7
::::::::/:::::::::::::::/::::::/l! |  //
::::::/:::::::::::::::/::::::/八.ノ /´      沢庵和尚の「不動智神妙録」でも
/:::::::::::::/:::/    /      能のやり過ぎについて注意をされてたけど、
::::::::::::/:::/   /        .全然治ってなかったということね。
::::::/:::/ /   /
/:::/\/`T"            他に挙げられた注意点は、
::/   ヽ:::|            噂程度のものだったかもしれないけど、
´\    /::l            能に関してだけは、本当に困ったお爺さんだったようね。
-‐-\  ,爪::',           .実際、一年も前から練習するとか、
     ヽ{l li::',           どれだけ楽しみにしてたのよ…。
     |l__}|::::',
     |`¨lN::l
     |  l| |::|


                      .           <;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;≧ュ.,
                              /;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;>、
                              /;:;:;:;:;:;: /:;:;:;:;:;:;/;:;:;:;:;:;: !;:;:;:;:;:!;:;:;:;:;:;:∧
                           γ;:;:;:;:;:;:;:;:;:/;:;:;:;:;:;イ;:;:;:;:;:;:;:;:;/;:;:;:;:;:;|;:;:;:;:;:;:;;:;:;ヽ
                          ,/;イ〃;:;:;:;:; j!;:;:;:;:;/:;:;:;:;:;:;:;:; イ;:;:;:;:;:;;j!;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::ハ
  …まあ、馬鹿かもしれないけど、.    〃 /;:;:;:;:;:;:;:;:|;:;:;:;:/;:;:;:;:;:;/ ./;:;:;:;:;:;:;i!;:;:;:;:;λ:;:;:;:;:;∧
 この件についてだけ言えば、  .....    {' 〃;:;:;:;:;:;:;:;:;ⅵ;:j!;:;:;γ   /;:;:;:;:;:;:;::i!;:;:;:;:/ !:;:;:;:;:;:;∧
 老い先短い年寄りの道楽と思えば、   i!;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ⅵ!:;:;:;/   i!;:;:;:;:;:;:;イ;:;:;: /   !;:;:;:;:;:;:;:;ハ
 笑い話の範疇じゃないかな。  .....    ∧;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:v!;:;/ー -i;:;:;:;/ !;:;:ナ' "´ i!;:;:;:;:;;:;:;:;:;!
                      .    ∧v;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:}';:;;!    ,ハ;イ   /;:イ  __,,. |;:;:;:;:;;:;:;:;: !
  この年、もう72歳なんでしょう?    〃 〉;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;j!;:;:i 〒:イ'::テ /;:' て::::フ !;:;:;:;:ト:;:;:;:;|
                         i;! ,〃;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;i;:;:;j!/¨¨´ ,ィ;: イ    ¨´  |;:;:;:;:;! };:;: |
                      .  i:{/;:;:;イ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;i;:;:八  ー=彡;'          .;:;:;:;:;ハハ;:;:j!
                        ハ:v;イ i!;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|;:; i!        "    /;:;:;:;:j  iソ
                        ハ:;:ゞ、 j!;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;v;ハヽ       _    イ;:;:;:;:/  '
                       {;:;:;{  /;:;:;∧;:!;:;:;:;:;:;:;:;:;:;: >、   ´    .,イ;:ハ;:;:/
                        ヾミ、イ; ィ}ニソハ从ソハミ、≧ュ.三三三三 ≧ュ、/
                      ー=彡 'ヽ , <      \ニニニニニニニニニニニ∧>

916 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 00:26:30 ID:8sIcpo8c0
               .  -――‐- .
         /: : : : : : : : : : : : : :丶
         /: : : : : : : : : : : : : : : : : : :\
       /: : : : : : : : : : : ; --‐} : : : : : ',
       .': : : : : : : : : : /    ,: : : : : : :|
        l: : : r=、l: : /        l: : :l: : : 〈_ ,      そうね。
        |: : : ヽ ∨   ―- 、|: : :|:{: :{:_:ノ     実際、現代の感覚で言っても、
       |: : :/ニ寸ー-/ィ__示テヽ八 : 乂_彡'      .十分お年寄りの範疇だわ。
       : : {  }   { ゞニン r/⌒/_テY!
       l: : \_     ー‐ '  ハー'/ノ         ようやく十兵衛も落ち着いてきつつあるから、
       |: : : : :l:lヽ         /:.:/        それまでゆっくり療養できなかった宗矩にも、
       l: : : : :l:|  \   ⌒ ' /: :/         .ようやく時間が出来始めたというところね。
      , : : : : : :!_  /\_. イ: : : /
      /: : : : : : l \{: :/  / : : /
.     /: : : : : : : |_  \ -‐': : : /
    , : : : : : : : : |   ̄` ヽ: : :/
    /.: : : : : : : : :|      `> -、


                   ::::::::::::::::::::::::::::::::::::....
                   ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...
                   ::::::::::::::::::/::::::::∧::::::::::::.`、
 で、湯治…温泉回なのね。  :::::::::::::::/::::::::/  |::::|:::::::::::゙、
                    ::::::::::::/::_::斗-―|:::|::::::x :::.',.
 …年寄りの温泉回とか   ....:::::::::/'~::::/ __ |::|::::::|ヽ:::::|.
誰が得するのかしら…?   ...:::::::::|::::::斗=≠=ー::|::::::| ヤ:|.
                   :::::::::|:::::/  {:::| |:|::::::|  |::|
                   :::::::::|:::::|   i:リ |:ト、:ノ  .|:|
 「そういうこと言わないの。  ::::::::::|::::|    ` |:| ゙:,'  |:|
  さあ、話を戻すわよ」     ::::::::λ::|       ソ ,:  .リ
                   :::::::::| |::|         /
                   :::::::/ .|:|   z; ァ /
                   ::::/.  ソ    ̄ /
                   :/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄〉
                              厶

955 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 23:02:47 ID:TJJhilAw0

 そして時は過ぎ、冬も近づいたある日の某所…


           ,--、、、._
             ,/,i´.'゙"ヽ''ー"ヽ;;-、、.,_、
           ,,/i´    .i゙_,,、、-‐`゙''''``'ヽ,:、、、           (   )
        ,rぐ.,..,,...、‐''''`.,、、-'''~ヽ`,`,`,丶三:l゙゙`''ヘ--,,,,、      ( )
      ∠-丶-、!ー──'''''~~~'|:il:|_::、彡'"`..__.:;:;:..,、,,,`>
             | l:|ケ~~~''───l:l!:i| ll'lYl'""゙゙~      |:l       ( (  )
             | l:|          l:l!:i| | l:|          |:l   r'゙''ヽ,,.,,,,_( 丿..,,,,,,,,,,,,,,_
             | l:|          l:l!:i| | l:|          |:l_,,r" ,;;,;;;;;(  ,,,,゙,,___..  ゙~゙″
             | l:l   .,,,,,,,,,,,,,,,,,l,l!:i| | l:|.,,,,_ ,,,,     |:.l  丿,,   (
 .,'⌒ヽr─、w,., | l:| ,ー'゙,:;::;;:;:;: :: ;l:l!:i|~;:;: :; :;ヾ /゙゙゙゙'''ヾ,,|.ヾl゙゙゙゙゙゙''''───  )─、,,,,,,,,,,
,,ll゙;;;;_;;www─l',,,/゙゙゙:;;;::゚ ̄ヽ~~~~ l:l!:i|~~~~~゚゚゚゚゚~ー、;;;ll゙l.彡l、      ( )
        .,il゜::;;;::;;:::;:;;:;丿~  .|llll|,,,,、rー-、, ~      ゙゙'''─、,,,,,,,,_
         ゙ヽ_;_;_;_r=--'゙,,,''''ノ,','l''゙''''゙′..__,,,,,,ir-、,   ~      `゙゙゚゚''─、,,,
                  llwww,,,、:;;:.,:;;l゙゙:;;;:;:;:;;::;;:;:;ヽ、       ,   ~
                      `゚゙゙゙゙゙'─ww','_,,,:;:l:;;:),,,,,,_~~:  ~
                           `       :  ゙゙゙̄ヽ ~
                                        ゙゙'ヽ、,,,

956 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 23:03:52 ID:TJJhilAw0
            )
           (.
   / ̄ ̄\   ).  )
 /   ⌒  ⌒    (.
 |    ( =)(=)   ).
. | u.   (__人__)     あ゛~…生き返るのう…。
  |     ` ⌒´ノ
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ   (
    i⌒\ ,__(‐- 、   ) .)  カポーン
    l        \ ( (
=三 =- = 三= 三=
   ̄三  ̄ ̄ニ ̄=-=


      // |  |  ,: |   |      \         ヽ  ∨ ヽ
        :′|  | ,:  |   |   ::.   }         :  。  ‘,  〉
    /  /   │   |      ::::.   ‘,  ゚,     :. ゚。  | /
.    ′ /  1  ,    !   \  ::::::: 、__}__}、__}       :.. ゚
    |  ′  |  ゚。::  ゚。    \::::::::::||.|リ リ∨ :::. │ト |
    |  |    ー―ヘ\./  い  :::::::::}リr云=ミ ∨::::: |│リ    父上、あついよー。
    |  |       |/ヽ|\ ::V:::::::::::/ イ:i:i:ゝ| 》 }:::::: }│    もう出ていいー?
.     |      ‘。::. l  _,ィ㍉\{\::::/  ∨:.ソ ノ:::::: /リ
     ゚ | :::..    ‘。ヽ/:i:i:しヘ   }/     ¨¨゚  j::::;小   
      ゚..| :::::::..    ゚:.《 乂:.ソ:}       、  /|/| 厶イ j i|     「ちゃんと肩まで浸かって、あと十数えてからな」
       }V \:::::.. \__\ ¨´            / ‘ リ  
      | ∨ ::\::::::::‘。   /|/|     / }     イ ∧        ぶー。
      |  \:::::{>―ヘ    u.     、__ノ  /::::}/ :,
        :  | :::::::゚。 ::::::::\::.......       /::::/:::     〉
.        ゚。 ト\___{リ、  乂     ̄ ¨ア¨{         イ  
.        乂 }   >―‐ヘ u.   { ∨        〈∧   ) .)   ) .)
         /       \     ∨  :.:::/:/  ∨ ̄ ̄ ヽ  .( (
   三 =- = 三= 三  ̄=三 =- = 三=三 =- = 三
         ̄三  ̄   ̄ニ  ̄=-=.  ̄三  ̄   ̄ニ


 寛永十九年の秋、宗矩は湯治に来ていた。

957 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 23:05:17 ID:TJJhilAw0
   ../ /\     /   /       |  |    |     ヽ     ’
  ./ / _ ̄_二ニ=-         |  |    |        _,ノl
  ./ ,イ/    :| :|   |         イ  |    | -=ニ二|_    i
 .{/│ |    i| | :| ̄ミト、       /-|ミ└──┘      !   `ヽ|
  .il | |    i| |/|八j八    /| // :jノ|`ト、| |  !    |      |
  { | |    i| :{》芹㍉ ∨: / j/ 、辷__jノ  jノ  ′    ,|      |        ひふみよいつむーななやここのつとー!(早口)
    | |    i| 八{:し':}ヾ ∨ u   》芹゙沁ミ、 }  /    / |    八{
   人人  :l 乂} 乂ソ ノ        {{::し'::: } 》 /    /} !     \      はい、ちゃんと数えたから出るよ!
      } :∧ :|′^¨¨          乂_彡'ムイ     /Y      j} .ト、 \
      人{ \{ XXX  ′    u ^¨¨´_彡':|    / イ  jリ/ | `⌒ヽ
       |  人          XXXX彡' ム-‐─===彡′  .|
       lイ    \    ヘ. γ⌒ ̄ `Y´-‐─===        .|
       人ト、    \    ./⌒ ̄` ≪´ミ         -‐=彡′.|        _n_n__00  __   00
     .    .\|\{ \/⌒ヽミ、    `¨¨`ミ、             ノ       .└i_n┌''   . | | r、    [][]「l
            \        `ーミ、     >-‐─===彡'´\         く丿     |_| \>    くノ
     三 =- = 三= 三  ̄=三 =- = 三=三 =- = 三
           ̄三  ̄   ̄ニ  ̄=-=.  ̄三  ̄   ̄ニ


      / ̄ ̄\  て
     /  u  ノ \ そ
     |    .u ( ●) |
.     |      (__人_)    これ!そのような数え方があるか!
     |      ` ⌒ノ    もっとしっかり数えぬか…って、ああもう…!
      |        }
      ヽ u      }  
       ヽ     ノ    (
      ノ     \_    ) .)                    トタトタトタ…>
     /´        ヽ_( (
=三 =- = 三= 三 三ニ-
   ̄三  ̄ ̄ニ  ̄=-=

958 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 23:07:05 ID:TJJhilAw0

       / ̄ ̄\
     /   _,ノ `⌒
     |    ( -) (-)
     .|     (___人__)     まったく、童というのは
     |        ノ    言うことを聞かぬものじゃなあ…。
     .| u.      |
     人      丿 (
   /⌒  \ __ _ /   ) .) 
   /       \   ( (
=三 =- = 三=三= ̄
   ̄三  ̄ ̄ニ ̄=-

959 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 23:08:27 ID:TJJhilAw0

        /´ ̄ ̄ ̄ ̄ `\.
      /             \
     /                  '.,
     |   ___ノ'′   ゙ヽ、___   ..|
     |                    .|       じゃが、まあ…。
     | ;;;( ⌒ ) ノヽ ( ⌒ )   |
     |  .´"''",.     "''"´   |      このような平穏な時間も…悪くないの。
     |..   (    j    )   .l
     |     `ー-‐´`ー-‐′   /
      .丶     ` ⌒ ´      /
      ヽ               /
       ヽ           /      (
         ゝ    _    イ       ) )
 _ -ニ三/            \三ニ-_( (
 ̄三三二三二三二三三三二三二三二三 ̄ ̄
   ==- = 三= 三  ̄=三 =-
      ̄三  ̄ニ ̄=-=. ̄三  ̄

960 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 23:10:34 ID:TJJhilAw0

                         ┌──────┐
                         │::::::::::::::::::::::::::::::::│
                         │::::::::::::::::::::::::::::::::│
                         │::::::::::::::::::::::::::::::::│
                         │::::::::::::::::::::::::::::::::│
                         └──────┘


                           ┌───┐
                           │::::::::::::::::│
                           │::::::::::::::::│
                           └───┘


                             ┌─┐
                             │ :: │
                             └─┘


                               ┌┐
                               └┘


                                   □

                               ・

961 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 23:11:26 ID:TJJhilAw0

=風呂上り=

        /: : /: :.|     /: : : : : :/: : : : : : : : : : : \: : : :\
.        /: : /: : : !   /: : : : : : :/: : : :/: : : : : : : : : : ヽ: :ヽ: \
.         ,': : : : : : : i:  /: : : : : : :/:l: : : :|: : : : : : :\: : : : : : :l: :ド:ヽ
       i: : : : : : : :i / : : : : : : ,': :|: : : :|: : :l: :ヽ: : : ヽ : : l : |: :|  l|
       |: : : : : : : :∨ : : : : : : :ハ: :|: : : :|: : :| : ハ : :|_\:l : |: :l  ||
       |: : : : : : : : | : : : : : : : |: l: |: : : :|: : :|: :| | ;.イ∨从:∧/  リ
       |: : : : : : : : | : : : : : : : |: l: |: : : :|: : :|:八 j/Vィて㍉/ : !
.        i: : : : : : : :.| : : : : : : : l: :斗七:丁厂⌒`  fト::゚リ イ: : :|
       l: : : : : : : :l : : : : : : : | ∨ィチてヾ     ゞ='^ | : : |      殿、和尚様から手紙じゃ。
.        l : : : : : : : i:.: : : : : : :|Y圦iド:;イリ     、   } : : |
         l: : : : : : : : : : : : : : : :Vヾゞ辷ン^      〉  /: : : |
        | : : : : : : : : ':, : : : : : : .            __   ′: : :|
       ハ: : : : : : : :.い : : : : : : '. 、    < _/ イ: :l: : : :|
       l : '.: : : : : : : l:ハ : : : : : : ∨> 、_   /::∧: :l : : :|
       |: : l : : : : : : /: ∧ : : : : : : '.     丁ヽ::::/::∧ l: : :.|
       |: : | : : : : : /: /::∧ : : : : : : :    { 八::::/::∧:l: :│
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.       /: : :/| : : : /ノ :::::::::/::∧: : : : :l: |-─__》 V::/::∧ │
     /: : :/│: : 〃::\::::::::/::::|: : : : :l: |:\{{二¨7__V:::::::::ヽ |
    ./: : /  j: : /::::::::::::丶 ::::::::|: : : : :l: |  \ {{ ̄ }}ヘ、_::::::::\


   / ̄ ̄\    ) ;;;;)
  /    ⌒  ⌒   ) ;;;;)
 |     (-)(●)  /;;/
. |     (__人__)  l;;,´    ほう、何かあったのかの。
  |     `∩_ノ)━・'     とりあえず、見せてくれい。
.  |     |_ノ
 /ヽ    |  |_        「こちらじゃ」
 |  \_/ ノ ヽ
 |\     /_|  |
 | \ /  _/

962 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 23:12:14 ID:TJJhilAw0

               / ̄ ̄\
             / ノ  ヽ、.\
             |  (●)(●) |     どれどれ…
             / ̄ ̄ ̄ 丶人__).  |
         /        \ ._|_____
       , --'、             /         `〉
        / ⌒ )        /         /
       ,′  ノ          /           /
       l  T´ .._     ./       r'´ ̄ヽ
      ヽ ノ   ./丶、  /       (  ̄  l
         `'ー'´   | .`'ー'――┬― --、/   _.ノ

963 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 23:13:27 ID:TJJhilAw0

           /⌒ソ/⌒ヽ、
        . /  //    ..\      ._,
        /  //      .`ヽ,.._,ィ''´  `'ー- 、      /i
        /  //                  \,.   _..ノ .|
    .   /  //                     ⌒´   .|
      /  //                          |
      /  //                           |
    . /  //                            .|
    /  //  .     沢庵和尚からの手紙        |
    /  //                             .|
   ./  //                            . |
  /  //                               |
 ッ芝ヾシ⌒ヽ、                           |
 .ヾニジ    \      ._,.イ⌒ヽ               |
          `ヽ,.._,ィ''´      `'ー- 、        .  |
                         .\,.   _., 、  . .リ
                            ⌒´   \._,ノ

 【以下原文】

 『當寺ねまの普請共、八月よりいたし、殊外様子能成候而、
  先月御成之時、殊外見事にて候とて、御感共にて候。彼是、御機嫌能候つる。
  爰元殊外寒し申候。上方大方大雪降申候由候。當地ハ未降申候。
  御状被下、左右承候而満足仕候。湯治相應之由候。自最前如申候。
  一段相應可仕候由候なと如存にて候。
  自何以珍重存候。公方様殊外御丈夫、彌以被爲成候。先書ニ如申候。
  昨月十一日ニ當寺ヘ御成、黄金御巻物共拝領、五六年巳來無御座御機嫌なとゝ、
  御供之衆も被申候。殊ニ鷹者無調法仕候。切腹可被仰付ニ相定候へ共、
  沢庵へ御成之事候間、御赦免之由。御諚にて諸人悦被申候。
  貴殿御うわさまてにて候。但馬は沢庵へ状を越かと、十度も御尋にて候。
  私申様ニハ、但馬ハ六ヶ敷ニ不入事にと申て、いつも如此にて候。
  私も又但馬と同様ニ、返事も六ヶ敷ニ不入事と存て、私も終様不遣候由申候ヘハ、
  但馬と同筆法じゃと被仰。度々御笑にて候。
  愚老御目見申候時、貴殿事不被仰出事ハ、一度も無之候。
  恐々謹言。

  (寛永十九年)十一月十日   東海寺宗彭(花押)

  柳生但馬守殿
  人々御中』

964 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 23:15:25 ID:TJJhilAw0

       / ̄ ̄\
     /   _ノ  \
     |   ( ⌒)(⌒)    ……ははは。
     .|    (__人__)   これは参ったのう。
      | u.   ` ⌒´ノ
     . |        }      __
      ヽ        / ̄ ̄⌒/⌒   /
    (⌒ ヽ     /     /     /
.    \  \ ,(つ     /   ⊂)
     | \   y(つ__./,__⊆)
     |  ヽ_ノ   |
     |         |_
      ヽ、___    ̄ ヽ ヽ
     と_______ノ_ノ


                  /゙}i
                    //  }}      , -z
               _/ :/ >'‐ァ―-、_// }}
              /:'´//: : 〃: : : : : `く. }/
                /: : :./ : : /: j|: :./ : ,'|: : : :∨   
            ,': : : /: : : :|: :八: |: :/ |!: | : :ハ        殿、どうなされたのじゃ?
             | : : ,': : : : :|ィテ=k从| リ:_| : :|:|   /}  面白い事でも書いてあったのかや。
              l : :│: : : : |^Vヒソ  ィ圷リ /リ / /
               |: : :.| : : : :│      :Vソ/|^/// .,'
                |: : : ! : : : :│  t‐_、´ /: | / /   {
.              |: : : |:l: : : : :ト 、     イ.: :l,'     ∧
            |: :_:人l : : : :| /`ー 个:|: :/      い
          /⌒ヘ::::∧: : : :| {\:_:│:レ:′     ∧
            /    \∧: : :.|ヘ_\::_]:∧/{/i/レヘ ,'  '.
        │      |:∧: : :!:::|≒|::|:| : : : /)')、∨  ;
        │      ∨:::∧.: :l:::ト、∧N : /  , /: ヘ  }
        ∧     i/::::/::∧:│ト《こ》|:/    //: : : :ヽ八

965 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 23:16:38 ID:TJJhilAw0

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ⌒)(⌒)     .どうも上様がな、
. |    .(__人__)    わしからの手紙は来ておらぬかと
  |  u   |r┬|}    .和尚に十度も聞かれたそうでな。
  |      | | |}
.  ヽ     `ニ}      まあ、和尚が上手く取り成してくれたようじゃが。
   ヽ     ノ
   /    く  
   |     \
    |    |ヽ、二⌒)━・'


              . -───- . ,.ィ ´ ̄ ̄彡
         ミ ̄ ̄ ̄`': : : : : : : : : : : : : :.` く  ⌒∨
        Vi⌒ヽ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ  /
        ヽ  ./: : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ.: :.:.Yヽ
         |: Y´ ″:i : : : : : : : : |: : : : : : :.i : : |: :|
         |: :|: :|: : :| :|: : i!: : : :.:|.i: : :.| : : | : : |: :|
         |: :|: :|_ 斗┼-l|: i : : :|.lナ: :T:卞!: : : : :|      .なんと。
         |: :|: :| | 人|i.__i|:_l_:_i_从l:_:_:|__|_|: : :.|: :|     また随分とお気に入られたものじゃの。
         |: :|: :| {イ示ミ、    イ示乍ミx| : : |: :|
         |: :|: :| 弋こソ      弋こソ  !: : .|: :|      …紙と硯を用意させようかや?
         |: :|: :|: |xxxx    ,    xxxx |: : : : :|
.          八:|: :|:人  ャ―──‐ァ  ,イ | : : | :i|
         /-‐i|: :|i : 小 . `‐---‐'  /.ノ_l|: : i|: l|
       '   ,小人: : :.}\` ‐-‐ ´r―く ,小. } ̄`ヽ
.        /{ ./: :/  ヽ: :|ヽ \__.   /=彡./ : : ′   }
       / :| /: :/     } ilミヽ.‐-`rく   / : : :/     ,
      ,: : :イ.: :,   i .,ノ リ;`ヽ:::::::::}:::}   ′: :/      ′
      .′/|{: :{   |    ヽ } ......ノノ   {i: : イ    /|
    / : /: |乂.|   {     〉‐--ュ.   八: :,{     /从

966 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 23:17:56 ID:TJJhilAw0

       (⊃ ̄ ̄\
     (⊃   _ノ  \
    (⊃   ( ⌒)(⌒)      .気が廻るの、お藤。
     |     (__人__)      うむ、頼む。
     |     ` ⌒´ノ
       |         } \     ついでに和尚の他にも、
     /ヽ       }  \   十兵衛や主膳にも手紙を出すとするかの。
   /   ヽ、____ノ     )
  /        .   | _/
 |         / ̄ ̄(_)
  \   \ /| JJJ (
   \  /   /⊂_)


        /: : /: :.|     /: : : : : :/: : : : : : : : : : : \: : : :\
.        /: : /: : : !   /: : : : : : :/: : : :/: : : : : : : : : : ヽ: :ヽ: \
.         ,': : : : : : : i:  /: : : : : : :/:l: : : :|: : : : : : :\: : : : : : :l: :ド:ヽ
       i: : : : : : : :i / : : : : : : ,': :|: : : :|: : :l: :ヽ: : : ヽ : : l : |: :|  l|
       |: : : : : : : :∨ : : : : : : :ハ: :|: : : :|: : :| : ハ : :|_\:l : |: :l  ||
       |: : : : : : : : | : : : : : : : |: l: |: : : :|: : :|: :| | ;.イ∨从:∧/  リ
       |: : : : : : : : | : : : : : : : |: l: |: : : :|: : :|:八 j/Vィて㍉/ : !
.        i: : : : : : : :.| : : : : : : : l: :斗七:丁厂⌒`  fト::゚リ イ: : :|        .うむ。
       l: : : : : : : :l : : : : : : : | ∨ィチてヾ     ゞ='^ | : : |       では、そちらが済んだら、
.        l : : : : : : : i:.: : : : : : :|Y圦iド:;イリ     、   } : : |       夕餉になるようにしようかや。
         l: : : : : : : : : : : : : : : :Vヾゞ辷ン^      〉  /: : : |
        | : : : : : : : : ':, : : : : : : .            __   ′: : :|        「そうじゃの」
       ハ: : : : : : : :.い : : : : : : '. 、    < _/ イ: :l: : : :|
       l : '.: : : : : : : l:ハ : : : : : : ∨> 、_   /::∧: :l : : :|  
       |: : l : : : : : : /: ∧ : : : : : : '.     丁ヽ::::/::∧ l: : :.|
       |: : | : : : : : /: /::∧ : : : : : : :    { 八::::/::∧:l: :│
        /: : :l : : : : //:::/::∧: : : : : : ∨   ∨ 《Ⅸ:::/:∧: :│
.       /: : :/| : : : /ノ :::::::::/::∧: : : : :l: |-─__》 V::/::∧ │
     /: : :/│: : 〃::\::::::::/::::|: : : : :l: |:\{{二¨7__V:::::::::ヽ |
    ./: : /  j: : /::::::::::::丶 ::::::::|: : : : :l: |  \ {{ ̄ }}ヘ、_::::::::\

