やる夫+まとめ -戦国系-

戦国系やる夫シリーズのまとめを

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やる夫で学ぶ柳生一族 その63 「十兵衛、『月之抄』を著す


716 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:01:54 ID:9tseFIJk0
 このスレは、「柳生新陰流」を担った剣豪の一族「柳生一族」を
史実をベースとしつつ、適当にエピソードを盛り込んでいく形で紹介するスレです。

【今回のメイン柳生 : 柳生但馬守宗矩(やぎゅう たじまのかみ むねのり)
             柳生十兵衛三厳(やぎゅう じゅうべえ みつよし)】

   / ̄ ̄\
  / ノ  \ \
 |  .(●)(●)  |        大和柳生藩初代藩主にして柳生家の当主、
. |  (__人__)  |        そして徳川将軍家剣術指南役、柳生但馬守宗矩だろ。
  |    `⌒´  |    ) ;;;;).  常識的に考えて…。
.  |        |    .) ;;;;)
.  ヽ       }   /;;/
   ヽ     ノ   .l;;,´
. /    ∩ ノ)━・'
 (  \ /|_ノ ヽ
. \  ""  /_ノ  |
   \ /___/

                  ,ヘ
      ____      / /
     /\  /\   / /
   /( ⌒)  (⌒)\/  /    柳生家の嫡男、柳生十兵衛三厳だお!
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\ / 
  |     |r┬-|       |
  \     ` ー'´     /
  /          \
 /             \
/  /\           ヽ
 /   \          ノ
U      ヽ        ノ

718 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:03:07 ID:9tseFIJk0
>>1からのお願いコーナー】
 毎度お馴染み、今回も次回(その64)の解説役を投票で決めたく。
ルールは以下の通りでアリマス。

 ・ 支援の際、以下の条件を満たすキャラについて名前なりAAなりを挙げて頂いた後、
  集計を行い、投票数が最も多かったキャラを次回の解説役にする。
  (例:支援。○○(キャラ名)とかでOK。作品名もあると更に吉) ※一応、1人1票でお願いします。

 【条件】
 ・ 女性キャラ。または外観が女性のキャラ(女装美少年込み)
 ・ AAが複数ある(できれば20行以下のバストアップAAが3種類以上があると嬉しい)

 既出キャラ有りなので長門なり翠星石なりも投票数次第で再登場可でアリマス。
でもできれば作中の登場人物に割り振り済みのキャラはややこしいのでご勘弁をば。

 ちなみに、票が同数のキャラが複数いた場合、恐縮ですが、その中から>>1が使いやすいキャラを
選ばせていただく所存(AAの使い勝手がいいとか、そのキャラを知ってるとか)。
あと、解説役の相方は>>1が適当にチョイスします。
よろしゅうですー。

【過去、投票で決まった解説役-1】
 その13 : マシロくん(舞-乙HiME)                 ......その32 : 閻魔あい(地獄少女)
 その14 : 渡良瀬準(はぴねす!).                   ..     : 輪入道・骨女・一目連・山童・きくり(地獄少女)
 その15 : 佐々木(涼宮ハルヒの憂鬱)                .その33 : ドロッセル(ファイヤボール)
 その16 : 綾崎ハーマイオニー(ハヤテのごとく!).        ..     .: ゲデヒトニス(ファイヤボール)&AA色々
 その17 : 宮小路瑞穂(乙女はお姉さまに恋してる)       ..その34 : ゆの(ひだまりスケッチ)
 その18 : 菊地真(THE IDOLM@STER)              ....     .: 宮子・ヒロ・沙英・吉野家先生(ひだまりスケッチ)
 その19 : 木下秀吉(バカとテストと召喚獣).           ....その35 : 山口如月(GA 芸術家アートデザインクラス)
 その20 : ドリィ&グラァ(うたわれるもの)             ..      大道雅 (GA 芸術科アートデザインクラス)
 その21 : 祇堂鞠也(まりあ†ほりっく).                .その36 : 田中井律(けいおん!)
 その22 : 大佛はずむ(かしまし)                 ......      秋山澪(けいおん!)
 その23 : マコ(みなみけ).                      ....その37 : イカ娘(侵略!イカ娘)
 その24 : 佐々木(涼宮ハルヒの憂鬱) ※2回目.        .....      諌山黄泉(喰霊-零-)
 その25 : 渡良瀬準(はぴねす!) ※2回目             その38 : なし
.      : シモン(下妻市非公式マスコット)            ..その39 : 羽衣狐(ぬらりひょんの孫)
 その26 : 藤岡ハルヒ(桜蘭高校ホスト部)            ....      三浦あずさ(THE IDOLM@STER)
.      : 須王環(桜蘭高校ホスト部)              ......その40 : 神代マヤ(世紀末オカルト学院)
 その27 : 宮小路瑞穂(乙女はお姉さまに恋してる) ※2回目        ケンシロウ(北斗の拳)
.      : 菊地真(THE IDOLM@STER) ※2回目         ..その41 : インデックス&上条当麻(とある魔術の禁書目録)
 その28 : ティエリア・アーデ(機動戦士ガンダム00)       ..      ナージャ・アップルフィールド(明日のナージャ)
 その29 : 草薙素子(攻殻機動隊)                  .その42 : 佐々木(涼宮ハルヒの憂鬱) ※4回目.
.      : タチコマ(攻殻機動隊)                 ......      渡良瀬準(はぴねす!) ※4回目
 その30 : 渡良瀬準(はぴねす!) ※3回目           ......その43 : ラミア・ラヴレス(スーパーロボット大戦)
.      : 木下秀吉(バカとテストと召喚獣) ※2回目      ...      ゆっくり霊夢&魔理沙(東方Project)
 その31 : 佐々木(涼宮ハルヒの憂鬱) ※3回目          .その44 : 嵐山歩鳥(それでも町は廻っている)
.      : レベッカ宮本(ぱにぽに)                .....      辰野トシ子(それでも町は廻っている)

719 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:03:31 ID:9tseFIJk0
【過去、投票で決まった解説役-2(今回含む)】
 その45 : イカ娘(侵略!イカ娘) ※2回目
       キュウべえ(魔法少女まどか☆マギカ)
 その46 : 来海えりか(ハートキャッチプリキュア)
       花咲つぼみ(ハートキャッチプリキュア)
 その47 : 佐々木(涼宮ハルヒの憂鬱) ※5回目
       泉こなた(らき☆すた)
 その48 : 秋月涼(THE IDOLM@STER DearlyStars)
       秋月律子(THE IDOLM@STER)
 その49 : 泉野明(機動警察パトレイバー)
       シャーロック・シェリンフォード(ミルキィホームズ)
 その50 : 佐倉杏子(魔法少女まどか☆マギカ)
       巴マミ(魔法少女まどか☆マギカ)
 その51 : セシリア・オルコット(インフィニット・ストラトス)
       やらない夫
 その52 : 佐々木(涼宮ハルヒの憂鬱) ※6回目
       キョン子(涼宮ハルヒの憂鬱@二次創作)
 その53 : ヘンゼル(BLACK LAGOON)
       グレーテル(BLACK LAGOON)
 その54 : イカ娘(侵略!イカ娘) ※3回目
       インデックス(とある魔術の禁書目録) ※2回目
 その55 : ドラゴンキッド(TIGER&BUNNY)
        暁美ほむら(魔法少女まどか☆マギカ)
 その56 : 佐々木(涼宮ハルヒの憂鬱) ※7回目
        セイバー(Fate/stay night)
 その57 : ニャル子(這い寄れ!ニャル子さん)
       柳生九兵衛(銀魂)
 その58 : 比良坂初音(アトラク=ナクア)
       綾崎ハーマイオニー(ハヤテのごとく!) ※2回目
 その59 : 邪神モッコス(ゼノサーガフィギュア)
       柏崎星奈(僕は友達が少ない)
 その60 : 長門有希(涼宮ハルヒの憂鬱) ※2回目
       綾波レイ(新世紀エヴァンゲリオン)
 その61 : みどろさん(涅槃姫みどろ)
       輿水幸子(アイドルマスター シンデレラガールズ)
 その62 : 藤乃静留(舞-HIME)
       赤セイバー(Fate Extra)
 その62 : 藤乃静留(舞-HIME)
       赤セイバー(Fate Extra)
 その63 : ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール(ゼロの使い魔)
       タバサ(ゼロの使い魔)




720 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:04:09 ID:9tseFIJk0

【寛永十八年(1641)時の柳生一族系譜】

  大膳長永
     :
  <柳生家>
     :
    ├─────┐
  柳生永珍   中坊源専
     :
    ├─────┐
    家厳      重厳
    |    (七郎左衛門)
    |     (松吟庵)
    ├───────────────────────────────────────────┐
    宗厳                                                              .妹
  (新左衛門)                         .【江戸柳生】                             |
   (石舟斎)                        .(大和柳生藩)                          <幸徳井家>
    ├───┬───┬────┬───────┐                                |
    厳勝   久斎   徳斎     宗章          宗矩                               友景
  (新次郎)             (五郎右衛門).     (又右衛門)                              .|
    |                            (但馬守)                                |
    |   【尾張柳生】                   |                                  |
    ├────┬────┬────┐        ├─────┬─────┬─────┐       .|
    純厳    利厳.     妹     厳倚      三厳       友矩      宗冬      .六丸    友種
   (久三郎)  (兵庫助).         (権右衛門)   .(十兵衛)    .(左門)     .(主膳)
           |                   (幼名:七郎) .(刑部少輔) (幼名:又十郎)
           |
           ├─────┬────┐
          .清厳      利方     .新六
        .(新左衛門)  .(茂左衛門)

721 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:05:35 ID:9tseFIJk0
【第1部(その1~11)のあらすじ】
 時は戦国、乱世の時代。
大和国柳生庄の領主、柳生新左衛門宗厳は、上泉伊勢守秀綱創始の新陰流の正統を継ぎ、
後に名を石舟斎とあらため、その剣名を天下に上げた。
しかし、長男新次郎厳勝の不具廃嫡、豊臣家による所領の没収、
新次郎の長男、久三郎純厳の死など、柳生家に辛く重い苦難が襲い掛かる。
だが、徳川家康の招きに応じ、「無刀取り」を以って家康に指南を請われた際、
末子・又右衛門宗矩を推挙したことで、再び柳生家にも光が差す。
その後、関が原の戦にて徳川家に味方したことにより、柳生家は旧領を回復、
更に家康が幕府を開いたことで、宗矩が将軍家剣術指南役となり、
柳生家、そして柳生家の新陰流…「柳生新陰流」は、一気に繁栄の路を進む。
そして、柳生家の家督を宗矩に、新陰流の正統を兵庫助に継がせた石舟斎は、
慶長六年(1611)、78年の生涯に幕を閉じたのであった…。

【第2部前編(その12~24)のあらすじ】
 石舟斎の死後、宗矩は正式に家督を継ぎ、新たなる柳生家の当主となった。
またその翌年、柳生庄にて宗矩に待望の嫡男・七郎…後の柳生十兵衛三厳が誕生する。
そして、大坂の陣による豊臣家の滅亡、一代の英傑・徳川家康の死を以って、
戦国の世は完全に終りを告げ、新たな時代「江戸時代」が始まる。
その新しき世において、柳生家は将軍家指南役となった宗矩の「江戸柳生」、
尾張徳川家指南役となった兵庫助の「尾張柳生」の二家に分かれ、
宗矩は「坂崎事件」を解決するなど、剣術指南の枠を超えた才を発揮し、柳生家を発展させ、
兵庫助は新たな時代の剣、「直立たる身」の工夫を編み出し、新陰流を発展させる。
その後、時は寛永・三代将軍家光の世に移り、尾張においては後の柳生連也斎厳包こと新六が誕生、
江戸においては十兵衛が小姓を致仕するなどがあったが、その末に、遂に宗矩が諸大夫成を遂げる。
「柳生但馬守宗矩」がここに誕生したのである。

【第2部後編(その25~62)のあらすじ】
 晴れて但馬守となった宗矩だが、知己の禅僧・沢庵が紫衣事件で罪に問われ、
また自身も主君家光より難題を出されるなど、次々と苦難が立ちふさがる。
だが、大御所・秀忠の逝去によって赦免された沢庵より
「剣禅一致」を説いた「不動智神妙録」を受けた宗矩は、
真の大将の剣、『活人剣・治国平天下の剣』を確立することに成功、
これを家光に教授し、信任を確かなものにする。
そして、宗矩の惣目付就任、柳生藩一万石の大名への立身や、
柳生新陰流の全国への広がり、嫡男十兵衛の赦免など好事が続き、
途中、江戸時代最大の一揆「島原の乱」の発生や、次男・刑部少輔友矩が夭折するなど、
暗い影がないわけではなかったが、概ね、柳生一族は繁栄の絶頂を謳歌していた。

 そんな中、寛永十八年、
沢庵が宿願であった大徳・妙心両寺の寺法旧復を果たしたのである…。

722 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:06:47 ID:9tseFIJk0
 寛永十八年(1641)三月二十八日、
家光は、沢庵和尚から懇望されていた大徳・妙心両寺の寺法旧復について、
これを赦すことを和尚含む長老達に申し渡した。

             __
          ,.-''";;;;;;;;;;``'ヽ、
       /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
      /;;;;、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、
      ,!;;;!゙`''~^~ァrr-'゙`'´''ラヘ;;;!
      |;;;|      ノリ     ミ;;;|
     _ゞ;! r─-- 、  ,rェ--- 、ミ;リ
      !ヘl;| '____`  ,ィ '"世ン 「ヽ
     !(,ヘ!   ̄'"  |:::.`  ̄  ,ドリ
     ヾ、!      !;     ,レソ
       `|      ^'='^     ム'′
       ,rト、  ー_ ‐-‐ァ'   /|
    _../ i| \   二"   ,イ.:ト、
    /  i| ゙、\  ;   /リ.:;!:::\、_
       ゙!  ゙、 `ー─''゙:::;:'::::|::::::::::\
        ゙、      :::/::::::|::::::
    `ヽ、  ゙、     ./  .|  ,-、、
          徳川家光
       .(とくがわ いえみつ)


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、_ゝ  イ_ノ| |   
//イ    / /::::、  '´  `  '|| |   
/ /イ   /  |::::::| / _┗'   イ 、|
 /   /  |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /     ;|/ | |\
  /  / / ! \| |      ./!  ! |
 , /  / / |┐ \ `─彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉
         沢庵宗彭
      (たくあん そうほう)

723 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:07:29 ID:9tseFIJk0
 そして、同年四月二十一日、
江戸城にて家光に茶をもてなされた際、この件について、改めて和尚が礼をしたところ…

       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |        上様、先日の大徳寺寺法の旧復の件でございますが、
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|       あらためてお礼を申し上げたく…。
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉


    〃                 i,
   r'   ィ=ゝー-、-、、r=‐ヮォ.〈
    !  :l      ,リ|}    |. }
.   {.   |          ′    | }
    レ-、{∠ニ'==ァ   、==ニゞ<
    !∩|.}. '"旬゙`   ./''旬 ` f^|     ん?
   l(( ゙′` ̄'"   f::` ̄  |l.|    ああ、あのことか。
.    ヽ.ヽ         {:.    lリ
.    }.iーi       ^ r'    ,'
     !| ヽ.   ー_ ‐-‐ァ'  /
.   /}   \   二"  ,イ
 __/ ∥  .  ヽ、_ __/:::|\

724 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:09:14 ID:9tseFIJk0
             __
          ,.-''";;;;;;;;;;``'ヽ、
       /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
      /;;;;、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、
      ,!;;;!゙`''~^~ァrr-'゙`'´''ラヘ;;;!
      |;;;|      ノリ     ミ;;;|
     _ゞ;! ー- ..,,_    ,,.-‐'''' ミ;リ
      !ヘl;| ,.=≡=、` ,´ィ,.=≡=、「ヽ      和尚の望むように言い付けたから、
     !(,ヘ!    '"  |:::.`    ,ドリ     あれなら不足はあるまい。
     ヾ、!      !;     ,レソ      ハハハ…。
       `|      ^'='^    ム'  
        .ト   ヽ二二二フ .,イ
    _../ i| \   ===   ,イ.:ト、
    /  i| ゙、\  ;   /リ.:;!:::\、_
       ゙!  ゙、 `ー─''゙:::;:'::::|::::::::::\
        ゙、      :::/::::::|::::::
    `ヽ、  ゙、     ./  .|  ,-、、


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、_ゝ  イ_ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |      仰る通りで…。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'   イ 、|
 /   /  |::::::| │ `---´:;/ | |ヽ    (…長年、側仕えしたのは
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /     ;|/ | |\     やはり無駄ではなかったな…)
  /  / / ! \| |      ./!  ! |
 , /  / / |┐ \ `─彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉


 家光も「沢庵の望む通りに言いつけたから不足はあるまい」と答え、上機嫌であったと伝えられている。

725 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:10:20 ID:9tseFIJk0
         //    /                   、\
       イ´ /    /                     ヽ丶
       / / /    /     /                  ヽ ヽ
      ノ/ /    //   /       ,              .l
     /,.ノ   ,r'`ヽ /    /_,./ ,ィ       i     l ,ト、.l
    ∠彡    ! r >l /,   / ∠-、,./ /    / / /!     l | ヽl
     イ l /   l ゝ /// /Tヒj`ヽ` /   イ/l,/ |     l/  .i
     /// ,  ヽ、 /     `゙`  /,イ //,イツヽ /!  l   /
     ノノ .」   | l         〃/  l ┴' /┤ /l イ./      …但馬殿。
     ∠ノ/   ハ               l!  ./  レ' l/レ'     僕達も取り成しした甲斐があったね。
      _,'イ i,/         `ヽ、.     ノ ノ
      /  ``ー-- _l ヽ         ̄`  /
    /        `ヽ、 ヽ、       ,/
   <T ー─-、 .__        \'´ヽ、  , '
  /´ ̄ ̄```─ヽ、       ヽ  `
              堀田加賀守正盛
          (ほった かがのかみ まさもり)


         / ̄ ̄\
       /   _ノ  \
       |    ( ⌒)(⌒)
          |     (__人__)    まったくですな。
        |      ` ⌒´ノ
          ,|         }
       / ヽ       }
     く  く ヽ     ノ
       \ `'     く
        ヽ、      |
            |       |

 なお、この場には堀田正盛と宗矩も同席しており、
二人も寺法旧復について家光に取り成しをしていたという。

 【小出吉英宛の沢庵和尚の手紙(寛永十八年五月十一日付)抜粋】
 「其の節即ち今度大徳寺の事仰せ出しの儀、御礼申し上げ候処に、
  沢庵存分のままに云ひ付けたほどに、不足は有るまいひと御諚にて、
  一段常より御挨拶能く候故、安堵仕り候。堀田賀州、柳生但馬、私両三人にて候。
  両人も取り成さるる様子能く御座候。大徳寺の儀相済み、一代の隙明け申し候」