967 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 23:19:35 ID:TJJhilAw0
             ....        /: : : : :.|: : : : : : ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
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                  i : : : : : : ::::::::/  j_迅)ィ彡!:i::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::::::iニニニヽ----
  …爺とショタの入浴…。  |:..:.|::::::::::::::: /  三¨¨    l|::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::|=/ニニハニ
 酵素入りポリデント…。    .|:::::|:::::::::i::::/     .u  l|::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::|/ニニニニ}
 …板東英二…。         |:::::|:::::::::|:〈            l| i::::l::::::::::::::::l ::::::::::|::::::::::::::;=ニニ二/ニ
                  |:::::|:::::::::|::i丶         l| |::::|::::|::::::::::l::::::::::::|::::::::::::/ニ二二/ニニ
 …うっ、頭が…。       |:::::|:::::::::|::|  r ニニニヽ   リ |::::|::::|::::::::::l::::::::::::|:::::::::/ニ二二/ニニ
                    :::::|:::::::::l八 ゝ- ´ ̄    |::::|::::|:::::::::::::::::::::/! ::::/ニニ二/ニニニ
                    Vil!::::::::|:::::::..          | :/::::|::::: /::/|:::/ィ|/=ニ二/ニニニニ
                   Ⅵ 、:: |:::::::::::ヽ       / |/ | ::|::::/::/ :|/=ニニニニ/ニニニニニニ
                      ∨:::::|::::::::::ーr―<  ,ノイ::/l:::ハ/ /ニ二二/ニニニニニニニニ
                         ∨::ト:::::l∨レニ/__////イ..l/:/ィニニニ二/ニニニニニニニニニニ
                       ∨} リニ二//////.∧: :/=ニニ二/ニニニニニニニニニニニ


  |: : :(ハ: : : :/         |: : : : :|: : : : : :|: : : : : : \:_|
  |: : : Vハ: :/         l: : : : :|: : : : : :|: : : : :\‐:'´!
  |: : : :Vハ{   ―――- 、丶: : : l\: : : :|\: : : : :`:ニア
  l: : :/⌒ヾ! x ニ二二三¨丶 \: :yテ示元ミト--‐ '´:|
   : : | -、 ヽ|イ ((__,ノ:ハ`ヽ  |   / ノ〃__):ハ Y|: : : : /     .30代以降でしか
    ',!  \ l  弋ミ::Iゝノ  r/´ ̄「l  弋::Iゝソノ l: : : :/    分からないネタはやめなさい。
    ',:ヽ   ヽ、   ̄   _,ノ    !ヽ、 ` ̄ ノ: : : /     .一応、私達は10代なんだから。
    .: : :\ l    ̄ ̄        |    ̄ ̄ /: : : /
      l: : : : :`〉.   u.              /: : : /        …最近のポリデントのCMは
     l: : : : : : : ゝ                /: : : /       歯科医の人が出てるのね。
     |: : : : : : : : l \     ∠ニゝ   /l : : : |
     |: : : : : : : : |  \        /: : :| : : : |

968 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 23:21:25 ID:TJJhilAw0
                  .′
                  .| ::::::::: ゚。:::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
   .               |::::::::::: ∧::::::: |\:::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
  …じゃあ、話を戻すけど、.|::::::::: /-- ::::| -\ :::::::::::::::::::::::::::!
 結局、宗矩はこの時期、   ::::: 厶ニ 、{  r屶=ミ.:::::::::::::::::: /;
 湯治に行ったのね?     ゚。   八刎 \  ]u刎h::::::::::::.///;
                      ゚。  |  } \    ノ::::::::/厶厶’
                         \八   _      フ八/ 八.\
                      /r个ト  `   / /; / ; ; ; 〉 . .
                          /八| 乂_ 〕iTづ, ; ; ; ; ; ; ; ; /. . . |


            . -―‐--―- 、
          /          \
          '               \
         /          ィ      ヽ
          /       /  |   l     ',
        ,       /   |   |  |   l       ええ、そうね。
        | r 、    /    '、 卜、ヽ\ |      場所については断言はできないけど、和尚の手紙にある
        |  \\ /  -―=、\ | =\\\      .「上方大方大雪降申候由候。當地(江戸)ハ未降申候」
        ∨  \)' / 、_ 二、ヽ ト_ ニィT广`      という文章から見るに、上方に行ったのかもしれないから、
         V /ニ〈ー{`Y {::rしi  }ー{ トr| 〉       昔、伊達政宗に薦められた(※1)有馬温泉辺りの可能性もあるかもね。
         ⅵ ハ  \  ー' 丿 卜 ニ イ        .有馬温泉の記録にも宗矩の名前があるし(※2)
           | 丶-丶.    ̄ ̄    '  /|
          |  : : : : l\    _   イ : |         時期については、
          |  : : : : |   丶 ´ // : :/        九月後半~十月前半の辺りに出発して、
          |  : : :/ヽ  /`T´∨ : :/         少なくとも翌年三月上旬までには戻ってきているわね。
          | .:/|   X   ,/ /: : :/、         (実紀の記述によると、九月十三日に家光の柳生家への御成があり、
            _」ノ/  |  /ハ  / /: : :/  \        和尚の書状で翌三月十六日に東海寺に参じている記述があるので)
     r  ´   ヽ. | 〃l| l| './ : : : |    丶- 、
     |       / |《_,八j| 〃: : : : |    / |     最短でも1ヶ月、最長で半年程の湯治といったところかしら。
     | ヽ   〈   ∨   |,/ : : : : : |    /    |    羨ましいものね。
     |  ∨  \  |  /l: : : : : : :|   /    |
     |  |    \l  / j: : : : : : :j     / |
     |   |      ヽ/ j: : : : : : / l    /   |

【※1:寛永五年:伊達政宗から酒井忠世への書状(「政宗君治家記録引証記」より)】
 『又右衛門、此中散々之様子にて、第一食一切成不申候、
  其身は御暇可申とも不申候得共、今之体ニ候者、行々大事に存じ候、
  永可被召使者、今僅少之御暇被下、有馬之方えも湯治仕候而、機をひろげ候者、可致残命かと存候』

【※2:有馬温泉を訪れた著名人(江戸時代の項に宗矩の名前あり)】
  ttp://www.ryuusenkaku.jp/history/05-07.html

969 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 23:23:43 ID:TJJhilAw0
                                     /::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V
                                   ..:::::::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V
  あと、和尚の手紙だけど、       .          ,.::::::::::::::::::::::::::::::: l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V
                                     /:::::::::::::::::::::::::::::::::,':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: V
  「但馬は沢庵へ状を越かと、十度も御尋」 .       /:::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
  「貴殿事不被仰出事ハ、 一度も無之候」      //|:::::::::::::::::::::::::::::/:::/::::::::::/:::::j:::::::::::::::::::::::Ⅴ::::::: ヽ
                         .         〃 .|:::::::::::::::::::::::::::::/::: イ::/::/ヽ:::::::::::::::::::::::Ⅴ:::::::::::V
  とか、少し湯治に行ってる間、              i! /::::::::::::::::::::::::: /::/ ./:/::/    ` ::::::::::::::::::::!::::::::::l:::i
 どれだけ宗矩の話をしてるのかしら。..          V:::::::::::::::ィ::::::::: ハ/  /:/::/     ヽ:::::::::::i:::!::::::::::l:::|
                                 l::::::::://::::::::::/'―-- |::::/{ --―― .}::::::::::!::|:::::::::::::::!
  ここの文章だけ読むと、                |:::/ニl:::::::: / ーtテ‐'iハ{   ーtテー ,ハ::::::/:::|、::::::::::/
 家光の宗矩への信頼というか、              //ニニ/:::::: /{   ̄          ̄     l:::/:::: |ニ`;、:/
 好意が強過ぎなんじゃないかと思う。 .        /  l=ニ/:::::: /ニ\       ,       ./|;ハ::: |ニ/ \
 和尚もそうだけど、好感度MAX過ぎる。     イ    .V=|:::::::/ニニニニ=-  _     _ -=ニニニニニ }::::|イ     ヽ
 あと一歩進めばヤンデレ待ったなし。    ./i     V|,从{ニ=- _ニニニニニニニニニニニ_/ニニニ,j/     iハ
                     .        ′     \ニニニニニニ=-ニニニニニニニニ/ニニニニ/|   i   ||
                            i ∧   l.   \ニニニ\ニニニニニニニ=-'ニニニニ./ニ/   .|   / .|


           , -―…ー- .
         /. : : : : : : : : : : . `丶
         /. : : : : : : : : : : : : : : : : . \
       / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ハ       貴方が言うと説得力があるようなないような…。
      , : : : : :u: : : : : : : : : : : : : : : : :l: l
       l : : : : : : : : : : : : : : :u: : : :l:|: /l: |      まあ、「十度」などの数字は、
       | : : : : : : : : : : : : : : : : : r、l:l/ !:‘ァ    「沢山聞かれた」程度と解釈するべきだろうけど、
       | : : : : : : : : : : : : : : : : : :\) ノ彡’    会う度に宗矩の話題が出るくらい、
      | : : : : : : : : : : : : : : : : : /7_,/ヘ       しょっちゅう聞かれたというのは、まず本当でしょうね。
      | : : : : : : : : : : : : : : : ; イ/´ l_ノ 
       j /: : : : : : :u: : : : : : :/ヘl」  /         .同じ手紙の中の鷹者が赦された話も併せると、
     /. : : : /: : : : : : : : :/   /         当時の宗矩、沢庵に対する家光の好意が
    /. : : : /: : : : : : :  ∠. _/          とても高かった事が伺えるわね。
  ./: : :-‐ '´: : : : : : : : イ/: : :|  
/: :/: : : : : :_:_彡 '´ヽ /|: : : |  
.://⌒ヽ ̄ヽ     /;;;l |: : : |

970 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 23:25:06 ID:TJJhilAw0
                    ......::::::::::::::::::::::::::::::::::::....
                      ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...
                      ::::::::::::::::::/::::::::∧::::::::::::.`、
                      :::::::::::::::/::::::::/  |::::|:::::::::::゙、
  ちなみにこの間、          .::::::::::::/::_::斗-―|:::|::::::x :::.',
 江戸の柳生屋敷はどうだったの?:::::::::/'~::::/ __ |::|::::::|ヽ:::::|
                    ......:::::::::|::::::斗=≠=ー::|::::::| ヤ:|
  十兵衛や宗冬が          :::::::::|:::::/  {:::| |:|::::::|  |::|
 留守を預かってるわけだけど。  :::::::::|:::::|   i:リ |:ト、:ノ  .|:|
                      ::::::::::|::::|    ` |:| ゙:,'  |:|
                      ::::::::λ::|       ソ ,:  .リ
                      :::::::::| |::|         /
                      :::::::/ .|:|   z; ァ /
                      ::::/.  ソ    ̄ /
                      :/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄〉
                                 厶


       / :/l: : :l: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :|
      ,' :/ : : :|: : : : : : : :l: : : : : : :|: : : : :|
       l: :l  ',: : ',: : :l: : : : :\:_:_:_:_ |: : : : :|      さあ?
        |: :|   ',: :卜、:\: : : :\ :/.:| : : : /
       l: :l ,ニ \ゝァテ云示 Y´: : /: : : :l|       「いや、”さあ?”って」
      `トキヘん)- {  弋rン/: : : / : : : : |
       丶 :_ ー/ 丶- -‐/: : : / : : : : : |       だって特に記録がないんだもの。
         八         /: : : / : : : : : : |      …まあ、裏を返せば、おそらくごく順調に
          \ ー-  /: : : 〃: : : : : : :丶     宗矩が帰ってくるまで留守を勤めたのだろう、とも言えるけど。
                \_ /: : : /´|: : : : : : : : : :\
              /: : : ://!: : : : : : : : : : : :\
          _∠: -‐≠"´ /: : : : : : : : : : :\: :
         l ̄ - 、      /:/: : : : : : : : : : : : 丶
         |    \    l :l: : : : : : : : : : : : : : : :
         |       ',    | :| : : : : : : : : : : : : : : :
         |       '  |:| : : : : :!: : : : : : : : : :
        /      , |  :| :| : : : : :| : : : : : : : : : :
          /    /  |  :| :| : : : : :| : : : : : : : : : :

971 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/03/02(日) 23:26:10 ID:TJJhilAw0
              . -‐- 、
             /: : : : : : :.\
             {: : : : : : :(]ヘ}       話が動くのは、
             |: : : : : : : {{ 〈     .宗矩が江戸に戻ってきてからよ。
                  ', : : : : : : | / 
              〉: : -、: :/ィ      .次は、寛永二十年(1643)の春からの話になるわ。
              |:/   丶-、 
             /:{ ⌒ ー=¬冖- 、
              /: :|             l
               /: :/Y⌒ヽ      |
           /: : : : |  |:\     l\
              /: : : : :.:|  |: :| ヽ     ',: :.\
          /: : :/.: : :|  V.:| }    ,: : : :.\_
        /: : :/: : : ∧  v:| ,     ',\: :\ ̄
 ー-===ニ二´ -‐/: : : :/ ∧   ',|/      ヽ  ̄
             /: : : : : :/: ハ   ',          ',
        /: : : : : : : : /ハ  ヽ         ',
       /: : : : : : // /:∧  ',       ',
      /: : :/: ://  /'´ ∧  ',       ',
 ー=ニ´ -‐'^⌒´ ̄      / ! !       ,
                     / 〈   |           ',
                /  rj  〉          ',



                         /:::::::::::::::丶
  了解。                 ..:::::::::::::::::::::::::::::\
                     /::::::::::::::::::::::::::::::::::小、
  じゃあ、話を戻しましょう。    j!:::::::ト、:::::::::::::::::::::::::| \
      ____                八:::::圻\:::::::::::::::::八
 r=《≧/   ヾ⌒¨¨¨ヽ            {::t _\从仆ミト{///⌒ヽ 
 |   ー{_{_/⌒>、   `ー―――---ゞ ヽ__ ィ7//人//////∧
 |  ¨¨⌒ゞ=彡-=ニニニ=-} }        ミl |\////////イ: :|⌒ヽ∧
 |           -=ニニニ=-    ミ l |_:_j ー‐r―  |_:_| l 〃\ミ彡
                -=ニニニ=-    /r=========ミ Y゙    `ー‐┐
  、                 -=ニニニ=-    ぃ   ‘,_____, -=ミK¨¨ヽ
   \                  |ト-=ニニニ=- ij   ノ rf彡{_///.ィノ___,ノ
    丶                 ||:i:i┐  -=ニニニ=-ハ  ゞ===- ⌒¨¨ヽ
       \              └┬|      ij-=ニニニ=-       ¦
        丶                ィ||      ∥   ′-=ニニニ=-     |
          `   .,          //}||     ∥  {      -=ニニニ=- ¦
                `          ハ//ィ|    ∥   j          -=ニニ\
                  `ヽ     {j}/__,i|___jj____/仁i        /⌒ヾ、
                 __\__ テ ‐┴―┴┴‐┴‐|三}       ′
                └┬r┘/: : : : : : : : : : : : : : : :ハr┘      .′
                  r┴f‐/: : : : : :三≧=-: : : : : : :}==rr==   j

20 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/04/20(日) 23:33:23 ID:Op3yr9es0

 そして年が明けての寛永二十年(1943)三月、
品川・東海寺…

                      ,.,-‐'´''`´''`´```丶. _
                  _ ,.,イ             `'i
                   ,.ィ´       ,ィ'`´''   ィ'`´'' 、 `'丶.
               ((  ィ'`´''`´`             、_ヘ
                 `i,    _i'´.r==ィ=‐イ.,.,ー‐<´ `i `''  i  
                 ゞ. r=rl ‐ l  i  __ rl A , l _/`ir'ヽiソ       
                  ,>‐ュr 、,ヘー'´l  i  ̄  ̄ i´ l H‐-k'´i._
                 <ソ-‐イl / ,. __i_i ___.l r=ュ._,ュ.j  l i´`i_
                  ,ir‐i´_ ,.,-‐''"i k' >ヘ  ,,.  l  l.  j i ̄`' '´`iヘ.
             ,ィi  l l      l i /   l .l  i .l  l>'i lヘ. ,ィ、l  i i‐、
               ,,'i    i l  _rュ l l__l   __.l l ,r=、!__.r‐ュ.l i i iヘ l i ∧
           ,r-イ __l  ,イ l二l  i  ̄,,. ̄ ,,、  l  l  i  l  ̄,`' i´ `l.,_ ∧
            l  / `r`  ̄,rュi l!   l /  ヘ ,i'  ヘ l  l  l  l  i  l  _l i`'iへ.
       ,ュ/`=i  .l ,'T, i ニli   l i Y l l. Y l i  l  l  l  i  l _ l i i .i ヘ.
      r=' 7l ,l  l i  ;._!ニ!,‐-.iHェェェHェェェK二lェェH仁niニヽ /  / i i  i  li、
.      l i_ _l ,!,-‐''"~へー =<〈 _<l_li__ヘヘ_il二l二i ,'丿 // // ,ィ`丶/l i_ l_i i,
.       ト,.l _i>-、<>l><>>'´; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; `'丶. <l!>l<>l><lヘ l
     l./   `ヘ._.i `<> </; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;. . . . . . . . . . . . . ヘ  / <i<> <>.<./
     `ヽ.  ir  `>、<>/; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;. . . . . . . . . . . . . . . . ヘ,'<>、< _k ili /
        `''ー ,.,_ 二 > l; ; ; ; ; ; ; ; ;   ; 東海寺  . . . . . . . . . . . l < 二 _,.,-‐'"
             ̄ ̄ ̄∨; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;.. . . . . . . . . . . . . . . . . / ̄ ̄ ̄
                 ∨; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;. . . . . . . . . . . . . . . . , '
                  ヽ.; ; ; ; ; ; ; ; ; . . . . . . . . . . . . . . /
                      `丶.: : : : : : : : : : : : : : : : >'´
                      `' <三三三二>'´

21 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/04/20(日) 23:34:14 ID:Op3yr9es0
______________________________
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   ::::::| |                            ||_||_||_||_||_||_||
   ..::::::| |                            || ̄|| ̄|| ̄|| ̄|| ̄|| ̄||
 . . .:.:::::|l i|                            ||==||==||==||==||==||==||
   ::::::| |                            ||_||_||_||_||_||_||
   ..::::::| |                            || ̄|| ̄|| ̄|| ̄|| ̄|| ̄||
 . . .:.:::::|l i|                            ||==||==||==||==||==||==||
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;;;;;;;;;;;;;;;;;|;i |三二三 ニニニ三 ニニニ三 ニニ三.ニニ 三||_________

    ,rn    / ̄ ̄\
   r「l l h. / ⌒  ⌒. \
   | 、. !j | ( ⌒) (⌒) |     おお、和尚!
   ゝ .f, |   (__人__)   |   但馬、今、戻ったぞ。
   |  |  |   ` ⌒ ´  |
   ,」  L_ |        .|    そちらも息災そうでなによりじゃ。
   ヾー‐'|  ヽ       ./
   |   じ_,,ゝ      (,_
   \   ´ `ー--一- `ヽ


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |      フン、年甲斐もなくツヤツヤしおって。
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |     湯治が効いたようだな。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'   イ 、| 
 /   /  |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ      少しは楽になったか?
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /     ;|/ | |\
  /  / / ! \| |      ./!  ! |
 , /  / / |┐ \ `─彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉


 湯治から戻ってきた宗矩は、沢庵和尚のところへ挨拶に訪れていた。

22 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/04/20(日) 23:36:01 ID:Op3yr9es0

         / ̄ ̄\
       /   _ノ  \
       |    ( ⌒)(⌒)     うむ、久々に気楽に過ごせたわい。
          |     (__人__)    正月は故郷で過ごせたし、有り難い話じゃ。
        |      ` ⌒´ノ
          ,|         }      家の方も、特に何事もなかったようじゃし、
       / ヽ       }     ..和尚にも世話をかけたの。
     く  く ヽ     ノ
       \ `'     く
        ヽ、      |
            |       |


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',      ほう。
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |     湯治の帰りに柳生庄へ寄ったか。
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |
/ /イ   /  |::::::| / _┗'   イ 、|      確か、最後に入ったのが十年前(寛永十年)だったか。
 /   /  |::::::| │ `---´:;/ | |ヽ    ..正月を過ごしたとなると…下手をすると
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /     ;|/ | |\   ..石舟斎殿存命の頃になるのか?
  /  / / ! \| |      ./!  ! |
 , /  / / |┐ \ `─彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

 『玉栄拾遺』の記述によると、この年(寛永二十年)の正月を、
宗矩は柳生庄で過ごしていたという。

23 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/04/20(日) 23:37:00 ID:Op3yr9es0
         __
        /   _ノ\
       /     (一)     …そうじゃな。
        |     (__人)   もう何年前になるのか、分からぬほど
       |          l    昔の事になるのう…。
.        |        |
.       ヽ      ノ     まあ、陣屋の表門について、
        ヽ     /     年寄衆からお尋ねもあったしの。
        /    ヽ     そちらの検分のため、という名目じゃが、
        |     |     災い転じてなんとやら、というところじゃの。
         |.       |


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |     .昨今は奢侈を戒める方向で
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |    御政道が進んでおるからな、
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|    元惣目付のお前へは、より厳しい声が出るのは仕方あるまい。
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\    まあ、終わりよければ全てよし、というところか。
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

 この頃、柳生家では、所領である柳生庄に陣屋を新築していたが、
表門の造作が派手ではないかという風聞が立ち、年寄から宗矩に尋問もあったため、
これを簡素に作り変え、竹の枝折門に変えたという記録が『玉栄拾遺』に残っている。

24 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/04/20(日) 23:39:33 ID:Op3yr9es0

            / ̄ ̄\
          /_ノ  `⌒ \
    _     .| (● ) (⌒ ) .|     ま、そういうことじゃな。
    | !    | (__人___)   |
    | !    |  ` ⌒ ´    .|     やはり故郷は良いぞ、和尚。
    | !   ,.-,|          |    わしがおらぬ間、和尚には世話をかけたし、
  ._,ノ ┴、/ ,/ .|        /    .和尚も湯治てがら、故郷に戻られては如何かな?
  .r `二ヽ ) i ヽ        /     .わしが上様に取り成すでな。
  .|  ー、〉 /   〉      < 
  .|  r_,j j / ̄   '' ̄  ⌒ヽ
  .|   ) ノ/ {       ィ,  }
  ノ   ,/   |         |{  |


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |     …そうだな。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'   イ 、|    それも悪くはない。
 /   /  |::::::| │ `---´:;/ | |ヽ   
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /     ;|/ | |\
  /  / / ! \| |      ./!  ! |
 , /  / / |┐ \ `─彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

25 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/04/20(日) 23:40:51 ID:Op3yr9es0

                 .rニYニヽ      
   |レ               /    j |    (…それが、おそらく
   !!_           イ     } |     俺の最後の帰郷になるであろうからな…)
   ゙- '´ ,、       /j      j 
      -''´   ,r'´ ̄`゙}     j l|rニ二ト、 
           〉─7-'´l|jト、 -イl;|`--l一〈 
     __ii__    |   |  ルリ-ト、|州リ  |  .| 
     イi    j  |           |  |,
      `  , イ  |     |      |  |
        ノ  }        |         |
      /           |          |
    //  /                  |
.  //  /                   ',|
/ /    l                     |  
 / i   /                     ヽ
ん-ト、               |          |'
   ヽ/    /    |    |           l
    ヽ   /     |    |      レ-、  /
     `-- ´--、__  |___|__ _|  `丶{
             ̄|    / ̄|    j
             ',   {   |.    |
              ',__,r' }  .|    j
               ',   |   |`丶、r'
               ',  |  |   j

26 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/04/20(日) 23:42:22 ID:Op3yr9es0
                             : : : : ト ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.   
                          /   : : : :..:|  \::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.   
                   .      /: : : : : :/: : :.:j  ,.斗ヘ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.  
                         ′: : : :.:′: :.孑'y==ミk:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.____
                       i : : : : : : ::::::::/  j_迅)ィ彡!:i::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::::::iニニ
  あれ?            ...    |:..:.|::::::::::::::: /  三¨¨    l|::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::|=/
 江戸に戻ってきたのはいいけど   |:::::|:::::::::i::::/        l|::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::|/ニ
 柳生庄にも寄ってたの?       |:::::|:::::::::|:〈            l| i::::l::::::::::::::::l ::::::::::|::::::::::::::;=ニ
                       |:::::|:::::::::|::i丶         l| |::::|::::|::::::::::l::::::::::::|::::::::::::/ニ二
                       |:::::|:::::::::|::|   ----   .リ |::::|::::|::::::::::l::::::::::::|:::::::::/ニ二
                         :::::|:::::::::l八          |::::|::::|:::::::::::::::::::::/! ::::/ニニ二
                         Vil!::::::::|:::::::..          | :/::::|::::: /::/|:::/ィ|/=ニ二/
                        Ⅵ 、:: |:::::::::::ヽ       / |/ | ::|::::/::/ :|/=ニニニニ/ニニ
                           ∨:::::|::::::::::ーr―<  ,ノイ::/l:::ハ/ /ニ二二/ニニニ
                              ∨::ト:::::l∨レニ/__////イ..l/:/ィニニニ二/ニニニニニ
                            ∨} リニ二//////.∧: :/=ニニ二/ニニニニニニニ


           ,  "´ ̄ ̄ ̄`  、
          /. : : : : : : : : : : : : : \
          /: : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
       /: : : : : :」: : : : : : : : : : : : : : : : ',     そうね。
      ,: : : : /´|: : : l: : : : : : : : : : :_: ハ   『玉栄拾遺』によると、
      | : : /   |: : : |: : : : : : : : 、:_:ノ.: :|
      | : /     !:、: :ヽ: : : : \: : `フ: : !   「寛永二十年癸未年、公柳生邑ニ居玉フ。
      l : |     ヽ\: :\ニ=-‐¬「:: : :l    臣按、「福智院旧記」云、中坊長兵衛殿ニテ正月廿五日、
      N |  ,二ニ=、 `T^ノff__ノハ| : : :/    柳生但馬殿能興行アリ。
      ヽ \/ff__ノ} riく 丶 ゞ= '_ノ: : :/     因幡狂歌、柳生殿小太刀テカゝル礼儀ヲハ中坊ニテオサメトゝムル」
        `Tヘ ゞ='_,ノ 〉     /: : /!  
         丶ハ、        ,: : : ':.|     とあるから、少なくとも寛永二十年の正月後半頃、
           `'ゝ.   ^ ⌒  /: : /: :|    柳生庄に留まっていたというのは間違いなさそうね。
            l: ::`> _//.: : :|: : |
            |: : : :_}   / : : : !: : |
            |: : :/\./|: : : :|: :|
            /:/  /ハ |: : : :|>、:.
      __  -‐'´ |  //∧ j: : : : :!  丶 ___
     |         | 〃{/l / : : : : |        / |

27 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/04/20(日) 23:43:32 ID:Op3yr9es0
   / : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヘ
   /: : : : : :/: : : : : : ; -‐ ヘ: : : : : : : : : : : :ハ
  ,: : : / : /: : : : : /     |: : : : : : : : : :{、:_:ノ}
  |: : r、: / : : : /     |: : : :|: : : : : :ゝミ彡イ
  |: : |/ハ!: : : /       |: : : :l.: : : : :\:_:_ノ      まあ、家光から正式な帰国の許しを得たわけじゃないから
  ',: : V/ヘ : /       ',ハ: : :\: : : : : :フ |     あくまで立ち寄り程度だったのかもしれないけど、
   ',: ::r\_)/   - ――‐-ヽ\: :ィ≦ニテ´: :/     .それでも、数十年ぶりの故郷での正月は、感慨深かったでしょうね。
   V:{ ヘ`\ y‐f  テミメヽ \/fトィンノ: : / 
    ',ハ  ヽ  {ヘ弋升ン (}´ ̄ `¨´イ : /        ついでに言えば、宗矩が行った湯治先について、
    ',: \   ヽ `¨´  ノ  |`  /: :/ 
     ',: : :`ニ\   ̄        / : /         「湯治のついでに柳生庄に寄れるとすれば、
     ',: : : : : ::}\    ィ_ァ /: : /         ..関東ではなく上方の温泉だったのでは?」
      ',: : : : /{  丶    //: : : ' 
        }: : : / \   `Tニ{: :/ : : : !          という推測も成り立つから、
       / :/    丶 _ノ V : : : : |         行き先が有馬温泉の可能性が上がったとも言えるわね。
    -‐ "´{       /ヽ /: : : : :| ̄ ̄


                         .              -‐━--
                                     /:::::::::::≠=‐----:......... __
                                     ^ヘ:::::::::::::::::::::::::::ヽ :.______
                                  ///} /   ー----―    \   )
                                /:::::::::::/ 八/            } \
                                :::::::::::: }/.......\//  ../≧=--r-‐ヘ\ 丶
  そういえば、正月に故郷に居られるなんて    (} :::::::::::::: ::::::::::::^ー /}/:::::::::/}:::::::::::. } }
 宗矩にとっては、随分久しぶりになるのか。   .  :....:::::::::::::::: ::::::::::::∠... /ハ:::::::/ 」::::::::::::
                         ..        : ::::::::::::::::::::::::::/ ̄〕/^ }//≦.]::::::::/}
  それで久々の故郷でやったのが           .:::::::::::::::::::::::::勹瓜㌃ヾ/ r ㌻Y : :/ ;
 能興行というのは宗矩らしいけど。  .....       /:::::::::::::::::: :: {        {    :: //′
                              _/}八::::::: \: : \     _/  /::〈/′
                                  {r弖三三二ニ=- _ _ __,, ..:::::小:\
                          .     ┌┷=ニ二三三三二ニ=- _/::::::{ { }  ヽ
                              √ ̄      \三三三三三三三人

28 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/04/20(日) 23:44:40 ID:Op3yr9es0
          ,. -ー…‐- 、
         /.::::::::::::::::::::::::::::\
        /::::/{::::::::::::::::::::::::::::::ヽ       あと、この前年(寛永十九年)にできたばかりだったのが、
        ,'::::/  ‘:::::{::::::{::::::::、:::::::ハ     現代の柳生庄(奈良県奈良市柳生町)に遺跡が残る柳生陣屋ね。
        |:::;'-―-ヽ:{\{\:::::>:::::|    坪数千三百七十四坪(4542㎡)とあるから、甲子園のグラウンドの1/3程度よ。
       〈`Y´ ̄`ヽ /´ ̄`ヾT::::::|    以降、何度か改築があったけど、最期までこの陣屋が
       N!ィ=ミ }ー{ ィ=ミ !::::::;'    .本領における柳生家の本屋敷になるわ。
       い、__ ノ, ヽ _'_'.ノ::::/ 
       |:ーゝ、 丶-- '  ,.イ::::/      ..この新築の陣屋を検分する、というのも
       |:::ヽ:::ヽフT フフ〔へ::::/       .立ち寄った理由の一つだったかもしれないわね。
       /::::/ \:::\∧/く| V        従来の屋敷と違い、大名の格式の屋敷な訳だから、気合も入ってたでしょうし。
        /::::::{^ヽ ヽ::::|、//l  ヽ.
      ,:::::/::.、  ',l::::|0  /yー ヽ/_,,.. ..,,_
      |::::l|::::ハ   V__厶ィ¬、ノ {(..::::::::..)}))
      |::::l|::/∧  }    _」.ノ┘ >、 ̄ ノく
       乂乂  ヽ _,. '´     .ヽ.`三´ノ
        /\_,/
       {:::/
         /


                                       /:::::::::::::::::::::::::::::::::,':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: V
                       .               /:::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
                                     //|:::::::::::::::::::::::::::::/:::/::::::::::/:::::j:::::::::::::::::::::::Ⅴ::::::: ヽ
  でも、『玉栄拾遺』によると、     .             〃 .|:::::::::::::::::::::::::::::/::: イ::/::/ヽ:::::::::::::::::::::::Ⅴ:::::::::::V
                      ..               i! /::::::::::::::::::::::::: /::/ ./:/::/    ` ::::::::::::::::::::!::::::::::l:::i
 「表門ヲ造作ノ時、其事夥布風聞アルノ由、         V:::::::::::::::ィ::::::::: ハ/  /:/::/     ヽ:::::::::::i:::!::::::::::l:::|
  時ノ老中ヨリ宗矩公エ尋問アリ。   ....         l::::::::://::::::::::/'―-- |::::/{ --―― .}::::::::::!::|:::::::::::::::!
  故ニ其作事ヲ薄クシ竹ノ枝折門トス」 ..         |:::/ニl:::::::: / ーtテ‐'iハ{   ーtテー ,ハ::::::/:::|、::::::::::/
                        ..           //ニニ/:::::: /{   ̄          ̄     l:::/:::: |ニ`;、:/
 とあるから、1回作り直しが入っているのか。       /  l=ニ/:::::: /ニ\       ,       ./|;ハ::: |ニ/ \
                       ..          イ    .V=|:::::::/ニニニニ=-  _     _ -=ニニニニニ }::::|イ     ヽ
  やはり、まだこの時期でも、             /i     V|,从{ニ=- _ニニニニニニニニニニニ_/ニニニ,j/     iハ
 大名の陣屋や城の立て替えについては、....     ′     \ニニニニニニ=-ニニニニニニニニ/ニニニニ/|   i   ||
 制限が厳しかったんだな。    ......        i ∧   l.   \ニニニ\ニニニニニニニ=-'ニニニニ./ニ/   .|   / .|
                       .       /|  ∧   |.     \ニニニニ=―‐ '´ニニニニ ,イニ=./   |  ./  |
                             / .|  ∧  l.       ` =ニニニニニニニニニニ/ /ニニ/    .|  /  .|\

29 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/04/20(日) 23:46:30 ID:Op3yr9es0

 その後、江戸への帰着の挨拶回りも終わり、
宗矩は再び日常へと戻っていった。

             __
          ,.-''";;;;;;;;;;``'ヽ、
       /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
      /;;;;、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、
      ,!;;;!゙`''~^~ァrr-'゙`'´''ラヘ;;;!
      |;;;|      ノリ     ミ;;;|
     _ゞ;! ー- ..,,_    ,,.-‐'''' ミ;リ     .ははは、やはりお前と和尚が揃っていると、
      !ヘl;| ,.=≡=、` ,´ィ,.=≡=、「ヽ    話がしやすくていいな!
     !(,ヘ!    '"  |:::.`    ,ドリ
     ヾ、!      !;     ,レソ     お前に相談したいことは色々あるんだぜ?
       `|      ^'='^    ム'′
        .ト   ヽ二二二フ .,イ
        i| \   ===   ,イ.:|
    /  i| ゙、\  ;   /リ.:;!:::\、_
       ゙!  ゙、 `ー─''゙:::;:'::::|::::::::::\
        ゙、      :::/::::::|::::::
    `ヽ、  ゙、     ./  .|  ,-、、


         / ̄ ̄\
       /    ⌒ ⌒
       |    ( ⌒)(⌒)   勿体無いお言葉にございます。
       | u   .(__人__)
         |      `⌒´ノ
         |         }
         ヽ        }
    /  ⌒ヽ    '´(
   / ,_ \ \/\ \
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.

 三月十四日、東海寺への家光の御成に従い、
同月二十二日には、家光が柳生家下屋敷に立ち寄るなど、
将軍家側近としての生活が再開している。

30 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/04/20(日) 23:47:45 ID:Op3yr9es0
                 /;;;;;!゙`''~^~ァrr--'゙`'~´''ラヘ;;;;;;;;;;;!
                 |;;;;;;l     从リ       |;;;;;;;;;;|
                 .|;;;/      ヽ       |;;;;;;;;;|      但馬、あの家の件だが…。
                  |:::|∠ニ'==ァ    、====ニゝ〉;;;;;;|    
                  / | '´.旬`ヽ   :::::´ 旬`丶 |/⌒.l
                  | r| `  ̄´'"l   ` ` ̄´  ´ ト`l.| 
                  l l .l      l           > /\
                 .ヽヽl    .'         / /|.  \
                  .`/|    ヽ ^,.- 、 ,.-、 l-'´ .|   ',-,,_
               _ -‐.../ ヽ   -=ニニ|   | |  ヽ/  . |    ∨ "''-,,
             _,-‐ "    /  lヽ   ー-|― | .ヽ―|  /ヽ     ∨   "'
      ,,、-‐ ''"´,,、-‐ ''" . ./   | . \    l_ |/|_|  |.、|     .∨
      / /_,-‐ "      /    |.  /⌒',--|.  | /  | / /      ∨
     ./  l          /     | ./⌒/ .\|_∨   .し `/|       ∨
,,、-‐ ''"´  .l,,、-‐――――-‐''"`"''ー-l.  lヽ._.,     ̄  `,' l        ∨
 ̄ ̄ ̄ ̄ ´         ̄ ̄ヽ__  ヽ__| ̄ ̄ ̄)     .,'./        / ̄
               ̄ ̄ヽ \ . ̄/⌒l ̄ ̄´ `―――|/        / _,,
              ̄ ̄ l . ヽ  | / ̄´/   `ヽ、    .|―――― ´ー'"
    ,,,-'´`ヽ、_____,.,-,    l   |―´ |ヽ-.´)     l     /
,,-‐''"´    l    | .マ ..l /    \      |  ,,.-'´
              `― ´        `lー――´"'' 、
               \        ヽ  |    `ヽ、


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ー)(ー)     そうですな。
. |     (__人__)    神君様御墨付の法を犯したとは言え、
  |     ` ⌒´ノ    既に本人も所領返上を申し出て謹慎しておりますし…
.  |       nl^l^l
.  ヽ      |   ノ
   ヽ    ヽ く
   /     ヽ \

 例えば、寛永二十年五月十二日に柳生屋敷に家光が立ち寄ったのだが…

31 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/04/20(日) 23:48:43 ID:Op3yr9es0

 その翌週、会津加藤家の改易が公開されている。

                   _,, -―――――-、
                 _, -"           `ー、_
                /                 \
               /        r――、       ノ
           ノ         /     \   __  l´
           /   __    /   ___   ヽ  /ニヽ ヽ
           |  / ヽ  /    、_,\  `Yー 、ヽ  l
          |   l r.ソイ /  ._ ー、 o、\ 、 ノ ノ |  /
          |  | |( / `'"  ´ ̄|||i`` ┘ ソ __ | /
           /  ヽヽイ             fー。、` |/     五年ぶりに出番だと思ったらこの扱いだよ!
          / / ゝ,             ヽ`ー'/    
           | l / ノ/              -ノ  l
         レレ"/ l.        / ̄ー、ヽ    /
           ./  '、       l|::::::::::::「/  /
           /    '、      ヽ、::::/  /
     /`ヽ/ヽ、     '、    _ ̄  /
___/;;;;;;;;;;;;;;`ヽ、ヽ、     、    ̄  /
;;;;;;;;;;;;;;\;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`ヽ、ヽ_   `ーr、_/
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;r;;〉 `ー、__/__
          加藤式部少輔明成
      (かとう しきぶしょうゆう あきなり)

 この加藤家のお家騒動である「会津騒動」については、
以前(その18:ttp://tagenmatome.blogspot.jp/2009/09/18.html)にも述べたので詳細は略する。
(あと、Y十MのAAが見つからなくてどうしたものやら)

32 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/04/20(日) 23:50:34 ID:Op3yr9es0

           -'´ ̄ ̄ ̄ ゙ '- 、
          .r´'         ヽ
         .( ,nヾ、_、_、__、-    l          会津二十三万石に加えて、
          π         r  .!        .飛び地の五万石もあるから、
         (| ‐‐-、  ,.-‐‐  F-、j        合わせれば水戸家と大差な石高になるな。
          .!          i ∂!  
          i 、____,  .!- '         兄上…もとい上様も随分と僕を
         .(二ヽ、_  `=´   _,ノ二二)       買ってくれたものだ。
      /  Y '|| (_ヮョヮ_〉>   ヽ \   
      ,´   i  || >',〉llll〈/< 〓〓 .l  ',  
     l    l  ll \',.ll.// 万万  l   l
      、  .l   ll   V '   ○○  l  ノ
       -,'   ll            ',- '
        lニニニニニ::[三]ニニニニニニニニニL
      / ‐-、          -‐‐  \
      \                 /
        ゙--------------------´
         |       l       |
          l____l____.l
        /i   _,......|......,_   i\
         ̄ ̄ ̄   ̄  ̄    ̄ ̄ ̄
            保科肥後守正之
       (ほしな ひごのかみ まさゆき)

 そして加藤家の後には、家光の実弟である保科正行が入った。
幕末に(色々な意味で)名を上げる事になる会津松平家の誕生である。

33 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/04/20(日) 23:51:44 ID:Op3yr9es0
                                ,ィ!´ ̄``i''ー─- 、、、,,_
  イ三二二ニニニゞ                    ( j〉    」´ ̄ ̄``ー-、ヽ    .,.:,..:..    .,.:,..:..
               ... ,...               ``ー─'"´  ̄ ̄ ̄ ̄
         ,ィゞ          .,.:,..:..                               .,.:,..:.. ... ,...
             ー====-                         ー====-
  ... ,...                       .,.:,..:..                        ... ,...    .,.:,..:..
          _,  -─‐- 、ー‐-、ー-、  ;: ;:;: :;:;: ; ;           ,ィゞ
        ,イ、,r'⌒ヾ    ヽ ヾ ``''ー- -、-‐''"´ヽ;;: :;:; ;:; :;:;  ;:  .           .,.:,..:..
       ,r/  (::;;:;:;;/ー-、  j  `,   _ /ィ´  ;:; :; ;:; : ;:               ,ィゞ
       ヽ 「i''ー'"´   ,r-‐'ー''''"´ ̄
                                              ,ィ!´ ̄``i''ー─- 、、、,,_
                イ三二二ニニニゞ                    ( j〉    」´ ̄ ̄``ー-、ヽ    .,.:,..:..    .,.:,..:..
                             ... ,...               ``ー─'"´  ̄ ̄ ̄ ̄
                       ,ィゞ          .,.:,..:..                               .,.:,..:.. ... ,...
                           ー====-                         ー====-
                ... ,...                       .,.:,..:..                        ... ,...    .,.:,..:..
                       _,  -─‐- 、ー‐-、ー-、  ;: ;:;: :;:;: ; ;           ,ィゞ
                      ,イ、,r'⌒ヾ    ヽ ヾ ``''ー- -、-‐''"´ヽ;;: :;:; ;:; :;:;  ;:  .           .,.:,..:..
                    ,r/  (::;;:;:;;/ー-、  j  `,   _ /ィ´  ;:; :; ;:; : ;:  ,.-'''"-─ `ー,--─'''''''''''i-、,,
                    ヽ 「i''ー'"´   ,r-‐'ー''''"´ ̄

 また、寛永末の頃は、「寛永の大飢饉」と呼ばれる大規模な飢饉が発生。
それに伴い、都市では治安の悪化も発生しており、家光の頭を悩ませていた。

34 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/04/20(日) 23:53:32 ID:Op3yr9es0

     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \          島原の件も落着し、
   |    ( ー)(ー)       御世継の事も解決したとはいえ、
.   | u    (__人__)       世に問題の種は尽きまじ、か…。
    |     ` ⌒´ノ  ,r'゛ヾ
   .l^l^ln      } `‐=   )
.   ヽ   L     }   ゝ-´  );;;;;;)
    ゝ  ノ   ノ        .) ;;;;)
   /  /    \       ./;;/
  /  /       \     .l;;,´
. /  /      |ヽ、二⌒)━・'
 ヽ__ノ


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、_ゝ  イ_ノ| |     …そういうものだ。
//イ    / /::::、  '´  `  '|| |    ほれ、行くぞ。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'   イ 、|
 /   /  |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /     ;|/ | |\
  /  / / ! \| |      ./!  ! |
 , /  / / |┐ \ `─彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

 宗矩や沢庵は、実際に政務を執る年寄衆とは別に、
家光個人の相談役として、これらへの対処に悩む家光を支えていたものと思われる。

53 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:01:23 ID:pC6x0ujo0
 さて、こうして寛永二十年も半ばを過ぎた七月、
江戸城は珍しい客を出迎えることになった。

   !:::::::::::::::::::::::|          |:::::::::`‐-、:::!               |::::::::::::::::::::::|
  |:::::::::::::::::::::::l           |:::::::::::::::::::::::|    .        !:::::::::::::::::::::l
  i:::::::::::::::::::::::l             !:::::::::::::::::::::::l             |::::::::::::::::::::,r'
  l::::::::::::::::::::::!            |::::::::::::::::::::::|    ..       l:::::::::::::::::::i
 /:::::::::::::::::::|               !::::::::::::::::::::l           ,.!弌='ィ,::::::::::::|
/_::::::::::::::::::::!                |:::::::::::::::::::|          、==ft (,! !、_,r'
ヽ、:::、:::::::::l                  i:::::::::::::::::::!        _,r'´ ̄ ゙i゙ッ,r'´ニi;;;:::
、ヽ、ヾ、:::|               |:::::::::::::::::::|、   .  (゛'‐‐ー゙_、,r'´;;;::::
:::\::\:::ノ               l::::::::::`ー==!        ̄ ̄ ̄
ヽ、:::ヽ:::!                  ヽ::::::::::::::::::::|              ザッ…
 /`ヽ__/                  i:::::::::::::::::::l
 ̄´ ̄ j;;:::                      |::::::::::,ィ'=弌!、
¨ ̄´                    ヽ_ノ !ノ tf==、;;:::
                        iニ`ヽ〃/  ̄`ヽ_;;:::
                           `ヽ、_゙ー‐‐'");;:::


               
         / ̄ ̄\  '_
       /  ⌒ ⌒\ 、
       |  (●) (●)|
.       |   (__人__) .|    (おっ、到着したか…)
        |    `⌒´  |
.        |        }
.        ヽ       .}
         ヽ     ノ
         /     }
         |      |
          |      |

54 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:03:36 ID:pC6x0ujo0
         /  `丶 .,_,. \--:、ッィイ-――ぅ_:.:.:.:.:.:.:.:.:',
         / __,..> ´    \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヾ:.:.:.:.:.,
         .′ 〈     \   \:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.′
          ,    ム     ヽ    \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.〈:.:.:.:.:.:.:,
          | -=ア       |     / \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨:.:.:.:.:,
          |  / ,. --一'⌒ヽ    -―\‐-:.:.:.,,_:.:.∨:.:.:.:!
         /. .::| ´   ̄__,ヽ:.:.:.\  ´:.:.:.:.:,ノ;,__`ヽ:.:.`:.:|:.:.:.:.:!        ふむ。
       ノ: : : |   <_,亥-冫'"    ヾ:.:..ヽ亥,_>:.:.:.:.|:.:.:.:小      出迎え、恐縮に存ずる。
       ヾr 、! `         |:.       `ヽ:.:.!__:.:/
        | ,.、:,             |:.:.        .:.:/-:.:.|         朝鮮国国王よりの使者として、
        | .:.:.ハ        ;  |:.:.:.        .:.:/l:.:.:. |        日本国大君への御目通りを願いたい。
          \:.`:,        :^:.:.:^:.::      .:.:/ノ:.:./
          \l    ,,  _____,,..ュ .:.:/:.:/
           \  ` ̄          .:.:イ'フ
              |\    ー―‐     .:/!/
              |.:.:.丶         .:/ :.:.!
              | .:.:.:.\      .:/ :.:.:.:.:|
              |  .:.:.:.:.:.丶__/ :.:.:.:.:.:.:.:!
            r―┴────┐r―───┴┐
            |ニニニニニニニニニニ! |ニニニニニニニニ.|
            |ニニニニニニニニニニVニニニニニニニニ|__
        ,,ィニニニニニニニニニニニ|ニニニニニニニニニニニニヽ
                正使・尹順之
               (イン・ジュンシ)


          / ̄ ̄\
       /   ⌒  ⌒
       |   ( ●)(●)    御使者殿、遠路よくぞ参られた。
          |     (__人__)   ささ、お進みくだされ。
        |      ` ⌒´)
          |         }
        ヽ         }
          >       ノ
       /         \  /て⊃
       |  ィ     |\  `´ ゞ _三}
          |  |      |   \__/.


 寛永二十年七月十八日、世子である家綱誕生の祝賀の為、朝鮮国よりの通信使が江戸城へ入城。
宗矩は、安藤重長、井上政重と共に、彼らを出迎える役目を受けていた。
(なお、宗矩は前回(寛永十三年)の通信使来訪の際も、同じ役を務めている)

【徳川実紀・寛永二十年七月十八日】
 「朝鮮国信使聘礼行はる。よて信使は辰刻本誓寺の旅館を出て、路中音楽を奏し、その国書を先に立てまうのぼる。
  (中略) 安藤右京進重長、柳生但馬守宗矩、井上筑後守政重は玄関まで出てこれをむかへ(後略)」

55 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:04:22 ID:pC6x0ujo0
                         - ‐= ‐  、
                    , イ       ヽ  ヽ
                  /       _,- 、_ i   「ヽ
                  ノ -―=',.‐''"     ゙ヘ、_/__ ゙ l
                /    '、 ,ノ   ヽ  ´  ゙lヽ>
              ┌ '"     ノ .,' __    `   , ' !イ
               彳..__ ‐ 、'冫 r_二 =ヾ._j .'   |.! , ^ 、
               ヽ //ヽ ゙  丶ゝ-´_ユ`ゝ `/_=- ! ヽ  \        ……………(ジーッ)
               丨i l.ソ_         ヽ !´ユ`'/ , ‐> ‐`ヽ、
                ヽ,゙ 丶i            !   ! l 丶..ィ‐ 、l i
                | |ゝ !            ′  /  l  l/ン' ̄'' 、ヽ
                | /' ::'.、      ̄゛''ー 、   /   i 丶< /  ̄二'、
                   _ l' │ ::\     ^   , ′   !  !:::l 〈 ri"`  リ
              /.:.:.:| │   ::\      /      !   :::::l ノ ` ' i l
              l:.:.:.:''‐...ヘ     ::::丶___../         丶   ノ     !│
            ,/丿:.:.:.:.:.:.:.:.゛ー 、_ :::::::::/ゞ冫          ヽ 丨   / il\
        _....-‐''.:.:.:./ゝ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.^'- ,/:.:.:.:.:l- 、         i人  -//// 〉、
   _,,..-‐''"´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!.:.:ヽ,,.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.::/:.:.:.:`''ー-....__ ./- .、_ ./////,、.:.\
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               / ̄ ̄\
             / ノ  \ \
             |  (●)(●) |    ………?
.             | u.(__人__) .|   御使者殿、それがしに何か?
        r、      | .  `⌒´   |
      ,.く\\r、   ヽ      ノ
      \\\ヽ}   ヽ     /
       rヽ `   ヽ  /   ァ'´ヽ
        └'`{  .   \.|   /   i
            ヽ、._   ヽ、_,r'   .|
            `ヽ、   /'  |
               `'ー'´

56 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:05:44 ID:pC6x0ujo0
             ___
         , < ̄        `ヽ
        /                :.
      /           \ `ヽ   ヽ
      7     >  /⌒¨`´ヾゝ、} i!  }
     /   ./    __〉       `~´ヽ
     ヽ  /    ̄/   }/           |
      ∨ /⌒ヽ  !   ≧__    i / _i
         ⅵ〈 〈i }/    ヾニ=‐-ヽ/ ≦}
        ',、ム__ヽ          〃Ⅵ7        うむ。
        }ヽ                {       貴殿の顔を見ていると、
        |: : ̄|            =‐-+       .何故か「魔岩」とか「妖術」とかいう単語が脳に浮かんだのだが…。
        |: : : :ヽ..        _   /        .どういうことであろうな?
        |_ : :へ     ´   ̄/
        「:i:i:i:i≧=ニ_へ.     ̄ /
        }i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:≧>‐--
        }i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:∨//
       /.i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i|
     /.i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ


   / ̄ ̄\
 /       \
 |          |    
. |         |     …御使者殿。
  |          |    
.  |         }
.  ヽ        }  
   ヽニニニニノ 、_
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  ヽ:::::::::::::::::::::::ーt-.._:
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57 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:06:38 ID:pC6x0ujo0

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             /     ...-――-..    \                     /     ...-――-..    \
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         |    :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'    |                  |    :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'    |       魔岩も妖術も存在しない。
            \   \:::::::::::::::::::::::::::/   /                   \   \:::::::::::::::::::::::::::/   /      勿論、朝鮮柳生もだ。
             \      ―――     /                     \      ―――     /        イイネ?
                         /                 |                  \  
                        /                    ||               \                 「アッハイ」
                     /                     ||                    ヽ
                      |                       ハ                  |
                      |                   / ',                   |
                      |                     /   ,                  | 
                      |                 /     ',                 |  
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                     \_______/        \_______/    .         ┃   ──そういうことになった   ┃
                             _  --―――――――--  _           ..         ╋━━━━━━━━━━━━━╋
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58 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:07:52 ID:pC6x0ujo0

 通信使は東照宮に参拝するなどした後、八月六日には江戸を出立し、帰国。
次に来るのは12年後の明暦元年(1655)である。

        / ̄ ̄\
      /       \
      |::::::        |    なんか色々ヤバいフラグが立ちかけた気がするが、
     . |:::::::::::  u  |   無事に済んで何よりじゃわい。
       |::::::::::::::    |          ....,:::´, .
     .  |::::::::::::::    }          ....:::,,  ..
     .  ヽ::::::::::::::    }         ,):::::::ノ .
        ヽ::::::::::  ノ        (:::::ソ: .
        /:::::::::::: く         ,ふ´..
-―――――|:::::::::::::::: \ -―,――ノ::ノ――
         |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━~~'´

 なお、東照宮に参拝した通信使が、謎の妖術に基づく儀式をかましたかどうかは不明である。

59 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:09:28 ID:pC6x0ujo0

 そして、この通信使の来訪が無事に済んだことで、
もう一人、胸を撫で下ろしている人物がいた。

                  , - - === 、_
                ,rf´: : : : : : : : : : :`ヽ
                  /∧}: : : : : : : : : : : : : i
              イ:{: :<Y>: : : : : : : : : : : |
                 弋: : } i {: : : : ∧: : : : : :       …祝賀の使者も無事に帰った。
                  `ヽj_i_|: :.:..:/.: : : : : : ::i      若君様(竹千代)も、もう三歳。
                      |::|:|: : : : : : : : /: : ::      日々、健やかに成長しておられるわ。
                      |:Y: : : : : : : :V: : : : :ヽ
                 Ⅳ: : : : : : : : }: : : : }ヽ}    . それに、弟君の亀松様も無事に生まれて、
                .イ Yヽ、::ト、: : ル'リ人j      お夏が懐妊したのもわかったし…。
              f´ | || : : : : : : : : : : : : || |ヽ
              /  | || : : : : : : : : : : : : || | }
            f´   | || : : : : : : : : : : : : || | `ヽ
          /.     | ||三三三三三三刈:|   \
         {  _/´{ ` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ テ ̄ヽ     }
.           ∨   {   〉        /.  , イ   /
          ',   `、.〈.        〉 f´    /
           ∨   }/辷iiヘ二二ii少 从___ イ
            `ーテ'∧: : : : : : : : : : : ',ヽf´
             廴 〉: i : : : : : : : : ヽ: :}〉
             /: : : : i: : : : : : : : : : :', ',