726 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:11:10 ID:9tseFIJk0

 それから暫くして、柳生家下屋敷…

                               (:;:〃::;;;)
        g _,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,:;::;;(:;〃:;;::〃:;;″
      ,ノ,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;丿:;〃:;;::〃:;;″''',
  ,,,,,,,,,,,,ノ゙,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;:;(:;:;;::〃:;;″,);::〃
 ,',',',',ノlllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll:;(:;〃:;;::〃:;;″ :;;::〃
  ̄ ̄ ̄l:   ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,ヾ:〃:;;:〃:;;;:〃:;;)
       |  丿,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,丿il″.゙:;ソ'l:;;::〃,:;;;:〃:;;)
       |     .l|l     l:〃:;):;     l  ⌒     |    |ヽヽ
 ,,,,,,,,,,,,,,,,|゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚l|l''''''''''''''''''l :〃 ;),,    l゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚|゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚| ;丿:;〃
   l:l'''l |:::::::::::::::::l|l | ̄| _ l:;:〃:;;). .   |::::::::::::::::::::::|::::::::l| ̄l|: ,:.;,丿;;;:〃:;;)
   l:l,,,l |:::::::::::::::::l|l |_|:| : |:l: /~~゙ヽ'    |::::::::::::::::::::::|::::::::l|柳l| ”ー、,,,,,_
   l:l,,,l |:::::::::::::::::l|l   :  ::.l: ヽ;;:;丿,,,,-' |::::::::::::::::::::::|::::::::l|生l|.,l:    `゚‐
   """"|:::::::::::::::::l|l ._,,,,,,,,,,,,、lr''''''゙゙゙~    |::::::::::::::::::::::|:::;;;,.l|  l|゙`  ,'''゙゚゙"ヽ
  .llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll,!'''゙゚゙"ヽl|  l| *i,,,'l_ :;:;::゙:;
  : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .'l_ :;:;::゙:;|l" ̄:;:ヽ  `─"'
                             `─"' ヽ_,,丿   .,.,:;;.,;

727 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:12:34 ID:9tseFIJk0
 ゙̄''ー-、.._                                _,,-―'" ̄
       || ゙̄''ー-、______________,,-―'" ̄
二.二二二二i===||________,| |              | |
    ||    ||;; |  | | ̄ ̄__i__ ̄ ̄| |―┬―┬―┬―| |  |\
    ||    ||;; |  | |   |  |:   | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |  |  \
    ||    ||;; |  | |   |  |:   | |.  i i        | |  |   |
    ||    ||;; |_| |   |_|:   | | (_;;).       | |  |    |
    ||    ||/ /| |         | | ̄ ̄ ̄| ̄''''――| |  |    |
    ||    ||/  /三.三.三.三三|_|―――|゚____,|_|   \  |
    ||    || /                       \  \|
    ||    ||'                             \
//||   /                               \
//|| / 
//     / ̄ ̄\    ) ;;;;)
/ .....  /  _ノヽ_\   ) ;;;;)
     |    (─)(─)  /;;/  
    . |    (__人__)  l;;,´   やっと一息つけたのう…。
      |     `∩_ノ)━・'    
    .  |     |_ノ  
     /ヽ    |  |_  
     |  \_/ ノ ヽ
     \     / .|  |
     | \ /  ._/


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',  
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |         うむ。
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |         大徳寺の方でも、来月、
/ /イ   /  |::::::| / _┗'   イ 、|        .出世入院の儀が執り行われるとの事だ。
 /   /  |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /     ;|/ | |\        ここまで来るのに随分掛かったものよ。
  /  / / ! \| |      ./!  ! | 
 , /  / / |┐ \ `─彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

728 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:13:56 ID:9tseFIJk0

   / ̄ ̄\
  / ノ  \ \
 |  .(●)(●)  |
. |  (__人__)  |          …のう、和尚。
  |   `⌒´  |    ) ;;;;)   率直に聞くぞ。
.  |        |    .) ;;;;)
.  ヽ       }   /;;/     大徳寺寺法が旧に復した今、
   ヽ     ノ   .l;;,´     和尚が上様に仕える理由は消えた…。
. /    ∩ ノ)━・'       この先、どうするつもりじゃ?
 (  \ /|_ノ ヽ
. \  ""  /_ノ  |
   \ /___/


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、_ゝ  イ_ノ| | 
//イ    / /::::、  '´  `  '|| |  
/ /イ   /  |::::::| / _┗'   イ 、|      …………。
 /   /  |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /     ;|/ | |\
  /  / / ! \| |      ./!  ! |
 , /  / / |┐ \ `─彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

729 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:15:22 ID:9tseFIJk0

       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |       …フン。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'   イ 、|      .繋がれ猿のこの身が、
 /   /  |::::::| │ `---´:;/ | |ヽ      ..今更、山に帰ることもなかろう。
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /     ;|/ | |\
  /  / / ! \| |      ./!  ! |        逃げはせぬから安心せよ。
 , /  / / |┐ \ `─彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉


   / ̄ ̄\    ) ;;;;)
  /  _ノヽ_\   ) ;;;;)
 |    (─)(─)  /;;/
. |    (__人__)  l;;,´
  |     `∩_ノ)━・'    ……すまぬな、和尚。
.  |     |_ノ
 /ヽ    |  |_
 |  \_/ ノ ヽ
 \     /_|  |
 | \ /  _/

730 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:15:55 ID:9tseFIJk0

   / ̄ ̄\
  / ノ  \ \
 |  .(●)(●)  |
. |  (__人__)  |          和尚を繋がれの身にしてしもうた責は、わしにある。
  |    `⌒´  |    ) ;;;;)   思う事あらば、構わず言うてくれい。
.  |        |    .) ;;;;)
.  ヽ       }   /;;/ 
   ヽ     ノ   .l;;,´
. /    ∩ ノ)━・'
 (  \ /|_ノ ヽ
. \  ""  /_ノ  |
   \ /___/


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |       思う事、か。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|      なら、そうだな…。
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

731 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:16:50 ID:9tseFIJk0
| | | l| |l || l |l li¦                   .¦il l| l || l| |l | | |
| | | l| |l || l |l li¦    ,. '"´三二二三`ヽ    .¦il l| l || l| |l | | |
| | | l| |l || l |l li¦  /,ィ彡'"´ ̄  ̄ ``ヾミヽ    .¦il l| l || l| |l | | |
| | | l| |l || l |l li¦ /   /    夢     ', ヽ  .¦il l| l || l| |l | | |
| | | l| |l || l |l li¦/   /::(         ノ:::)  ヽ  .i .il l| .l || l| |l | | |
| | | l| |l || l |l li ./   /く´‘`ヽ ',从,' ∠‘``',   ヽ ¦il l| l || l| |l | | |
| | | l| |l || l |l li/    ハ´ ̄`フ.:;;;;;:: ヽ ̄`フ',   ヽi .l| l| l || l| |l | | |
| | | l| |l || l |l /   ./     ,,   ,,      ',    \ \、_ハノ
| | | l| |l || l |l/   /::、  /   .;;;;;;'  ヽ   /::ト、   ヽ\).',..
| | | l| |l || l /.  //:::::::; l /⌒ー一⌒ヽl ;:::::ト、V .  /
| | | l| |l || l/.  // 1:::::;  V.:ViiiiiiiiiiiiiViiV  ;:::::ト、V ヽ,) 
| | | l| |l ||/   // ./.l:::::;. /l /´  ̄ ̄`ヽ  ;_ ___ノ) )  . なら、
| | | l| |l /   // /  l::::; l | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|   ;::: ̄\ `ヽ 
| | | l| |l/   // /   1::; | |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|  ;::! i i _)  .煙草をやめんかぁーっ!!
| | | l| /   // /   / l:::;.   |WWWWWW!  /1 | | .l,)  
| | | l/   // /   / .|ヾ、  L二二二ニノ / | | | /-、l|
| | |/   // /   /   |(__ノ\ /xxxxxヽ/   /! ! !  .,ソ/ヘ '"
| |     // /   /  ノ  ',  l}}}}}}}}}}}}}  /| | | |  /  //7/ヘ /l ト、 |\
| |   // /   /  ハ:::::::::.\ V´ ̄`Vく/  l | | |        /   V | l ヽ|
|   // /   /   l  >.-、/   ヽ  ヽ  | | ! !  ¦il l| l || l| |l | | |
| | | // /   /    |/ /       \)  l/ | |  ¦il l| l || l| |l | | |
| | .// /   /    V   〉   '"´  ``ヽ).     | ! .¦il l| l || l| |l | | |
| | | l| |l ||/    /  〈    '"´   ``ヽ)    l/  il .l| l|| .l| |l | | | | | |

733 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:18:22 ID:9tseFIJk0

   ./ ̄ ̄\
 ./   _ノ  \
 |    ( ○)(○)    
. |  U  (__人__)        …………え゛?
  |     |r┬-|  ) ;;;;)
.  | ι   `ー'´}  .) ;;;;)
.  ヽ     u }  /;;/
   ヽ     ノ  .l;;,´
. /    ∩ ノ)━・'
 (  \ /|_ノ ヽ
. \  ""  /_ノ  |
   \ /___/



       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |       「え゛?」ではない。
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |      前にも「煙草をやめよ」と忠告したであろうが。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|      そのように年中吸っておっては、いつ病気になるかしれぬわ。
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\     この際だから禁煙じゃ!煙を遠ざけろ!
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

734 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:20:07 ID:9tseFIJk0

   / ̄ ̄\
  /  _ノ ヽ_\
 |     (○)(○)
. |    i||(__人__)         い、いや、和尚。
  | u   ` ⌒´ノ ) ;;;;)    わしが申したのは、
.  |         }  .) ;;;;)    和尚が不便に思う事があれば対処するということで、
.  ヽ        }  /;;/    .わしの禁煙は、その、ちと話が違うのではなかろうか?
   ヽ     ノ  .l;;,´
. /    ∩ ノ)━・'
 (  \ /|_ノ ヽ
. \  ""  /_ノ  |
   \ /___/


                  _,, iー' .、 '、. ..'-, .'、      . _..
              _.. イ'".ヽ .ヽ. \ .ヽ. \.ヽ. ..,,, -''"゛
          ,,, ィ'''"`'、  ヽ  ヽ .ヽ  ヽ ヽ,,..ノ‐'゙´
      ._..y‐''゙ヽ. .ヽ  .ヽ  ヽ _> |-.. ┴´
  ._.. -',"  ヽ  ヽ  ヽ  .ヽ./ ~    _,,二ー 、
."`',.  ヽ   ヽ  .ヽ  .l./ ゛    ./´   `'-.\
  .ヽ  .ヽ   ヽ._,, ;;ゞ゛     ./   : 夢   ヽ ',
 、 .ヽ  . ..lr‐'"´/      / .l,    ~''"   .! .!
 .ヽ._.. ゙‐'゙゛   ,./        /',''''''!ly、     ._.イ│           うるせー!
: '''´     ./ ,-      ,/'''''゙‐'t;;',',   ,i,'!!~゙゙} .|          お前、今、「思う事あらば、構わず言うてくれい」と
      ././       /         ゙‐''゙⌒.! ',          言っただろうが!
     ,,i,'イ゛          /.l  .、   _      |  .l
    / .,/ノ           ,' l゙ l.l .,,―`-ニ. ., .,.. l   ヽ         口に出したことも守れんのかお前は!
     .,/イ        ,'  l  l ',l゙,.. - ,,..,!.il! l ./    \       それでよく将軍家の御指南が勤まるのう!
.\,  .,''゙,!        l  l ,i'/ッ._,,,,,, .゙!/│ !     .゙y
  .`'-,,"."        l'、 .!.l l .,!.l   ゙l .l',゙ll゙ i____,,,..-'"゛.ヽ..,,,_
    .`'ー、,、     / ゙' l .゙" .',.|    !/.|"!/          `''
        `゙'ー、、  .!   .\ .! !..,_, . 〃 /
              `'-',,_    ___;;,,.. --┴''''''¨'ー、、
               ̄ ̄           `'-、,
                               `''ー ..,,,,,,,,.. ‐'

735 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:21:29 ID:9tseFIJk0
      __
      /   \
    /  ゝ_   \
   (●)(●)U   |       そ、そうは言うても、
   (__人__)     |      せめて他の事で勘弁してもらえんかのう…?
  ・━(\_∩     |       わし、仕事の後の一服がないと、落ち着かんのじゃよ…。
    ヾ(_  \    |
  スッ 彡\ \  \
    / \_\ \ / .)
    |  |___ \ “ /
    \___ \/


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ○ゝ イ○ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |        やかましい!
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|       武士に二言はないのであろうが!
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ       ワカッタカ!ワカッタラサッサトヤレ!
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |        というか、言った先から新しいのを咥えるでないわー!!
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

736 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:22:43 ID:9tseFIJk0

    / ̄ ̄\ .........::::::::::...r‐ ' ノ.
  / u.    \........::::::::_ ) (_
  |::::::: :      |.....:::(⊂ニニ⊃)
  .|::::::::::::: u.   |....: ::::`二⊃ノ     わ、わかっただろ…。
   |:::::::::::::      |..: :::: ((  ̄ 
   .|:::::::::::::::     }    [l、       .この後、ちゃんと煙は遠ざけるから、
    ヽ        }  /,ィつ      この一服だけは許してほしいだろ。
   /   ヽ   . ノ .,∠∠Z'_つ     武士の情け的に…。
  /    ''⌒ヽ  ./ .r─-'-っ
 .| (      / } ./  ):::厂 ´
  |   /  .// .ト  /


           _,,、....... --........,,,
            ,/゙,.. -―ー ,,   `'''-、、
          / /   、,,,   .`'-、    \
         / /   .ll夢i_、   .ヽ.    ..ヽ
       / . /     "      ,i"<    .ヽ
     / . i',,            ,, ;;ソー'''ッ',     \
     ,'  l;:;:,゙;;iii- 、    ,i.l二rミ';;./ i',      `ー
    . !  ,!;|,'..,;{゙l_,/./    .`''T゙゙´  " .|
    !  .!゙"  ̄゛ ′             ,...!             よーし言うたな?
    .,!  .!       _,,,,,.      /´;:;:|            また今度、抜き打ちで見に来るから、
    .l゙  .l'ー、 .、  ゙‐'ニ>-, .l  .|;:;:;:;:|            きちんと約束は守るのだぞ!
    .l  .|;:;:', !', /ニ',;;二ニコ;.l.,l} .!;:;:;:;:}
    .!   !;:;:.! .',゙ゞ゙'";:;:;:;:;:;:`゙;:;:;〈. :!;:;:;:;:l゙
   |  .l;:;: l l';:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;_,,;:l''、.l !;:;:;:;|
    |   .!;:;:;',.|;:l',;:./''''''"゛ `| l;! .|;:;:;:;|
   .|    .l;:;: ! l}',′    │ ゙l .l;:;:,i|
   .!    . l;:;:;l │ヽ   ._,,,./  ゛ .l./ .!
   |     .',-.l ′ `゙´      /   !
   l      l \、      . ,/   !
   .,!      .l   `''ー----‐'´     l
   .!       !                 ゙
   !       ."
  .|

 こうして、宗矩は沢庵和尚に禁煙を約束させられたのである…。

737 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:23:34 ID:9tseFIJk0
                         ┌──────┐
                         │::::::::::::::::::::::::::::::::│
                         │::::::::::::::::::::::::::::::::│
                         │::::::::::::::::::::::::::::::::│
                         │::::::::::::::::::::::::::::::::│
                         └──────┘


                           ┌───┐
                           │::::::::::::::::│
                           │::::::::::::::::│
                           └───┘


                             ┌─┐
                             │ :: │
                             └─┘


                               ┌┐
                               └┘


                                   □

                               ・

739 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:24:05 ID:9tseFIJk0

 そして暫く経ったある日…

                  _,, iー' .、 '、. ..'-, .'、      . _..
              _.. イ'".ヽ .ヽ. \ .ヽ. \.ヽ. ..,,, -''"゛
          ,,, ィ'''"`'、  ヽ  ヽ .ヽ  ヽ ヽ,,..ノ‐'゙´
      ._..y‐''゙ヽ. .ヽ  .ヽ  ヽ _> |-.. ┴´
  ._.. -',"  ヽ  ヽ  ヽ  .ヽ./ ~    _,,二ー 、
."`',.  ヽ   ヽ  .ヽ  .l./ ゛    ./´   `'-.\
  .ヽ  .ヽ   ヽ._,, ;;ゞ゛     ./   : 夢   ヽ ',                 /\     /|  /゙i
 、 .ヽ  . ..lr‐'"´/      / .l,    ~''"   .! .!         \ \、_ハノ  ヽ、|/ |ノ   (,ハ_、//
 .ヽ._.. ゙‐'゙゛   ,./        /',''''''!ly、     ._.イ│          \)'                    '(
: '''´     ./ ,-      ,/'''''゙‐'t;;',',   ,i,'!!~゙゙} .|           /                     \
      ././       /         ゙‐''゙⌒.! ',        ヽ,)    但馬ーーーーッ!!      (,,r'
     ,,i,'イ゛          /.l  .、   _      |  .l        /                        \
    / .,/ノ           ,' l゙ l.l .,,―`-ニ. ., .,.. l   ヽ       ヽ    沢庵の抜き打ち検査じゃあ!   ,r'
     .,/イ        ,'  l  l ',l゙,.. - ,,..,!.il! l ./    \     _)                      (_
.\,  .,''゙,!        l  l ,i'/ッ._,,,,,, .゙!/│ !     .゙y    ,)     煙を遠ざけとるかーーッ!?  (,
  .`'-,,"."        l'、 .!.l l .,!.l   ゙l .l',゙ll゙ i____,,,..-'"゛.ヽ..,,,_ /-、                      、-\
    .`'ー、,、     / ゙' l .゙" .',.|    !/.|"!/          `''  /ヘ '"                   ヘ
        `゙'ー、、  .!   .\ .! !..,_, . 〃 /            /  //7/ヘ /l ト、 |\、 /\ /\゙i
              `'-',,_    ___;;,,.. --┴''''''¨'ー、、                /   V | ,l ヽ|   V   ゙i
               ̄ ̄           `'-、,
                               `''ー ..,,,,,,,,.. ‐'

 約束通りに宗矩が禁煙しているかどうか、和尚が確認しに来た。

740 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:25:40 ID:9tseFIJk0

 すると…

  /

  おーい、
  和尚、こっちじゃ、こっち。

  \
               _.. -ー'''''''―-..,,,
             /゛         `゙''ー ..,,,,,,__、
           ,i'゙,,....,,,、                ,,,,.....,,..二T" 
        i./    `''、                  `'';;;;;;i、
       ,!l 夢>   i'i|.゙l ,               `'-
       l:|.`.゛ ./´゙7i}゙'、                )     む、いつもの座敷とは別の部屋か?
          !l,,_  l / '´   ...}               /`
        .',_/       / !                /..l
           l ._i、 ,、ヽ !;:;:;ヽ              /   .l
            l. i-'" ゙',/ l;:;:;:;:;\  _,,,,.............../ !   
            リ',、  .l゙''、|;:;:;:;:;,ノ゙ /   .,.‐',   l   
             '!|.l.  / .゛', ;;l" /   ., /  l,  .',  /
             _,.l,', ;;,'-'./ ゙./  _,,,/  !  ..l  ,ゞ゛ 
      ,./ '"   ゙''" / , ''"'''"| / .l   l   .l./

 向こうの部屋から、宗矩の呼ぶ声が聞こえてきたので行ってみると…

741 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:26:43 ID:9tseFIJk0
      /_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_
      /_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_
      /_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_
  ( ;;;;(________________________
   ) ;;;;)     | |:::::|               |├┼┼|├┼┼┼┤∥|::
   /;;/     .| |:::::|               |├┼┼|├┼┼┼┤∥|::
   l;;,´       .| |:::::|  /           |├┼┼|├┼┼┼┤∥|::
   ・━━━━━━━∩∧_∧ ∩━━ |├┼┼|├┼┼┼┤∥|::
          | |:::::|_(´・ω・`)/___|├┼┼|├┼┼┼┤∥|::
          | |/==(__ .ノ'===== |└┴┴|└┴┴┴┘∥|::
         / ̄ ̄ ̄(_  ) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       ̄| ̄|||| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄|||| ̄
  ""    |  ||||  """""    ゙゙゙゙゙              |  ||||
  ::::::::::::::""''""''"''""''""''"''""'""''""''"''""''""''"''゙゙゙"""''"''""''"゙゙゙
  ""''"''""''"''""
                 .rニYニヽ 
                   ./    j | 
                .イ     } | 
               /j      j 
           ,r'´ ̄`゙}     j l|rニ二ト、 
           〉─7-'´l|jト、 -イl;|`--l一〈 
           .|   |  ルリ-ト、|州リ  |  .| 
           j  |           |  |,
         ., イ  |     |      |  |
        ノ  }        |         |

742 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:27:59 ID:9tseFIJk0

       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / / u.  夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |      …おい、貴様。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|     何をしておる。
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉



━━∩∧_∧∩━━
   (´・ω・`;)/      と、殿のご命令で、
   (___ .ノ'      こうしております。
   (_   )

 和尚が宗矩の声が聞こえる方向に行ってみると、
そこには、座敷から外までにゅっと突き出て、先から煙の昇る鉄の筒と、それを支える小姓の姿があった。

743 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:29:24 ID:9tseFIJk0

       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / / u.  夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |     それは概ね分かる。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|    俺が言っておるのはそういうことではなくてな…。
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

                               \
                                 \
                         おお、和尚。
                         来てくれたか。
                                 /
                               /

 これはなんだと不審に思い、小姓に問い質そうとしたところ、
奥から宗矩の声が聞こえ、そちらを見てみると…

745 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:30:23 ID:9tseFIJk0

                                          / ̄ ̄\
                                          ⌒ ⌒   \
                                        (⌒)(⌒)    |
                                        (__人__)    .|       ははは、こっちじゃ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━(!、_∩´      |      こっち。
                                        !、_|       |
                                        _|  |    ,/ \
                                        / .!、 \_/   |
                                       |  |_\      /|
                                       i_   \   / .|


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ○ゝ イ○ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

 そこには、座敷の外まで出ている鉄の筒を咥えた宗矩の姿が!