60 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:10:04 ID:pC6x0ujo0
                             _ -===-  _    __
                          : ´:::::::::::::::::::::::::::::::::::`¨´:::::::`ヽ
                         /::::::::::/:>=====<::、:::::::::::::ヘ
                   ,:'::::::::::/ '´  ___     ヘ::::::::::、∧
                _ _/__'::::::/ ,. =ニ ̄:::::::::::::::::: ̄ニ=ト、 V:::::::::T==-L_
              / /'.../:::::::'´::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V::::::::',    〉
               ヽ/ /.゙:::::::::::::::::/{:::::::::::::::::::::::::::::',:::::::::::::::::::V::::::::!   ハ
              /  / i::::::::::::::::::i V:::::::::\:::::::::::::ヘ::::::::::::::::::V::::::i  r' i
                ゝー‐{.、|::::::::::::::::::;-ーV::::ト、:::::ト、:::::::::ハヽ::::/ : |:|::::::::::::} 八
                 /::/ /:::::::::::::::{从:::ハ \{   \:::::}ー--∨:::: |:|:::::::::::::::(⌒ヽ
             /::/ /i:::::::::::::::::| 斗芋ミ. \    )ノ ‐- Ⅴ::: !:!::::::::: |:::::\           これでやっと、
               /::/ ∧::::::::::::::::::K 戈ぅノゞ  ヽ   斗芋ミ。.∨::|:|:::::::::::i:::::::::::\         私も肩の荷が下ろせるわね…。
.              /::/ / ::|:::::::::::::: :爪            戈ぅノゞl\トト、\::ヽ::::::::::::::\
             /::: {/ :::::|::::::::::::::::::::::ゝ                 jl ) }:::::\:::::::\::::::::::::i
.            /:/  :l:::::::|::::::::::::{:::::: ∧      .:.       八_ノ:::::::::::\::::::丶:::::::ヽ
          {(   i:::::::ト::::::::::::';::::::::∧                ,乍:::::::::::::::::::::::\::::::\::ノ
             人:::::! ヽ:::::::'.:::::::::::ヽ  ` _- ‐    .イ::::::::::::|:::::::::::l::::::::::\:::::::}
                    ヽ{   \: \::::::\\       。イ::::|::::::::::: |:::::::::::i:::::::::::::: \ノ
                     ィ ‐ 7`ヽ \::::::::く`  ーr ´::::::::::: i:::::::::::::i\::::::lヽ.:::::::: i:::::}
.           , ; : ァ‐ 7 ¨丁: : : : : | \::::::\  l\::::::::::: ト ::::::::::|:::::\{  \::::lヽリ
.          --: : : : : : : : : : :: : : : : :j   ヾ⌒` ト. }ヽ.:::: i \::::|:::::|:|:|ヽ.   )ノ
           ト: ∨∧:.: : : : : : : :. :. :.: :》       儿 :ト. \{   )j : ///: : :}
           l ゚; :∨∧:.: : : : : : :. :.: : / }         { i: : : : : : : :.′///: : :/
           l ゚ : ∨∧:: : : : : : : : : ′             | : : : : : : : : ///: : :/|
           }/ ゚;.:.∨∧: : : : : : : : |  . -──- .  | : : : : : : : ///: : :/.人
       /   ゚; :.∨∧: : : : : : : |:´: : : : :_:_:_:_: : : : `: | : : : : : : ///: : :/   ヽ、
       }/     ヽ: ∨∧: : : : : : {   ´        `   | : : : : : ///: : :/       }
                       お福(春日局)

 家光の乳母にして大奥の支配者、「春日局」ことお福である。

61 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:11:03 ID:pC6x0ujo0

 正確な時期は不明だが、
通信使来訪と入れ替わりになるように、お福は病に倒れたという。

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     ヽ:::::::::::::::::/::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::_.. =`-ー'┬┬'":::::::::::::::::::::::::::::::`-,       \:
..''ー ..、  .ヽ:::::::::/::::::::::::::: /:::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::_::/      .,ノヽ:::::::::::::::::::::::::::_,,.. -ー'':ヽ
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      . \ /:::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::/ |::::|     /:::::::::::::_..≪/:::::::/:::::::::::::::::::::::::::ヽ
        ヽ::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::/:::::::: ノ゛  !::::!     ./::::::,..-'" /::l::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
             ヽ:::::!:::::::::::::::::::::::::::/::::::/     .ヽ:ヽ   /::/  /:::::::!:/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
           l│:::::::::::::::::::, ''/:::::/   u   ヽ:::! .l.〃   ./:::::::.,.. |l::::::::::::.,i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
            リ::::::::::::::::::/ │:::i′       .h'! iく   ./:::::/ /::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i:l
  .,,,         l:::::::::::::::/  !:/                  /:/  ./:::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::!      気が抜けたら、一気に来たわね。
    `'ー、、      l:::::::::::/   !/                 メ´   /::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::!     …まあ、もう六十四だものね、私も。
       `'-..、   .!:::::::l   |                    l::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::│
          `'- 、_ |::::::|      ,,..、                 l::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::| 
             ~゙''''!- ..,,_  .' !、,,!   .゛          l:::::/::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::!
                   `'、                ,..   /:/::::::::::::::::::::l::::::::::::::::/:::::::::::.,-:::::::!
                       ,| --、          il!'} l  .〃::::::::::::::::::::::│::::::/:::::::::::::::/:::::::::/
                    ,/゛    .\       }::.! .l ./::::::::::::::::::::::::::::_l ‐"::::::::::::::::/::::::::/   _.
                /        ,..┴、     l:_:lr'"::::::::::::::::::._,, ;;l'"│:::::::::::::::,/::::::::::/   /::::
                ,..‐"      . /    .\  ''!モ-k-―ー''''"´::::, '":::::::!:::::::._/゛:::::::::::/ , /:::::::::::
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62 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:11:55 ID:pC6x0ujo0
 当然、これを聞いた家光が黙っている筈もなく、医者が派遣され、
また、家光自身もお福を見舞いに来たのだが…。

            _  -───-   _
            ,  '´           `ヽ
          /                 \
        /                    ヽ
      / __, ィ_,-ァ__,, ,,、  , 、,,__ -ァ-=彡ヘ  ヽ
       ' 「      ´ {ハi′          }  l
      |  |  u.                 |  |
       |  !       :;:;:;:;:;:;:;:;:;           |  |
      | │      :;:;:;:;i:l;:{;:i;:;:;:;        〈   !
      | |/ノ二__‐──',ノ:i:::l:ヾニニ二二二ヾ } ,'⌒ヽ
     /⌒!|  =彳 o ゙ヽ ミ ::::::::: ミ , '´ o  `ヾ | i/ ヽ !        お福、聞いたぞ。
     ! ハ!|  ー‐‐ '  i  !    `'   '' "   ||ヽ l |      薬を飲まぬとはどういうことだ?
    | | /ヽ!     '''"゙゛  |   ゛゙`'''       |ヽ i !
    ヽ {  |           !           |ノ  / 
     ヽ  |        _   ,、      u.     ! , ′ 
      \ !         '-゙ ‐ ゙        レ'
        `!                    /
        ヽ     ゙  ̄   ̄ `     / |
            |\      ー ─‐       , ′ !
           |  \             /   |
      _ -‐┤ ゙、 \           /  ! l  |`ーr─-  _
 _ -‐ '"   / |  ゙、   ヽ ____  '´   '│  !  |     ゙''‐- 、,_


              /:.:.:.:.:.:.//:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\{:.:.:.:.:.:、:.\
                 /:.:.:/:.:.:.:.:':.:.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:V:.:.:.:.「 ̄メ
            /「 〉:.:.:.:./:.:{:.:. イ:.:.:.:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.|\_ハ
.            /У /:.:.:.:./:.:. |:./ {:.:.!、:.:.:.:.\:.:.:.:.:.:|:.:.:.:. { /:.:.:.\
           ':.{__/:.:.:.:.:.i:.:.:/_ノⅥ ヽ:.:.、:_j_:_:!_:.:.:.:.∨ヽ:.:.:.:.:ヽ
             i:.:刈:.:.:.:.:.:.!:..ィ==ミ'、ヽ \‐≦ミ、 :}:.:.:.:.:.:.|  ∨:.:.:.:.゚,
              l/ /{:.:.:.:.:.:.l..{{ んハ      rぉ ヾ: ::.:.:.:.:.:.!¦ }:.:.:.:.:.:.:       あいつら、黙ってなさいって言ったのに…。
              《/ /:.:.:.:.:.:.{ ` マ沙       比リ ”゙:.:.:.:.:.:Ⅳイ:.:.:.:.i:.:.:i      これじゃ台無しじゃないのよ。
          /:.∨:l:.:.:.:.:. ハ  -‐   ,   ‐-  ¦i:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.::|:.:.:!
            /:.:.:/|:从:.:.:.:.圦                |:.l:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:メ
.         ,:.:.:./: l:.:.:.\:. 、         u.  /. l:.:.:.:.:|:.:.:.:.:i:.:.:.|ハ
.        ,:.:.:/:.:. !:.:.:.:.:.|:.:.:.゙\   ´ ̄ `    イ/:l:.:.:.:.从:.:.:.l:.:.:.|! }
.        i:./__..゙:.:.:.:. !:.:.i:.:゙/:`ト.        .ィ. ":/:.:j:.:.:/:.:.:l:.:. l:.:.:.li .ノ
.        |´ヾト: : :`く\__/:.:.:.l. ` --  ´ .':( ̄`'<ヽ. :/|:.:ノ!:.:./
       /.   ヾト : : : : : : Vハ_ノ        〈:.:.:.ヱ>、 `〈ー-、...《:イ
      ノ.    ヾト: : : : : :.Vハ_       7ノ _ `ヾl   ヽ
     /      ヾト.: : : : :.VΛ `   ー/:.`´〕 .}  .|   |

 これに対し、お福は処方された薬を頑として飲まなかったという。

63 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:12:38 ID:pC6x0ujo0

 これを不審に思った家光がお福を問い詰めると…

         >'´ ,':/::/::::::::/:::/|:::::|:::::::::::::::::::::V:::::::::::::ハ:::::::ハ〕iト ' 、
.        ( / //:::::/::::::::/:::/ |:::::!::::::::::::::::::::::∨::::::::::::|::::::::::::',    `丶
         }' .//:::::::l::::::::::|::,′ i::::|∨::|:::::::::::::::i V::::::::::|::::::::::::::',ヽ  /
           Y、{:i::::::::::!:::::::/|:i  ノ!:::| ',::!:::::::::::::::| ':::::::/}::|::::::::::::|   }'
        ,' {:!::|::::::::::{::::::,' {:! ̄ 丶:::i  ',i ヽ::::::::::ト- i::::/ j/|:::::::::::::! ,.イi
        ,'i {:|:::|:::::::::::::::::| ∟_-、:',!   \ \:::i_,. }:/=ミ、}:::::::::::::i {ヽ{
        ,'::| }'j:::i::::',::::::',:::Yi/ ィc:示      ヽ  /ィ芯ヽヽY::::::::::::::| Ⅵi,       …上様、14年前、
       ,::::/ ,'::::Ⅵ:ヽ::::ト、丶 ト、:::ハ}        ト、::::ハ} }'::::/:::::::::::| |. }',     疱瘡にかかったことは覚えてる…?
.      i::/L_{::::,':::::::::\:、  ゝ- '           ゝ- '::ムィ:::::::::::::::| L」::,
.        l::i |:::::|:::!:::::::::::::::::',           j.          /::::/:|:::::| }:| ',:',
      |:| .l:::::|:::!::::::::::::::::::i',  u.              厶イ:: : |:::└':::| }:i
      |:| i::::|:::i:::::::::::::::::::人.      ‐-_.-‐       人::::::::::::|:::::::: : | |:|
      |:| ∨:,:::',::::::::::::::::::::::::>、            イ:::,':::::::::: :|:::::::: : | |:|
      |:!  V:::::',:::::::::::::::::::::::__:::ト:.         ;::イL=、::i:::::::::::::从::::::::リ リ
.       ',!   \:::ト、:::::::::::::i、{ / !::::::>--::<::::::,': :./: :}::::::::::/::::::::/  ′
        , -=ニ\ \:::::::::!./  } \::::::::::::::::::::::{::::::|: /::::::/: :>'-  _
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           /´.l  ´ ̄ヾミメ、        _,,,.、  |::::::::::::,'
            | h.|   '、・)`ヽ``  ィf斗芸圭斗ゝ .l::::::::::/        お、おう。
            | リ|     ̄ ‐' ヾ ′、´・)`ヽ   ,'´`.y'        勿論、覚えているが………あっ!
         /::ヽ_|         .::}    `  ̄     .,'/、/
.        _,,..从リリ,|     ..:::/       i  //ノ/
     r''"   / ./ l      ヾ_ツ       U /_//、
    _../    //  ',    , - ..,,_          /::::::/  `''-..,,_
_,,..-'" /    /    ',   ヽ.__ )     ./i从リ      `"''‐-..,,_
   /    /      .\           // .| ∧             `ヽ
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  /       |       |  \__ ..<  /   .|  ∧              ∧
. /       .|       |          /    |   .∧               ∧
/       |       l            /     .|     ∧               ∧

64 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:13:36 ID:pC6x0ujo0
            ___ _
         -‐''"´ ̄ `  `''ヽ=、
     ,.‐''"´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
   r(:::::::::::::::::,、_ィ::::::::::::::::::::::::::::::::::
   ゞ, rr~ヅ   ミ:::::::::::::::::::::::::::::::::
    フハ    u.  ミ::::::::::::::::::::::::::::::
.    l ヒ¬‐- ..,,,__.〈::::::::::::::::::::::::::::::     まさかお前、
     〉゙゙`'''T::jナ ̄  .ヽ::::::,ィ ,、ヽ:::::::    あの時の誓いを守って…!?
.    /   ,.‐'"      }:::/ /ヽ ハ:::::::
    /..             "´ 2ノ/ l:::::
.   ヽ.ニ,`  U       __/ :l::::
.     'ーr_‐;     J   ィ    l:::
      〈..        /:{      ヽ
        `} ι   /:: ! i
        丶、,、. イ::::::    !


                 .   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:.`:...、
          .ィ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
        /:.:.:.:.:.:  --─…… ミ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
       ,:':.:.:.:.:./  ___ ___ \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:゚,
        /:.:.:.:.:.厶イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\}:.:.:.:.、:.:.:.:.:l
.     __/:.:.:.:.:./:.:.:.:{!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.f´ ̄`7
   / ィ:.:.:.:.:.:.':.:.:.:/ハ:.:.:}:.:.:.:.、:.:.:.:.:|:.:.:.:. !:.:.:.:.:.V \ハ
    ∨ :|:.:.:.:.:.:|:.:‐┼一}:ハ:.:.:.:!ヽー┼─:.|:.:.:.:.:.:ト、_ノ.:.:.        そういうことよ。
.   {  |:.:.:.:.:.:.:.:.:. ===ミ  \:ト X===ミ:.:.:.:.:.:.|V |ヾ: 
    ヽハ :.:.:.:.:.: {ハ示kト     乍示T!:.:.:.:.: |:.  |:.:.、\      神仏に誓って、上様の病が治ったなら、
      ' ∧:{:.:.:l:.:.:.:|.込ツ        込ツ !:.:.:.:.: |:.:.:、|:.:.:l  i     私がその誓いを破る訳にはいかないでしょ?
    |/| トヘ:.:.|:.:.:.:| , , ,  、    , , , |:.:.:.:.:.:|:.:.:.}|:.:.:|  | 
    |: | l:.:. 从:.:.八             u  |:.:.:.:.:.:l:.:.:/|:.:.:| .′     それを知ったら、上様はきっと気に病むから、
    .ハ |/:.:.:.:.:.:}:.:.:込、  t─…ァ   ィ|:.:.:.:.:.从:Lj:.:/イ      黙ってろって言ったのに、あいつらったら…。
    { lト、:.:.:.:.小、:.:.{父ト   ̄   ≦:.仆:.:.:./:.:.:.:,:.:/:.:.:!
.     V八:.}〉:.:. !:.:.\》:.:.:.:.:.:.`丁   《/ 乂〕iト--/:.:.:.:.:イ
.      \:.:.:ト、:.:ハ:.:.:.:.ィi〔ハ      }: : : :厶:イ:/i/ヽ
        ヾl V-‐=≦: : :i       , : : : : : : : /i// ゚,
         イ:i:i: : : : : : : :| -──‐ /: : : : : : :./i//  .}
         |:.i:i:i: : : : : : : :| ニニニ/: : : : : : :./i///  ,
          ハ:i:ハ: : : : : : : |´     ./: : : : : : :./i//′  {

 14年前の寛永六年(1629)、家光26歳の時、疱瘡(天然痘)に掛かった際、
お福は、「家光の病が治るなら、自分はこの先一生薬を飲まない」と誓い、神仏に家光の治癒を願ったという。
(その24後編:ttp://tagenmatome.blogspot.jp/2009/09/24_28.html

 即ち、薬を飲まないのは、その誓いの為であるという訳である。

65 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:14:47 ID:pC6x0ujo0
       /..:::::::::::::::::::::::::::..ヽ、
       (,、:::::::::::_::::_,、::::::::::::::..゙:、
       .l `リ ´     }::::::::::::::::::i
       ._  、__,、 〈:::::::_::::::::::|     何を馬鹿な事を…!
        !)  ヘラヾ´ ゙! /ベ!::::::|    既にもうあれから14年も経った。
       .ソ   ``` i  ソ,iノノ::::::|     流石にもう時効だろう…!
       ヽ,-     u .シ_,イ、:::::l    
         i==-    イ   ヾヘ     なあ、お福、頼む。
        , ゝ. ̄  _,.ィ  i        俺の事を思うなら、この薬を飲んでくれ。
       , ´  ゙'ーイシ″ ,         ほら、飲ませてやるから、口を開けるんだ…!
     /   、 \ヾ   /   
     i    `  \,メ--─
     ハ.  y     /
    /   i     ミ

             __ __ _
.        _ , '"´  ,. _ ___`丶、
       / ` /  /´-‐ァー-ヽ \
.      / /下7 ..///.:.::/ .:.:ト、 ヽ  
      / └イ_j/ .://;へ、/!.:.::/:.}ヽ ',
     ,'  ///!l .::j.:lイ仔くヽ/,.イ,.ム:.', l
    ,   '〈/f`| l ::l`' ゞゾ '´ rャjノ::.l:. |     上様、駄目よ。
    |  l:l :!:{、| l ::| u.      マソハ: |:: |    誓いを破る訳にはいかないし、
    |  l:l::i个| l ::l!    .l⌒ヽ′} .:}:.l:: l    .そんなの、もったいないわ…。
    |  lハ:l::{::', ::::{、   ヽ.ノ  /.:/::.l:: l   
    l !:|:::',::',::ヽ:::ヽ\._    /.:/::::/l::;!    「そんなこと言うな!
.     ',::{:{、:::ヽ\:\;ゝ `「:フ´!::::/;:::/ 〃     頼む、飲んでくれ、お福っ…!」
.     ヾハj>''´ ヽ ト、_..上くイ::::{ {::{/ 
    /⌒ヽ、\ ` \-ー ̄\ヾ  
   /     ヽ \\    \´ ̄`ヽ、  

 しかし、それで納得する家光ではなく、どうか薬を飲んでくれとお福に懇願するが、
お福は頑として首を振らない。

66 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:15:54 ID:pC6x0ujo0

 終いには、自ら薬を飲ませようとする家光に根負けして、薬を飲んだのだが…

.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:./.:.:.:.:.//   >、
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:./.:.:.:.:./   /.:.:.|\
.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:./.:.:!.:.:.;   /`ヽ.:.:!.:.:.:
.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:./.:.:.:.!.:.:.i /:/   }.:∧.:.:!
.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.l.:.:.:.:.l.:.:.:!/.:.:/‐- //__,∨|     …もう、仕方ないわね!
.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:.l.:.:.:!.:.:/  //-、 {.:i
.:.:./.:.:.:.:l.:.:∧.:.:.:.l.:.:.:!.:/   /'、__、_乂__
.:/.:.:.:.:.:.「 ̄∧.:.:.:.:.::l/   /  ``゙゙`   l    クイッ…
.:.:.:.:.:.:.:.:|  フ´\.:.:.:|          〈
.:.:.:.:.:.:.:.:l// / 介ト:i           ノ_________
.:.:.:.:.:/.:.:.:./ /i〈 リ:リ.             〉丶.,__.゙,..-‐_''つ.:_:_:ノ
.:.:.:./.:.:.:./ /八 /:/             {   └./  ィ'___:゙_/〉
.:.:/.:.:.:.〈 //  }7:/―-        _ノ..  /       ___, ','
:/.:.:.:.:.:.:// ///       //´ ̄       {     ____,,,,-‐'
.:.:.:./ ̄l/ヽ/'     /.:/         ,r'"~`丶 '¨  /_
.:/     /\-   //.:/         /      ヽ、一'
         ∧   ∨l:/          y′'゙´¨ヽ    /  j
         l ∧--ヘ/        /       \,' _ノ


             __
          ,.-''";;;;;;;;;;``'ヽ、
       /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
      /;;;;、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、
      ,!;;;! '~  "~ `i||i"  '' `ヘ;;;!
      |;;;|     ヽ`   u ミ;;;|
     _ゞ;!,-;;;;;;;"フノ  ヾ`;;;ヽ 、ミ;リ
      !ヘl;|.,,_==-、く` ,>゙-== 、「ヽ     やれやれ…。
     !(,ヘ!   ̄'"  |ミ.' ̄" , ドリ    やっと飲んでくれたか…。
     ヾ、!      !ミ    ,レソ
       `|      ^'='^     ム'′     お前にはまだまだ長生きしてもらいたいんだ。
.       ト、   、,.-‐ 、,,  /|      養生してくれよ?
        i| \  ' ニ   イ.:|
        ,イi| ゙、\  (   /リ.:;ト、
      ノ :.:i|  ゙、 `ー─''゙:::;:'::::::!:::\

67 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:16:59 ID:pC6x0ujo0
  ,:':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.://:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.、
. /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: _:__:.:.:.:.:.:.:.: /:.:.:.:.:.:.:.:.:.ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: /  ハ:.:.:.:.: /:.:.:.:.:.:.:.:/ ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.: !
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./  ォ'' /:.:.:. ィ:.:.:.:.:.: /、  /}:.:.:.:.:.:.:.}::.:.|
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:._l イ/ /:.:.:.:.:.:|:.:.:.:/   \,,/:.:/:.:.:./.:.:.:.!
:.:.:.:.:.:.:.  ´ }ム/ ¦:.:.:.:.:.:|:/  \   厶イ:.:.:./:.:.:}:.:|
:.:.:.:/  ィ:/Vー‐‐|:.:.:.:.:.:.:|    ィ汽ト |:.:.:.:.::イ.:.:./:.:′    (ゴメンね、上様。
:.:.〈__/:.:./ {   :|:.:.:.:.:.:.:|   ゝヒy'_ /:.:.:.:.:.: /}:/       誓いを破って、上様に万が一のことがあっては
:.:.:.:.:.:.:.: / ハ   ! :.:.:.:.:.:|        乂_イ  ′      神君様に顔向けできないから…)
:.:.:.:.:.:.:.〈 /:.:.:ゝ __|:.:.:.:.:.:.:|             〉
:.:.:.:.:.:.:.:.:V :.:.:.:/  |:.:.:.:.:.:.:|          イ|
:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:/  :|:.:.:.:.:.:.:|    _, イ:.:.:l:|
:.:.从:.:.:.: イ     ィ|:.:.:.:.:.:.:|    ゝJイ:.:l:.:.:.|:|   …ペッ
 ̄` 、      / 从:.:.:.:.:.:.ト--ィi〔:.:.:.:.:.:l:.:.:.lリ
: : : : : \   ハ:\ヽ:.:.:.:.l   |:.:.:.:.:.:.:八:.:/
: : : : : : : :ヽ   V: : 〕iト:.:.|   !:.:.:.:.:.イ  }:′
: : : : : : : : : :V⌒ヽ: : :i:iⅣ   |:.:./
iト: : : : : : : : :.ト---|: : i:i: |   j:ィ
:ヾiト : : : : : : : Y--:|: : i:i: |
\:ヾiト: : : : : : i  |: : i:i: |
  ヽ: ヾiト: : : :.|  |: : i:i: }
    \: ヾiト: :! rn|: : i:i/

 お福は、家光にはわからぬよう、こっそりとその薬を吐き出し、最後まで誓いを守ったという。

68 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:18:28 ID:pC6x0ujo0
                             ,  ----‐ 二二ニ 丶 、
                            /     / _, ----ミァ、 \
                          /   /  /‐'´        ヾコ
                         / rー- /   l j  、ヽ  ヽ    ヽヽ\
                        ,' ヾ /7 ,' l .ハ`トム、\  X.   |く  l
                        ,'   /L|  | lレ ,ィ≠ミヽ ` ' .ムヽ  } |ヽ!     (それじゃあ、上様…いえ、竹千代様…!
                       .! ,  //| l  | | ` ト:::リ     ヒ:}l !丿 }ヽ\     どうか、元気でね!!)
                       |│ // | l  | |    ̄    , ´| | |/ | | V
                       |│ V | |  | |    iー‐‐,   } .| |  V!
                       | .l    Ll   ! |.    L_/ , ´| |│|ヽ !
                       | !   i !   ! ト 、      /| | ! ハl ヾ
                       | ハ  ! | .!  i .|ゝ  二 ¨i′ レ'^リ
          _        ____,.. レ'=ニ| ,l ! ハ ノリ 、ヽ.\ `T;、
       _,. -‐' ` ‐- v-' ゙´ ̄      `、 |  /レ Y`、 ヽヽ \/、`ー,‐- ..,,_
   _,,..-‐'´          ‐-、         ヽレ'      `、 `,丶_ \- 、 l |L__ ` ‐- 、
~~ ̄               ` 丶 、    ヽ      ゝ、 ー--、ヽ .} jl/、`l -――‐`=―-- ,,..._
     _..,,,,.___          `丶、  `,        丶 ̄~`‐--、_ノ_  ,ノ、            `` ‐- 、_
         , -― ' ´ ̄~~¨ ー--ィ-ュ 、_`‐-y_      `、___/  ,┴-、l、                 `、
     ,-‐'゙´           / <、ヽ、 ̄弋__           `<     `\ ̄ ̄< 、~¨            }`}‐-、
   ,‐'´               `‐-、  `‐--、.弋  、          \_,,.-┬- \     ` 丶 、        ノ ) } `l
, -'"                       `‐-、__ゝ、 `‐-、              |  \ }           `丶 __,-‐´-‐´ノ  ト、
                              \    ` ‐-- 、,.._     ,′  丶j                `_..,,ゝ__'-‐´/
                               ∠          ̄丶、/                 '-‐''´/ ク /
                               /          _..,,,..  ` i                  '´´ //
                                 /     __,.-‐<'''゙´ ,  7丶ヽ、                  `'
                              {  _,,...-<___  `丶、/   `ヽl
                           ,,-‐孑'´: : : : : : : : :、 `丶、 `` i   `、
                             /l: : : : : : : : : : : : : : : :',: : : : `==┬‐ '゙ ´
                         / : : l: : : : : : : : : : : : : : : : 丶: : : : : : : `、
                          __/: : : : l: : : : : : : : : : : l: : : : : : : \: : : : : : : \
                        /´/: :l: : : :l: : : : : : : : : : : l: : : : : : : : : ヽ : : : : : : : \― -- 、
                 _,.-‐'´  ,': : :l: : : :l: : : : : : : : : : : l: : : : : : : : : : : \: : : : : : : : : : : : : ̄`‐- 、
              , -'"´    ,-/: : : :',: : : :l: : : : : : : : : : : ヽ: : : : : : : : : : : `ヽ: : : : : : : `ヽ : : : : : : ,`ゝ
               /ハ    //./: : : : : `, : : l: : : : : : : : : : : : \: : : : : : : : : : : `、: : : : : : : : `ゝ : :/ ./

69 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:21:10 ID:pC6x0ujo0
 こうして…

. /:;r´;;;/::::;r''´_;;;;Y´::::::‐-、`ヾ、::::`ヽ;;;;;;;ヽ
'::::::::;r''゙:::::;;:-'''´      `ヾ 、:ヾ\::ヽヘ;;;; \
:::::/:;;-''´            ゙ヾl、:::ヽ::゙ヽヾ;;;ヘ.                   ....、
::/;/´  _,,..--7''´ ̄`ヾ''- 、.   |::::::ヽ:::::゙;l;;;;;;;ヘ.                 "! "L......、
/  _,,-'7::::::::::/::::::::i:::::::::ヽ::::::`ヽ、 |:::::::::l:::::::;;l::;;;;;ヘ.              ..ェ;ヒ’ ..rゥ'ヒ′
 / :;イ:::::::::::/::::::i::::|::::::::::丶:::::::::::ヽ.|:::::::::|::::::;;;l;;;;;;;ヘ.              _..-┘ ニゝ-(__
'::/::::::/|::::::::::λ:::::::|::::|:::::::::::::ヘ:::::::::::::::|::::::::::|:::::;;;;|;;;;;;;;ヘ            __ニ フ '―'''エ__フ
:/:::::/ |::::::::::::| |::::::::|:::::l::::::::::::::::l:::::::::::::|::::::::::,r''ヾ、l;;;;;;l;;;;l           'ゞ一ト /``⊂ゝ、
|::::::| .|:::::::::::| l::::::::|:::::ヘ:::::::::::::|l:::::::::::|::::::::::/lヾ: ヾ;;;;;;|;;;;|            _/ _'ーコニ「  _ ゛ゝ、__
|:::::|,,_ .|::::::::::|  l::::::::ト::::丶::::::::::|.l::::;;:-|‐''':::/  |ヽ. ヘ;;;;|;;;;|          ,..彡'│ 辷コ { ゙ゝ---┘
'|::::| `゙ト:l、::::|. 丶:::::lヾ:;、ヽ:::_;;:r'|´:|::;|::::::::l.  ト、l  ヽ;|;;;;;|         '' ̄ │ 「--ノ |
ヘ:::|. _,, ヾ:、:::ト、. \:::l ヽ,X´:::::|.|:ノリ,|::::::::゙lヽ、 | ゙|'´|`;;;|;;;ト;|           丶广"ゝ丿
|.ヾ|r´.二ミト、:| ゙  \::、 へ >、,,ィ=二ミ.、::::,|r‐、 |;;;| |;;;;l;;;;| |l
ヽ〈r1::o;;;;;;;`ヾヽ    ヾ  ',イl´;o;;;;;;;;;;lヾ〉::ト ゙ } |;;;| |;;|;;;;;| |:l             __,,..---、
ヾ.ヾ.l::;;;゜;;;;;;::|         .l::;;;;;゜;;;;;;;l:/'::::| ',:ノ |:└┘|;;;;;| .|:l         :{''''>‐‐''''1 |
:::ヾ ゝ´)::''ノ'         ゙´)::::''ノ:::::::::::}ノ;| |;;;;;;;/ |;;;;l |::l         |  !  _ ! |
|::::ヘ ,.r'1''''´           `゙'''/::l:::::::::::|;;;;;`''´;;;;/,,_ |;;l  リ         | '七ニ..ゞ卜│
、:::/ ノ              /:::|::::::::::|;;;;;;;;;;|;;;;/=‐-..,ニ=,,ニニ=..、    .| |    .| |
::/  .∧     .,,_  `´  _,,..  /:;イ:::::::::/;;;;;;;;/l;;;/゙ヽ.、_`゙''‐--‐''   ゙ヽ、  | ヽ--‐-││
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_,,,,,,_     ヽ::ヘ ヽ   ゙-/ '//ノ;;;/ .|;;|     /::/ / ./      /::::::::::::::
_,,,,,_ `゙ヽ.   ,r }.l:| ゙  ノ'.-/' /;;/  l;;l    /::/ / ./       /:::::::::::::::
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.  l''´ ゙'∧,  |  ゙ヽ、,,_,,-'',´ |      /:::/ /  ',/´   ./:::::::::::::::::::::::::::;
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''゙   λ:ヘ.    |    |  ./    ./:::/ ./ / ,/ ゙'''゙´ ,/ ̄ ̄ヽ,.-''ヽ.
.   ,ィ{丶::ヘ.   | _,,..ヘ、_/    /:::/ /  イ |   ./
  ././. ヾ丶ヘ   |lllrlll'゙>ll'    /::/ /  ././ |  //

 寛永二十年(1643)九月十四日、「大奥の支配者」と呼ばれ、
将軍家光から絶大なる信頼と愛慕を受けた乳母、「春日局」ことお福は世を去った。
享年64歳。

70 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:21:58 ID:pC6x0ujo0
                                 ____
                              ,..-''´:::::::::::::::::::::::::"''-、
                             r(::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ
                             ゞ/"''~^ァrr-''"゙`"ヽ:::::::::::::::∨
                                i    ノリ     }:::::::::::::::::i
                                |∠≡=ァ  =≡三ゞヽ:::::::::::::::!
                                | ´ゞ'-`〉 ´ゞ'-`  .i::::::::::::::;      お福……ッ!!
                                |.     〈::._      i l::::,-、::;
                              !    _,,....,,_   u |/ /::!
                              ヘ   f ,.-‐-、ヽ   _/:::;′
                                  ヘ  {:;.-―-/    i从!
                                 ,..-iヘ  ` ニ ´   / |
             >   ̄  <_    __ /   i::ヘ       /   l
            >           `ヽ ̄   /  /.i:::::`ー┴‐<   / .|ヽ
       /     i           /    /   !:::::::::::::::     / ./l  \
      /         i        ,.-'"´     /    ヽ:::::       /|   \
  _,,.. -'         i   |    \    ,-、/       i  i      /  !     \
'"´ `"''-..,,_  \     i   .|     >‐'   l_     |   l         \    ∧
   ‐-..,,_   \   ヽ    i   !  、‐''"´     |   ̄"''-..,,_ ヽ           \   ∧
        `''-..,,_      i  ;   ∨       |       `ヽ    _____∨  .∧
          `''-、   ! /     ∨       l         ヽ  '´      ∨ヽ  ∧
                \   ./.      ∨       |          i           |  ヽ/
   ‐- ..,,__       ,イ      ∨     .|          |            |   \
 _____二=-..,,__//          ∨   |           |            |    ヽ
      ,..-,‐''"´へ             ∨   ∧          .|            l     /
   _,,..-''´/.      ヘ               ∨  .∧        |          ./     /

 その死に、家光が大いに嘆き悲しんだのは言うまでもない。
既に保科正之以外に肉親がいない家光にとって、
ある意味、肉親以上であった彼女の存在は替え難いものであったであろう。

71 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:23:06 ID:pC6x0ujo0
   
   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~|_| 
   | ._         .|_|
   | |徳|        .|_|
   | |川|        .|_|
   | |実|        .|_|
   | |紀|        .|_|
   |.  ̄         .|_|
   |            |_|
   |________.|_|
   └───────┘

 徳川実紀・寛永二十年九月十六日、彼女が亡くなったことについての記事に曰く、

 『当代むまれさせたまひし時に御乳母となされ、御幼稚の時より忠だちて二心なくつかへければ、頼母しき者に思召れ。
  (中略)公御痘なやみ給ひしとき、おのが身をもてかはらん事を山王の社に祈願せし文は今も官蔵に傳へたり』

 『此局世にありし間は諸家より証人とて奉る女子などの事はみな一人にて沙汰し、
  交替のときはみづから対面して其事あつかひ、またときどきは勤仕奉る近臣等を一同に饗し、
  みづから其席にのぞみ、忠勤のさまども若き人々には教諭せし事どもありしをみるに、
  □女にはすぐれて豪來の性質なりとはしらる』 (※ □は字不明箇所)

 とある通り、家光の乳母であることの他、女性ながら官僚としても傑出した人物であったのは間違いない。

72 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:24:27 ID:pC6x0ujo0

 また、そんな彼女が亡くなったことで、変化を余儀なくされた世界があった。

             _,,,.......,,,_
         _,.-ッ≦―:::::::::::::::::::::::::::`:ー、
      ,..r::´:/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::ヽ
     ,.r:::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ:::::::::ヽ
    ,イ:::::::::::{少‐"´ ̄`^<::::::::ヽ:::::::::::::::!:::::::::::',
  ,イ::::::::::::/^        \:、:::ヘ:::::、:::::i:::::::::ヘ:',
  r:::/:::://           1:!、::::i:::::}::::::!:::::::::::!::,
  l:::i::::::i::i         , - ¨了ヘ:::ト、::i::::::i:::::::::::i:ハ
  i::!::::::ヘ:!__     /   ソ  !ツ i::|:::::::}:::::::::::}:::!     うーん…ハルにゃんが亡くなった今、
  t:从::::iヾ   `゙       ,.ィf斤本ヾ}:;!:::::::i=ェ;::::::i:::i    大奥をまとめる中心もなくなったさっ…!
  f !::::ハ.             t弋り!}"|::!:::::::::ト、 }::::::!:::!
   ! ヾ_:::ヽ     ,       ちエン 1j:::::::::tイソ:i::::i:::::i     今、大奥をまとめられる存在があるとすれば、
      `iムゞ=r'''" 、        リ:::::::::::|´:::::|::::!::::i    この私しか…γ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄γ
      |::::ハ            f;:::::::::::::!::::::::|::::i:::::!            l  何を言っている? l
      f:::::::::ゝ    r 、 _ _    |i::::::::::i::|:::::::::!::::i:::::}           .ヽ、________/
      i:::::::::::↑-、_. |  !    ,.イ::::::::::j::!:::::::::|:::::|:::::i
     j::::::::::::::|::::i:::|i l  !、._,,. -´ f:::::::::::リ:iト、::::::;!:::::|:::::|
     ,{:::::::::::i:::|:::::|::!'!  ,!;:r^! , -=、::::::::::;'::j: : ヽ:!:::::::l:::::|
     f:::::::::::j::::|:::::!_/  .,!.  /  /:::::::::;':::,': : : : :`-、|:::::|
           祖心尼(おなあ)

 そう、大奥である。
お福が差配する事が当然のものとして運営されていたこの世界は、
彼女の逝去によって、初めての世代交代を迎えることとなった。

73 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:25:38 ID:pC6x0ujo0

 そして、お福亡き後、大奥の新たな支配者となったのは…

 ̄ ‐- 、 /ソ y... __ ゙'、`, /丶 /゙、_ ヽ \ 丶..‐__ノ `i i    丶
 ..__ ,  `L, ,' i´6i ゙! _ Y `'''''/'"゙゛= ゙、   ̄ く  ̄ ̄ 7-、
\    ゝ', \__`,'-' 丿、  /____ ''゙! \ ..____,___ ノ   ゙
 >    丶゙ 、_入....ィ  ゙, 、 , :、:ヾ`;゙;‐;、-、i: /一 i i ,' `ヽ、ヽ\
´..__    \   /ー|   i: i!:ノi:!ii:i!i:i:iii::!ii、:゙:i、i:i"‐ ニ!_', ',   、
. 、 ! `  .._  \/_ Y ∥:i/:∥∥==、,i  ∥ '〃三:,:     i           /\     /|  /゙i
  l   !ヘ ̄ /ヘ‐-..,,__、,i:i:ii!:iY-=ヾ 〃   //-=ニ二、  y 、 i   \ \、_ハノ  ヽ、|/ |ノ   (,ハ_、//
/ i   ゞ>ー/..__ミ/:r‐`:-、:i:!ii∥" i! i!    "´/-ミ三   '゙ヘ 7    \)'                    '(
 ヽ    |..___ ミ ミ、ヘ:!:.fr,!ii:i   `゙ `゙  /〃__/-、<   !..._ィ、    /                     \      
 i   ,  lミ !、r=-..ミヘ:ヘ:ヘ!、iミニ=,     /"_彡彡"ノノ/ /、_i.丶ヘ /ヽ,)                       (,,r'
 ゙、   、_!、゙、゙: ー-、  \\\   !    /くヾ) ∥三!:、!iミ、`ニ 7. / /   これより大奥は、          (  
  , i  lミ iミ:__: : :.`   ゙ ー=ニニ、`  /ゝ:_彡 /_ ,.:彡 、ミ、、\ //ヽ                         ,r'
 l l゙、 , ハ フ ト-三: : :.:.       ヾ_ /!.___... <  `´lミ:i \─ ─ _)     この於万が差配する!!   (_
\/-rハヾ:彡:ヾ===≧==------.、  '         ハミ;i .i∧/ ゙、 ,)                          (,
. /\ヾハ、ー 彡ノヽ彡''´ゞ 彡' ,,' ,:丶          !ミ∧゙ /∧゙、 /-、                      、-\
  ', `  ヘ  ゙ ミ:ミ: ":゙,ー--r‐''"  :.:丶 .:   ;   /i 、!:ノ厶 ゙ハ1 ゙、  /ヘ '"                   ヘ
、  、   l丶  `t"ニ':\':.:.:.    :.:!.:ヽ_..'_..r:"  / l i:,,''ーヘ ゙.∧ /  //7/ヘ /l ト、 |\、 /\ /\゙i゙、
.`、 `、  l 丶 :l_丶゙、i ゙;丶.    -..._..r=彡'   /  l i{ヾ  ヘ 1       /   V | ,l ヽ|   V   ゙i
..--゙--- '---__、   V.!i、\、゙:゙;:ー-.._      _,,".:  !  ゙、_ i l \i
 ) ⊂ , :-=': : : :`゙'''i- !i ', ',''"゙、彡ヘ `゙ー--‐'': : :  ,'    ゙''‐--..__
,r ',>/ i: : : : : : : : i: : ヾ ', ', ̄ ̄:゙-i: : :   : :    i   : : : . i. . .
                  於万


             -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
             / /" `ヽ ヽ  \
         //, '/     ヽハ  、 ヽ
      ∑ 〃 {_{ノ    `ヽリ| l │ i|
         レ!小l○    ○ 从 |、i|    にょろーーーーーーーーーっっ!?
          ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│
        /⌒ヽ__|ヘ   ゝ._)   j /⌒i !
      \ /:::::| l>,、 __, イァ/  /│
.        /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |
       `ヽ< | |  ヾ∨:::/ヾ:::彡' |

 家光の愛妾、於万であったという。
一説には、家光より「春日同様」に奥向きを取り締まることを命じられたからともいうが、
実権はお福の姪、おなあが持っていたとする説もあり、詳細は不明。

74 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:26:55 ID:pC6x0ujo0
                 >  ´  ̄ ̄      .
               . ´               `  .                           フフフ…美しさは兵器!>
              /  /                \
                .‘   . ゜      /      .          \                        にょろろーーーーっ!?>
             /    /       /  > ´     .ト{   !    .
              /    /_ -=≦ > ´__ /     }人 |
           ′ ̄./ ̄ ̄  . 斗/ /}/}`     ハ  ,′    ‘
            ,′  /    / /./ / /イ   /}/ l|ミ/|       .'.
            ,′ /     ./ / ,x仁芹ミ /   // .リ /.ハ     ハ
          ' ./ /     } ./ .《 {::rし} / /   ,zミx}/!      .ト、}
          /  .′   ./|八   乂ソ//      ハし} }}从   .}、 ! !     …一応、ボク、将軍家世子の母親なんだけど、
        /  /{   ./ lハ .{.   `¨/       弋ソ //   ハ }     この手の話でガン無視されるってどうなのかなあ…。
       /_ . イ  i|   /ゝ{__ヾ!         丶 `  /イ   .′j.′
      ̄ // /   l|  ./     ヽ  u             イ    |./ /
      / {人   l|  ハ    }.\    -=ニ _、    /   ./|′
        |  ヽ.从 {人   ,、ノ.  `         . イ   ./
           \∨! `У  >  >  . <} /  ./
          _〈 .人 |.ィ⌒\    > 〈彡イ/}  /
         .   ´二二彡\////\    ./}ハ  ノ/
        /  /´\    ィヽ///.∧   ハl| ∧xイ
      ′ /     X´    ∨//∧  {{ lト、ハ/\ .
     .|   .{    /. \.   ∨///\ || l| Vハ //\ > .
     .|   .|    ,′   ヽ.   ∨/>イ/トl! .人ハ/=≦z_    ハ
                     お楽


         /::/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
        ,イ:::!: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.
.        /:::::::| : /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .
       /::::::::::! /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.
.      /::::::::::::{/:|: : : : : : : : : : : ::ノ: : : : : : : : : : : : : l
     ,::::::::::::::::::::: : : : : : : : : : :/: : }: : :/: : : l!: : : : ::!
      /::::::::::::::/}ハ : : : : /: ::/: : : /: : /: : : :リ: : : : : |
.     /´^}:::::::::K {:ヽ: : : :/ /: : : : /}/ /: : : :/::|: : : : ::|       まあ、御台所様(鷹司孝子)ですら、
.      |:::::::::ト 弋リ∨:/}/}/xr=ミイ:/:/: : /:::::!: : : : ::      事実上、幽閉状態になってるからねえ…。
.      }∨:::{         ' 弋:ン /:/: : /r 、: : : : :: 
         ∨:、   .:       //: : / リ  }: : : :/ :       元はと言えば、私達は下級武士や町人の娘だし、
        }::ハ  `       /: /__ ノ: : : /: ::|     .経験もないのに、大奥を差配しろって方が無理だよ。
        |:::∧   , _      }/イ::::::::/: : : :/:|: : |
        |:::::::::... `      イ  l::::::/: : : :/::::|: : |
      , -|::::::::::::::...、_ ..:::<    .|:::/: : : :/:::::::!: : |  
.     / . .|::::/>= ∧    _., -彡 7: : : :/::::::::::!: : |
     /. . ./::/∧.  /. /Y /´     ./: : : /:::::::::::::l: : :|
.    /. . ./::/   >/ ./  ./ }     ./: : : ∧:::::::::::::|: : :|
   /. . ./r―<ヘ/ ./ .厂 .ノ   イ: : : :/ ∨:::::::::|: : :|
          お玉(後の桂昌院 )

 …ともあれ、こうして、一人の人物の死によって、時代が変わっていったのである。

75 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:27:41 ID:pC6x0ujo0
       / :/l: : :l: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :|
      ,' :/ : : :|: : : : : : : :l: : : : : : :|: : : : :|
       l: :l  ',: : ',: : :l: : : : :\:_:_:_:_ |: : : : :|
        |: :|   ',: :卜、:\: : : :\ :/.:| : : : /        こうして、大奥の支配者と呼ばれた女傑、
       l: :l ,ニ \ゝァテ云示 Y´: : /: : : :l|       .春日局ことお福は、その生涯を閉じたの。
      `トキヘん)- {  弋rン/: : : / : : : : |
       丶 :_ ー/ 丶- -‐/: : : / : : : : : |         幕政において家光を支えたのが年寄衆なら、
         八         /: : : / : : : : : : |       .私的な部分…特に「家」の部分を支えたのが
          \ ー-  /: : : 〃: : : : : : :丶      .彼女だと言えるわね。
                \_ /: : : /´|: : : : : : : : : :\
              /: : : ://!: : : : : : : : : : : :\
          _∠: -‐≠"´ /: : : : : : : : : : :\: :
         l ̄ - 、      /:/: : : : : : : : : : : : 丶
         |    \    l :l: : : : : : : : : : : : : : : :
         |       ',    | :| : : : : : : : : : : : : : : :
         |       '  |:| : : : : :!: : : : : : : : : :
        /      , |  :| :| : : : : :| : : : : : : : : : :
          /    /  |  :| :| : : : : :| : : : : : : : : : :


                  ....      /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::/::::::::::::::|::::::::::::::::ハ
                       .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: /:::::::/::: /::::::::::::: ∧:::::::::::::::::::|
                       |::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::/:::::/:::::::/::: /:| ::::::::::::;  ∨/:::::::::::::
                       |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::/__/::/ | :::::::: /   l:::::::::::::::::|
                       |::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::| : /::::/}/ ̄> :::::: / ,x─ |::::::::::::::: |
  そうすると、お福が      .    |::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::: |:::::::::|:::::xf芹汽弌、 |::::::/ィ抖ik, |:::::::::::::::::|
 「肩の荷が下りた」と感じたのは.    ::::::::::::::::::::::::::::::: |:::::::::::: |:::::::::|:::{ ゞ゙ン_,,    :::::/ r'゙'ノ ,ノ`|::::|:::::::::: |
 やはり男児が複数生まれて、.     |:::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::: |:::::::::|::{        /:::/  `   { |::::|:::::::::: |
 徳川宗家断絶の心配が   ...     ::::::::::::::::::::::::::::: |:::::::::::: |:::::::::|:{       /:::      爪 ::::::::::::: |
 大きく減ったから?       .      |:::::::::::::::::::::::::::: |:::::::::::: |:::::::::|{      //  - ノ   ム|::::::::::::::::: |
                         ::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::: |:::::::::|      /       ∧:|::::::::::::|:::::
                   .      \ ::: |::::::::::::::::|:::::::::::: |:::::::::|       -=こァ  .イ::::::|::::::::::/}:: |
                            \「\::::::::::::::::::::::: |:::::::::ト、       ー゚ ,.: : |::::::::::::::: ′}/
                            \ X::::::{\:::::::|:::::::::|  `          イ::/:::| :::::| :: / ,/
                             /.....\{  \:{\::::|       ≧= -f′/ l:::|::::/l:::/
                               /..........   \__ \    /..  \|__/|/|:/ :j/
                            ィ〈................       ̄〕   /.......   ∧}  j′

76 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:29:06 ID:pC6x0ujo0
         . -―‐--―- 、
       /          \
       '               \
      /          ィ      ヽ
      /       /  |   l     ',
     ,       /   |   |  |   l
     | r 、    /    '、 卜、ヽ\ |
     |  \\ /  -―=、\ | =\\\
     ∨  \)' / 、_ 二、ヽ ト_ ニィT广`    その辺りは、>>1の見立てだけどね。
      V /ニ〈ー{`Y {::rしi  }ー{ トr| 〉     でも、男児誕生のために一番骨折っていたのは
      ⅵ ハ  \  ー' 丿 卜 ニ イ     間違いなく彼女だったでしょうし、
        | 丶-丶.    ̄ ̄    '  /|     .寛永二十年の時点で、既に男児二人、
       |  : : : : l\    _   イ : |     .もう一人の懐妊も判明(後の徳川綱重)してるから、
       |  : : : : |   丶 ´ // : :/      その辺りの責任感は、概ね解消されたんじゃないかしら。
       |  : : :/ヽ  /`T´∨ : :/
       | .:/|   X   ,/ /: : :/、        彼女、苦労したもの…。
       _」ノ/  |  /ハ  / /: : :/  \
  r  ´   ヽ. | 〃l| l| './ : : : |    丶- 、
  |       / |《_,八j| 〃: : : : |    / |
  | ヽ   〈   ∨   |,/ : : : : : |    /    |
  |  ∨  \  |  /l: : : : : : :|   /    |


                                 ,.::::::::::::::::::::::::::::::: l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V
                                   /:::::::::::::::::::::::::::::::::,':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: V
                   .               /:::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
                                 //|:::::::::::::::::::::::::::::/:::/::::::::::/:::::j:::::::::::::::::::::::Ⅴ::::::: ヽ
                   .             〃 .|:::::::::::::::::::::::::::::/::: イ::/::/ヽ:::::::::::::::::::::::Ⅴ:::::::::::V
  …その苦労の半分以上は、               i! /::::::::::::::::::::::::: /::/ ./:/::/    ` ::::::::::::::::::::!::::::::::l:::i
 家光が衆道をやめてれば、割と早めに  .      V:::::::::::::::ィ::::::::: ハ/  /:/::/  u.  ヽ:::::::::::i:::!::::::::::l:::|
 解決してたんじゃないかって気もするけど、    l::::::::://::::::::::/'―-- |::::/{ --―― .}::::::::::!::|:::::::::::::::!
 その辺り、どうなの。...                 .|:::/ニl:::::::: / ーtテ‐'iハ{   ーtテー ,ハ::::::/:::|、::::::::::/
                                //ニニ/:::::: /{   ̄          ̄     l:::/:::: |ニ`;、:/
                               /  l=ニ/:::::: /ニ\       ,       ./|;ハ::: |ニ/ \
                              イ    .V=|:::::::/ニニニニ=-  _     _ -=ニニニニニ }::::|イ     ヽ
                           /i     V|,从{ニ=- _ニニニニニニニニニニニ_/ニニニ,j/     iハ
                    .        ′     \ニニニニニニ=-ニニニニニニニニ/ニニニニ/|   i   ||
                           i ∧   l.   \ニニニ\ニニニニニニニ=-'ニニニニ./ニ/   .|   / .|

77 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:29:56 ID:pC6x0ujo0
{ ハ:::l::|    |j u   ',:::',::::::::::::::| ヽ:::::::ヽ\::::::\:::::::::::::_ノ:::::::::::|
∨ハ:l::|  - 、_      ',:::',::::::::::::| u \::::::\ _:::::::\ ̄.::::l::::::::::::;
 V ヘ:! y'´ _  `≧x  |::::}::::::::::::', _,. ≦二ニ=-‐、T¨´:::::|::::::::::;'
  ヾ ヘ{{ーf个 ¬=ァ㌣ヽ|:::ハ:::::::::::',‐' 人 _,. イノ} }}´:::::::|::::::::/      人がいい話で〆ようとしてるのに、
   ',` ハ ヘ Vニ千ソノ ` l:/-‐ \::::::',   Vニ千ソン/^::::::::/::::::/      そういう事を言うのは感心しないわね…。
   ヽ.人  ` ¨¨ ´   ノハ    `t¬、_ ` ¨¨ ´ ' ::::::::::/::::::; 
     \'丶 _    _,ノ '    丶 _    _, /:::::::::::/::::::/        とにかく家光を女体開眼に持ち込んで、
      ',::ヘ   ̄    |        ̄ u /:::::::::::::l::::::;'        世子がちゃんと生まれたんだから、
      ',:::',\              u /:::::::::::::::|::::::|        彼女は自分の仕事を果たして、亡くなったのよ。
       ',:::',::::\    ,、 _      /:::::::::::::::::|::::::|
       ;:::l ::::::::\      `     /|::::::::::::::::::|::::::|        これから先は、次の世代の人たちの仕事よ。
       |:::| l:::::::::::::丶、       . ´  |::::::::::::::::::|::::::|
       |:::| |:::::::::::::::::} ≧ァーァ≦    |::::::::::::::::::|::::::|