746 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:31:34 ID:9tseFIJk0

          .                                  / ̄ ̄\
                                           .⌒ ⌒.    \ 
                                          .(⌒)(⌒)    | 
                                          (__人__)      | 
                                     .〆"ヽ   (`⌒´       |    
                                     (   =‐´ {       nl^l^l. 
                                      `-´   .{      l   」
                                            !、    (,  ゝ 
                                     .      ./     ヽ \
                                         /        ヽ  .\  
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━(⌒二r'|          ヽ  丿

 そして、その筒…特注の長煙管を口から離して、和尚の方に振り向くと…

748 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:32:29 ID:9tseFIJk0
      _,,.. - 、
     ,.-'      `' 、.
   ,r'       ,rfn、 \
    ,'  ,rffn.   '"     ヽ
   .i  '"     ,riiニヽ.   ',.
   {  ,riiニヽ      _.    ',
   !   ,..  _,,.. -‐' _,..r'  i      ほれ、和尚。
   ',   '、., __ ,.. -‐''"゙  }  |
    `、  ヽ        !   }     「煙を遠ざけた」ぞ?
     '、  ヽ      ./   !
     \  `ヽ==='゙    ,'
       ' 、        / .
        `''‐   . r' 
           ン    ヽ 
           /     | 
━━━━(⌒二r'|      |


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ○ゝ イ○ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |         「」
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

 と、満面の笑顔で言ったという。

749 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:33:37 ID:9tseFIJk0
      _,,.. - 、
     ,.-'      `' 、.
   ,r'       ,rfn、 \
    ,'  ,rffn.   '"     ヽ
   .i  '"     ,riiニヽ.   ',.
   {  ,riiニヽ      _.   ∧',
   !   ,..  _,,.. -‐' _,..r'(__;)i  
   ',   '、., __ ,.. -‐''"゙  }  |
    `、  ヽ        !   }  
     '、  ヽ      ./   !
     \  `ヽ==='゙    ,'
       ' 、        / .
        `''‐   . r' 
           ン    ヽ 
           /     | 
━━━━(⌒二r'|      |


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      ┛┗/ィ/⌒`⌒ヽ\
    /┓┏ / /    夢  | ヽ
   /    / イ^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ○ゝ イ○ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |  
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

750 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:35:05 ID:9tseFIJk0
      /_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_
  \_人_人∧从人_∧_人人_∧_人_从//_/_/_/_/_/_
   )                     >_/_/_/_/_/_
  <  そんな子供じみたとんちが   >__________
  <  通用すると思うたかーッ!!   >.┼┼|├┼┼┼┤∥|::
   /<                    (├┼┼|├┼┼┼┤∥|::
   l;/^Y ̄^Y^⌒∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^|-┼┼|├┼┼┼┤∥|::
   ・━━━━━━━∩∧_∧ ∩━━ |├┼┼|├┼┼┼┤∥|::
          | |:::::|_(´-ω-`)/ヤッパリ…..-┼|├┼┼┼┤∥|::
          | |/==(__ .ノ'===== |└\_人_人∧从_人_∧_人_从//
         / ̄ ̄ ̄(_  ) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)                 >
        /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <  う、うるせー!      >
      /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄<  やっぱ禁煙は嫌じゃー! >
      | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄<                 (
       ̄| ̄|||| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^Y^^Y^
  ""    |  ||||  """""    ゙゙゙゙゙              |  ||||
  ::::::::::::::""''""''"''""''""''"''""'""''""''"''""''""''"''゙゙゙"""''"''""''"゙゙゙
  ""''"''""''"''""

 ── その後、結局宗矩がきちんと禁煙したかどうかは定かではない。

752 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:38:12 ID:9tseFIJk0
               ,. -‐==‐‐‐- 、__
          ,. : "´  _        `丶
     ` ー=≠                   ヽ.
        // , '  /        \     ,ハ
.        //   /  /   ;     ヽ        ',
      イ  / '  ∧   ||    /_}_  ',  `   ,
      {  '  !  斗七⌒八  ' ∧ハ `メ、!  ',  l
      人/l | 八z≠ミx  ',  ノ斗≠ミx_|   |  ,        さて、今回の解説は、このわたし、
       八 |;j〃 fゞ_刈` )イ iト、,厶刈   ,' 八      ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールと…!
          ヽNハゝ ∨匕!     └弌/ |   i   ' ,
         ノ ! 丶 ´     '       厶  人    丶
.       /  ', 八     、-=-,    /  /  ',     ヽ
.     /  〃!   ト .   ヽ:::ノ    , '  /   丶     ',
     /    ノ´ }  八ヘ ト  _   イ〆  八     ' ,    ノ
   /        」    ∨',| r‐‐‐/   /:::::ゞ     \  /
  /      /丿    ',‐∨‐_/     厶-‐==l     ∨
 {      爪/     丿又/      /::::::::::::::::::::\   ',
.  \    //     /|/::八     /::::::::::::::::::::::::::/    /
   ヾ  〃    /::::::::::::::::::',    i::::::::::::::::::::::::::く    人


                            _,,. -‐ '' ー ‐- 、.,_
                         _,.イ~           `ー、
                        /                   \
                       /                   \
           .             /                        ヽ
           .          /      !     |  |   |        'i,
                     |       |ヘ     :|  |__ム、_/  i     |
                       {    ヽ |_ハ    :ノて~レ' レ'   :/      !
 わたし、タバサが行う。     | 人  ''て丁ヽ :/ ,-=テ云示`ヽ/ / .. :: : }
                    |  \ ,ィテ示 ∨    辷 少 | / /  :: :: ::/
 まずはこの逸話について。    ∨ \〈 K_;ソ r-‐く、  ~  _,イ / :: :: /
                     ヽ \ \  _ノ、   `ー─''"/// :: ::∨
                       ヘヽ < ̄         / ,.イj :: //
                        \, 〉、   ー       //  :/|/
                          ∨> 、.      ,.イ |  ::/ /
                            ヽ__>‐ '" _,,.ィ<ー‐ゝ、
                           /:::/`T ̄ _,. <:::: ::: ::::ヘ
                       _,.イ⌒:::: ://^ヽ /:::: ::: :: :: :: '":: ヘ

753 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:39:57 ID:9tseFIJk0
            ,. -‐===- 、
        ,. -‐' ´: : : : : : : : : : : : ` ヽ
      , ' : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : \
     /: : : : : : : : : : : : : : /: : : : : ヽ: : : : : \
     /´: : : : : : : : : : /:: : : i: : : : : : : ',: : : : : : :ヽ        あー、この長煙管の逸話ねえ。
    ,': : : : /: : : : ,':: :{: : : :∧: : : : : : : } : : : 、: : ハ       史実かどうかの信憑性が怪しいのは勿論だけど、
   l: : : : : i: : : ∨:: : : : : / ',: : : : : : ,': : : :: }: : : :i       出典がよく分からないのよね。
   !:: :: : : |: : : : !: : /l : /  ヽ: : : : : !, 一' リ: : : :|       少なくとも一次史料と言えるものに載ってないのは確かよ。
   ,′′ : |:: : : 丁`廾卜、_ 从: : 〆ノ }: ノ':: : i丿
   r´:: :: : :|: : : : ゝ,____、 ̄/: ノ,___ノ'i: ノ: jノ        和尚が宗矩に煙草を吸うのを諌めた件は、
 /:: : : : : ハ: : : : ',弋 ト孑リ´ ノ'´ 7孑ェハ`: :l          以下の文が和尚の手紙に載ってるから事実なんだけどね。
./ : : : : : ノ::∧:: : ::∧ ` ̄      ` ̄ ハ从
: : : : : : /: : : : ',: : : : ', u.     `   ,': : :i :\        【寛永十一年(1634)十月七日、沢庵から宗矩宛の手紙】
: : : : :, ′: : : : l : : : : 丶        イ: : : :ヽ: : ヽ       『寿(ことぶき)の延び申す様に御分別然るべく候。
: : : :/: : : : : : : | : : : : : : ト _ ⌒ ィ: : : ',: : : : ハ : : :` 、     .たばこ御やめ候はずば、むねのいたみやみ申す候間敷。
: : ::,' : : : : : : 〃:: : : : :: ハ≧= l`ー、: : : ∧: : : : : \ : : : ,     たばこにて、かく(胸の病)に皆皆成り申し候』
: : ::l: : : : : : : 八 : : : : : : : ト  ∧ /ヽ: : : :}: : : : : : : ',: : : i
: : ::|: : : : : : : : / : : : : : : : :}  \r ⌒ヽ : : :`: : : : : : ヽ: ソ    (詳細は「その35」(http://tagenmatome.blogspot.jp/2010/08/35.html)参照)
: : :ノ: : : : : : : : i : : : : : : : 丿   \  }: :: : |: : : : : : ノ


                             ,. .-‐──.‐-. 、
                          ,. :´: : : : : : : : : : : : :`ヽ、
                         /. : : : : : : : : : : : : : : : : : :.\
                        / . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
                          ′. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .'.
                       | : : : : : _⊥⊥:i: : : : : i: : /: : : : : : : :i
 まず後世の創作と考えていい。   | : : : : ト、|\|从: : : :./ナ/Tナメ、/: : : :!
                        |: : : : :. 仁ヽ| __ ',: :/l:仁 _|:/ /: : : :.,′
 駄洒落めいたオチからして      .|: : : : Vヽヒ不ノ」`V ´Vヒ不ノ:/: : : :;′
講談か噂話が元と思われる。     |∧: : 〈 _ ___ノノ⌒ヽ __ l/: : : :/
                       ′ ',: : ヽ  ̄   '    ̄ /: :/:./
 宗矩は実際に禁煙したかどうかは.    ',: : :ト、     _     .イ: //;′
不明といえる。                 . ト、ヽ\ 、 ___ ,. イ/:.//__
                       /⌒ヽ、 V´ヽ   _ノ\V.::'´.:::.\
                      /.::::::::::::::::.\  /^V^ヽ _/.::::::::::::::::::.\
                     /.::::,. - : 、.::::::::::.\/⌒ヽ/.::::::::,..:-─-:、::::}

755 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:42:00 ID:9tseFIJk0
                -‐…・・・…‐-ミ
            〃: : : : : : : : : : : : : : : : `ヽ           あと、紫衣問題が解決した今、
          . : ´: :,: : : : /: : : : /: : : ハ丶 : : \        和尚が家光の側で仕える理由はなくなったわけだけど、
          . : : : : ::/: : : :/: :从: :i: :〃: : } } : : :丶ヽ      .どうして上方へ戻らなかったのか、という点について
        /: : : : : / : : : 斗七爪弋ト、 : : |/: ∧: :ハ: : .     補足しておくわ。
         /: : : : : ,': : : : {〃´γヾミ八 l 、 : :廾ト、: :∧: :i
       {: : : : : : !: :: :: :从  圦ソ  ` )イ≠、从: : : , !      まず、考えられる理由は、東海寺の存在ね。
       !: : : : : : ! : : : : ト   ー‐       卜ィ リ }: }八}     この東海寺は、沢庵和尚を江戸に留めるために
        ,′ : : : : {: : : : : |         、こ  /: :ノ ノ'     建てられたものだから、和尚が抜けた場合、
.      / : : : : : : i!: : : : : !             ノル'        .住持を勤められる者がいなくなるのよ。
   , : ´: : : : : : : 人:: : : : |   n    -‐    八!
  / : : : : : : : : 〃Vヽ: : : :', r'丿          イ: : |         そうなると、この寺は無住寺になるから、
/ : : : : : : : : r‐'/爪: : : : : :/ { r‐ 、__ . .イ: : ノ: :: :{        代わりの者がいない限り、和尚も出られなかった、
: :/: : : : : : : ://///∧ : : : ,′´/⌒つ : : :! : : : : : :{        というところね。
〃: :: : :x≦///////∧: :: :ヽ  / 二) : 八 : : : : 八
{ : : : : }/,/////////∧: : :∧  ヽメ//个、:ヽ: : : : : :.         和尚は確かに融通無碍の人だけど、
ハ : : : く,///////////∧ : :┌―‐‐┐///∧:: : : : : : :.       無責任な人ではないから、
: }: : : : i ////////////}: :/     .|/////ハ : : : : : : :.       引き受けた以上、住持を勤めるというのは
丿: : : :/ ///////////: :く'     λ////ノ : : : : : : : :.      和尚の性格的に十分あり得る話だわ。
: : : : : {///////////: : : :/     `ヽ,////: : : : : : : : :ノ


                              .        ,. -‐── ‐-. . 、
  あと、家光近辺に仕えた事で          ...      , '´. : : : : : : : : : : : : : :`ヽ
 発生した様々な縁故も、和尚を縛る             / . : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.ヽ
 鎖になっていたと考えられる。           .    / . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .',
                              .    ,′. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :',
  和尚はかなり情が厚い人なので、            i. : :.|.:|: : :.:|.:..|: : i: : : j: :.|: : }: : : : : :i
 頼られると、それに応えてしまう傾向がある。      .|: |:.:|:.|.;.:ィ┼十メ、: :/ナナメ、: : : : :.:|
                                  .|: |:.:| { ィヽ}V V\/ `〒テ</:/:.:/,′
  例えばこの年、細川忠利が亡くなり、     ....    Ⅵ :ト、V イヒッソノ.L__」 ヒ-ツノ}/.:.//
 その嫡子、光尚が跡を継いだが、        ...     ト、ヽ:\ ___ノ , ヽ__ノ:/:.〃
 これに対し、早速様々な注意を書いて     .....      ヽ: : ゝ   .. _   〃: /
 光尚に送っており、その後も             .       _>=丶、      ,. イ/:/L_
 頻々と手紙のやり取りをしている。        ..    ,. .:'´.:.:.:.:/.:.`Yヽ`二´ / l/l/.:./:.:.ヽ、
                                 .〈.:.:::::.:.:.:/.:.:.:.:.:i  \__/ /.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.ハ
  ましてや、頻々と顔をあわせる         .    ト、.::::::〈.:.:.:.:.:.:.ヽ/^^V.:.:.:.::./.:.:.:.:.:./.:{
 宗矩や家光がいては、江戸を離れるのは     .    |.:.:ヽ.:.:.ヽ.:.:.:.:.:.:.\ /.:.:.:/.:.:.:.:/.:.:.:',
 心情的に難しかったのではないかと思われる。    ∧.:.:.:.\.:. ,r-‐‐‐ュV.:./.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.i

757 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:44:11 ID:9tseFIJk0
              _, ---、
         ,. . : :´: : : : : : : : : `: :ー .、
       /: : : : : : :、: : : : : : : : : : : : :.\
.      /: : : : : : : : : : :\: : : : : : :ヽ: : : : ヽ
    /: : : : :.,: : : : : : : :.ヽ 、\   \ : : . ',             特に宗矩の場合、麻布(目黒)にある柳生家下屋敷が
   /: : :./: :│ /  . : : : :l: :l; :.丶: : : :ヽ: : : :l            東海寺のすぐ近く(直線距離で3㎞程度)だものね。
.  //: :/: : :.  ! i:l: : : : ヽ: :!: ハ: :!_:ヽ: : : :.',、: : i            (参考:https://twitter.com/k_hisane/status/330964587258195968/photo/1
  l:.i: . ': . . |. : :ヽ|:|: : : :./!:l ̄lハ:`ハ: : : : l:`: :ト、
  |:.l: : : : : :ヽ: : : : : : :!:'/Tlイ-,,;=≠代i: : : :.ト\:`: `:`:丶、       会おうと思えばすぐ会える距離に友達がいれば、
  l/: : :.!: : : :.}; :-!、ヽノイ  レ式ヽ_∧'...l: : : |:ヘ:丶: 、: : :、: \     .そりゃ居心地もいいし、別れづらくもなるわね。
 ノ:./: :l: : :./l: :ノ}-ハ_:.{    .:ゞ:'´゚::│: : l: : \: : ヽ: : :\、\   ましてや、若い頃からの付き合いなんだし。
` ̄ }l、:.ホ、: :ム匁´V、ヘ`   ::::::::::::::: |:  .!丶: : : :ー:--: :、}}: :l
    ヽ`ーヾ ,、{_\`..`'´ ,        |. : :.,' \`;. .---、: : : :\'
      /:./|__/ヽ--、-っ-、  ,   !: : :l /: : :; --、ヽ   \
     /: : :.'/, 二つー`、_!--¨ /ヽ !: : :l/: : ::/ , ≠\: : : :l: :l
.     {: :l:./´--、     ヽr=、  ' l: : :ゝ-/ /    ',: : /: /
     \ゝ'   ヽ      Ⅵ勿  i:、__:/ ,イ      !: //.、
       |     `ヽ.    Ⅵ弐ん丶イ三ソ,'      /: /: \: \
       |      , ヘ   ∧`Tゞ┴-升{∨     /: :l   '  ヽ
     / i      i  ∨   ', | /く:从:/     , ': |: :.',: : : : |: : : :l
    /: :. :|      |  ',   ヘ l|  /     /}:|: :}: :ヘ; : :/}: : :丿
   /!: : : : :.|      l  |',    ヘヽ , '      / ハ:.!:{: : l: \´/
  ヘ|: : : : :|      |  | ',    ∨     , ヘ/:ノ:ハj: :/: : : ヘ