                          ::::::::::::::::::::::::::::::::::::....
                          ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...
                          ::::::::::::::::::/::::::::∧::::::::::::.`、
                          :::::::::::::::/::::::::/  |::::|:::::::::::゙、
  まあ、それもそうね。           ..::::::::::::/::_::斗-―|:::|::::::x :::.',
 家光が衆道家なのも(俗説を除けば)、  :::::::::/'~::::/ __ |::|::::::|ヽ:::::|
 別に彼女のせいではないし。       ..:::::::::|::::::斗=≠=ー::|::::::| ヤ:|
                          :::::::::|:::::/  {:::| |:|::::::|  |::|
  さて、それじゃあ次の話に       .....:::::::::|:::::|   i:リ |:ト、:ノ  .|:|
 移ろうか。                  ...::::::::::|::::|    ` |:| ゙:,'  |:|
                          ::::::::λ::|       ソ ,:  .リ
                          :::::::::| |::|         /
                          :::::::/ .|:|   z; ァ /
                          ::::/.  ソ    ̄ /
                          :/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄〉

78 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:31:11 ID:pC6x0ujo0

 春日局という、大きな影響力を持つ人物が亡くなって、僅か半月後の九月末、
今度は別の方面で、幕府における一つの頂点を担った人物が、病に倒れた。

              ,. -┴- 、
             、/__:__ヽ
               、ifミッ''"tiツハミL、  …私も、ここまでのようですね。
             {!、 _ ,"弋彡イソ
              tぇ:,ィtiッ  レ!ヽーァ='´ ̄ ̄`` ー- 、___
   __, -‐<`` <´ ̄ ̄ヽ!_ぅ_ー,、 ; / ノ                ,r'⌒!
 (  . : : : :`丶、`丶、  `ヾニ´jィ'´/         . :   .:   /: : :/
  `丶、_: : : : : : : 丶、_ 二ニキ`兀7´        . : : :  .:_,.ッ'": : :/
     `ヽ、: : : : : :|:l: : : : :|: :j/_,. -―――┬----- イ: : : : : /
        ` ー--{: '、: : :ノ:'´l丁 : : : : : : : : :jl、:. : : : : :.ヽ_: :/
            l: : ',: : :|  j少 : : : : : : : : ::}:ヽ: : : : : : : :ヽ
             l: : : l  `-イ!、_ : : : : : : : : : :.:.:t,: : : : : : : : _〉
             ,': : : :.'、__lニ ニl__:_:_:_:_r‐ '´ ̄`ヾ: :, ‐'´ ̄: ヽ
          /: : : : 8!: |:.. l」  : : : : :\: : : : : : ヾ:、‐: ミ_: : :',-、
          / ミ、_:_: : :j!:..    : : : : : : :ヽ: : : : : : ヽ:-=: : : : :',:ノ
          /_、ヾニ=-:.ノ|:.:..   : : : : : : : :.ヽ: : : : : : :\:    ',
          /_; ー-: : :ノノ`「厂 ̄: ̄: ̄ヾ~´丶: : : : :  ヽ、   ',
.         / _ン : ://  l ! 8 : : : : : : :ヽ: : ヽ      ヽ、
       /   . : :/ノ    !.l o 丶、    丶. ヽ      ヽ、
      ,..L_  . : :/イ  r 、',', o    _,.     \ヽ
     ry′_,ィ`>‐ァ'´ ,  、_、ヾ',ヽ。         ヽヽ
     {!ノ´ し'′/  l '、 丶. `ー!。、       .: ', 丶
          {    、丶、   l 。 ヽ      .: .:', ヽ.
          /    丶. `   ノ。  丶    .: _ノ/ヽ ヽ、
                 南光坊天海
              (なんこうぼう てんかい)

 幕府の宗教政策に多大な影響力を持ち、
家康・秀忠・家光と三代に渡って帰依を受けた当代随一の僧、南光坊天海こと天海大僧正である。

79 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:32:46 ID:pC6x0ujo0
            ___ _
         -‐''"´ ̄ `  `''ヽ=、
     ,.‐''"´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
   r(:::::::::::::::::,、_ィ::::::::::::::::::::::::::::::::::
   ゞ, rr~ヅ   ミ:::::::::::::::::::::::::::::::::
    フハ    u.  ミ::::::::::::::::::::::::::::::
.    l ヒ¬‐- ..,,,__.〈::::::::::::::::::::::::::::::       僧正…。
     〉゙゙`'''T::jナ ̄  .ヽ::::::,ィ ,、ヽ:::::::     お福が亡くなってすぐだというのに、
.    /   ,.‐'"      }:::/ /ヽ ハ:::::::     そなたまで亡くなっては、俺はどうすればいいんだ…!
    /..             "´ 2ノ/ l:::::
.   ヽ.ニ,`          __/ :l::::      .ほら、この薬を飲むんだ。
.     'ーr_‐;     J   ィ    l:::      あと、願いがあればなんでもいうがいい。
      〈..        /:{      ヽ
        `}      /:: ! i
        丶、,、. イ::::::    !


              ,,,ノニミ=ミ-、、     何を仰います、上様。
     .∩「)')     /=7 ̄ ̄~7)、、   この老人一人がこの世を去ったところで、
    n._|_{|_||_|    |彡二フ''"~^^"`}.))  上様を支える者は、いくらでもおりますぞ。
    ヽー`  },r'フ ,へノノ   、、 ,, }ノ                            ,、-ーっ
     { ' ̄ ( ノ―-〉} !   イ迯 '〈ョ{                           _ノ 二ニフ
     ヽ   .∧   ヾ i    フ,” j`〈                         ,,,/  ,/
   ノ^~}   {ー=7、  \ イー=='/ー---、,,,,、_,-ー~' ̄ ̄! ̄)ー-ー―――;;「{'"   ∠ニ 、
   ノ |  ヽー フ ヽ   \. \___二}'     ヽ ヾ  }  // /  --- ー―-{ ヾフー--ーー'
   | |_,,,ノ" 入 \   ミニ/  {      ヽ } } / / /  ̄ ̄       {―"
  ノ| └―''''`   } 、 \  \ V''""ヽ      レ /// /           |
 /|       入ゝ ヽ   ヾ `旦 ヽ      V  / /    ,,,,,-―ーー"" ̄
 | {      ノレ ノノヽ 〉   \ \ 〉      }//,,,-ー'''"
 | |人ー―'''" ノ   ヽ_|    ヽ  〉 ヽ     } //
 | |  |ヽ ,ー<     |     } }∩ }      |
 | |  | ’       | '|     .} <○、}      |
 | |  |  ノ      〉 |      |() 〉 `<)     {
 ヽ { |  /       ` |      | ^ヽ 〈     |
  り |          |     |  `ー'|     |

 九月二十九日には家光自ら見舞いに訪れ、自ら薬を飲ませるなどしている。
春日局が亡くなって僅か半月であることも、家光にこのように行動させた一因であろう。

80 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:34:23 ID:pC6x0ujo0
             _,. -―,.、
          _,. '" .:.   ヽト-、_
       _,. -'´   .:     丶、_ ``ー_ッ'" ̄`丶、
    _, '´    〃 >ー'""丶ソ ` ̄ ̄:.:.:.:.:.:.:.:......:.`ヽ、
  ,. "   丶.: "":.   /彳ニ=彡'ヾミ、.:.:.:.:.:.:.:   :.:.:.:.:.:.:.:.. ヽ
 /    . '.:.:.:.:.:.:.:. 、,l /r'',二,_,.、ti} .:.:.:.:.、          l     ただ、この老人の願いをお聞き頂けるなら、
 l     :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.v':,(ヾ'、r。ュ;;t,。ッf7:.._.:.:ノ    、ヽ.   l| l    神君様の御威光が更に高まるようにお計らい頂くことと、
 {   .: :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. し! `゙ラ、_)゙´l|':.:.:.:.:.:.:.:z、  _  ヽ ,トシr'    諸国の牢人たちに、何卒慈悲を賜りたく…。
 '、  .: :.:.:.:.:.:.:.:.:.,. - /,ヘ '卞= 'ライ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}   丶  :.:./
  ヽ .:  .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:{ヽ` ー-彡イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.ノ-、   / :./
   l:. .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:{:.:.:.:.|:.:>‐。‐f´:.|:.:.:.:.,、_:.:.:ヾ"'  _,ィ":.:.l
   l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}/:.:|。:.:|:.:.:|:i:.:.:. t::.ヾ::.  .:.:.:.:.:.:.:/
   `ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./|:.:.:{。:.:.!:.:ノ:l:.:. r- ニ..:.:.:.:.:.:.:.:.:./
    '、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /:.:|:.:.从__|/:.:.l:.:.、ヾ:.:_:.:.:.:.:.:.:.:.:/
     ヽ、:.:.:.:.:.:  /:.:.:ヽノ「l:.:|:.:.:.:',:.:.:.、___,,. ィ"
     /`丶、:.:,イ:.:.:.'、;.:.:.lニ ニl!:.:.:.:.',:/ |:.:.....   ',
     !:.:.:.:.:.:`´:ト-、_',:.:.:.:l」:.:L_ノ:. ノ!:.:.:.:.....  」
     「 ̄ ̄``l:.:.:.:.:.:.:` ̄ ̄`T'ー:.'"´ L.:-‐.:'´..l


          ,,..-''"::::::::::::::::::::::::`"''-.,,_
          /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::"''-.、
       /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
.      /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_::::::::::::::::::::::::::::::::::}
     ,'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ  `゙"''‐-..,,_:::::::::::::ノ
.     i:::::::::::::::::::::__:::::::::::::::::/        ノノリリ
..    l::::::::::::::::::/, 、ヽ::::,.‐‐'   ‐-、       |
    |::::::::::::::::,'/=//::/      __\     .|
    i::::::::::::::::iヽ/ i::/       ヽ_tソiヽ  _j       …わかった。
      ',::::::::::::::| } .レ     ,     -― ./:/      どちらも、間違いなく取り計らおう。
      i::::::::/`       u.;         ',i
.      ,'ヾツ   |        ;           .',
.      i       ヽ              ` r‐'
..    |    |    \         ー―-、l
.    /|     .|     \  ヽ     ̄/´
   / .|    .|      `''-..,,_   _/
_,,.-'"        i        /  ̄{ヽ
 _       ヾ            /  \_
    ̄"''‐                   `ヽ

 しかし、死期を悟った天海は、自らの最後の願いを家光に告げ、その取り計らいを願ったのみであった。

81 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:35:31 ID:pC6x0ujo0

 その翌月の十月二日、身を清め、経文を唱えた後、居並ぶ弟子達に向かってこう言った。


              ,,,ノニミ=ミ-、、     今、百余年の修行を終え、
     .∩「)')     /=7 ̄ ̄~7)、、   仏界に進むのですが、
    n._|_{|_||_|    |彡二フ''"~^^"`}.))   何もかも全て自然に見えます…。
    ヽー`  },r'フ ,へノノ   、、 ,, }ノ                            ,、-ーっ
     { ' ̄ ( ノ―-〉} !   イ迯 '〈ョ{                           _ノ 二ニフ
     ヽ   .∧   ヾ i    フ,” j`〈                         ,,,/  ,/
   ノ^~}   {ー=7、  \ イー=='/ー---、,,,,、_,-ー~' ̄ ̄! ̄)ー-ー―――;;「{'"   ∠ニ 、
   ノ |  ヽー フ ヽ   \. \___二}'     ヽ ヾ  }  // /  --- ー―-{ ヾフー--ーー'
   | |_,,,ノ" 入 \   ミニ/  {      ヽ } } / / /  ̄ ̄       {―"
  ノ| └―''''`   } 、 \  \ V''""ヽ      レ /// /           |
 /|       入ゝ ヽ   ヾ `旦 ヽ      V  / /    ,,,,,-―ーー"" ̄
 | {      ノレ ノノヽ 〉   \ \ 〉      }//,,,-ー'''"
 | |人ー―'''" ノ   ヽ_|    ヽ  〉 ヽ     } //
 | |  |ヽ ,ー<     |     } }∩ }      |
 | |  | ’       | '|     .} <○、}      |
 | |  |  ノ      〉 |      |() 〉 `<)     {
 ヽ { |  /       ` |      | ^ヽ 〈     |
  り |          |     |  `ー'|     |

 その後、弟子達一人一人に別れを告げていったという。

82 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:36:21 ID:pC6x0ujo0

 そして…

        ノ  } :::::::::::::::::::: | :::::::::::::::::::::::::: |
      /    :::::::::::::::::::::: | ::::::::::::::::::::::::::::: |
    //  / ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |
.  //:::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',|
/ / :::::::::::l :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |  
 / i :::::::/ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::  ヽ
ん-ト、 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |  :::::::::::::::::::::::::: |'
   ヽ/::::::::::: /::::::::::: | :::::::::::| ::::::::::::::: :::::::::::  l
    ヽ   / ::::::::::: |::::::::::: | ::::::::::::::: レ-、  /
     `-- ´--、__  |___|__ _|  `丶{
             ̄| ::::::: / ̄|:::::::::::::::j
             ',:::::::::::{   |. :::::::::::|
              ',__,r' }  .| :::::::::::j   ザッ 
               ',   |   |`丶、r'
               ',  |  |   j

83 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:36:53 ID:pC6x0ujo0
             _,. -―,.、
          _,. '" .:.   ヽト-、_
       _,. -'´   .:     丶、_ ``ー_ッ'" ̄`丶、
    _, '´    〃 >ー'""丶ソ ` ̄ ̄:.:.:.:.:.:.:.:......:.`ヽ、
  ,. "   丶.: "":.   /彳ニ=彡'ヾミ、.:.:.:.:.:.:.:   :.:.:.:.:.:.:.:.. ヽ
 /    . '.:.:.:.:.:.:.:. 、,l /r'',二,_,.、ti} .:.:.:.:.、          l
 l     :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.v':,(ヾ'、r。ュ;;t,。ッf7:.._.:.:ノ    、ヽ.   l| l
 {   .: :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. し! `゙ラ、_)゙´l|':.:.:.:.:.:.:.:z、  _  ヽ ,トシr'    おお…貴方も来てくれましたか。
 '、  .: :.:.:.:.:.:.:.:.:.,. - /,ヘ '卞= 'ライ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}   丶  :.:./   これはありがたいことです。
  ヽ .:  .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:{ヽ` ー-彡イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.ノ-、   / :./
   l:. .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:{:.:.:.:.|:.:>‐。‐f´:.|:.:.:.:.,、_:.:.:ヾ"'  _,ィ":.:.l
   l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}/:.:|。:.:|:.:.:|:i:.:.:. t::.ヾ::.  .:.:.:.:.:.:.:/
   `ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./|:.:.:{。:.:.!:.:ノ:l:.:. r- ニ..:.:.:.:.:.:.:.:.:./
    '、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /:.:|:.:.从__|/:.:.l:.:.、ヾ:.:_:.:.:.:.:.:.:.:.:/
     ヽ、:.:.:.:.:.:  /:.:.:ヽノ「l:.:|:.:.:.:',:.:.:.、___,,. ィ"
     /`丶、:.:,イ:.:.:.'、;.:.:.lニ ニl!:.:.:.:.',:/ |:.:.....   ',
     !:.:.:.:.:.:`´:ト-、_',:.:.:.:l」:.:L_ノ:. ノ!:.:.:.:.....  」
     「 ̄ ̄``l:.:.:.:.:.:.:` ̄ ̄`T'ー:.'"´ L.:-‐.:'´..l


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |    …いかにも、最期ですからな。
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |
/ /イ   /  |::::::| / _┗'   イ 、|
 /   /  |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /     ;|/ | |\
  /  / / ! \| |      ./!  ! |
 , /  / / |┐ \ `─彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

84 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:38:03 ID:pC6x0ujo0
             _,. -―,.、
          _,. '" .:.   ヽト-、_
       _,. -'´   .:     丶、_ ``ー_ッ'" ̄`丶、
    _, '´    〃 >ー'""丶ソ ` ̄ ̄:.:.:.:.:.:.:.:......:.`ヽ、
  ,. "   丶.: "":.   /彳ニ=彡'ヾミ、.:.:.:.:.:.:.:   :.:.:.:.:.:.:.:.. ヽ    
 /    . '.:.:.:.:.:.:.:. 、,l /r'',二,_,.、ti} .:.:.:.:.、          l    なに、出会いの縁はここだけに限りません。
 l     :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.v':,(ヾ'、r。ュ;;t,。ッf7:.._.:.:ノ    、ヽ.   l| l   さらに浄土で再会したいものですな。
 {   .: :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. し! `゙ラ、_)゙´l|':.:.:.:.:.:.:.:z、  _  ヽ ,トシr'  
 '、  .: :.:.:.:.:.:.:.:.:.,. - /,ヘ '卞= 'ライ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}   丶  :.:./    では、沢庵殿…。
  ヽ .:  .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:{ヽ` ー-彡イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.ノ-、   / :./ 
   l:. .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:{:.:.:.:.|:.:>‐。‐f´:.|:.:.:.:.,、_:.:.:ヾ"'  _,ィ":.:.l 
   l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}/:.:|。:.:|:.:.:|:i:.:.:. t::.ヾ::.  .:.:.:.:.:.:.:/
   `ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./|:.:.:{。:.:.!:.:ノ:l:.:. r- ニ..:.:.:.:.:.:.:.:.:./   
    '、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /:.:|:.:.从__|/:.:.l:.:.、ヾ:.:_:.:.:.:.:.:.:.:.:/
     ヽ、:.:.:.:.:.:  /:.:.:ヽノ「l:.:|:.:.:.:',:.:.:.、___,,. ィ"
     /`丶、:.:,イ:.:.:.'、;.:.:.lニ ニl!:.:.:.:.',:/ |:.:.....   ',
     !:.:.:.:.:.:`´:ト-、_',:.:.:.:l」:.:L_ノ:. ノ!:.:.:.:.....  」
     「 ̄ ̄``l:.:.:.:.:.:.:` ̄ ̄`T'ー:.'"´ L.:-‐.:'´..l


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、_ゝ  イ_ノ| | 
//イ    / /::::、  '´  `  '|| |      僧正…。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'   イ 、|
 /   /  |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /     ;|/ | |\
  /  / / ! \| |      ./!  ! |
 , /  / / |┐ \ `─彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

85 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:39:10 ID:pC6x0ujo0
         /                      ヾ、ー、,
       /                         ト、ー、
      / ノ ノ /                     ゝヽ、
      ノ      ,,r´           -ミ'‐"´´ 、   `、`、
      /    ,_ソ /, '         r"´´´     ヾ  ヘヽ
     ノ   , __丿/´  __,,,,,,,,,,,ゞー''         |  ヽ
     /     イ  / ̄                i   ヽ
     ノ      丿丿                   〈   i
     リ  , '   ,'       , -ー‐-----''''""´    ヽ  |
     ノ     丿          :::.  :'         ヽ i
    ,--、、、   ,'            ヽi ゝ,          Y⌒',
    |i  ヽ 、、、ヽ     ___, 、_,i  ヾ, _,,,,-‐t、、__   /r /      ごきげんよう。
    '、'  ヽ       ,〃"でヅ''ゝ、i   |彳´ゞ┘ニ=.   | /
     ヾ  i;,        `゙ゝニ==彡';;   いミ三ニ"´   | /
      ヘ ゞ       `゙ー‐'''"  :.   ヾ   ̄`゙ヽ  |丿
       ヽ ヽ           ,,r 、;:   ' ヾ、      |
        ゝ、_,         / ヽ、_'     : )ヽ       |
          ヘ      /    `゙゙ー-‐"´  \   |
            ヽ      i;  ___,,i_i,,__,, 丿 ノ ノ
           \     ';  `゙=ー'ー'ー'ー'一"´ |i / /
            \     i;   `゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙""´   ;: ノノ
              ヽ        `ー,一"    ノ/
               \             ノ'  
                `ヽ          /
                 `゙ー、____________,,/ 

 天海は最期に、

 「今、こうして死に臨むが、もし自分に恩を返したいと思うことがあれば、一層学道に励めばよい。
  現世の出会いの縁はここだけに限らない。更に浄土で再会したいものだ」

 と言い残して、十月二日の夕方、入寂したという。
正確な年齢は不明だが、享年108歳といい、後に「慈眼大師」の号を追贈された。

86 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:40:28 ID:pC6x0ujo0
             __
          ,.-''";;;;;;;;;;``'ヽ、
       /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
      /;;;;、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、
      ,!;;;!゙`''~^~ァrr-'゙`'´''ラヘ;;;!
      |;;;|      ノリ     ミ;;;|
     _ゞ;! r─-- 、  ,rェ--- 、ミ;リ
      !ヘl;| =ェ::ェ::::::::,ィ:::ェ::ェ= 「ヽ     …そうか。
     !(,ヘ!     :::::|::::      ,ドリ    僧正も入寂されたか。
     ヾ、!      !;     ,レソ
       `|      ^'='^     ム'′     この一月にも足らぬ間で
       ,rト、  ー- ─-:  /|       大切な人間が二人も去ってしまうとはな…。
    _../ i| \   ===   ,イ.:ト、
    /  i| ゙、\  ;   /リ.:;!:::\、_
       ゙!  ゙、 `ー─''゙:::;:'::::|::::::::::\
        ゙、      :::/::::::|::::::
    `ヽ、  ゙、     ./  .|  ,-、、


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |     …時の流れとはそういうものです。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'   イ 、| 
 /   /  |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /     ;|/ | |\
  /  / / ! \| |      ./!  ! |
 , /  / / |┐ \ `─彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

87 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:41:19 ID:pC6x0ujo0
            _  -───-   _
            ,  '´           `ヽ
          /                 \  
        /                    ヽ 
      / __, ィ_,-ァ__,, ,,、  , 、,,__ -ァ-=彡ヘ  ヽ 
       ' 「      ´ {ハi′          }  l 
      |  |                    |  | 
       |  !                        |  | 
      | │                   〈   ! 
      | |/ノ二__‐──ァ   ヽニニ二二二ヾ } ,'⌒ヽ
     /⌒!|  =彳o。ト ̄ヽ     '´ !o_シ`ヾ | i/ ヽ !     和尚。
     ! ハ!|  ー─ '  i  !    `'   '' "   ||ヽ l |   
    | | /ヽ!        |            |ヽ i !      僧正が世を去った今、宗門のことで、
    ヽ {  |           !           |ノ  /     俺が頼りにするのは和尚だけだ。
     ヽ  |        _   ,、            ! , ′
      \ !         '-゙ ‐ ゙        レ'        どうか、頼むぞ。
        `!                    /
        ヽ     ゙  ̄   ̄ `     / |
            |\      ー ─‐       , ′ !
           |  \             /   |
      _ -‐┤ ゙、 \           /  ! l  |`ーr─-  _
 _ -‐ '"   / |  ゙、   ヽ ____  '´   '│  !  |     ゙''‐- 、,_


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、_ゝ  イ_ノ| | 
//イ    / /::::、  '´  `  '|| |    ……俺に出来る限りであれば。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'   イ 、|  
 /   /  |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ  
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /     ;|/ | |\
  /  / / ! \| |      ./!  ! |
 , /  / / |┐ \ `─彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

88 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:42:26 ID:pC6x0ujo0
           ,  "´ ̄ ̄ ̄`  、
          /. : : : : : : : : : : : : : \
          /: : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
       /: : : : : :」: : : : : : : : : : : : : : : : ',
      ,: : : : /´|: : : l: : : : : : : : : : :_: ハ
      | : : /   |: : : |: : : : : : : : 、:_:ノ.: :|
      | : /     !:、: :ヽ: : : : \: : `フ: : !
      l : |     ヽ\: :\ニ=-‐¬「:: : :l      こうして、春日局が亡くなった寛永二十年九月十四日から僅か半月、
      N |  ,二ニ=、 `T^ノff__ノハ| : : :/     十月二日に天海僧正が亡くなったの。
      ヽ \/ff__ノ} riく 丶 ゞ= '_ノ: : :/
        `Tヘ ゞ='_,ノ 〉     /: : /!        享年については、本文中で挙げた108歳説の他、
         丶ハ、        ,: : : ':.|       130歳説、116歳説もあって、どれが正しいとも言いづらいから、
           `'ゝ.   ^ ⌒  /: : /: :|       とりあえず、「非常に長寿だった」程度で止めておくのが無難かしら。
            l: ::`> _//.: : :|: : |
            |: : : :_}   / : : : !: : |        幕府創成期から宗教政策に携わった僧のうち、
            |: : :/\./|: : : :|: :|       金地院崇伝と共にトップを張っていた大物の一人ね。
            /:/  /ハ |: : : :|>、:.
      __  -‐'´ |  //∧ j: : : : :!  丶 ___
     |         | 〃{/l / : : : : |        / |


                  ....        /: : : : :.|: : : : : : ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.  
                             : : : : ト ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::. 
                          /   : : : :..:|  \::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::. 
                   .      /: : : : : :/: : :.:j  ,.斗ヘ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
  春日局に続いて、      .      ′: : : :.:′: :.孑'y==ミk:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::._____
 また一人、相談のできる相手が   i : : : : : : ::::::::/  j_迅)ィ彡!:i::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::::::iニニニヽ----
 なくなったのか…。      ...    |:..:.|::::::::::::::: /  三¨¨    l|::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::|=/ニニハニニ
                  ....    |:::::|:::::::::i::::/        l|::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::|/ニニニニ}ニニ
  家光は堪えたでしょうね。   .   |:::::|:::::::::|:〈            l| i::::l::::::::::::::::l ::::::::::|::::::::::::::;=ニニ二/ニニ
                       |:::::|:::::::::|::i丶         l| |::::|::::|::::::::::l::::::::::::|::::::::::::/ニ二二/ニニニ
                       |:::::|:::::::::|::|  r ニニニヽ   リ |::::|::::|::::::::::l::::::::::::|:::::::::/ニ二二/ニニ二
                         :::::|:::::::::l八 ゝ- ´ ̄    |::::|::::|:::::::::::::::::::::/! ::::/ニニ二/ニニニニ
                         Vil!::::::::|:::::::..          | :/::::|::::: /::/|:::/ィ|/=ニ二/ニニニニニ
                        Ⅵ 、:: |:::::::::::ヽ       / |/ | ::|::::/::/ :|/=ニニニニ/ニニニニニニ
                           ∨:::::|::::::::::ーr―<  ,ノイ::/l:::ハ/ /ニ二二/ニニニニニニニニ
                              ∨::ト:::::l∨レニ/__////イ..l/:/ィニニニ二/ニニニニニニニニニ

89 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:43:46 ID:pC6x0ujo0
                          |
                      /l
                    //
              _,  -― '.:∠._          
           , '´. : : : : : : : : : : : :` .、   /|     そうね。
          /: : : ; -‐、: : : : : : : : : : : :`フノ :|    .それに、幕府の宗教政策に於いて、
         /: : : :/    |: :l: :\: : : : :  ̄´ : : /    .大きな影響力を持っていた天海の穴を埋め得る人物は、
          /: : /    !:.l\:_:`:¬ァ: : : : : /     この時、一人しかいなかったのだけど…。
         ,' : /    ー-  \ヽ-‐ ̄ヽ: : : : ∠⊥,
          |: /         \    丶-----イ      …問題は、その人物、というか沢庵和尚に、
          |: | /´  ̄「 ̄`v―v'´ ̄ ̄ 「`ヽ|: : :|    ..まるでやる気がなかったということかしらね。
          |: | {  ノ   }  {    ノ   |: : :|


                         ....              -‐━--
                                     /:::::::::::≠=‐----:......... __
                                     ^ヘ:::::::::::::::::::::::::::ヽ :.______
                                  ///} /   ー----―    \   )
  …まあ、和尚のやる気のなさは、     .      /:::::::::::/ 八/            } \
 今に始まったことじゃないから。     ....      :::::::::::: }/.......\//  ../≧=--r-‐ヘ\ 丶
                         ....      (} :::::::::::::: ::::::::::::^ー /}/:::::::::/}:::::::::::. } }
  それに、この頃には、           .        :....:::::::::::::::: ::::::::::::∠... /ハ:::::::/ 」::::::::::::
 寺院諸法度や寺請制度をはじめ、    ..        : ::::::::::::::::::::::::::/ ̄〕/^ }//≦.]::::::::/}
 幕府による宗教政策は、          .         :::::::::::::::::::::::::勹瓜㌃ヾ/ r ㌻Y : :/ ;
 概ね土台が固まっていたから、      .       /:::::::::::::::::: :: {        {    :: //′
 天海や崇伝のように             .    _/}八::::::: \: : \     _/  /::〈/′
 傑出した才覚を持った人物でなくとも、          {r弖三三二ニ=- _ _ __,, ..:::::小:\
 維持・運用できるようになっていたから  .     ┌┷=ニ二三三三二ニ=- _/::::::{ { }  ヽ
 深刻な問題にはならなかったんだし。......    √ ̄      \三三三三三三三人
                            √   ≪⌒\   -=ニ二三三三 /
                            , /ヘ }}  〈 \  ′}三三三 イ

90 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:44:21 ID:pC6x0ujo0
                  |{ \:./         | : : |: : : l: : : ヽ: : : :\l_
                 |:\ )           | : : |、: : ト、: : : :\:_:_:/
                |:.:/`(   -―――-  ヽ : l-\|‐丶--イ: : /       そうね。
               l:〈ヘ ',゙Y´  ̄ ̄ ̄ `ヽ __`7´  ̄ ̄ `7: :/       .なんにせよ、天海僧正も、
              ',:ハ   ',{ `ゞァ=一' rノ  ' l ` ー=='/: :/       自分の役目を果たし終えて、
                   '; :\ ,\_   __/   l ヽ  _ /: :/        .亡くなった一人、というところね。
                   ; : : :`ヘ         |       /: :/
                  |: : : : : :ヽ      __   _   ,〃: :/          あと、天海が貫主を勤めた寛永寺は、
                 |: : : : : : : :\    `  ´  //: : /          弟子である公海が継いで、
                |: : : : : : : : : | 丶     /: :/: : :/          更にその跡を守澄法親王が継ぎ、
               / : : : : : : :/{   >< |ヘ.:/: : :/:|          以後は「輪王寺宮」と称されることになる
                /: : : : : :/ l  \     / ,: : : /: :|          代々親王が貫主を勤める寺になっているわね。
                 /: : : ://   |   \  / /.: : :;(: :|
              / -‐  /  |    x少x./.: : : :lヽ`丶.
     _  -‐ ´      /     |   //小./ : : : : l \  ` -  _
     l ヽ.           /    |  // l| /: : : : : :|   \       ̄ ̄,1
     |  \        /       | //   l|;': : : : : : :|    〉         /|
     |    |        \      ∨〈   〃: : : : : : : |   /        l |


              ...              __
                          ...:´::::::::::::::::::::\
                         /::::::::::::::/}::::::::::,、::ヽ
  伝奇的には、   ......             ′::::: /メ/}::::/-}:::ハ
 この後も生き続けたり、  ..         |::::::::::::芯゙` /ィ矛.}::::::i
 何百年かくらいして  .            |:::::::::::|    ,   }::::::|
 復活するパターンも多いけどね。     N:::::::::!  γ⌒\/}/
                 ...        `ヾ::iミ=/ヽ    ヽ
 「伝奇から離れなさいっての」 .    /ヽ: : i`ヾi ⌒}y'⌒}
                          {くヽ:':,.:.レ_,l___ ノ_`¨´
                        }: ´: : ':, :{: : : :ヽ /}、
                           V : : : ∨: : : :/LZ} }

91 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:45:14 ID:pC6x0ujo0

 そして更に時は過ぎ、年が明けての、
寛永二十一年(1644)六月末…

            |l______________| |
           ./|:::::: |     /   \       | |:二二二二:|
         .//|:::::: |     |二二二 |         | |:::::::::::|:::::::::::|
        .//. .|:::::: |     |l| 寂 |l|         | |:::::::::::|:::::::::::|
      .//   |:::::: |     |l| 滅 |l|         | |:::::::::::|:::::::::::|
     /|/     |:::::: |     |l| 為 |l|         | |:::::::::::|:::::::::::|
   //|       |:::::: |     |l| 楽 |l|         | |:::::::ll::|::ll:::::::|
  //. .|       |:::::: |     |二二二 |         | |:::::::::::|:::::::::::|
//   |       |:::::: |     0    0     γ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
/     |       |:::::: |                |      で…      |
       |       |:::::: |____ _ ____   乂_________ノ
       |    艸 ::|::::::/     __)''( _        | |:二二二二:|
       | 0: :::: 艸 ::|/     /_(~~~)_/       :| |  。|。  |
     :0 |::::艸:::: ::: | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |   |   |
       | ::::: ::::/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   :: 艸 ::|::艸:: /
:::::艸::::  |  /
  :: 艸 :: |/
:艸:::  /
   /
  /


92 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:46:02 ID:pC6x0ujo0

       _.. -= ' ´  ̄ ` - .,_
     ,r'",,;;  ,;;;; ,,;;;  ,;;;;;;;;;;,,ヽ、
    / ;;;,  ,,   ,,,,,;;;;;;;;;;;;;; _ ;;;;;, ヽ
   ./;; r- ...,__  ,.. -y ヽ  ̄`i ;;;;;;,,ヽ,
  ,i ;;; l  / ノ ~l;'~       l ;;;;;;;;;; i
  i ;;;; i __, ...、 ! ,.- ., ___  .v ;;;;;;;; l
  !, ;; i'-,- '''ヾヽ  ~`r' ー=-~` i r- 、i
   ヽ、i 'rーu-,i l   t'~"uー,.   l,lr' ll       お前も暇だねえ。
    i, i ヽ、_,/,i   ヽ, -'"   リ j i      引退した老いぼれを
     i     l :::.      ..::::  ,/      .わざわざ見舞いに来るなんて。
      l    i_ ヽ     ..:::::: r'"-.,_
     i   ..,__ _ _、 ::::::::: i ヾ\~"ヽ
     ,._,-'"-' ~`二  '"  :::::: ,y ,i ヽ,
     ~_.ヽ    ''    ..::: ,-'" i   /i
  _,.-=' /, ヽ、      ,.-' ,'  ,r  ,y l
- '"   / i l丶,-ヽ- ='"  ,'  /  ,'  i
       土井大炊頭利勝
   (どい おおいのかみ としかつ)


         / ̄ ̄\
       /    \ /\
       |    ( ●)(●)     何を仰います。
       |     (__人__)    .大炊頭様は、今も大老として
         |      `⌒´ノ    公儀に重きを置かれるお方ではないですか。
         |         }
         ヽ        }
    /  ⌒ヽ    '´(
   / ,_ \ \/\ \
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.

 この頃、大老・土井利勝は病(中風という)のため、自邸にて療養していたという。

93 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:46:56 ID:pC6x0ujo0
        /::::::::;ィ'´|      | |   | | `ー-,:::::::ハ
     ,':::::::::/  !__   ! |   | |  し |::::::::|
     |::::::::リ -‐>‐-、 ̄r'  }ー‐-、   ゛ !::::::::|
      i::::::/  f'´ ̄ if }::/  ! ∠`ヽ`ヽ |:::::::::|
      |::::f   \__ /"    ヽ `tr`r ヽ:::::リ
    /ヽ,!     、ー      |  ヽ__,.ノ   }::::;'       大老ったってねぇ…。
    { ハj ヽ     ,. -_  j `ー       i:::;'      要は名ばかりの職だからね。
    i 八   !     ィ 「 ̄i      _ f´ヽ      まあ、讃岐(酒井忠勝)みたいに、
    ヽ  i       ヽ_ /    r'   ヽ  !     .幼少時からの上様の側近ってなら、
     `ー|   , ―-- ., _            /  リ      また話は別なんだろうけど、さ。
        !      ,_ ` 、      // /
        ト、       `   ` , /ー'         ああ、そういや琉球からの使者、
       | ヽ              i           特に問題なさそう?
       |  ヽ         , <f'
    _,. <i    `ー- !,_    /   |、
   /    ` 、         ̄`   / ヽ


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)      ええ。
. |     (__人__)     無事に上様への挨拶も済み、
  |     ` ⌒´ノ     来月には日光山へお連れする予定です。
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ  mm
   /    ̄ ̄ ̄ つノ
   |    | ̄ ̄ ̄

 なお、余談ではあるが、この年の六月、琉球よりの使者として
二王子が家光に挨拶をするため江戸に来ている。
この時も、宗矩は両王子を出迎える役を勤めている。

94 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:48:24 ID:pC6x0ujo0
三三三三三> 、
三三三三三三三\
三三三三三三三三ヽ
三三三三三三三三 ハ
三三三三三>-‐,三ニi
7ー-r-―ヽ´    i三ニ|
   i    ',   |三ニ!                ふーん。
   ',    !   ヽⅣヽ 
==ヽ l ゝ=ア=、=- Yiヽ'`>. .,           …ああ、そういえば、
‐tr,}::  !:: '、―irァ  |yリ. . . . . .`>. ..,      明国が相当まずいことになってるみたいだねえ。
`-´,   |::. -`ー'   ,イ' /_._._._. . . . . . . . .>、   下手すると、こっちに火の粉が飛んでくるかもしれないが、
  ,'   !:::::    / f7イ._. . . `.ー.‐.‐.-.,_/     そういう時に限って、火遊びをしたがる連中も出るもんだよ。
  ' _  .l::::        !' 「. .`.ー.‐.‐.-..,_._./
   `ー_´_   , / | . . . . . . . . . . / /      俺の言いたいこと、わかる?
  ̄ -ァ‐、     /  ,: . . . . . . . . . / /
   ,ィ{, i_!  //  /. . . . . . . . . .//
ヽ/!」 ) ',/ /,ィ /. . . . . . . . . ./' /


         / ̄ ̄\
       /    \i||i/
       |    ( ○)(○)      ………ははっ!
       | u.   (__人__)
         |   u.  `⌒´ノ      (やはり怖い御方じゃ…。
         |         }        おそらく、「火遊び」をしたがる御仁の名前も、
         ヽ        }        .目星をつけておられるのじゃろうな…)
    /  ⌒ヽ    '´(
   / ,_ \ \/\ \
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.

 この年の三月、北京陥落によって明は滅亡したものの、以後、南明による抵抗が長く続く。
この時、南明より日本に出兵を求める「日本乞師」の使者が来訪している。
(これを行ったうちの一人が、俗に言う「国姓爺」こと鄭成功である)

95 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:49:12 ID:pC6x0ujo0

        /三三三三三>=、三三三三三三三三\
      {三三三,ィ ´      }三三三三三三三三三ヽ
      ,イーラ" i         l三三三三三三三三三 ∧
    / j {  _ゝ__    !、三三三三三三三三三 ∧
    {  ィニヘ `ラ=fニ、― ヽ  \三三三三三三三三三}
       r /ヽ   "/__ \ `   \三三三三三三三三!
      ∨― }   、   ̄ラ      `i三三三三三三三リ       ま、伊豆(松平信綱)や豊後(阿部忠秋)もいるし、
       ,イ j!′    ゝ _ jレ         {三ニ/二ヽ三三/      あんまり心配はしてないけど、さ。
      / `y′    `             }ニ/ く ヽ }三 /
       ! /   _       /〃〃"    `   ノ l り三/
      l ヽ>、ノ      / "          ( -‐' /三/
      i  `                     _,ィく三/
        ! _                 l   l三:/
        l l、 ヽ      ,            /   ∨{
      l 、二                   /    ヾ
       j  `             _, イ    _L、_
        {  i         _ ,. <   _,. -‐,. <///∧
      ヽ {     _,. <    _,. -‐  ,. <////////∧
          `ー―<    _,. -‐  ,. </////////////∧

 なお、この「日本乞師」について、幕閣による協議はあったものの、
結局、幕府は出兵しない方針で決着する。

【徳川実紀:正保三年十月十六日】
 『御座所にて酒井讃岐守忠勝、松平伊豆守信綱、阿部豊後守忠秋、阿部対馬守重次をめして議せらるるむねあり。
  明國より平戸一官書簡を奉り、援兵を請ふことによりてなりとぞ。(この平戸一官とよびしは鄭芝龍(成功の父)が事なり)』

【同年十月二十日】
 『これよりさき一官援兵を請て、書簡をささぐといへども、その仔細いぶかしけなれば、長崎へ御使をたてられ、
  一官が書簡持來りし使に、其事状をくはしくただし問れんとせられしに、こたび長崎より注進に、
  韃靼福州を攻とり明主既に□し、一官も韃靼に降参したるよしなり。彌さならんには、
  援兵を遣はされんよしもなければ、この議をとどめらるる旨、老臣仰を諸大名に傳ふ』(※□は文字が出せず)

96 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:50:07 ID:pC6x0ujo0

       _,. ri!´i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!ミミミヽ
     r'´!i!i!i!i!i!i!i!i!i≧、ー'´ ̄!ミミミミヽ
      ゝ!i≧r=rf´ ̄  ヽ   .|ミミミミミハ
      {クリ f/  {! ___!'_   !ミミミミミミ',
      iⅣ _,"  ゝ≧V=、`  \ミミミミミi
     Ⅵ´7`ヽ   :::イi ̄ ̄!     ヽミミミニi|       まあ、俺達みたいな年寄りが何時までも居座ってちゃ、
      ヽイf ̄}     ヽ__/     ∨ ムヽ      若いのが育たないよ。
        | 'ーイ     ー    r ´    ヽ} i     お福殿も、天海僧正も去ったんだ。
        {  ´| _,.ニ         !     r/ /     次は俺の番…ってとこさ。
      ',  `ー `           _´,/
       i  _ ,. -―=ヤ  ’    i |        いささか遅過ぎたかもしれないが、
         ! `ー ´_ ̄          イ |       その分、次の世代が育ったのを見る事が出来たし、
       ヽ    ̄            /,リ !       安心しておさらばできるってね。
        ',              /  ! | 
            !、  !     ,. ≦   ノ .i
          ≧ー ´ ̄三 彡 ____ヤi
         | ̄二`7@ヽ    /-\ r‐,ト、
    r==r‐f´| ヽ,//   ヽ, /    \ヽハ `ーf=ヽ


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ー)(ー)
. |     (__人__)     大炊様…。
  |  u.  ` ⌒´ノ
.  |       nl^l^l
.  ヽ      |   ノ
   ヽ    ヽ く
   /     ヽ \

97 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:51:18 ID:pC6x0ujo0
    ,, -―――
   〃:::〃::::::;;、:::::::::::ヽ
    Yア( ̄  {_:::彡::::|
    {{;ィ..::ャ=ミ ヽ::r:、|    …他人事じゃないって、わかるよね?
    代・} 弋・フ / ^}リ
     ';::.:L .:::  {  r〈
     ';t‐ェェタ  イ >、_
      i:::二  / // \
       `ー</ /o\  \
        rヘo// ̄ ̄:.::\∧
        ∨//.::.::.::.::.::.::.::.::.ヽハ
        /7ロ::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.} _}
         { |圦:.::.::.:.::.::.::.::.::.::.::「 |
        V |.:}ヽ.::.::.::.::.::.::.::.::. く|
         {ノ:ノ ハ.::.::.::.::.::.::.::.::.::.}
         Ⅳ   ∧.::.::.::.::.::.::.::.::.:}
         }リ / 〈.::.::.::.::.::.::.::.::.::}
        くく   〔.::.::.::.::.::.::.::.::.:{


        / ̄ ̄\
      /       \
      |::::::        |
     . |:::::::::::     |     ……………ええ、勿論。
       |::::::::::::::    |
     .  |::::::::::::::    }
     .  ヽ::::::::::::::    }
        ヽ::::::::::  ノ
        /:::::::::::: く
-―――――|:::::::::::::::: \ -―,――――
         |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)

98 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:52:41 ID:pC6x0ujo0
                 ,......-―-............,_
                 ,. <::::::::::::::::::::::::::::::::::::>‐-..、
                /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
             f::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ_
               i:::::::::::::::::::::::::::::::r' ̄ ̄ ヽr―、く´ヽヽ
               !::::::::::::::::::::::::::::::|     !リ  ' ! リ !
.              |:::::::::::::::::::::::::::::::!      '    L_!
               !:::/´ヽ::::::::::::/  ,. ィ二く ̄  /∨             こう言っちゃなんだが、
              ∨ } ゝヽ,! ̄   f‐tr‐ラ::  f´フ             .うちの倅(利隆)は、あんまり出来は良くないからね。
             ゝヽ {       `ー '     i´!              あいつに御公儀の役に立つのを期待するのは無理だわ。
          ,.ィt´! !ゝ-,    ヽ         ,  !/             せいぜい、家を潰さないようにしてくれれば十分だよ。
          /./. |∧ヽ |     !      ーr‐i r' ̄ヽ
         /. . i. . ',三ヽ' !、          _ _ェv'ニノ__ ゝ-、         念のため三男と四男には、一万石ずつ分けて、
       /. . . . .ト. .∧三:\ \        ´ ー r'`ヽ―/" ,. ' ヽ       一番下のにも五千石やることにしたけどさ。
.      /. . . . . .i ヽ. ∧三ニ\ `  、     j ! ヽ ゝ /  ,. L,
     /. . . . . . .|. . ',. . .ヽ三三>、  >、ー‐'r': : |   レ r ´   i
.    / . . . . . . . . . ∧. . .∧三三ニ:`ーハ: :ヽ/: : : :ゝ  ーく_,.≦ リ
   / . . . . . . . . . . . ∧. . . .ヽ三三三三: : :i: : : : /: :>‐、     イ
.  /. . . . . . . . . . . . . . .ヽ. . . ∧三三三:ハ: :ヽ : /: : : /ト、`ー )!\
  /. . . . . . . . . . . . . . . . . .\. . .ヽ三三三i: : :i: : : V´: : :|:.:.`ー':.:リ: : :\


   / ̄ ̄\
 /   __ノ ヽ
 |    ( ●) )      十六万石から、二万五千石を分地…
 .|       (__人)     いや、新たに大名家を二家と、旗本家一家を立てられると。
  |         rつ
  .|        ((三)
  ヽ       ( <
   ヽ    /∧ ∨
   ∠    /⌒ ∧ ヽ
  (  \ /  / ___)
  |\  ''  /|
  |  \_/  |

99 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:54:02 ID:pC6x0ujo0

  / ̄ ̄ ̄ !  ,.イ_(: : : : : : : : : :≧、
  !  / ̄`ー'  '´,クヘヘ ̄ ̄ 7: : : : : : : ヽ
 ,' ,'       // '  ヽ  /: : : : : : : : : i
 ! '、  .    / '´`ヽ   ゝ: : : : : : : : :リ      親が子供にしてやれるのは、
 ヽ ヽ,      ハー・ヲ   f: : : : : : : : /     本人の才覚次第で働けるところまで
  / ノ .     /.`ー'    ム'´ヽ: : : : /      .道を作ってやることくらいさ。
 { く.      {      /   ノ: : : /
 ,> > .     iTTTエユ   ーく: : : :/        どんなに才覚があっても、
 i ,' ,、_, 、   | ̄ ´       ゝ: ノ        それを振るえる場に立てなきゃ意味ないからね。
 ; i r=!く ヽ `ー- .,_, へ´  ヽ
 'ー・"`ヘ'  \_,. -‐ 7/   }、   ヽ


        ./ ̄ ̄\
      ./      \
      |     ー  ‐ i
      |   ( ●) ( ●)     …………。
      |     (__人__)
      |      `⌒´i
      ヽ.       ノ
       ヽ      ノ
         .>    <
        |     |
         |     |

 なお、この後、土井家は本家を継いだ嫡男・利隆は暗愚のため、押込めの目に遭うが、
分知された兄弟のうち、四男の利房は立身し、最終的に四万石の老中にまでなる。

100 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:54:59 ID:pC6x0ujo0

   , -‐―- 、        , -― - 、          , - ― - 、
  /:: :: :: \ヽヽ、    r'´::::::::::::::::::::::::ヽ、     //:: :: :: :: :: ::ヽ
  .|:: :: :: :: :: ::ヽ、:: ヽ、  ./::l´,ゝ-┌、‐´`i:::l   ,-/:: i:/::/⌒:: :: :: ::|
  ヾ:: :: :: :: :: l:|Y⌒ 、`‐l:::ノ_,---ヽ--、__ヾ:l-'´:: l:: /::l '´:: :: :: :: :: :/     ま、他人事に思えなかったから、さ。
   ヾ:: :: :: :: ::l::ヾ:: :: |:: ::l::i  f・ソ,. 、f・.>`):|:: :: :: 〉レ´:: :: :: :: :: :: ::/    ちょっとお節介だったかもしれないけど、
   l:: :: :: :: ::|:: ∧:: ::l:: ::ilト、 ` ,  `  レi:::::::::::Sレ‐i:: :: :: :: :: :::/     これを参考にするかどうかは、お前さんに任せるよ。
   ヾ:::lヽ:: ::|::l:: ::`ヾ_ヾi !  ゙ ‐'   /レソ;;-っ´:: :: |:: i:: :: :/:: :/
    l::|;;l:: ::|:::!:: :: :/:.ヾ=l   r┐  /__,/´ヽ:: :: ::l::|:: ::/:: :/       … じゃ、ぼちぼち休むから、
    ヾ!::l:: ::|:: :: ::/:. :.,,>》ヽ、. i ./-‐| ヾ、 ヽ;; :: |::l:: /:: :/      .そろそろ切り上げさせてもらっていいかな?
     ヾ|:: ::l:: :::/:. :.ヽ'´:.i`ヽソZ二Zゞ,ノ!:. :. v:. :ヽ:: l::|::/:: /
      i:: :::l:: /:. :. :. :.ロ:∧‐、_ヾ::/ `‐/l:ロ:. :. :. :ヾ!::l::l:: /
      l:: :::|::/:. :. :. :. :./  ` /::l /   l:. :. :. :. :. iノ:l::/
      ヾ;: :レiヽ、:. :. :.〈   ./::::l ´  ,-└:. :. :., -|、::/
       ∨ lO) `ヽ _ ` ヽ.」:::;;;レ' ´  _, -―lol:.Y
        i:. /「ヽ:. :. ;._ >‐'´_ , -―´ l:. :. :. :./l:. :.|


         / ̄ ̄\
       /    \ /\
       |    ( ●)(●)      ははっ!
       |     (__人__)     大炊様も、何卒御自愛を…!
         |      `⌒´ノ
         |         }       「うん、じゃあねー」
         ヽ        }      
    /  ⌒ヽ    '´(
   / ,_ \ \/\ \
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.