                                  ,,..´: ̄: :`ヽ、
 この年、和尚も69歳。             ...     /: : : : : : : : : : ヽ
この年に玉室和尚が亡くなっている通り、       l: : : : ヽ: : : /: : : :l
古くからの友人達は                .     |: :´⌒ヘ: : /⌒`: :|
徐々に亡くなっていきつつあった。      .....   ヽ :ヽモヲ ,=、モヲ/: /
若い頃に過ごしていた上方では、       ...    ヘ: ヽ´ ' `/: :/
それが尚更顕著だったと思われる。       .      ヘ `ト  ィ |/
事実、この翌年の手紙で、和尚は、              ,イ7=ムト、
                                  /  l/Pヽ! `ヽ
 「満七十ニ罷成候。              ....    i´ ヽ   ||   /  |
  ミるが内、知人もまれに成候て、            l ヽl   ||   /  l
  誠に浦島之翁か立帰し時のことく、    .....    l  l   |  |  l
  但馬なとへ、今五年生延にて        ...     l  l  |  l  l
  罷越候はば、浦島と存計候」        ....     l  l  |. l.  l
                                   l  l | l  l
 と書いている。                 ....     ∧  l. l l  ∧
                                  l. l   V.  l l
 もしかすると、この頃には上方よりも    ....      / l   ヽ  { l
江戸の方が友人が多かったかもしれない。       λ  l   / / ト、
                               /  l  `r'´`「`|   /ヽ ヽ、
 その辺りも踏まえて、             .... <  ,ノ ヽ、, l_J、/、/ `、 ヽ、>
そろそろ話を本編に戻す。           ...  `ヽ 」´ {  |  |  | ヘ ヽ/

758 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:46:06 ID:9tseFIJk0

 さて、その後…

     ::::::::  ::      ::      :::::  ::  :::
     ::::::  ::     / ̄ ̄\   :::::  ::::  :::
     ::::::  ::::    /  :::    ヽ :::   :::   ::
     ::::  ::::   /   ::⌒ ⌒ /::  :::  ::
    ::::   :::  /   (_)(_) ::  ::
    :::    :: /    (__人__) :  ::::  
     :::      i     ` ⌒´/:  :::
     ::     ヽ      < :   :::
         /´       ヽ :::
         |  l       \:::  ← 和尚にSEPPOUされて脱魂中
         ヽ  -‐‐‐--、  -‐‐‐-、.
          ヽ _(_)(_)_) (_(_)_)_))


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / / u.  夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、. -ゝ イ -ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |       …まあ、無理に止めろとは言わん。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|      言わんが…吸い過ぎは体に悪い。
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ     .長生きするためにも、控える方がいいということは
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\     覚えておくがよかろう。
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

759 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:47:12 ID:9tseFIJk0

     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \ 
   |    ( ⌒)(⌒) 
.   | .u   (__人__)          …うむ。
    |      `⌒´)         これから、少しは控えるわい。
   .l^l^ln      } 
.   ヽ   L     }  ∩ ノ)━・   なので、この1本だけ、な?
    ゝ  ノ   ノ / _ノ´彡 スッ
   /  /    \/  |
  /  /       '  |
. /  /      |ヽ__ノ
 ヽ__ノ


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / / u.  夢  | ヽ
   /    / イ^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ○ゝ イ○ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|         …………もう、好きにせい。
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

761 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:49:26 ID:9tseFIJk0
       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |        まったく…。
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |       そんなことで屋敷が火事になっても知らんぞ。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'   イ 、|
 /   /  |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ        せっかく、この前の大火事でも
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /     ;|/ | |\      お前のところは被害なしに済んだというのに。
  /  / / ! \| |      ./!  ! |
 , /  / / |┐ \ `─彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉


   / ̄ ̄\
  / ノ  \ \
 |  .(-)(-)  |
. |  (__人__)  |           うむ、火の用心は欠かしておらぬよ。
  |    `⌒´  |    ) ;;;;)     あれは危ういところであったのう。
.  |.u       |    .) ;;;;)
.  ヽ       }   /;;/      わしはたまたま次の日が御成という話じゃったから、
   ヽ     ノ   .l;;,´      こちら(下屋敷)に詰めておったが、ここからも火が見えたしのう。
. /    ∩ ノ)━・' 
 (  \ /|_ノ ヽ
. \  ""  /_ノ  |
   \ /___/

 前年の寛永十七年の後半、江戸では火事が続き、
特に十二月一日の四ツ谷での火事は、延焼が数百町(数十㎞)に及んだというが、
幸い、虎ノ門にある柳生家上屋敷は延焼を免れたとある。

【寛永十七年十二月十二日の小出吉英への和尚の手紙(抜粋)】
 「御書中ニ被仰越火事、御家内無事、奇妙之儀候。御一門多候而、皆々御あつまり故と申す事候。
  柳生但州家奇妙ニ無事、殊ニ其夜明日御成とて、下屋敷ニ被居候間、火事之内両度御上使御座候故、
  脇坂淡路殿其外火消衆皆々あつまり被申候而、消留被申候。此中方々火事、毎夜之事候」

762 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:51:05 ID:9tseFIJk0

       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、. 。ゝ イ 。ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |        屋敷といえば、柳生庄の方の陣屋はどうだ?
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|       あちらは今、建てているところなのであろうが、
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\       完成前に火事など縁起でも無いぞ。
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉


   / ̄ ̄\    ) ;;;;)
  /  _ノヽ_\   ) ;;;;)
 |    (─)(─)  /;;/
. |    (__人__)  l;;,´      まあ、完成はまだ来年じゃしの。
  |     `∩_ノ)━・'      今から言って気をつけさせれば、滅多なことにはなるまい。
.  |     |_ノ
 /ヽ    |  |_
 |  \_/ ノ ヽ
 \     /_|  |
 | \ /  _/

 また、同じく寛永十七年から、柳生庄に陣屋を建て始めている。
それまでについては特に記載が無いため、おそらく、石舟斎以来の屋敷を用いていたものと思われるが、
前年に五百石加増されたことで、領地が一万二千五百石に達したこともあり、
大名家の格式に合わせた陣屋を建てることとなったようである。

763 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:52:58 ID:9tseFIJk0

     / ̄ ̄\
   /   ⌒  ⌒
   |    ( ー)(ー)            まあ、心配ごとは尽きぬが…
.   |     (__人__)           そう悪いことにはならぬよう
    |     ` ⌒´ノ  ,r'゛ヾ      備えるのも兵法というものじゃ。
   .l^l^ln      } `‐=   ) 
.   ヽ   L     }   ゝ-´  );;;;;;)   その心掛けは怠っておらぬよ。
    ゝ  ノ   ノ        .) ;;;;)
   /  /    \       ./;;/
  /  /       \     .l;;,´
. /  /      |ヽ、二⌒)━・'
 ヽ__ノ


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |      なら、いいのだがな…。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'   イ 、|
 /   /  |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /     ;|/ | |\
  /  / / ! \| |      ./!  ! |
 , /  / / |┐ \ `─彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

764 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:54:23 ID:9tseFIJk0

      / ̄ ̄\
    /   _ノ  \
    |    ( ●)(●)
    .|     (__人__)       さて…一服も済んだことじゃし、
     |     ` ⌒´ノ      始めるとするかの!
     .|         }
     .ヽ        }
   i   .ヽ '' ,,,    ノ   !
   li   _>\  (     li
    /⌒ ̄"   ゛ ヽ   !
  /  ノ、      }\
  <  < |  `     '{.> )
  \ , ーっ       ),,、/
 ガタッ `ー=ミ}    (彡 }


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、. 。ゝ イ 。ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |      何をするつもりだ?
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、| 
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ     「決まっておるじゃろ」
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

765 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:55:20 ID:9tseFIJk0

           / ̄ ̄\      *'``・* 。
         /   _ノ  \     .★     `*。
         |   ミィ赱、i .i_r赱   |       *
         |  ::::::⌒ (__人__)   .|       *      来月、披露する能の練習に決まっておろうが!
         |     トエエエイ ./⌒l|       +゚
        . |     `""´} /  ノ       ゚*      御城のニ之丸で皆の観る中で踊っちゃうんじゃぜ?
        . ヽ        }/   /      +゚      もう去年から準備はバッチリじゃが、
          ヽ     ノ'  /     。*゚       念には念を入れねばの!
.  , -―――一 ´        /   。*・ ゚
 ( _   _         /  。*・ ゚             というわけで和尚、ひとつ見ていってくれい!
    ""''',。 ヽ       。*・ ゚
      +  │  。*・ ゚ 〈 * 。
      `・+。。*・ ゚  ヽ_ ヽ、   `*。
         ヽ      \l     *
          \__、   |     *
            /  〉   く     ゚*
           _ノ   \__) ~。*゚
         (   /     ☆
          |_ノ''


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ○ゝ イ○ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| | 
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

766 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/05(日) 23:56:20 ID:9tseFIJk0
                            , -r‐‐v'⌒ヽ、 __
                     r―vヘ j_ ⊥、_//   `ヽミ
                      {   > '´       `ヽ/`ヽ\
                  _ >'"            `ヽ /》 ヽ
             , -‐…‐- 、  `フ 〃 /(     \  } ハ ∨   ',
          iト、   。o|  〃  i|  i     ヽXi´「八ヽ}|ハ     ;
          |ト、>~'.::iト、 {/  八 ィi⌒ヽ   }ノ斗=≪ハノ  :   {       まだ続くわよ!
       ,m   ||    . : .:|ト、!人!   {ヽz=ミ )イ /   K_ ィ^|   |   、
     ,.:⌒>‐f:||    . : .:|| ||  l人 八j{ {_ハノ'′   V:ツ|  |     \
      {:/. : :l || | i   . : || リ    )ヘヘ .゚シ ,    .::::     /|i     \
      /. : : : : Ⅶ |_l  |_i :|レ    /  ∧ .::. v=‐┐  /  / 八      \
   __f三二二込 ___〔_    /   / 个     ー ′ .イ  / /i  ヽ       ヽ
   ⊂ニ二 __ _ _     _  二ニ⊃   (_ | |≧rvチ'   VLl_  }\     }
       \ヽヽニ二.ノヽ   _ У  `ヽ‐<_,辷./       \`ヽ  )     ノ
          ̄`¨¨丁´ | (/     /,   ` 人        \} 〃   /
                  i   |/     ィ^《_    ィ=ミヽ、      \{   (
                  | /     .イV  '《_ /^⌒V》 \       )ヽ   \
               /    /`ヽ/    《/      V》_ノ     , イ  }    \
             /     ,イ    {, -‐=ッ'_  /´ ̄    /辷辷}  j     ヽ
            ,      { ゝ / }::::::x介::.ヽ {     /|´   「   ノ       }
             { (    ー=彡 く:::::/ |::::::::八      \|_ ,ノ | /      ノ
             ヽl\    Z_/ Y^X,ル/  \       `フ |'     .イ/
              /し' `ー=彡{:::/ ヽi^X,〃      \     `フ⌒ヽ  / ノ′
.             乂_ ノ /辷i{_/^X,/`ニ=‐   / \{ゝく     \{
               人ハ,斗辷辷 ヽxく       ´\:::::::::::::::.\     \
             .   ''"  /    辷、ヽ. _____}::::::::::::::/ \     \
          xく      /  '       辷辷辷辷辷ラx::;/ /}ノ丶、    \
         く  ヽ   /  /     |     .   \   ` <       丶、   \
        く\ \/   '       |       '.    \   `丶、     \   '.
        く  ^ヾ'′   /        |       '.    \    )、      /ヽ   i
          ` く    /      |       '.     ヽ_/く      { ∧\j
            く\   /          |       '.     /ヽxく_丿      iノ } j j
              `く`Y^ヽ、       |          ' _/ヽxく_,ノ        〈/ノ
              `^く  \___|        .イ「 { xく_,ノ
               |ヽ、/    /` ー‐ァァ7´ j_j xく_,ノ
                    |  `^⌒Y^ヽ `フ⌒7⌒7 彡'’
                   |    |  |` ^ ~'~'7´        __ __¨ ./
                  |     |  |       ,′          _)  _) \

769 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/06(月) 00:06:17 ID:Dq2KoUZE0
 てなとこで今回は終了でアリマス。
明日も休みということで、かなり遅めになりましたが、
お付き合いありがとうございました&お疲れ様でした>ALL

 十兵衛登場までは行きませんでしたが、
その辺は次回からということで、お待ち頂ければ。
今回は逸話を幾つか入れていく所存ですので、次回もあれこれと入るかと。
ある意味、日常回といったところで砂。

 あと、>>753にある和尚からの手紙で、
以前(その35)の時、「かく」を癌としてましたが、
後で調べたところ、

>むせんで胸がつかえる症状の「かくの病(膈噎;かくえつ)」

 というものがあったので、癌というより、
もっと幅の広い胸や喉の病全般を指すものだった様子なので、
今回訂正をば。

【参照:くすりの博物館-江戸の病気ランキング】
 http://www.eisai.co.jp/museum/curator/column/120706c.html

 解説役については、今んとこ特に投票が無いようなので、
この63が終わるまで様子見といったところで砂。

 それではではー。




785 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:00:50 ID:yRed32G60
                                          ○________
                               続きよー!      |:|\\:::::||.:.||::::://|    /イ
                                              |:l\\\||.:.|l///|  .///
                         __ ィ   ,. -――- 、     |:|:二二二二二二二 !// /
                        /    ∟/          \.   |:l///||.:.|l\\\|/  /
                / ̄ ̄ ̄ ̄ 7 / / ./  / /   l l l lハ  |:|//:::::||.:.||:::::\\l    /
  ト、     ,.    ̄ ̄Τ 弋tァ―   `ー /  l从 |メ|_l  l_.l斗l |ヽ V |:| ̄ ̄ ̄ ̄ フ  ̄ ̄    |                  イ
  ヽ \__∠ -――く  __       .Z¨¨\   N ヒj ∨ ヒソj .l ヽ\|       / /     |                / !
   ヽ  ∠____vvV____ヽ   <   ≧__/ ゝ、t‐┐ ノ .|┐  . \   / /         \           /   l
.    \\_____ivvvvvvvv|   V.    (  (  /Tえハフ{  V   ‐一 '´ /     __. -―=-`      /  / l  l
       \!      |   / 入_.V/|      >-ヘ  \:::∨::∧  ∨ ∠二 -‐ .二二 -‐ ' ´ /        /   / l.  l
 __  |\       l/V  _{_____/x|    (_|::::__ノ   }ィ介ーヘ  /  ,.-‐ ' ´           /       ____  ̄ ̄フ ∧  l
  )-ヘ j ̄} /|        /___/xx|       _Σ___/| | |V::::ノ/ ∠___           {     /      `<  /  \|
  {  V  /`7.         /___./xXハ    ( |:::::::::::::::::ハ   >' ____ 二二二二二二>   /   __    〈
.  \_   |/        /___l XX∧     __≧__::::::::/:∧/   `丶、           /     {   {____ハ    }
    |   ヽ        /____|ⅩⅩ∧  __|__L.∠ ム'  <`丶 、 `丶、       /       \_____/    /
    |     ',         {     |ⅩⅩⅩ>'  __      ∧ l\ \   丶、 ` 、   ∠ -――-  ..____ノ   /
   ノ     }       l ̄ ̄ ̄.|Ⅹ >' ,. '  ̄ / .// :/  V'  \ ヽ    `丶\/                 /
  / ∧   { \      |      .|>' /      // :/ :/ :   ', l   \ ヽ  ,.-――┬      \         /
 入ノ. ヽ  く  ヽ______7 ー―∠__    〃  l :/    :l l     \V       ヽ       \    ,.  '´
`ー′   \  `<  | {      /   | /〃   :|/  __V/ ̄| ̄ ̄{_     \_      ` <
        \  `' ┴ヘ     {    .レ__r‐|ィ‐┬、lレ' |    /  ノ`y‐一'  >、_/   / ̄ 7丶、_   丶
         \    ヽ   /`ー「と_し^´ |  |    }  ム-‐'  /     /    \_/  /  /  ヘ    \
           ヽ   _>-ヶ--∧_}   ノ  j   /` 7 ̄ ̄ ̄{      (         ̄ ̄`ー‐^ーく_〉  .ト、_>
            ', /     人__/   .ィ  {__ノ`ー'    ヽ    人     \__              {  }  |
            V     人__/  / | /           ̄{ ̄  >‐ ァ-、    \             〉ー}  j
                {  / ./  ∨      __      ̄ ̄ >-</  / ̄ ̄         廴ノ  '
      <ヽ__      /し /        < )__ \   _r‐く___/  /    < ) \     {__ノ /
        Y__>一'    /         ___r―、_\ >'   `ー' ,.  ´       >.、 \__ノ    {
     ∠二)―、       `ー‐┐    ∠ ∠_r‐--―      <__       ∠ )__          \_
       ∠)__ノ ̄`‐⌒ヽ__|>      ∠)__r―――-― ..__{>        ∠_廴,. ⌒ー'  ̄ \__{>

786 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:01:50 ID:yRed32G60
 さて、今までも散々語られた話であるが、柳生宗矩という人物は大層能が好きであった。
折角なので、ここでよく知られた逸話(甲子夜話より)を紹介する。

| ||             |  | |         | ||                       |  |       |  |
| ||             |  | |         | ||              ('''';;;;,)       |  |       |  |
| ||             |  | |         | ||           (;;;;;('';;;;ソ;;,,)         |  |       |  |
| ||             |  | |         | ||         (;;;,, )   /,,         |  |       |  |
| ||             |  | |         | ||        (;;;(;;;;,,,)ヾノ;;` ⌒(;;;(;;;;,,)    |  |       |  |
| ||             |  | |         | ||            / ;;ソヾ(;;; ) ヽ'(;;(;;;,、)   |  |       |  |
| |.━━━━┳━━━━|  | |┳━━━ | ||      (;;,; )ヾ⌒ヾ/ (''''ソ;;;;,)        | o'        .|  |
| |.━━━━╋━━━━|  | |╋━━━ | ||     ........./ ;;:( ;;ノ.....................      |  |       |  |
| |.━━━━┻━━━━|  | |┻━━━ | |/ ...............................................................................\.|____.    |  |
| ||::: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄::|  | |       ./                               \.. |  |
| || : : : : : : : : : : : : : : : ::::::|  | |    /                                   .\|  |
                 :|  | |   /                                      .|  |
..              |  | |./                                      .|  |
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..              |  __________. |├─────┤|____________|  |
..              |  |i i iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii .| |_______| | iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii. |  |
..              |  | i iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii |├──────┤| iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii |  |
                                | |_________| |
                                  |├───────┤|
                              ~~            ~~