101 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:56:21 ID:pC6x0ujo0

                      _
                     ,/´:::::::`ヽ、
                 /::::::::::: ,. -‐ - 、_
                   /:::::::: ,,.-':;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:`ヽ         ,,..-
                /::::::: 〃"つ,'ヾ、_:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;`ヽ    /´:::::::
              /::::::::: /,,、{、   `ヾ、:;:;:;:;:;:;:;:;:`ヽ/ :::::::::::::
             /:::::::: ,.ノ ,. 、ヾ:、      〉:;:;:;:;:;:;:;/ ::::::::::::::::::::       …ま、やるこたぁやったんだ。
           /:::: ,..-'´ ' /'ヽl  l::!   /:;:;:;:;:;:;/ ::::::::::::::::::::::::::      もういいよなあ。
          / /: 〈_    ー ´   ゙  /:;:;:;:;:;:/ :::::::::::::::::::::::::::::::: 
         / /:: /            }:;:;:;:;/ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::       神君様、大御所様、
        ,〃::::::: }-、              ノ:;/ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::      遅くなりましたが、甚三郎、そちらに参ります。
       ,〃:::::::: /       r'´   ,.〃´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
      /:::::,//          /::/ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
     /::: /::: (  ,、      ,./::/ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
    /: /:::::::: __〕、/ノ\,,..-‐'"':::/ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
   /: /::,,.-="´ー"-'r‐v´:::/ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
,..-┴'"二,、_,,ノ=ーフ:{:::::i ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 この後、寛永二十一年七月十日、大老・土井利勝死去。
享年72歳。

 初代家康以来、三代に渡って幕政に関わり続けた最後の大物が、
遂にこの世を去ったのである…。

102 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/05(月) 23:58:39 ID:pC6x0ujo0
              |{ \:./         | : : |: : : l: : : ヽ: : : :\l_
               |:\ )           | : : |、: : ト、: : : :\:_:_:/
              |:.:/`(   -―――-  ヽ : l-\|‐丶--イ: : /
             l:〈ヘ ',゙Y´  ̄ ̄ ̄ `ヽ __`7´  ̄ ̄ `7: :/
            ',:ハ   ',{ `ゞァ=一' rノ  ' l ` ー=='/: :/      春日局、天海僧正に続いて、
               '; :\ ,\_   __/   l ヽ  _ /: :/      この頃、亡くなった最後の大物が、この土井利勝よ。
                 ; : : :`ヘ         |       /: :/
                |: : : : : :ヽ      __   _   ,〃: :/        利勝と同世代の人物で、
               |: : : : : : : :\    `  ´  //: : /        中央の幕政に重きを置いていた人達は
              |: : : : : : : : : | 丶     /: :/: : :/        皆、他界してしまっているから、
             / : : : : : : :/{   >< |ヘ.:/: : :/:|        彼だけが一人取り残されていた形になるけど、
              /: : : : : :/ l  \     / ,: : : /: :|        今、ようやく彼も舞台を退いたというわけね。
               /: : : ://   |   \  / /.: : :;(: :|
            / -‐  /  |    x少x./.: : : :lヽ`丶.
   _  -‐ ´      /     |   //小./ : : : : l \  ` -


                            .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: /:::::::/::: /::::::::::::: ∧:::::::::::::::::::|
                            |::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::/:::::/:::::::/::: /:| ::::::::::::;  ∨/:::::::::::::
                            |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::/__/::/ | :::::::: /   l:::::::::::::::::|
                            |::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::| : /::::/}/ ̄> :::::: / ,x─ |::::::::::::::: |
                            |::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::: |:::::::::|:::::xf芹汽弌、 |::::::/ィ抖ik, |:::::::::::::::::|
  幕府創成期から、その場に立ち合い、.    ::::::::::::::::::::::::::::::: |:::::::::::: |:::::::::|:::{ ゞ゙ン_,,    :::::/ r'゙'ノ ,ノ`|::::|:::::::::: |
 その土台を固めた人達が、       .    |:::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::: |:::::::::|::{        /:::/  `   { |::::|:::::::::: |
 次々に亡くなっていってるわね…。 ......     ::::::::::::::::::::::::::::: |:::::::::::: |:::::::::|:{       /:::      爪 ::::::::::::: |
                       .....      |:::::::::::::::::::::::::::: |:::::::::::: |:::::::::|{      //  - ノ   ム|::::::::::::::::: |
  これも「時代の流れ」ということかしら。 ....   ::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::: |:::::::::|      /       ∧:|::::::::::::|:::::
                       .....      \ ::: |::::::::::::::::|:::::::::::: |:::::::::|       -=こァ  .イ::::::|::::::::::/}:: |
  「そうね」                ...         \「\::::::::::::::::::::::: |:::::::::ト、       ー゚ ,.: : |::::::::::::::: ′}/
                                 \ X::::::{\:::::::|:::::::::|  `          イ::/:::| :::::| :: / ,/
                                  /.....\{  \:{\::::|       ≧= -f′/ l:::|::::/l:::/
                                    /..........   \__ \    /..  \|__/|/|:/ :j/
                                 ィ〈................       ̄〕   /.......   ∧}  j′

103 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/06(火) 00:00:00 ID:koncD.p60
                / ..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
             / ..::::::::{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
              / :::::::/|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
          l :::::::/  |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::       春日局や天海僧正と違うのは、
          | :::::;   |::::::l::::::::l:::::::::\::`ニZ     幕政においては、彼は半引退状態で、
          l:l::::l    !::::::',:::::::ヽ::::::::::.\ ノ     松平伊豆守をはじめ、次の世代の年寄達が
           v:::| 、_ 八::::::ヽ::::::::\‐ァ≦ノ      既に幕政を担っていたという点かしら。
           (ヽYrfr刈\:::::>ィケfく__ノ} ]-
            {ヘ.弋_ンヘ―〈、  ゞ= イノ :      そういう意味では、既に世代交代が済んでいて、
            ヽ :.  _ノ:.  丶  -‐l/:::::     彼が亡くなることによる影響というのは
                \   }        /:::::::     大奥や宗教面でのものと比べれば、
                丶 ー -  〃:::::/     あまり大きくはなかったかもしれないけど、
                    、__,//::::::/_,     それでも、彼ほどの人物が亡くなるのは、
                     /...::::::∠       やはり一つの区切りといった感があるわね。
                      /::::::/   
                        /:::/    
                    /∠ -――‐-

                        ...           <;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;≧ュ.,
                                 /;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;>、
                                 /;:;:;:;:;:;: /:;:;:;:;:;:;/;:;:;:;:;:;: !;:;:;:;:;:!;:;:;:;:;:;:∧
                              γ;:;:;:;:;:;:;:;:;:/;:;:;:;:;:;イ;:;:;:;:;:;:;:;:;/;:;:;:;:;:;|;:;:;:;:;:;:;;:;:;ヽ
                             ,/;イ〃;:;:;:;:; j!;:;:;:;:;/:;:;:;:;:;:;:;:; イ;:;:;:;:;:;;j!;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::ハ
                             〃 /;:;:;:;:;:;:;:;:|;:;:;:;:/;:;:;:;:;:;/ ./;:;:;:;:;:;:;i!;:;:;:;:;λ:;:;:;:;:;∧
                             {' 〃;:;:;:;:;:;:;:;:;ⅵ;:j!;:;:;γ   /;:;:;:;:;:;:;::i!;:;:;:;:/ !:;:;:;:;:;:;∧
  現代でいえば、イメージ的には   .....    i!;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ⅵ!:;:;:;/   i!;:;:;:;:;:;:;イ;:;:;: /   !;:;:;:;:;:;:;:;ハ
 中曽根元総理辺りになるのかしら?      ∧;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:v!;:;/ー -i;:;:;:;/ !;:;:ナ' "´ i!;:;:;:;:;;:;:;:;:;!
                        ...    ∧v;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:}';:;;!    ,ハ;イ   /;:イ  __,,. |;:;:;:;:;;:;:;:;: !
  しかし、最後の宗矩への話は、   ....   〃 〉;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;j!;:;:i 〒:イ'::テ /;:' て::::フ !;:;:;:;:ト:;:;:;:;|
 また随分と示唆的だったわね…。   ..   i;! ,〃;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;i;:;:;j!/¨¨´ ,ィ;: イ    ¨´  |;:;:;:;:;! };:;: |
                         .  i:{/;:;:;イ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;i;:;:八  ー=彡;'          .;:;:;:;:;ハハ;:;:j!
                           ハ:v;イ i!;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|;:; i!        "    /;:;:;:;:j  iソ
                           ハ:;:ゞ、 j!;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;v;ハヽ       _    イ;:;:;:;:/  '
                          {;:;:;{  /;:;:;∧;:!;:;:;:;:;:;:;:;:;:;: >、   ´    .,イ;:ハ;:;:/
                           ヾミ、イ; ィ}ニソハ从ソハミ、≧ュ.三三三三 ≧ュ、/
                         ー=彡 'ヽ , <      \ニニニニニニニニニニニ∧>

104 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/06(火) 00:00:57 ID:koncD.p60
         / : : : : :_}: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : . l
          〃 : : :/ /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |      『幕府創成期から働いていて、家光が頼りとし、
       / | : : :/  /: /: : : : : : : : : : : :、:_:ノレ1: : : : |       一つの世界において頂点に立っている人物』
      / / | : :/  /: /|: : : :|: : : : : : : :、:_:_:ノ:/: /: : :|
      / -{| ',: :l   |: , |: : : :|: : : : :{: : : : : :/ :/: : : :|       という点では、宗矩も彼らと同類だもの。
      /  ヽ.∧:|  ',:! l: : : :|ヽ: : : :ヽ-‐ ´: : : |: : : :|      兵法の世界においては、宗矩は完全に別格の存在として
    ヽ    \ヾ ,≧|-、\:r:ァ≦二 :_: :フ: : : : :!: : : : |      圧倒的な権威を持っていた訳だし、
      ヽ    〈ヽゞ==l- 、トゞ===≠イ : : : : : |: : : : l\    .実際、家光の代の将軍家兵法指南は宗矩一人だけなんだから。
               lヽ _ '|  ヽ   _,ノ', : : : : : ',: : : :.ヽ: \
          V  ノ  |ヘ j     ̄   ハ : : : : : :ヽ: : : : : : : 丶. ____
        /      /-‐\` ー-  /八: : : : : : :\: : : : : : : : : : : : : : : : : `丶
         /    /    丶 _ . イ  /\: : : : : : :\_ : : : : : : : : 、―- 、: : \
      /     /  |     / >=く    ヽ: : : : : : : ヽ  `> 、: : : :\   \: : \
     /    '     |       / 〃l ハヽ    ∧: : : : : : : :ヽ/   |: : : : : :\  \: : ヽ
    /    / l  /     /〃 //  ', ',.  /  ',: : : : : : : : :\  | : : : : : : : \  丶: :丶
   /      /  」 /      {{_//  ノ 八/   }: : : : : : : : : : :ヽ.| : : : : : : : : : :ヽ   \: :ヽ


                      ......       /.:.:.:.:/.:./:.:/.:./ : .:ハ:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.\
                        ..    /:.:.:.:./.:./:.:/:.:/ : :./:.:i!:.:.:.:.:.:.:.i! .:.:.:.:.:.:..
                        .     ′ .:/.:./:.:/.:./ : ,:イ:.:.ハ:.:.:.:.:.:八:.:ヽ :.:.:.:..
                            i.:.:i:.:i:.:.:i: :i.:.:.i.ーl‐l-lミ i:.:.:.:./,. -‐:.:i:.:.:.:.:.:\
                            | :.l.:.i.:.:.|: :l.:.:.i: 抖ャ芹ミ |: :./ャf斥ミ:.:i: : i:i i⌒ヽ
                            | :.l.:.i.:.:.|: :l.:.:.i:i゙ヒzヅ  |:.;  Vソノ! :i: : i:i |
  そして、跡継ぎを決めるに際し、 .....    | :.l.:.i.:.:.|: :l:.:.:i从     j/  ,  l:!:i: : i:i |
 すんなりとは決めがたい、という点も...    | :.l.:.i:.:.:|: :l.:.:.i:l            八i: : i:i |
 同じ、ということね。                人 l.:.i:.:.:|: :l.:.:.人     ( ソ  /:.:i:.:ヽ从j
                         ......  \i:.:.:|: :l.:.:.i.:.:.、         イ:.:.:i!:.:/
  じゃあ、土井利勝の示唆を受けて、  ......     \ト、i.:.:.i!.:.:.:.\ __≧=く:从ハル'
 宗矩がどう動くか、見ていきましょうか。         \ルハヘ(⌒ヽ 二 ̄ ̄ ̄}    ハ
                                   {_二ニ=‐ -=ニ二 __}___, /  l___
                        .           __ ノ、 ̄ ̄ ̄\二ニ=-  } _ ノ   ノ  ノ
                               , ´ ̄` 、丶    ∧  ー=ニノ´ ー=彡 /

105 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/06(火) 00:01:40 ID:koncD.p60

 そして、土井利勝の死から暫く後、柳生家上屋敷…。


                    (二二二ニ/二二ニ/二|二二ヽ二ヽ二ニニ)
                    //_/__//_/__//_/| |ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
                   //_/__//_/__//_/__| |_ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽ
   二二二ニ/二二ニ/二二二//_/__//_/__//_/_| |__ヽ_ヽヽ__ヽヽ_ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
   //_/__//_/__//_/__///_/_//_/__//_/_ | |___ヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
  //_/__//_/__//_/__//_|   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|__|_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ_ヽヽ
 ○====○====○====○===.|   |││││││││││││││││||  .||===○===○===○===○===○
                  |   |││││││││││││││││||  .||
                  |   |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴|| 柳 ||
                  |   |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|| 生 ||
  ___________|   |││││││││││││││││||   ||____________
  \/\/\/\/\/\|   |││││││││││││││││||   ||\/\/\/\/\/\/
  /\/\/\/\/\/|   |││││││││││││││││| ̄ ̄|/\/\/\/\/\/\
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄``````````````````````````````` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

106 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/06(火) 00:02:53 ID:koncD.p60

       ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄ ̄
              ||          ||          ||
              ||          ||          ||
              ||          ||          ||
              ||          ||          ||
              ||_____||_____||
              ||_____||_____||         <ドタドタドタ
              ||O ※※※※||※※※※※||
              ||※※※※※||※※※※※||
      ____||※※※※※||※※※※※|| ____
                    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

        / ̄ ̄\
      /      \
      |  .\  /  | 
      |  (-)(-) |   (…この柳生家を遺す為に、
      |  (__人__)  |    如何に手を打つか、か…)
    .  ヽ  `⌒´  ノ
      ´ ヽ     ノヽ
   /´           `\ サラサラ…
  /  /          l  l   .___
__l  l_¶______/_/__/     ヽ
  \, ´-'ヽ  ̄| ̄ ̄ ̄ ̄|   l二二二二l
    ヾ_ノ   | '''' '   |   l二二二二l
   | --- .| '''..--  |   l二二二二l:::..
   |   ..''  |  ''-.  ,|
     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

107 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/06(火) 00:03:22 ID:koncD.p60

      |┃三 ガラッ
      |┃  ____
      |┃/⌒  ⌒\         父上!
      |┃(⌒)  (⌒) \      朗報!朗報ですお!
───|┃:⌒(__人__)⌒:::::\     お聞き下さいお!!
      |┃  |r┬-|     |⌒)
      |┃   `ー'ォ     //
      (⌒ヽ・    ・ ̄ /
      |┃ノ       /
      |┃   つ   <
      |┃  (::)(::)   ヽ
      |┃/    >  )
      |┃     (__)


     __
   /::::::::::::\
 /   __ノ::::ヽ      …なんじゃ一体。
 |    (;;;;;;)::::) 
 .|      ::(;;;人)    (こやつに全てを継がせる…のか?)
  |      :::::::::rつ   .
  .|      :::::::((三)
  ヽ    ::::::::::(::::<
   ヽ  ::::::::::/∧::::∨
   ∠::::::::::::/⌒ ∧:::ヽ
  (:::::\ /:::::::/;;;;;;;;;;)
  |\::::::::::::/|
  |:::::\_/:::::|

108 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/06(火) 00:03:56 ID:koncD.p60
                  _____
                /         \
               /            \
             /     \,      ,/     \         おるいに!
                /  /´  `ヽ   /´  `ヽ  \      おるいに子ができたんですお!
          /    (   ● l    l ●   )    \    二人目ですお!
          |     ヽ_   _ノ   ヽ_  _ノ  u.  | 
          |    ''"⌒'(    i    )'⌒"'     |
           \       `┌,─'^ー,,-┤       /
            \     `ー -- -一'     /
            /                 \
           / ̄ ̄ヽ;               ヽ
           (「    `rノ                |
           ヽ   ノ              i   |
           i´ ̄ ̄`i                 l   |


            て
     / ̄ ̄\  そ
    /   _,⌒ ⌒_
    |    ( ○) (○)     なんじゃと!?
   | U  (___人__)    
    .|       __ノ__
    |     _/ ___\ヽ_
     、    '-/____ヽ  |
     ノ 、 ._'-〈  、ヽ  |
    ,´         ヽノ}   |
   /          {   /
  ./  /       /   {

109 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/06(火) 00:04:25 ID:koncD.p60

         ____
        /⌒  ⌒\          どうも最近、おるいの調子が悪いというので、
      。o(゜>)  (<゜)o 。      .今日、医者に見せてみたところ、
     /::::::⌒(__人__)⌒::::: \      .懐妊していたとのことでしたお!
      |     |r┬-|     |   て
     \      `ー'´     /( `´) そ   お松(十兵衛の長女)が出来て以来、
    /           \ノ ノミ   頑張った甲斐があったってもんですお!
    |\ \・      ・ \____ノ


               / ̄ ̄\
             / ノ  \ \
             |  (●)(●) |     ううむ、ここ最近、忙しかったから
.             | u.(__人__) .|   気づかなんだが…また随分励みおったな。
        r、      |   `⌒´.  |
      ,.く\\r、   ヽ      ノ
      \\\ヽ}   ヽ     /
       rヽ `   ヽ  /   ァ'´ヽ
        └'`{  .   \.|   /   i
            ヽ、._   ヽ、_,r'   .|
            `ヽ、   /'  |
               `'ー'´

110 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/06(火) 00:04:58 ID:koncD.p60

        / ̄ ̄\
      /      \      ____         そりゃあもう、
      |::::::       |   /     \       この一本を取るのに、
     . |:::::::::::U    |  / へ  、/` \     何回夜の立ち合いをしたことか…!
       |::::::::::::::    |/ <で)>  <で)>   \    .…聞きますかお?
     .  |::::::::::::::    } |     (__人__)       |
     .  ヽ::::::::::::::    } \   `ー‐´  ∩  _/     「いらねえっての」
        ヽ::::::::::  ノ   |       Ε__〉、\ グッ
        /:::::::::::: く    | |         ヽ__)
-―――――|:::::::::::::::: \-―┴┴――───┴─────

111 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/06(火) 00:05:26 ID:koncD.p60

   / ̄ ̄\
 / ⌒  ⌒ \
 |  ( ⌒)(⌒) |      まあ、なんにせよ、めでたいの。
. |   (__人__)  |    これで今度こそ男子が生まれてくれれば、
  |   \_)  |    言うことないんじゃがのう…。
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ
   /    く


          ___
         /     \
       /         \     まったくですお…。
     /     \ , , /  \  こればっかりは生まれてみるまでわかりませんお。
      |      (ー)  (ー)  |
     \  u.   (__人__) ,/    神仏への祈願は勿論として、
      ノ     ` ⌒´  \  他にもすがれるものがあるならば、藁にもすがりたい思いですお。
    /´      _i⌒i⌒i⌒i┐ ヽ
    |    l  ( l / / / l
     l    l  ヽ       /

112 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/06(火) 00:05:52 ID:koncD.p60
         ___
       /     \ キリッ
      /   \ , , /\       そういえば父上!
    /    (●)  (●) \    去年来た朝鮮国よりの使者より、あれこれ話を聞いた者がいるそうですお!
     |       (__人__)   |    何か頼みになりそうなものがあれば、試してみたいものですお!
      \      ` ⌒ ´  ,/ 
.      /⌒~" ̄, ̄ ̄〆⌒,ニつ   …そう!例えば妖術とか!
      |  ,___゙___、rヾイソ⊃ 
     |            `l ̄
.      |          |


   / ̄三\
 /;;;; _ノ 三 \
 |;;;;;;;   ( ○)(○)    おいばかやめろ。
. |;;;;;    (__人__)
  |;;;    ` ⌒´ノ
.  |;;;;        }
.  ヽ;;;       }
   ヽ;;;l    ノ
   /    く
   |     \
    |    |ヽ、二⌒)

113 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/06(火) 00:06:18 ID:koncD.p60
                            ィ、_
             フォォォォォォォォオ  ,、,〉ヾ`^,
      ,ィ⌒,>                  `ト、_ヽ,〈          ,、
      ト _〆トュ                    |ゝ '|        rー' ノ
     /ゝ イ´        / ̄ ̄\       |  |       イ E゛}   そんなもんに頼ったら、
     /  /         / ノ  \ \      |  |      / ゝEメ  ロクなことにならないからな?
    〈   l     _ ノ) | (○)(○)  |     /   ト    /  /    頼るなよ?絶対に頼るなよ?
       r‐──〆⌒l  |  (__人__)   |     》   〉   /  /     大事なことだから二回言ったからな!
       | 、  〈_ ノ  | . `⌒´  ノ    /  /   /  / 
    ,、   \  ̄\    |        }   /  /  /   /
 / ̄_,〈    \   `ト  ヽ       }  ,/   /              ,、
 |ィ^´ィ`-ュ    `ヽ   _ィト、_     _ノ _r´ 、  /            l`l、イ /,l
 ト、_イ´ ̄    /⌒`゛ ー 、  ,,ー ´/  |   / ヽ、___ ___ィ' ヽ "/|l
  ` ̄ ̄ ̄ _,イ    ′           /        `    「  〉 /
    /´l^ト´  ゝ_,イ\         /  ´|  、    __ ;___i  /
    {、ゝl_l_`⊃ー   ヽ| ヽ           /  ./ ̄ ̄        `⌒
    `"~        |            |     ,ィ^l、
       ____  |            |  ──ィ'〆~ヽ
      /      \                 _ゝ_/
    /::::::::::::::     \             ` ̄
   /:::::::::::::::::::::::  u   \
   |:::::::::::::::::::::::::::::::::    |    わ、わかりましたお…!
   \::::::::::::::::::::::::::::::::  ,/
   ノ           \

114 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/06(火) 00:06:59 ID:koncD.p60
      |┃
      |┃  ____
      |┃/⌒  ⌒\
      |┃(⌒)  (⌒) \      では、おるいが心配なので、
───|┃:⌒(__人__)⌒:::::\   失礼しますお!
      |┃  |r┬-|     |⌒)
      |┃   `ー'ォ     //
      (⌒ヽ・    ・ ̄ /
      |┃ノ       /
      |┃   つ   <
      |┃  (::)(::)   ヽ
      |┃/    >  )
      |┃     (__)


    / ̄ ̄\
  /   _ノ  \
  |    ( 一)(●)      うむ。
  |     (__人__)      まあ、あまり騒がぬようにしてやれ。
   |     `⌒´ノ
   |   ,.<))/´二⊃    「勿論ですお!」
   ヽ / /  '‐、ニ⊃
   ヽ、l    ´ヽ〉
    ,-/    __人〉
   / ./.   /    \
   | /   /     i \
   |"  /       | >  )
   ヽ/      とヽ /
    |       そ ノ

115 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/06(火) 00:07:41 ID:koncD.p60

       ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄ ̄
              ||          ||          ||
              ||          ||          ||
              ||          ||          ||
              ||          ||          ||
              ||_____||_____||
              ||_____||_____||         <ドタドタドタ
              ||O ※※※※||※※※※※||
              ||※※※※※||※※※※※||
      ____||※※※※※||※※※※※|| ____
                    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

   / ̄ ̄\
  /   _ノ  \
  |   ( -)(-)      …だから騒ぐなと言うておるのに。
  .|     (__人__)_   まったく、仕様のない奴じゃな…。
  |  u.     `⌒´. ̄
  .|        ノ
  ヽ    .,ノ )/´二⊃
   >  /"/  '‐、ニ⊃ スッ
./⌒ヽ  l    ´ヽ〉〆ヽ
(   ヽ/    __人〉ヾ_ノ,ゞ
.\  /   /   {  /

116 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/06(火) 00:08:33 ID:koncD.p60

     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \   .___
   |    (●)(-)  ( ⊂⊃ )
.   |     (__人__) ホワッ ̄ ̄    …まあ、今度こそ、
    |       ( ( ノ          男子が生まれるのかもしれぬ…。
   .l^l^ln    ⌒ } 
.   ヽ   L     }  ∩ ノ)━・    それまでは、
    ゝ  ノ   ノ / _ノ´     「これ」を出すのは待つとするかの。
   /  /    \/  |
  /  /       '  |
. /  /      |ヽ__ノ       ___
______________/     ヽ
   |. ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄|   l二二二二l
   |      | '''' '   |   l二二二二l
   | --- .| '''..--  |   l二二二二l:::..
   |   ..''  |  ''-.  ,|
     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

117 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/06(火) 00:09:10 ID:koncD.p60

           /⌒ソ/⌒ヽ、
        . /  //    ..\      ._,
        /  //      .`ヽ,.._,ィ''´  `'ー- 、      /i
        /  //                  \,.   _..ノ .|
    .   /  //                     ⌒´   .|                      ...................................
      /  //                          |                 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
      /  //                           |              ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
    . /  //        京極主膳正殿           .|            :::::::::::::::                        :::::::::::::::
    /  //  .                          |          :::::::::::::::       我ながら、              :::::::::::::::
    /  //                             .|         :::::::::::::::          甘いものよなあ…         :::::::::::::::
   ./  //                   柳生但馬守   |          :::::::::::::::                            :::::::::::::::
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 ッ芝ヾシ⌒ヽ、                           |               ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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          `ヽ,.._,ィ''´      `'ー- 、        .  |                       ...................................
                         .\,.   _., 、  . .リ
                            ⌒´   \._,ノ

118 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/06(火) 00:10:12 ID:koncD.p60
       o       ο              。
                             ゚  °        O
 O                                     。
       ◯           o       °。                   o
                            o
            ゚      ゜。                ◯
   。            ゚          °               。°。
           O          °。
              o    ο        。 °     o



             ── そして、この年の十二月十六日、

            後光明天皇の即位に伴い、改元が行われ、

              新たな元号は「正保」と定められた。


         こうして、時代を支えた人物が去るのを見届けるように

     彼らが生きた「寛永」という時代もまた、過ぎ去っていったのである ──



    ο                                 O
         。°                    。 ゜           ゚゜ o
          o       ゜
                              O     。
                        ◯           ゚°
   ゜          o                ο             O
                                        o
         ゚ 。          O

119 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/06(火) 00:11:26 ID:koncD.p60

  \ヽ, ,、
   `''|/ノ                         .   \ヽ, ,、
    .|            \ヽ, ,、         ......    `''|/ノ 
_   |             `''|/ノ                .| 
\`ヽ、|              .|            .. _   | 
 \, V"          _   |             . \`ヽ、| 
   `L,,_          \`ヽ、|            .  \, V" 
    |ヽ、) ,、         \, V"          ....    `L,,_
   /  ヽYノ            `L,,_         ......     |ヽ、) ,、 
  / r''ヽ、.|             |ヽ、)   ,、           /  ヽYノ 
  | `ー-ヽ|ヮ           /    ヽYノ     .   / r''ヽ、.| 
  |    `|           /   r''ヽ、.|          | `ー-ヽ|ヮ
  |.     |          |    `ー-ヽ|ヮ   ......   |    `| 
  ヽ、   |          |       `|         |.     | 
   / ̄ ̄\          |.       |     ....   ヽ、   | 
 /  _ノ ヽ_ \        ヽ、     |          / ̄ ̄\
 |  (≡)(≡) .l          ヽ____ノ     ..  /_ノ ' ヽ_ .\
. |   (__人__) |          /_ノ ' ヽ_\    ....  /(≡) (≡)   ヽ
  |   ` ⌒´  |       /(≡)   (≡)\  ...... .| (__人__)    |
.  |        }       /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   .|  |r┬‐|      |
.  ヽ       }      |     |r┬-|     |   ヽ  `ー ´    /
   ヽ     ノ        \      `ー'´     /  . / ヽ       .ノヽ

┼ヽ  -|r‐、. レ |
d⌒) ./| _ノ  __ノ

【やる夫で学ぶ柳生一族(その66)「去りゆく人々」】 完

120 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/06(火) 00:12:11 ID:koncD.p60

【やる夫で学ぶ柳生一族(その66) 新規登場人物一覧】

 六丸(幼少時)     ......: ハス太(這いよれ!ニャル子さん)
 尹順之           : ケイネス・エルメロイ・アーチボルト(Fate/Zero)

 解説役(その66)その1  : ミカサ・アッカーマン(進撃の巨人)
 解説役(その66)その2  : 月影ゆり(ハートキャッチプリキュア)

121 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その66)[saga] 投稿日:2014/05/06(火) 00:12:42 ID:koncD.p60
 てな訳で、「その66」はこれで終了でアリマス。
本日も遅くまでお付き合いくださり、ありがとうございます&お疲れ様でした>ALL
連休ということで、どうにか66話目の最後まで持ち込めて、ほっと一息。

 ちなみに、寛永二十一年として表記している1644年ですが、
年末とはいえ、改元がなされている都合上、実紀などでは「正保元年」として
表記されているので、その辺はご注意をば。
寛永表記なのは演出の都合上でアリマス。
(まあ、同時代的に考えれば、これはこれで間違ってる訳でもないのですけど)

 なんにせよ、本文中でも書いた通り、この寛永末、
創成期から土台を固める時代までの間に働いた重鎮が連続して亡くなってる上に、
ちょうど寛永という時代自体も改元されているので、
なかなか象徴的な時期であるなあと思うところ。
これであと、家光が相談できる年上の側近って、酒井忠勝を除くと、
何気に宗矩と沢庵和尚くらいになるのですが、
その辺りについては、この後の2話(67と68)でじっくりとやる所存ー。

 なお、和尚が天海のところに、
宗矩が土井利勝のところに出向いてるのは演出で、
実際の記録にはないのですが、まあ、有り得ない話でもないかな、というところで。

 最近、更新ペースがガタ落ち状態で恐縮ですが、
最後までやる方針なのは別に変わってないので、
申し訳ないながらも、気長にお付き合い頂けましたら幸いでアリマス。

 さて、それでは次回解説役の投票結果をば。

 【その67解説役投票結果】
  5票 : 庚夕子(黄昏乙女×アムネジア)
  4票 : 佐々木(涼宮ハルヒの憂鬱)
  3票 : 長門有希(涼宮ハルヒの憂鬱)
  1票 : クロエ・ルメール(ガールフレンド(仮))、桂ヒナギク(ハヤテのごとく!)

 というわけで、次回は庚夕子と、9回目の佐々木さんで砂。
おお、もう1回解説役になったら2桁ですよ>佐々木

 次回は沢庵和尚メイン回になる予定でアリマス。
それではではー。


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  1. 2014/10/14(火) 01:04:28|
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