                 , '´  ̄ ̄ ` 、
     / ̄\       i r-ー-┬-‐、i
   / ノ   \      | |,,_   _,{|
   |  ( ⌒ ⌒) ......  N| "゚'` {"゚`lリ
   |    (_人_)    .   ト.i  .,__''_  !
   ヽ  `⌒´ ノ  ...   __l\_ .イ
  ./ー.l`‐< ̄`ヽ    /  |\Y  |\

 ある日、江戸城で観世太夫(時代的には十世・観世左近大夫重成)の能が催された。
この時、宗矩は家光の側でこれを観ることとなった。

787 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:03:27 ID:yRed32G60
 四座一流の筆頭・観世流の当主である観世太夫の能である。
当代の名人と言える人物だが、ここでひとつ、家光は余興を思い付き、宗矩に命じた。

                   _,,..-―――――‐-..,,_
                ,,..-''":::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
               /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
             /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
               ,'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
                i::::::::::::::::::::::,.-‐''" ̄ ̄ ̄ヾ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
                ヽ::::/''"アノリ         l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
             ヾ|   ノリ   ,,..-'"二ニ= `ヽ:::::::::γヽ::::::::::::|
              |      r',..-''" __    ヽ:::::::| r、|::::::::::::l        なあ、但馬。
              |_,,.==、    '´ { ・j_,,    ',::::::|、 |:::::::::::|      これから、観世太夫が踊るわけだが、
                 ヽ 'T・j i      ̄         ',::::|ヽイ:::::::::,'       その能の中で、斬ることができる隙を感じたら、
                  i  ̄ |              .',::| ノ |::::::::i       言ってみてくれよ。
                l.   l              |ノ .-'`ヽ::::|
                   ',  ヽ_ _    ,        l   ヾ|__
                   ヽ   _,,..-‐''"´          ./     ',: : :_\__
                  \ 、__,,.-'        ,.-'"        ',: : : : : : : :`ヽ
                   ヽ          /          ',__: : : : : : : : \__
                _,,./: : ヽ l      /            i \: : : : : : : : : \
              ,,.-'' /: ,..-'': :`''―‐''"´   ./              \: : : : : : : : : \
           _,,.-'': : /-''": : :/ |        /             -――-..,,_: : :
     _,,..-―‐-、: : : :/: : :,.-''"/          /  ___               `ヽ
  _,,.-''-‐''" ̄`ヽ.\,.-.、 /  ̄"''-.、        ,..-''"´
 /    -''"ヽ  ./   l       ヽ   /


    / ̄ ̄\
  /   _ノ  \
  |    ( 一)(●)
  |     (__人__)      承知致しました。
   |     `⌒´ノ 
   |   ,.<))/´二⊃
   ヽ / /  '‐、ニ⊃
   ヽ、l    ´ヽ〉
    ,-/    __人〉
   / ./.   /    \
   | /   /     i \
   |"  /       | >  )
   ヽ/      とヽ /
    |       そ ノ

788 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:04:47 ID:yRed32G60

 そして、観世太夫の能が始まった…。

  /   ,'  ,     i、 ;゙'、 ',、    ',    ;  '、'、
  / ;. : ;  ,'  ,  ,i iミ;v',''、 ',゙、 ';、  '、    ;  ', ','ミ;、
 ,' .,' : ;  ;   ;  i !. i    ', ;. ', ',`、 ',',   i  ';、'、
. i .,i   ,  ,   ; ,i ',. i    ゙,. i  ',', .';、,i-!‐   ! , : !,ヾ、
..!/ ! : ',   ,  i ! i.! ', i.    i;',.i_,、i;ヒ',、ri‐!   !.!;',; i,'、
.i'  ! :. ,   , , .i_';i,i,,,,';.i_   i,:l'゙,r'゙!,'':ソi.!'゙i .  !i !.,i、',ヾ、
.  i :  ,  ;゙, ,:','i_,i,!i,、、:t,` 、 j' i ` ´ !' i ,' .,' !','i'、ヾi _,,,
   i ; ;. ; i', '、‐;'t、';'';ソ ゙'  、       i,i. ,' ; i/'、' `'_ _ _
    ! !.i', ', i. '、i'、'、'、      ',        ,'/,.;、i'i ::::::.......
   'i ,' ゙'、'i . ,',i゙ミヽ,      ',        '゙i,'i' l' :::: : . . . : :
.   i,'  ,':,i'、,',、. '、':、      '゙   __    /::::: i
    ,,r'゙....:'、::'i:::゙:,i、ミ、゙':、_    ‐''''.".   //::::::/:-::::...... : : : :
'゙ ̄ ̄.....: : :::::::'l::::::゙':::;:'ミ;'-';:.、     ,r゙/:::::/:... ::.:.:.:.........
,.,;r:‐:':':':::::::;:、:‐:':゙;:‐:':::::::::':、::::'‐ニ;;;:、,,_ノ/:::;r':'::、::::::::‐.;:;:;:;:::::::
: : !::::::::-::':゙ ..::::::;:;::::::::::::;::':::::':::、:::::::`:':v゙:::::;::':::::::'::、'::、,::::::::::::.゙.゙.
..::'、.::: : ...::::::::: .:::::::;::':;::'::::::::::;::;:'`,'::'ッ;;(lll)ミ';;;;、;;;:::::::':::,::'::-:::::::::
;::':::`、.::;::::; . .'::::;:::':;::'::::::::::::;:'::::;:':.,r';;rシ;;i''i;;'、ミ;'-ミ;';;-、 ::::::::::-、
::::::::::`:'>'..::::::::::::;::::::::::::::::;:':::::;:.,r';;ジr゙;;i :::::':;;;、ミ;;、,,l;;;;!::':、::::::::::
:::::;::‐:':`:;、:::::;;:::':::;::::::::::::;':::::;',r゙;r゙; ,';;;;;i :::::::: ';;'、`ー--゙::::::::::'::、:::
           観世左近大夫重成
        (かんぜ さこんだゆう しげなり)

    / ̄ ̄\
  /   _ \ /
  |    ( ●)(●)
  |     .(__人__)     ………。
  |         ノ
  |     ∩ノ ⊃ }
  /ヽ   / _ノ }
 ( ヽ  /  / ノ
  ヽ “  /_|  |
   \__/__ /

789 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:05:54 ID:yRed32G60
‐シ'゙` 、 ',   _,         `' 、
  ,、   '、',_ '゙ `' 、         '、
. ,'  '、 , ' ;      '、        ,',
,' , ,:、';',  .;     '、    ',  ; !
 ,',':::'v:.i  ,'i、 '、   ,    ',  '、', ,.!i
. i,' : :::::i  !i:'、 !:,  ;   ; ,、、'、', !!l
,'i'、   !. ,'i; : '、i:'、 ;   i',.:': i ヾ!'i
i トミ;   i_,',,i、、,,';,i__', ;,  , l':;:. ノ,'i,'
 | i   i.,'::;; ..... i,' ','i ; '; i;:'ジ,i,'
.,,rl/  l:'  ``''"´` ',' ,'i ,';!!'i゙,'、!;、
;;;./___          ,'/ i,'. ;! !' `'ミl゙i、
;;;;;;;;;;;'、、,,__     ',、.:l'.:.:.:   ,;';;;;;;j',,
;;;;;;;.,,;';;';,    _,、.:':゙:.:.:.:.i:   ,;';;;;;;;;;',;;;;゙;,,
;;.,,';;;;;;;;;;;`ッr/`:、:.:.:.:.: : !  ,,;';;;;;;;;;/,;;;;;;;;;;゙;;,,
,,';;‐;、;;;;,;;;'.:iヲ.:.:.:.:';  ,.:r'゙ .,,;';;;;;;;;;;;/,;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙;,,,
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     / ̄ ̄\
    /    _\ /
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   | U  (___人__)     ……………。
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     ノ 、 ._'-〈  、ヽ  |
    ,´         ヽノ}   |
   /          {   /
  ./  /       /   {

791 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:06:51 ID:yRed32G60
                     ,>-‐,'ヽ,,_
                   ,ィ',ィ ,r,:',ィ  ,   ' ヽ
                 ,,,.、、、_ソシj.ィァ'ノ/ ,    ヽ 
               _/,r:、゙l lk '´  '"´ジ,/.   ',       ……フッ
       _,,,,,,、、--‐‐''''´ . : / /'ソ-:,i`'''  ,ィシ/-,..     ; - 、 ;、 , _
    ./     . . . : _;.、-‐{,、{゙l'゙~゙ソ . ._,、‐゙7'´ .   ;、   ;  ` 、
   f´´   . . ;、-‐' ´‐ ' ' ゙ ゙ヽ`_`´ `7. : : :,シ/ / . , ,; i' 、 _ ,、;= ' '  ` ' ;
    ..‐-.、,、-_':_:_:_:_,、 '´    `ヽ``'゙: :,、‐'."LVl'-.-゙‐,:‐ '´   ;    ,. ‐
          /,     ,r '   ´‐~ ``   ,  .         ; , ‐
          ノ´   `           /_,,、 .     , 、‐ ;
         / ,、- -=:,  `ヽ,      ./'.´: : . . .. , - ‐ ' ゙ 
        ノ      :l   .`. 、.,:、:-: . : : : .ィ‐'´
     ,、 '´        !   : . : . : . : : . ./ 
   、‐'            . :_,:、:-:-:-<´
/.`'<゙>、_'"   _,     . :f´
. : . />、/\ ィジ    /.
.//. : . : .`≪\  . /.
:/、,:、: . : . : . `≪、/.


               _
             l7//
       / ̄ ̄\  ´∠l
     /   ⌒ `⌒ 
     |    ( ⌒) (⌒)
     .|     (___人__)     (………おっ!)
     |     `⌒´ノ
     .|        |
     人      丿
   /⌒  \ __ _ /
   /       \
  ./  人    ./ ヽ
 〈  <      / \ \

792 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:07:50 ID:yRed32G60
      i  、 ヽ  l ヽ l       l
     / '、 ト、 ヽ l ヽlヽ  l i  l
  . l /  ヽヽヽ ト, l _,,、i-+''l / /l
. .l: l /__,,,,、、ヾi_ヽ l if-r:;:オ"l´//l. /l
. :l:''''l7-ィ‐;;=i','''l ヽl ll`''''"´ l// ジ|
.: :l: ' l``''"´    '     /  ; l       ……………?
: : l: ヾ:、       '、     'i:  i  !
: : :l:  l  u      "   ,.': i:  i  !
.: : :l:  ト、       '."   / : :l:  i |
: : : l:  l: ゙l'‐ 、 _    /l : : l:  l   l
: : : :l:  l: :l   ` ' ‐-' . : l: : :l:. , ! 、 l
: : : :.ト; lノ         '-、:.l: lリ  lヽl
: : ;、-l'、 l           `l l' 、 _ l
<  _l '、l            l/ _, フ`''‐ 、,,_
  `-、``ヾ'''‐、_ ,、‐ - - - _,、-! ''´       `' - 、
    ``' -、_ _ ,,、 - ‐ "              ヽ
       i  : : : '                   ゙,
        ;  : :.                      i


   / ̄ ̄\
 /       \
 |    ⌒   ⌒
. |     (__人__)
  |     ` ⌒´ノ
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ 
   /    く  
   |     \
    |    |ヽ、二⌒)

 こうして、観世太夫の能は終わった。

793 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:09:16 ID:yRed32G60

 そして、能が終わったところで、家光は宗矩に、先ほどの問について尋ねた。

          ,. -‐-─-- 、
 .      /             `ー、
     〃                 i,   
    r'   ィ=ゝー-、-、、r=‐ヮォ.〈  
     !  :l      ,リ|}    |. }  
 .   {.   |          ′    | }   
     レ-、{∠ニ'==ァ   、==ニゞ<   
     !∩|.}. '"旬゙`   ./''旬 ` f^|      …で、どうだ。
    l(( ゙′` ̄'"   f::` ̄  |l.|    今の能に、斬れる様な隙はあったのか?
 .    ヽ.ヽ        {:.    lリ
 .    }.iーi       ^ r'    ,'
      !| ヽ.   ー_ ‐-‐ァ'  /
 .   /}   \   二"  ,イ
  __/ ∥  .  ヽ、_ __/:::|\
  /i   |!  i      :;::;:::::::ト、 ヽー---
  │ .|  i l     ノ ,'    :i  i
  ノ   |- ⊥.」__     /_,. -‐ |  |


   / ̄ ̄\
 /   __ノ ヽ
 |    ( -) )       そうですな。
 .|       (__人)      流石は名高き観世太夫。
  |         rつ      少しも斬る隙などござりませぬでしたが…
  .|        ((三)
  ヽ       ( <
   ヽ    /∧ ∨
   ∠    /⌒ ∧ ヽ
  (  \ /  / ___)
  |\  ''  /|
  |  \_/  |

795 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:10:10 ID:yRed32G60

         / ̄ ̄\
      / _ノ  .ヽ、\
      |  (⌒)(⌒) |      ただ、大臣柱の方で隅を取った際、
.      |  (__人__) .|     僅かに隙があったように思えました。
       |  . '´n`'  .ノ
       .ヽ .  | |  }       あの時なら斬れたやもしれませぬな。
        ヽ.. ノ .ュノ
        / { ..ニj、
        |. | "ツ \
        |. | .l  |ヽ、二⌒)

             __
          ,.-''";;;;;;;;;;``'ヽ、
       /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
      /;;;;、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、
      ,!;;;!゙`''~^~ァrr-'゙`'´''ラヘ;;;!
      |;;;|      ノリ     ミ;;;|
     _ゞ;! r─-- 、  ,rェ--- 、ミ;リ
      !ヘl;|. ぐ世!゙`` ,ィ '"世ン 「ヽ
     !(,ヘ!   ̄'"  |:::.`  ̄  ,ドリ      ほう…。
     ヾ、!      !;     ,レソ      まあ、お前が言うならそうなのだろうが。
       `|      ^'='^     ム'′
       ,rト、  ー- ─-:  /|
    _../ i| \   ===   ,イ.:ト、
    /  i| ゙、\  ;   /リ.:;!:::\、_
       ゙!  ゙、 `ー─''゙:::;:'::::|::::::::::\
        ゙、      :::/::::::|::::::
    `ヽ、  ゙、     ./  .|  ,-、、

 これに対し、宗矩はこのように答えたという。

796 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:11:18 ID:yRed32G60

 それと同じ頃、能を終えた観世太夫は、付き人に対して尋ねていた。

.,'   i::.    ;   j  ,': : '、i:'、 i':、'i'、'、
,' .:. i:.    i:__,i,,,,,',,,,,,___i__!::i,:. i '; .i `、',
:. .;.:. i:.   .i:  ,:i__,',,,,,、.、;,_i il:.:i:. ! ';. i  ';}
:.:i:i.:. :i:.   .i: /,' /`''‐`ミ; i !'、i'i::! i; !  l
:.i:.:i.:. ;.i::. .:i: ./ i./     i !. ゙'、il  ii:i  ゙
:i;:.:i';:. ;.i';: .;j:ィl j:'        !i  ` .、 !!      …俺が踊っていた際、上様のお隣におられたのは
:i:.';i:.'、.;:i:V,'/i'; /      j!'    `''ッ     どなたかわかるか?
'l . 'i:::';.;:i:/', !i       ゙   .,、‐'´
.',ゝ :::::';:i::::.'、!゙'、         `'、
`:t:-:、:::゙i, :::::.',i::...       ,:r::ゥ'゙
:.:.l::::::::'、:::::::::::::::::::...        ,ノ
i:.:l:::::::::::'::、:::::::::::::::::::..       i
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: . ;'. . , , '  , ..,' ; ;'i  . . ',   ',  ', . :' ,.:',!
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..;. . .; ; . . .; .,';,' 'i_'、';:.' , .i゙'_',_', . ;.;: .,.j;.:.iソ
:; . ..:;.; ; . .;‐;''''''ニl,_. ゙ミ;'、';:.i _,.'ミ;、'i; ,'::ノゾ!ソ
'. .:.:,r!i,.:, ::i;;',ri´,;;;,`i゙'  `、`;!゙l ;;; }゙!゙ソ:;'ジ ,ソ
;:.:.:{ ;l从:';::!'、 ゙‐~‐゙      ゙ー' ,シ!ソ
`゙':!、! ':i::lヾ         、    / ゙ゝ       上様のお隣ですか…。
  ゙;`:ミ;,';'、         '゙   ./         確か、柳生但馬守様であったかと。
  ノッ;.:.:,:.:゙i.、     ー:::.:'  ノ
  ''" !:i;.'、:.!:゙;':.、      /
    ゙'`'ミ;'、';.:.:゙:':.-.,_ .,r:゙|
       l:.:.:';.:.:.:.:.:.:.: ~:  l:
          付き人

797 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:12:52 ID:yRed32G60
 付き人に宗矩の存在を教えられると、
観世太夫は合点が行ったという表情で、こう述べた。

       ,、、- '゙,"    ``' 、
      ,r,゙  / \       ` 、
    r‐'゙ `i、.i,. 、.,'、       '、
    !   ! !='‐!.i、i、i:、 i:.   、  ゙、        …なるほど。
   i  , i:i.!  i.!', !',i_';.i;.:. '、',、、:., .i;、       俺が隅で一瞬息を抜いた瞬間、
   !,:i. ;.i.i_';l,,_ i'-il',゙k-ti:.:,.:';.iミ:、'、:'、ヽ      あの方がにこりとされたので気になっていたのだが、
   i/i:', i.:'l-t;ッ , !´'´ `゙´ !:.i:.:i'i:.:!'、':.i`、     そうか、あの方が柳生但馬守様か。
   ' !';';i.:.'!,  !     i:,i:.i'ソ/:.:.i、!
    l' ';.、:.;.:'、 ''‐_ _,,..  .:!'lノ゙i.:.:.,ィ!ヾ、       ならば、あの笑みも納得できる。
     ';l'、!;'、:、  ‐  .:.:ノ.:./.:,,;'!'l        流石は剣の名人と呼ばれる御方だ。。
      ' !i `:l'ミ;.、 .;、‐'.:,、-:''`t:!,
        !  '_,、‐'l´;、‐'゙: : : :.;/:::/:'-.、
            !, :.:!゙、   ;r'゙::::/::::::::..`-、
       _,、rシl.:}.: :i:.:',  /.:.:./: ::::::::::::::....` 、_
.    ,、 '゙.:/::/i:!' ゙i;'i‐ '、,r゙.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::::....`'‐、
.    i゙.:.:.:/,:ソ.:l: //  /.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;r::':゙:`':,
   i.:.:.///.:.:i: /'/ /.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.::::::::::. !
   !.://:/.:.:.:! '‐' /.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.::::::::::::.!


   /. . ., '. . , ' ., ,'i i.     '、  '、    : . ',
  /; ;.; . .,'. . ; / i.i', . . . . .、','、 . ., ', . . ; . . ; ',
'‐=シ, .; ; . . .;.; .,'i.!_,、i','、、,. . . .','、,t、,.;..;.. . .; . ; ; i
  !;. .;.; ; . .;.;.,;‐i' _,,,、'、゙ミ'、, . .';.i'、!゙、!'、:. . ; . ; !'j
  l'; . .; ; . .; ;';.i,r',、-ミ' `' `-、j,iニミ'l j゙!:..;:;: ;'/ '
    ', ..i、i、 .:,' ゙'゙ l゙.';;.:)     i ;;'.i ゙ ノ:ィノ:/!'
   j,i i,'゙i、i'、'、 . '.゙',',゙. .    .゙,','゙..ノ'!'i'゙'i{       はぁ…。
   '゙ !;゙;'.、゙'!,`'‐ ' ' ' '    ';、 ' ' '  j/       そんなもんなんでしょうか…?
    ノソv.::゙:':゙、       '     ノ゙
      ゙;!、;::::i':、     ,.、   .ィ゙
      ' !;:::! :.':、    ~´ .,.:i゙!{
      ,rジ'、! :.:.゙:':.、,_  .,.:'i;';! `
      ゙´  j   :.:.:.:::.~:´:::.i
      r;=ッ'     :.:.:::::::.:.l、
    ,,r;'´:、;::`::':-、,,__  : :.: i:.':`'ッ'ヽ,、
_,、-‐'゙´.:::::'::、::゙::':-;、:、;:;:`:':':‐:゙:‐:':゙;:;ッ':::゙::.、
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798 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:14:46 ID:yRed32G60

 これを聞いた家光は、上機嫌になってこう言ったという。

            _  -───-   _
            ,  '´           `ヽ
          /                 \
        /                    ヽ
      / __, ィ_,-ァ__,, ,,、  , 、,,__ -ァ-=彡ヘ  ヽ
       ' 「      ´ {ハi′          }  l
      |  |                    |  |
       |  !                        |  |
      | │                   〈   !
      | |/ノ二__‐──ァ   ヽニニ二二二ヾ } ,'⌒ヽ
     /⌒!|  ィ===ミ      ィ===ミ  | i/ ヽ !       うむ、流石は観世太夫!
     ! ハ!|        i  !           ||ヽ l |      そして、流石は但馬だ!
    | | /ヽ!        |            |ヽ i !
    ヽ {  |           !           |ノ  /       「名人は名人を知る」とは、まさにこの事だな!
     ヽ  |        _   ,、            ! , ′
      \ !         '-゙ ‐ ゙        レ'
        `!                    /
        ヽ    .`- --‐─‐-.′   ./ |
            |\      ー ─‐       , ′ !
           |  \             /   |
      _ -‐┤ ゙、 \           /  ! l  |`ーr─-  _
 _ -‐ '"   / |  ゙、   ヽ ____  '´   '│  !  |     ゙''‐- 、,_


         / ̄ ̄\
       /   _ノ  \
       |    ( ⌒)(⌒)
          |  /// (__人__)    過分のお言葉、恐縮に存じます。
        |      ` ⌒´ノ
          ,|         }
       / ヽ       }
     く  く ヽ     ノ
       \ `'     く
        ヽ、      |
            |       |

799 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:15:58 ID:yRed32G60
 この逸話が史実かどうかは定かではない。
出典が「甲子夜話」(文政から天保の間に書かれた)であることを踏まえると、おそらく創作であろう。
ただ、このような話が伝わるくらい、宗矩の能好きは有名であったとも言える。

           / ̄ ̄\      *'``・* 。
         /   _ノ  \     .★     `*。
         |   ミィ赱、i .i_r赱   |       *
         |  ::::::⌒ (__人__)   .|       *     上様の御前で高砂とか、
         |     トエエエイ ./⌒l|       +゚    テンション上がるだろ常識的に考えて…!
        . |     `""´} /  ノ       ゚*
        . ヽ        }/   /      +゚
          ヽ     ノ'  /     。*゚
.  , -―――一 ´        /   。*・ ゚
 ( _   _         /  。*・ ゚
    ""''',。 ヽ       。*・ ゚
      +  │  。*・ ゚ 〈 * 。
      `・+。。*・ ゚  ヽ_ ヽ、   `*。
         ヽ      \l     *
          \__、   |     *
            /  〉   く     ゚*
           _ノ   \__) ~。*゚
         (   /     ☆
          |_ノ''


     ゞ'""゙゙ ̄`i' ̄ ̄ ̄``````````````''シ
      ヾヾ    ii|  ,.彡          /
        ヾヾ   iiレ'彡彡.....       /
       ヾE二i,二.ji_ri==r `ヾ彡    /
        E_/>'三7/,__,,... iミ.   /
        r^ヽ>{i_ 〃ラ_,....__;´ {ミへ /       フハハハァーーッッ!!
        ロ  ||==o'´┴゚'-`; └' h }
        ヽ_〃 l ;;  ~~ ̄` ;   、_'_ノ       我が司会は日本一ィィィィィ!
          |  | .;;        ;   |:|
          | `=='''    、 ;   |:|       楽しそうだな但馬ァァァァl!!
          .l `r====ィ`    |:: |
         ヽ. ヒ二二.ソ   /::: | 
             ヽ` ー--‐  _ィー―┴r―
           ____,.>-;;;  -'"/ヽ-‐' ̄ /
          ∧ ;; ;;;;;;; | :::::: /ヽ  ,.-‐' ̄
         / ヽ ;;;;;;;; | ::::::/;;;;;;; ̄
          伊達陸奥守政宗
      (だて むつのかみ まさむね)

 例えば寛永十二年、伊達政宗が司会した江戸城二の丸での申楽では、
諸大名や観世太夫などと共に宗矩が踊るよう指名され、ここで「高砂」を踊っている。

801 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:18:12 ID:yRed32G60

 なお、この時、伊達家で兵法指南を勤めていた
宗矩の甥・柳生権右衛門も踊り五番を勤めている。

     _____
   /.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
    |.:::::::γ⌒^Y⌒ヽ::.|
    |::::::::ゝ  ノ  \ |         …なあ、主膳。
   |::::::(U( ●)  (●)|       叔父上っていつもああなのか?
   (@  ::::⌒(__人__)⌒)       確か、今、惣目付の御立場だよな?
    |     ` ⌒´  |
    \ /⌒)⌒)⌒) /  /⌒)⌒)⌒)
    ノ  | / / /  (⌒) / / / /
  /´    | :::::::::::(⌒)  ゝ  :::::::::::/
 |    l  |     ノ  /  )  /
 ヽ    ヽ_ヽ    /'   /    /
  ヽ __     /   /   /
    柳生権右衛門厳倚(厳重)
(やぎゅう ごんえもん よしより/よししげ)


      / ̄ ̄\
    /   _ノ ヽ_\
    /   (-) (-)ヽ     すいません権右衛門様。
   .|    (__人__) |    父上は能が絡むとあんな感じなんです。
   .| u.    `⌒´  |
  . ヽ       nl^l^l    「昔から能はお好きだったが、どうしてこうなった…」
    / ヽ      |   ノ
  . /        ヽ く
     柳生主膳宗冬
(やぎゅう しゅぜん むねふゆ)

802 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:19:39 ID:yRed32G60
 また、時期は不明だが、能に於いて最奥の曲とされる秘曲「関寺小町」も踊っている。

゚ | ・ +o            o。 |  *。 |
 *o ゚ |+ | ・゚   / ̄ ̄\+・  o  |*
 o○+ |  |i  / ._ノ  ヽ、\  ゚| o ○。
・+     ・ l  |  (≡)(≡) |・|*゚ + |
゚ |i    | +   |::::: (__人__) ::::| |! .   |       素人の身で「関寺小町」を踊るなんて
o。!   |! ゚o   |   |r┬-|  .} |. * ゚ |        .頭がフットーしそうじゃよぉぉぉぉ!!
  。*゚  l・    |   `ーlj´  } |o  ゚。・ ゚
 *o゚ |!     ヽ       / |*|○・ |o゚
。 | ・   o,. ‐- .._ヽ、.,__. /  !| ・ +゚ ||*|
* ゚  l| /    、  i  }  \   o.+ | ・
 |l + ゚o i     ` -、{! /_   \  ○・ |o゚
 o○ |  | ヽ.     ヾ´    ̄  `ヽ  *。
・| + ゚ o }  }                ヽ O。
 O。 |  | リ、  ..:::        ..   l 。
 o+ |!*。| / `ー::::       , ヘ:::::..  | *
 |・   | ゚・ |/   /  :::... ..   /:::/ | ::..... { |
    _|\∧∧∧MMMM∧∧∧/|_
    >                  <
  /\  ──┐| | \     ヽ|  |ヽ  ム ヒ | |
  /  \    /      /  | ̄| ̄ 月 ヒ | |
      \ _ノ    _/   / | ノ \ ノ L_い o o


    / ̄ ̄~\
  / ⌒   ⌒\
  /   (○) (○)ヽ 
 .|    (__人__)  |    (アカン)
 .|      (_/´  .|
 ヽ         /
 /   ヽ     ノヽ

 何故宗矩が秘曲中の秘曲とされる「関寺小町」を踊ったのかは不明。
それだけの実力があった、という見方もできなくもないが、
案外、素人だから「一度踊ってみたかった」程度のノリでやってみて許容されたのかもしれない。

803 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:21:00 ID:yRed32G60
         /       /    、  \   ヽ  、
        l /        |     \   ヽ   ヽ  ',
        |/     / 人      ヽ,   ',   |   !
        ||  !. l 、| /  ヽ l    /l   |_,  !  ヽ           …どうしてこうなった。
        ヽ |l | /ヾ|、 ノイ  /! /_,|イ'l´    |   \ 
         〉!ヽ\|ー,‐≧、,ノ /_ノ≦___| /   ト、    ヽ        ホント、なんでここまで宗矩は能にハマったのかしら?
        /   |\! ゝー'゙  ̄ ´ ゝ、_ノ  7   .!  ヽ     \      これじゃ和尚に説教されるはずだわ。
      /    |  |             /   |ヽ、|     〉     (和尚の説教は外伝3「不動智神妙録」の解説参照)
      ヽ     |  l u          u./.    |:::::::メ,    /       http://tagenmatome.blogspot.jp/2009/11/blog-post_29.html
       〉  r'゙/   ヽ   ー─--、   /     |::::::::::::}_  /      
      /  {./     |>- ` ー一'_, イ      /:::::::::´::::::ヽ `ヽ


                   .....               _,,. -‐ '' ー ‐- 、.,_
                                 _,.イ~           `ー、
                                /                   \
                               /                   \
  ここまでのめり込んだ理由は不明。       /                        ヽ
                   ......         /      !     |  |   |        'i,
  けど、そもそもの発端として、   ...      |       |ヘ     :|  |__ム、_/  i     |
 柳生庄が元は春日大社の社領で、       {    ヽ |_ハ    :ノて~レ' レ'   :/      !
 その縁から春日大社に仕える    .       | 人  ''て丁ヽ :/ ,-=テ云示`ヽ/ / .. :: : }
 大和猿楽四座の人々と         .     |  \ ,ィテ示 ∨    辷 少 | / /  :: :: ::/
 交流があったことが考えられる。   .     ∨ \〈 K_;ソ r-‐く、  ~  _,イ / :: :: /
                      .....      ヽ \ \  _ノ、   `ー─''"/// :: ::∨
  柳生家と縁の深い金春家も、  ......        ヘヽ < ̄         / ,.イj :: //
 元を辿れば大和猿楽四座の一つ、 .         \, 〉、   ー       //  :/|/
 円満井座になる。          ......           ∨> 、.      ,.イ |  ::/ /
                      .....             ヽ__>‐ '" _,,.ィ<ー‐ゝ、
  幼少時から能に触れ、      ......            /:::/`T ̄ _,. <:::: ::: ::::ヘ
 嗜んでいたことが、老人になっても......        _,.イ⌒:::: ://^ヽ /:::: ::: :: :: :: '":: ヘ
 続いていたのかもしれない。  .          /::: ::: :: : 〃   /::: ::: ::,,/::: :: :: :: :: ヘ
 「三つ子の魂、百まで」という。           /:::〈: : :: :: :: :| /::: ,,,;:: ::: ::: :: :: :::: ::: :::: :::\
                               /:: ::: \:: ::: :: |/::: /::: :: : : ::: ::: :: :::: ::: _,,,.:: :: 〉

804 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:22:38 ID:yRed32G60

 理由はどうあれ、宗矩の能好きは古希を越えても衰える気配はなかった。

             ____
           /⌒  ⌒\
          /( ⌒)  (⌒)\
         |:::::⌒(__人__)⌒::|      と、まあ、そういう訳じゃから、
           |   「匸匸匚| '"|ィ'    わしが来月の二の丸の能の為に張り切るのは
    , ヘー‐- 、 l  | /^''⌒| u.|      仕方のないことなんじゃよ?
  -‐ノ .ヘー‐-ィ ヽ  !‐}__,..ノ  ||
 ''"//ヽー、  ノヽ∧ `ー一'´ / |
  //^\  ヾ-、 :| ハ   ̄ / ノ |
,ノ   ヽ,_ ヽノヽ_)ノ:l 'ーー<.  /  |.
/    <^_,.イ `r‐'゙ :::ヽ  \ `丶、  |
\___,/|  !  ::::::l、  \  \|

       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / / u.  夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |        …まあ、今更咎める気もないわ。
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |       ただ、ひとつだけ言っておきたいことがある。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'   イ 、|
 /   /  |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ        「なんじゃ?」
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /     ;|/ | |\
  /  / / ! \| |      ./!  ! |
 , /  / / |┐ \ `─彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

806 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:24:07 ID:yRed32G60
                _.. -―'''''''―-- ..,,_
              ,/           `゙''-、
               ,/     _..-'''''―- ..、    \
             /     .,/          \    .ヽ
         . /      /              ヽ    .ヽ
        /      ./      夢       ヽ    ヽ
       /      ./               , .l,    .',
      ./     ,i!゙',、            _ノ.l/j    !
      !     .,'―‐`-lii、       . ,,rl┴''''ー l!    l,
     ./     i!'-、 .!ゝ . '.l、       /   .!′ ,..''7    .ヽ
     ./     ./ 'イ''ニ=rirr,'|./     .ヽ`-`-`-''',/゙l      l
    /      .l゙         "       ゙′     l      l.
   . /       !                       ,.|     ., ヽ.     二の丸の能は、来年ではなかったか?
  .'"       !ヽ   y     i;;;;;;、    'i,  ../ ;:;l     ..l゙‐'′
         |;:.!  ,/,' .,,r;;ニッiiiiiiiiiiiiii;;;;r、 .l',  .!;:;:;:.!      .ヽ
          |;:;:;:! .// i',{ .iー'''''''''''''ー'i i!|i ,!} l;:;:;:;l          l
          |;:;:;:| .{ ! ./ ゙"      !" l',./;,! l;:;:;:.!           !
          !;:;:;:.! ヾイ.,..-ー'''''''''''―- ..,..!!./  |;:;:;:|
            !;:;:;:;.! /,ii/            l;,ii;| .l;:;:;/
         l;:;:;:;:;| .l;| }            !,!:l" /;:;:/
         l゙'-,;:;| !| .l         :l".! │;,イ
            !、 `'',  │           !  l,i,'-/
            i,',',iiiii、\ .!        . ! .r',゙.l'''7
        ., .l',  .リ、\.l        レ'.l- l!.│
        . l, .!l 、  l`-',/、      ,i;;;;,','" l_./、
            l、',l \ l  ',`'リー .... イ゛   !., '"/.i',  、
     l l,  .,!`′ .`-,!  ! .!    !  ,ノ゛ // .l .|,  .|,
      ! ,'i  l      ゙゙''ヘ..,|_   ._l..-'"   .′ ', .l ! . l ゙',
      .l ! l./           ̄゛            l" !/゛ ',
      ´                               ′

809 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:26:12 ID:yRed32G60

   / ̄三\
 /;;;; _ノ 三 \
 |;;;;;;;   ( ○)(○)
. |;;;;;    (__人__)      ……………………え゛?
  |;;;    ` ⌒´ノ
.  |;;;;        }
.  ヽ;;;       }
   ヽ;;;l    ノ
   /    く
   |     \
    |    |ヽ、二⌒)


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、. 。ゝ イ 。ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |        うむ。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|       確か開催は来年(寛永十九年)の七月だ。
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ  
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\       …年を間違えおったな?
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

810 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:27:11 ID:yRed32G60
     __
..:...::./:..:..:..::\.::..:..:..::::..:..::.:..:...::..::..:..:..::::...:.....
.::./.:..:.._ ノ::::..:..\.:..:...::.:..:..::::....:::..:..::::..:.:..:....
:..|:::....  ( ○)(○).::..:..:..:..::::..:..::.:..:...::...::::..:.:..:....
.: |:::.... u (__人__).::..:..:..:………。..:.::..:.:..:....
::. |::u:.    (.::..:..:..::::..:...:..::::::::..:..::.:...:..::::..:..::.::..:....
.::. |:::.....u  ` ⌒´ノ.::..:...:..::::..:..::.:...:..::::..:...:....
::..:.ヽ:::.....     }.::..:..:..:..::::..:..::..::::..:..::.:..:...::..:....
.::..:...ヽ::.....   ノ         \
::..:..:..:/::..   く  \        \
.::..:..: |::...   \  \        \
::..:..:..:|:::.....  |ヽ、二⌒)、           \


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |     ………。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'   イ 、|
 /   /  |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /     ;|/ | |\
  /  / / ! \| |      ./!  ! |
 , /  / / |┐ \ `─彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

812 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:27:34 ID:yRed32G60
.    ,z‐ ‐-、
    /     \ ,=、
  |`l|    」L .|l  !
  | |    7「 |! .l       …い、いいんじゃよー!
.   }  .       i'  ’     万全を期すために、一年がかりで準備するんじゃから!
   } }     ./ /      べ、別に>>1が素で開催年を間違えたとかじゃないんだからねっ!
   |         /
   l        .'
  ノ        ./
  (       /
  ヽ__,   ./
    __/  ./
   ヽ、 __ノ ダッ


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ○ゝ イ○ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |       その年でツンデレ語尾とかやめんか!
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|      というかお前、さっき去年からと言っておっただろうが!
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ      二年も練習するつもりか!
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |        「う、うるせー!」
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

813 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:29:02 ID:yRed32G60
        r┐   , -―――-- 、
      <ヽヽ.二>´          \
       } } r‐┐            \
      く/ L{´     ヽ     ヽ ヽ ヽ
       ! .:./ .:./.:.i:/   ヽ.: !:.. /.:.!  !  !         …というわけで、>>765で上げた
       | :.|:..:.:/\从 ..:. .::ハ:.:.:|/:.!.:|  |  !        「江戸城二の丸の能」は、
       从\ハ/ \{:..:iノ、}/|从fV  i:.  |        寛永十九年開催が正しいの。
        ヽ| !⊂ニ⊃V  ⊂ニ⊃/  !:.  !
         /.:i、、、       、、、 /   !:.:. リ          これは単純に>>1
       / .:.{          /   ∧: |         開催年を間違えてメモってたのが
      /  .:.:.>、 ~ ‐-~  /:   ,:.:ハ: !        .原因の凡ミスだから、
      |   :.:..!:.::.!「>r― ' T!:.:   !.:.:∧ \       開催年に諸説あるってわけじゃないのよ。
     /\  .:.:∨:::::〈≧ r< |:.:.:  弋ヘ、:.\ \
    / .:.:.:.ハ  .:.:.:.〉:::::∧ Ⅴ  ∧:.:.:..  \\:.\ \     …まったくもう!
    | .::./ i.:.:.:.:./:::::::::::ⅤA::V:::::\:.:.:....  \ヽ:.:.ヽ \
    ∨   .:.:.:.:./::::::::ヽ::∧:::V:::::::::::::\:.:.:.:  Vヘ:.:.:)  )
    |   :.:.:.:人:::::::::::::\∨:::::::::::::::::::::):.:.  |::::|:./  /


                 .            ,. .-‐──.‐-. 、
                            ,. :´: : : : : : : : : : : : :`ヽ、
                           /. : : : : : : : : : : : : : : : : : :.\
                          / . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
                            ′. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .'.
                         | : : : : : _⊥⊥:i: : : : : i: : /: : : : : : : :i
                         | : : : : ト、|\|从: : : :./ナ/Tナメ、/: : : :!
 読んでくれている皆に謝罪を。     |: : : : :. 仁ヽ| __ ',: :/l:仁 _|:/ /: : : :.,′
                         |: : : : Vヽヒ不ノ」`V ´Vヒ不ノ:/: : : :;′
                         |∧: : 〈 _ ___ノノ⌒ヽ __ l/: : : :/
                         ′ ',: : ヽ  ̄   '    ̄ /: :/:./
                             ',: : :ト、     _     .イ: //;′
                               ト、ヽ\ 、 ___ ,. イ/:.//__
                         /⌒ヽ、 V´ヽ   _ノ\V.::'´.:::.\
                        /.::::::::::::::::.\  /^V^ヽ _/.::::::::::::::::::.\
                       /.::::,. - : 、.::::::::::.\/⌒ヽ/.::::::::,..:-─-:、::::}

815 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:30:51 ID:yRed32G60
                                       - ―― -  、
                                    /          \
                                      , '            ヽ
                                  /       j __/_    ハ
 ただ、一応補足をしておくと、    ..             /  、ヽ ハ   /// `//   }
この寛永十九年の二の丸の能のため、..            レ  ィくム从 /イtァテ</     !
宗矩が前年から準備をしていたのは本当。         i ハゝ 仡i Y-{ ゞ'┘/:/   ,′
                                   l !ヘ\__,ノ' ` ー‐7 /   /
 この能について記した和尚の書状で、  ....        リl 八   .   /イ ///
宗矩についての記述に、          ....         ヽヘ > 、   ,.ィ//ル′
                                     ` \N、l`71-‐〃´ ̄ヽ
 「従去年八月、此比迄能を被仕候。    ..          〃 ̄ V }{ヽ/    _>
  其困積申候て、氣も儘申と見え申し候」     ___      /\_,.ィ=ヽ/_.. -‐ヘ
                             l\ミミヽ、   ,ィ≦三彡'´ ̄「ヽ     ヽ
 とある。                 .      |   `ヾミヽイ彡'"      |        \
まさに一年仕込み。                 j_    l≡l         !_         \
                             { ヽ   |  !         _ とニヽ        ヽ
                             ヾー;ヘ   l  l       ヾー- !\` 、     }


             / . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : `丶、
         / . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ: : \
        / . : : /: :/ : : : //: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
         /:/: :.イ : イ: : : : :l/: : : :i: :}:}: : : : : : :i: : : : : :: !
       l:.:l: : : l : : l : l{ : : : : : :.|: :|: |: : : : 1:}:|: : : |: : :.!
       {: |: : l:l : :.」_:{:ト、: : : : : l : l :l ハ:"´1:l: l: : :.:l.: : :!         ねえ、宗矩って将軍家兵法指南役よね?
       ヽ{: : l:l、: : |ヽ|\ト、: : : :l: ::レ'リ lノ l/: l : :.:.l: : : :.l        一応、この国の剣士の頂点に立つ男なのよね?
        ヽ从:\| ___ ヽ): :ノレ'_ __ __ l/. : : :l: : :.:.:|    
          `ト、! 弋。シ' ´ u 弋。シ'   !: : :.:l: : :.:.:|         何 や っ て ん の、 こ の 人。
             l: :.1 u            u  ./: : : : l: : : : :ヽ   
            /:l: :.:}                 /. : :: : :l: : : : : : :\
         /:.!: :.ヽ    _r─ - _   /: :. : : : /.:::`ヽ: : : : : \
       /: :.!: : : :.ゝ、 __ ̄ ̄_,. イ: : : : : :/.:::::::::ハ.:.:.: : : : :
      /: : : : !: : : : :V.:.:.:.:.:.:.:|\∧ /: : : : :./.:.:::::::/.::::l.:.:.: : : : :
     (. : : : : : : l : : : :!:::::::::::::|´ ̄`7 : : : : :/.:.:.:./.:::::::ト、.:.: : : :
        ヽ: : : : : l : : : :!:::::::::::::|〈☆7.: : : : :./.:.::::::::::::::::::::L ).: : : :
       ): : : :/. : : : : : }:::::::::::::::::::7′: : : :/.:.::::::::::::::::::::ノ:::〉.:.: : :

816 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:32:16 ID:yRed32G60
 さて、その頃、
柳生家屋敷内の道場にて…

 | | | | | | | | || | | | | | | | | | | | | | | | | |   |    |    | | | | | | | | | | | | | | | | |
 | | | | | | | | || | | | | | | | | | | | | | | | | |   |    |    | | | | | | | | | | | | | | | | |
 | | | | | | | | || | | | | | | | | | | | | | | | | |   |__|   | | | | | | | | | | | | | | | | |
 | | | | | | | | || | | | | | | | | | | | | | | | | |           .| | | | | | | | | | | | | | | | |
 | | | | | | | | || | | | | | | | | | | | | | | | | |__=======!!=コ__| | | | | | | | | | | | | | | | |
 | | | | | | | | || | | | | | | | | | | | | | | | |/  ”    ”  丶.| | | | | | | | | | | | | | | |
 | | | | | | | |/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | | | | | | |/゚゙゙`` ゙゙゙゙`` ゙゙゙ ゙゙゙゙゙゙゙゙                 ゙゙゙゙゙゙゙  ゙゙゙ ゙゙゙゙ ゙゙゙
 | | | | | |/""゙゙ ゙゙゙  ""゙  ゙゙゙゙゙  ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙              ゙゙ ゙゙゙゙゙ ゙゙゙゙  ゙゙゙゙
 | | | | |/゙゙゙゙゙゙゙ ゙゙゙゙゙゙゙゙   ゙゙゙  ゙゙゙゙゙゙                ""  ""  """""
 | | | |/_                 .____
 | | |/゙゙゙゙\\             / \ / \
 | |/    \\           / (●) (●)\     ホラ、どんどん掛かってくるお!
 |/゙゙゙゙゙゙゙ ゙   \\        /    (__人__)   \  
            \\      |       |::::::|     |
             \\.    \      .l;;;;;;l    /
               \\.  ,/     `ー'    \
                \(⌒,´           ヽ、二⌒)


        /:::::::, ' `ー‐ ,三:/   \三三三三三三三三三三
       ,.::::: ,./::`フ__, - ゙,ニ:', / ゚,  ',三三三三三三三三三::
      ,.::::::::::|{:/ _/    ',三,}___}  }ヽ三三三三三三三三::
     ,..:::::::::::::::}',},i/    / '三゚,ヽ'  ,  ゚,三三三三三三三三
   /::::::::::::__人'}リ  _, .}  ゙,三',/ . ,゙  /三三三三三三三三       押忍!
  ,イ::::::::>´  ノ´-¨´  .〈  .'三{|....,' ,イ:,三三三三三三三三      行かせてもらうぜええええ!!
  .'ー '¨´    , __',_  、 .ヽ .}イハノ‐´',ィ三三三三三三三三::
         {{_r_ _        }.,.イ三三三三三三三三三
           (_〈__', .',     ,ィ三三三三三三三三三三ニ
            }‐.'     ,ィ三三三三三三三三三三三ニ
            {__,   ,ィ三三三三三三三三三三三三ニ
             }   /三三三三三三三三三三三三三::
              |  ..ヽ三三三三三三三三三三三三三:
             ',   ,.ヽ三三三三三三三三三三三三::
              ` ―'― ヽ三三三三三三三三三三三ニ
                    ヽ三三三三三三三三三三三
            柳生道場門弟その1

817 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:33:02 ID:yRed32G60
           _
           \` ,
             \` ,
              \` ,
                \` ,
                 \\__
                   .Y...∧
        .  , ‐.、       /  ハ
       ヽニ´三ニ\,ィ _, ―',´_`  }      見さらせーッ!
         .〈 リィ三`彡  `´,   ., '     これが俺の打ち込みじゃあああ!!
         'ーッ‐ヽ,_/ヽ.',  'r '´
  rf'ー.,    ., ' ¨ '    ヽ',.'、 ハ
  {  ',   . _,{_/ .   ,  . ノ}, <.',ィ',
  .ヽ ヽ`¨ヾ .ノ'ー'´.ノー‐',.イ彡彡イ三)
   .', `   __, 人 .//__r:/三三:\
   ヽ\ . __/  .`ヾ__,イ三三三三三\
    .` ー'´      く三三三三三三三:
            /三三三三三三三::


     ____
     \ :\
       \ :\
        \ :\
         \ :\
           \ :\
             __\ :\
         /    \ :\
       / ヽ、_  _.ノ \ :\,、
      /  (●)  (●)γ⌒ゞ7      …………。
      |     (__人__)_/ ヘ__ソ `)
      \_    ` ⌒/  / ゞ、久>、
       / `ー---ー"′ _/   \   \
       ヽ         /   /ヽ\   )
         i ``ー--ー"´     /  ヽ、__ノ

819 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:33:30 ID:yRed32G60
                  _  _____________._____
                    ̄´゙"'ー、           二=-
                        、./      ._..-'"          _..-
                    , /     /.゛         ,..-'"゛
                     /      ...‐"     .、   _..-'',゙..-'"
                /      ./     ,, |「 .,..-'゙ / ゛
                 /        /      .,/ .ト‐´ /
           ,,iiiソ‐''"゙}     ./ /   ./   . /
            -'"    /     ! ,〃 ./   ,/    シュッ…!
                 / . ,..┐  .,!// ./  . /
             /./.i!!.!   | !'゛  ,/
               〃  / l|   l  /
           j .″ / │   l/
              !   / ,!     .l
              l|.  / ,|┐    ヽ
            !.l../    |  ,i'v   "、
            ! `    .| ./ . ヽ   \
            !   ./ |/   .ヽ    .\                  _/
              |   /       ヽ     `'-、            ,,, -'フ"
              |   !          l,iー ,,     \    _,, ‐'″ ,/
              |   ヽ       │  `'-、    .`'‐゙、   /       カッ!
         `'''ii|      ヽ ..,,___ ,.. ―‐ `'-、l''- ,,, `''-、″
              _,>                _ヽ|i、 "'-、、 `''-..、
          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄シ    _,, ー''''フ .,..-'″  `'.il'"  `''-..、 `'ー ,,
                  / ,,, ー''"゛  . ,iiシ'"             `''-   `''ー ..,,
             -!'"゙´       .´                         `゙'''

820 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:34:43 ID:yRed32G60
                        -───-
                     /: : : : : : : : : : : : :ヽ、   
                        Y⌒Y二二二二`<//人
                   Zニ弋.ソ/////////> 、 ヾ: : ..
                  //////////////彡イ >==圦
                 //////彡===任 0 ̄>  ニニニニニ=イ
                  < =≦三ニムマ彡'ー─≦  U 二{ `ヾミ=ー
          r-=彡'´ ̄ヽ Y 0>/  ⌒ ̄ ,,,,,,    /二|ヽ  }ニニ辷       ま、参りやした…!
          ⊂ニ=──{ ヽ`TT {     ) ,,' ─-  イ  二|Y}  |ニニム
                     | | | |  `¨⌒,,/   ハ u 二|ノ /ニニニマ     (畜生、相変わらず全然当らねェなぁ…!)
               弋 ヽ.| | トミ=ー'''__/i:i:}   .二|爪ニニニニニ辷
                  =.|.| ー一=i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|  -─<ニニニニニニ込
                  = リ |i:i:i:i:i:>-──‐ァ' u.| r 、   <ニニニニニ
                    =', |i:{ ̄-──一 '    | |圭> 、 ` <ニニ
                      小  ̄  __ ノ      | |圭圭圭> 、 `
                      |ム ` ̄      # ./| |圭圭圭圭圭圭
                  <>| ∧           / : :| |圭圭圭圭圭圭
         < >        |  }        イ: : : : :| |圭圭圭圭圭圭
  -< >                 |   ー─一 : : : : : : : :.:| |圭圭圭圭圭圭
〈 〈                   | : : : : : : : : : : : : :..  │ |圭圭圭圭圭圭


     ノ L____
     ⌒ \ / \
    / (○) (○) \       だから、お前の太刀筋は読みやす過ぎるんだお!
  /    (__人__)    \     もう少し意図を隠すようにしないと、今みたいに打たれて終わるお!
  |       |::::::|     |
  \       l;;;;;;l    /      相手の手の内を見定めることを忘れちゃいかんお!
   /      `ー'    ヽ
    | ,         , ヽ
    | |         | ゝ丿\
   し.|         .|.   \\ 
    .|    /´ヽ   .|    \\ 
     .!___ノ    ヽ_丿     \\
                      ̄

821 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:35:59 ID:yRed32G60
                        __
                   //
                     //
                      //
                 //
         ___   //
        /\  /\ //
      /( ●) (●)//     ホラ、次の奴の順だお!
     /:::::⌒(__人__) // ヽ
    .|     |r┬-|.//  |
     \     `ー"//   ノ
     (  i__ .i⌒L_丿
     `ヽ、    ⌒)
        ̄ ̄`"''"

                    ,.イ三三三三三三∧
                   f´三三三三ニ, ‐ ,三::ヘ
                   `ト-----‐ ' ´ ..ノ三三',
                   .}  (     .ヽ三,ヘ::゙,
                   , ‐ 、 /, ' ¨ヽ  ,}ニ}ヘ',::',       じゃあ、ワシが行かせて貰いやすぜ!
                   { r。}.',{{,。フ ',/ |ニ| .}ハ:}  
                   ト、.`¨}¨ヽ二.イ ./{ニ{イ`ヾ      (ワシの考えた仕掛けを試す時がきたのう…!)
        __           .' ,.`´ヽ_イ―:.、 .} `',゙',  .ト、 
    .r― '´  }           ∧ヾニニ´'_¨ゝ}  ...|/ .,.イニヽ 
   r‐┘  .', _.∨          ∧ `ー‐ ' ´   }/三三::
  ,.イ  ヘ  ヘ{ . .}、         __} `¨¨´  _/三三三三
  ト、 ヽーヘ_,.イ_´_, ',       /三〈____,イ三三三三三::
  ゙, ヽ _ゝ' /-r┬.'     .,.イ三三三三三三三三三三三三
  〉―‐ .'_,...イニ:丶    _/三三三三三三三三三三三三三
.,.イニ`¨¨´三三三三\_,.イ三三三三三三三三三三三三三三
.ヽ三三三三三三三三/三三三三三三三三三三三三三三ニ
. ∧三三三三三三三/三三三三三三三三三三三三三三三
                  柳生道場門弟その5

822 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:36:58 ID:yRed32G60
 .   /ヽ,      _._  、,   ヽ、 ヽ、
 __,/  |    /  ,,, `ヽ, \   `丶、,ヽ_
 .     |、  /    "ii,, i. |  `'ー-、,_,..___ `i,
八  九 | \|  tー- 、 '';; | .| | |r _.,_    i .}
       .>|   \○.ヽ ; |/ ./ /./´,  `ヽ |/
十  九 {   i, ~"!lii;`≫ゞ´ " |.!/._´     .|/
      ヽ、;;\,,,;;;r'"`` :;;´.`i |l´O`'7  /
八     i,,;;;;;;;;;,,"( rー-、 ´ `iヽ - '  ./
       |", ,~_""''';;;,ヽ、;;:;`ヽ,.ノl;:'::'::: ,/ |ヽ
.! !     /´   .\ "':;;:,,  / !::::::` ー":: | .|
 /ヽヘiへハ、_,,;:     .\ "''::;;;;;:::;;;;::::;;:,,, :: | |     (どうじゃ!
/   /    `' ー;,'_  _,`ー-一''~~"'i ';;; : / /      単なる掛け声でなく、それらしいことを
   / ,イ"~フ r-、_   ̄ヽ、_ __,,,:  l ;;;; / /       語り掛ければ、少しは隙ができるはず!
  ./ /  (,_ _,)  }   i´: / {ゝ- ./,;;; |/        今じゃあ!)
  l |, イ⌒ヽ、  }    ヽ!,_!、_,ヽ | ;;;;; .|
  | l     \<,_, -一ー-.、 ~ | ;;;;;; .|
  .| !,         ̄"    } : | ;;;;;;; |
  | `ニ,_  ,,___  _,,_   ノ  | ;;;;;;; .|ミ
ー、 .l    .ヽ ,   `i´  `r´ ~`! | ;;;;;;; .|彡
  ヽ\         '__,,,,..,,,,.,.,.,.,_`| ;;;;;; |彡
   \`ー-一'"´ ̄       `| ;;;;;; |彡
     \             .`;;;;;;. |彡


               ____
             /      \
           / ─    ─ \     ィ
          /   (○)  (○)  \  //
            |      (__人__)     |//
          \     `⌒´    ,//
          /      ー‐ < 、//\
        /  /      (⌒^ヘ>ー 、 }
         {  ⌒ー―一'⌒>へ.__/

823 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:37:36 ID:yRed32G60
             , ' 
             〆  シュッ!
           //                       _,,,....-::::,,..-;:'
           ノ /                  _, -=''""""    =--、,、`,"+`ゞ,;:
          /  i                   _,.-'^ "              ̄=.、".
          ,i  |i                  -'^               \`,`,;⌒`;・",;+
         ,'  |i                 >                    ミ`+,;:;"・ヽ` `
         i|   |i                :"  ._=__            ヽゞ,:;*ヾ"`丶 ┼
        i|   .|i               /  彡  .       -ミ、         ミ   `,;:"
        |    .i、              /〆"           \       `i       丶
        ゝ     i、                            丶      |i     +   +
     '   i|      ゝ                             ミ     .ミ
         .i|      丶                            |     |l    /  +
         .i|       \                            .i|    |i      ´
          .i|        丶   .                      .i|    |i  ゞ
          .i|        丶丶、、,,                   i|    |i  ´`  +
           i|         \ゞ`                   j|    ,/  '  /
            i|、       `\ 、、,                 .i|   ,/;:";:|;,/×
             ゝ       `丶`\ゞ                i|   ,/";:`, 、 丶
               \  ,.   ミ\丶 `               i|  ,/`,;:ノ`,
                 `;丶\丶  、`丶              .j|  /;`,;:+
                       \ 丶              / ./+``
                           \            ././  ,'
                                       /"`;丶    バシッ!
                                     / `,
                                     '
                                  /

824 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:38:16 ID:yRed32G60
            _.,,, -/\/\
            /:::::::::::\   /
           /:::::::::::::::::/   \
        l: : : : : : : :\/\/!
        l: : : : : : : : : : : : : : : l
        ヽ: : : : : : : : : : : : : /
         \       /
        ,...::≦)三三三(≧x
     . ;:イ三三三三三三三ニ:\;:
      /三三三三三三三三三三:ヽ
      }三三三三三三三三三三三|
      |三三三三三三三三三三三|;:
     ;:|三三三三三三三三三三三| 
      |三三三三三三三三三三三|
    .f´.'|三三三三三三三三三三三|ヽ
   .;,' ,' |三三三三三三三三三三三|.',.',;:
    | { ,'三三三三三三三三三三三:! } }
    { {.}三三三三三三三三三三三::}/.,'
    ヘ ト、三三三三三三三三三三,.イ´,゙;  ピクピク…
      }゙ ..丶三三三三三三三三:,  .'r'
.    ..,    .\三三三三三三::,.'   {;:
    ;:,゙       ヽ三三三三彡'´   .',
    .{  _,...........::―――:::.......... __  ..|
   . / ̄三三三三三三三三三三三≧ト、;:
  ..,'三三三三三三三三三三三三三三ハ
  ,'三三三三三三三三三三三三三三ニハ


          ___
         (⊃     \
       (⊃ _ノ  ヽ、_ \   
     (⊃  (ー)  (ー) u.\       何をするかと思ったら、
    /|     (__人__)    |     そんな策、そうそう通じるものではないお。
  /  \____` ⌒´    /     .むしろ、頭で考える分、自分の動きが疎かになるんだお。
 (               \
  \_ |            \      お前はもう少し自然の打ちをできるようにするお。
     ヽ|          ト、  ヽ    あと算術も少しはやっとけお。
      ヽ         | >   )

825 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:39:55 ID:yRed32G60
     -‐-
    (ニニニニニ)
  (ニニニニニニニ㍉
  弋ニ/     `
  ー- /    u      ヽ
  ニニレ'⌒ヽ   i({三ヽ '
 .ニニY {( }     ヾ込|
 ニ7人 \ ヽ   込 9イ
 /  ゝy  u  ~~  ヽ      次はワシの番なんじゃが、
     /    ,wwwv ュ__j     な なんだか猛烈に悪い予感が
. \      ''ムニニ7′      .するのう……!!
..ニニ\弋    `ー-f
 ニニニ\\   `ーr‐'
. ニニニニニ\\_,_j
 .\ニニニニニ7Y7{__
 ニニ\ニニニ///ノニヽ、
 ニニニニ≧‐┴'ニニニニニニ≧ー-
 ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニヽ
 ニニOニニニニニニニニニニニニニニヽニニ\
 ニニニニニニニニニニニニニニニO===Vニニイ
 ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニVニニ}
 ニニニニニニニニニニニニニニニニニニ==∨ニj
    柳生道場門弟その4


              Yニニ二三三三三三三三三ニニ=7
                 マ二三三三三三三三三ニニ=ー
                V三三三三三三三三三三.7
                V三三三三三三三三三=7
                 i三三三三三三三三三.7
                 |三三三三三三三三三'
                 }三ニ=─‐=ニ二三三三{
                  /          ` <|
          {三三三三三三三三三三三三三三三三三三}
             ⌒ヽ、 }} /    /⌒ヽ 寸ニニニ込
                 {==tテ《〈 辷≦==t__テチ  .|==ミニニニ=彡'    
               7` ̄/ }  ` ̄ ̄´   リム ∨ニニニイ       ふむ。
                 {  / ノ        丿 | 〉) |ニニニ≦___丿    この私が予言してあげましょう。
-─────────ヽ 込 ) ⌒)      /  彡' ./ニニニニニ∠
             (  弋 r|彡  辷㍉    {     /ニニニニニニ气     …その悪い予感は確実な未来です!
           `辷ニニニノ | ,ニニ、  {      i ≦ニニニニニニニ==ー   
        ー=ニニニニニニ| (   \ヽ     | 込ニ辷=ニニニ气
ー-          ≧ニニニニ|  ⌒ _______ノ_ニ---------       「ちくしょー!」
    `ヽ   イニニニニニY    /三三三三三三三三三ニ=ー-
      V≧ニニニニニニニ\∠三三三三三三三三三三三三三
      Y⌒ヽ彡イニニニイ三三三三三三三三三三三三三三
     圦   >ァァ/三三三三三三三三三三三三三三三三
     {  ミ= 爪 /三三三三三三三三三三三三三三三三
     人_彡{_}斗三三三三三三三三三三三三三三三三
               柳生道場門弟その3

826 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:41:33 ID:yRed32G60

< イヤー!
< ソレジャダメダオッ!
< グワー!

              _
           , _'"´   `ヽ
           /: : :_>  大 ‘ ,
        /: : :>    往  ハ
         /: :フ(     生   `
         ,' ̄  i≧_、       _j           しかし、再出仕されてから三年…。
      __ ,   i   \_tッミメ、_从_,ノ_」         すっかり十兵衛様も、この道場に馴染まれたな…。
     /_ `l  ';;,  ...::''"´;'´!イ个ー〈ハ 
     マコ}     ';        ゙ ,;i!  } }          道場での御指南もほぼ十兵衛様が担っておられるし、
    ∧ゝ_|,    i!    ヽ.....::;ノ //         .もしやすると、今、腕に於いては十兵衛様は
''――┴`ー―┐ |!   〃ミメ`'==x、i,'          但馬守様を上回っておられるかもしれぬ…!
ニ三三三三ニll i i!  l| ,r― -、 |i|
三三三三三ニ! .i l!   l|  -=-,, |リ_______  
三三三三ニニl l\';  i!  ''""  l'_____ |  
三三三三三ニ| l  \/  ,,;;;'"  |        ェl |
ニ二三三二ニ=! !  /\__ _,ノ!,       ェ| |
三三三三三三三三| ミ=ニ三彡イ__________ェ! |
三三三三三三三三!  `ヾ彡イ !        ̄ ̄ ̄/
三三三三三三三ニ!  ̄ ̄`Y´ ̄! ̄ ̄`ヽ      /
         柳生道場門弟その2


                ,ィ ,イィ  ,,
            イ7∨州州州州yィィ
             〈v{州州州州州州州州州y,
          代州州州州州州州州州洲z,
          《人小爪 {{{ ル',ィ爪〉圦㍉㍉ァ
          /三∧从 リ /へjj ミ㍉㍉vY
          乂 ( o込辷彡_o__〉 u|ミ`ヾミル
           |u. (  ̄`==ー.__  |ミト、 }ミイ         な、なにぃー!
           | __zミ_`-イ ⌒ヽミ |ミ } ルイ        それは本当か雷電ーーーーーッッ!?
           イ爪|       } ㍉|ミーく抓㍉
             ハ i:├┼┼┼一ァ、ヾ汽气爪州、
           ハ:i ー─‐‐‐  小< |从州杙
            ハ:i ー一  y小'': :| r ミ<州洲ily
        <>小,,__,,>'': : : : : :| |圭≧、`'<州ィ
 _  <>    | : : : : : : : : : : :/: | |圭圭圭≧V州y
 マム≧≦      | : :.Y: : : : : / │|圭圭圭ニ圦抓y
  マム      .o  |   1:    /   │|圭圭圭圭ニ',
  マム  o.      |      /__ | |圭圭圭圭圭',ー
   マム     <乂   __\圭圭圭圭圭圭圭圭圭
   マム<>     Y´     V圭圭圭圭圭圭圭圭
         柳生道場門弟その6

828 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:44:15 ID:yRed32G60

<ウム、トアルデンセツニヨルト…
<オオー!サスガハライデンジャアー!


               ____
             /      \
           /ノ    ヽ.  \     ィ
          / (-)  (-)   \  //    なーに言ってんだか…。
            |    (__人__)   u .|//    十兵衛が父上に勝るなんて、過大評価にも程があるお…。
          \ .  `⌒´     //
          /      ー‐ < 、//\
        /  /      (⌒^ヘ>ー 、 }
         {  ⌒ー―一'⌒>へ.__/


               / ̄ ̄\
_            / ─  ─\
\\          /   (⌒) (⌒) ヽ 
  \\        .|    (__人__)  |        まあ、それだけ兄上の腕前を
   \\       |      `⌒´   .|      皆が認めているということではないですか。
     \\      ヽ          /  
      \\.    ヽ_    _/  
        \\.  ,/       \
         \(⌒,´        ヽ、二⌒)

829 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:46:11 ID:yRed32G60
   ____
    \ :\
     \ :\
       \ :\
        \ :\
         \ :\
           \ :\
             __\ :\
         /    \ :\           ….まだ肝心の父上にきちんとお認め頂けてないお。
       / \    / .\ :\,、        確かに父上に印可こそ授かったけど、
      /  (●)  (●)γ⌒ゞ7       あれも和尚様のお力添えがあってのものだお。
      |     (__人__)_/ ヘ__ソ `)    .
      \_    ` ⌒/  / ゞ、久>、     十兵衛が、真にこの柳生を継げるだけの腕があると、
       / `ー---ー"′ _/   \   \    父上にお認め頂かないと、やはり気が済まないお。
       ヽ         /   /ヽ\   )
         i ``ー--ー"´     /  ヽ、__ノ


       / ̄ ̄\
     /   ノ .ヽ\
     /   (●) (●)ヽ        ._    兄上ですらそれじゃあ、
    .|    (__人__) |       //   私なんて話にもならないじゃないですか。
    .|  u.  `⌒´  |      //
    ヽ         /    //       厳しいなあ…。
    / ヽ        ノヽ  //
    (⌒ヽ、       ィ.ヽ//
    l \  \     i //
    |  \  \  /, イ
    |    \ , '⌒く/ /
    l      ゝ、ニ≠ソ
     |     `´  ̄ |
     |    ,ィ'    |
      |    | ヽ   ,l
     |    ,|ノ   /

831 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:47:54 ID:yRed32G60

         /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \
        /                \
      /  ―― 、   , 、―― \
    /                    \
   /.    ( ● ) ノヽ  ( ● )    \        ま、その話はまた後にするお。
  |       ´"''"   ,     "''"´       l       ほら、かかってくるお。
  ..|.        .(    j    )        .|
  |.        `ー-‐'´`ー-‐'′         l         「はいっ!!」
.  \.          ` ⌒ ´           /  
    \                   /
    /ヽ               イ\
   /       ``ー- -‐'"´        \
                               \

832 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:48:21 ID:yRed32G60
                               ´                  \ヽ
                                 /                      ヽ \
                           /                            ヽ \_
                         /                              ヽ  ` ヽ
                          /                              i   ヽ、    \
                        l                                l    l \    \
                           |                   /               l   l、 \    `ヽ
                          |      ト、  l      /                 |   l \ \
                      -‐ l    ト_| ヽ l       ,イ  /l   ,イ           |      }  \
                 , - ´/   l  l   |ヽ 「`|ーキ    メ|、__/ l  / .|  /         /       l    \        また続く。
                  /     l  l   lzキ===ミl    / | /` メー/、_ 」  /      /      ∧       l      多分次で終わり…のはず。
               /   /        l  l  l  寸ェzリ l  / レ z=t==ミ 、 |`7`ー    /  /    / ヽ       l
          -‐ ´ / ̄ 7        l.| riヽ|       レ     廴ェzマTメ      /   /  /   ヽ、    l
        ニ 、_ く__     ヽ        l'| ` T=====´⌒ヾ{、       /       //   /  /         \  ト、
      //    ヽ、 ヽ    ヽ         ヘ  l        '   ``、、___//    /, '  /  /          \
   /∠-‐  ̄ヾ― 、  \    ヽ         ヘ  \      __     ̄ ̄/ィ    /  /   /            ヽ
 - ´ ̄      ヽ  \  \    ヽ      ヘ  ト\   `ー`      '/ /  /  /   /              |
 / /  l    /  ヽ  ヽ   \    \       ヘ |ヽ \       _ /イ  /  /   /               |
/ /   l   l  __, ヽ /    , \         ヘ! \|ヽ ー <´/  / /     /                      |
  {   l    レ´   }/ ∠-‐'::::::::`ー- _ -- 、_____,\_,--ヽ、  //     /                    |
ー l_  |    {  , -‐'ー´::::::::::::   ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`/ー ‐--、_ ノ-- 、                   ノ  __ __¨ ./
    ̄ `ー‐ ´ ̄              :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、                  ´     _)  _) \

835 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/12(日) 22:55:04 ID:yRed32G60
 てなとこで今回の投下は終了でアリマス。
本日もお疲れ様でした&ありがとうございました>ALL

 さて、久々の十兵衛登場で砂。
次は十兵衛メインの話になる予定ですが、
もうひとつ宗矩関連の逸話があるので、そっちもやる所存。
今回は全体として日常回というか、逸話紹介篇な感じですが、
結構その辺の話も溜まってるので、この話の次にやる外伝5「月之抄」紹介の後で、
また日常回が入るかもというところでアリマス。

 あと、その64の解説役については、
今んとこ、イカ娘と綾崎ハーマイオニー(orオリオトライ・真喜子)といったところで砂。
まあ、まだ次あるので、その時次第ということで。

 それではではー。




839 名前:安価スレッドはEXへ!纏めて落とします[] 投稿日:2013/05/13(月) 00:11:14 ID:EVGbCQ0AO
乙です

初期は宗矩の剣は超一流に比べたらちょっと落ちるかもって扱いだったけど
最近は普通に天下一(の一人)っぽいのは>>1の宗矩観が変わったから?

843 名前:1[saga] 投稿日:2013/05/15(水) 00:42:34 ID:W.ySedy.0
>>839
 それについては、話中の宗矩の評価が「社会的評価」を基準にしているのが大きいかなと。
この時期だと、地位は勿論のこと、年齢的にも宗矩より上の世代が、皆、お亡くなり状態なので、
宗矩より格上の存在ってのが、ほぼいませんしね。
あと、他の流派との絡みが少ないのも影響してるかもで砂。

 ただ、当方の宗矩観が、初期の頃から
変わってきてるというのもまた事実だったり。
これに関しては、いずれ外伝でまとめるつもりでしたが、
せっかくなので一つ書いてみたのをレッツ投下。

844 名前:1[saga] 投稿日:2013/05/15(水) 00:43:26 ID:W.ySedy.0
 まず、宗矩の剣の腕前に関しては、
前(その22:http://tagenmatome.blogspot.jp/2009/09/22.html)に書いてた通り、

>実際のところ、宗矩と兵庫助だと、兵庫助の方が剣の腕は上だっただろうなー、と。
>良くても互角、普通に考えたら兵庫助の方が上だろうと。

 というのが当初の当方の認識だったのですが…

                            ,.;:-――一=-、,,,,,,,,,、、
                           ,.イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;``i,
                     _.;:-'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノノ ノ
                  ,. -'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_.ィ<´
                     ,i';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,.;:=-‐''" ,、`i
                    !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::==-'''"ノ  ;i:;> !ヽ,il
                  >、_,...='"´  Xノ 、 ;:; '、,,. ;  ノ ノ,/ l
                 /´ `i,   , / / ,. ;:;、 ゞ,.    / , i !、
                    /、_ゝ l , ,..;: _.;;´ .....,,,,,__´ ! =,//,ヘ .ノ      ん~~~……。
                  ヾ ,ィ i、 ,.;:"   ,i;;;;;;;;;;;;;;;;=イ ノ ノ ,.ィi"i     なァ~ンか違うンだよなァ…。
                 `i、l 、へ、 ,..;-ヽ;;;;;;;;;;;;;;;丿ノ ヽ''"   l
                 丿`ーiニて''"ヾ ヽ``=--ィ,   ノ) , ノ
                ノl;;;  (  `!, /^i , // '=-、_ ,.) ,i丿 
            ,.;:-ー;;メ i、  `ー、_ノ   ,i´ ,.;:-=ニ=‐┐ ノ  
         ,.;:‐''"´  /   ゝ    ヽ、 / .,i´!、__ ヽ_,.;! ノ ノiヽ、_  
     ,,..;:=‐''"´     ノ    ヽ、    `‐( 、``ー-ニ-‐'"イ l、 ~`ー-=、..__
 -‐''"´        /      `i、    `i、_      ,.ノ ノ        ``=ー-:;;、..,,,,,__
           /   ,;:-''"~~`i、 `ー、__   丶ー---ナ'"_.ィ´

 その後、家伝書や他の伝書を繰り返し読み込んでると、
もしかすると、この評価は違うかもしれんなあ、という気がしてきたので砂。

845 名前:1[saga] 投稿日:2013/05/15(水) 00:44:16 ID:W.ySedy.0
 どういうことかと言うと、あの家伝書をつらつら読んでいくと
「大なる兵法」とか「剣禅一致」とかいう以前に、

                , '          ,' /                ∧
               ,'..:::.        ..{,ノ, -- ,  .ヽ }        ,  '´'
             . _,,'.:::::::   ...::::::::::::::::::/ {:::::::::::',  {_ ノ , ―, -‐ ' ´ ..  |
            /.::{.::::::::  ..:::::  /'.,ハ―.',:::::::::::',┬‐ '/r ´ヽ    ..:::: ./
            ,' .::::|:::::::: .::::: , ' ,' ././ _ `ー 'ヽ ゙..:::      } .:::::::_,.'::
      , ' `ヽ  .,' :::::::',::::   /,.' { トノ {‐',.ヘ~{,'ィ `´  rxッ‐,:::::::::::::::::/,ィ゙.,'::    強くなりてェ…!
 ,r― ' ¨`ヽ :::',¨¨{ ..::',:::::   ,ィ゙/./  .レ゙! .ヽヘヘ ヽ,__`',   ̄´:::::::::::::::::::::: /::::   強くなりてェンんだよォッ!!
..{  ..._:_:,::::-:,:::/::::::',.:::::::   ./.{ { {    ', __ \メ'ッ ,___`ヽ      , ‐ '/::
 フ     _,ノ:{:::/ `..::::.   ! .| ', ',    {    `ヽ' くフTTT.}  ,.イ , <::/::
 'ー,  ' ´  _}/.  ..::::}::::..  .', | ' .',   } ヽ    } ` ̄ ̄ __,.' ‐ 彡彡.:::::::::::_
   ',_.....::,::::'´, '  ::::::,'',:::::.. ..:::::::.....} '  .ノ. .  `ー‐ ' ¨,¨‐¨´彡_-‐_,:::::::-‐:::':::´::
    ',__, ‐ '゙}   :::::{:::}:::::::::::::::::::::::::::|:..::  _, -‐ ' ´‐彡彡 ' ´
     ___{::.  , ――――  ' ¨¨ _, ´ 彡彡,彡'..´::
   ,   . ./:::::../ , ' 二二二二二二  ' ´, イ....::::::::::::

 という具合の餓狼臭が、
文中のそこかしこから漂ってきて、「たまらぬ──」ようになってきたのです。

846 名前:1[saga] 投稿日:2013/05/15(水) 00:45:08 ID:W.ySedy.0
 だとすれば、そんな餓狼野郎が「最強」を目指さない訳がないのであり、
そういう視点で家伝書を読み直していくと、

\\\、       , -l|─‐|!-|-//  // \
\\\丶  ,  ´        / \ /   ヽ
  \   /  ⌒ー=====一⌒  \ /  }
     /     ̄\___/ ̄  . ヽ <  柳生宗矩が
     ,′   ̄\ ヽヽ } {. j´ / ,/ ̄  '   )
    .|   x===ミ} ヽ. U / / ./x==ミ   |  く  最強を求めて
   r‐|l ミ{. ○ ,}:  }j (_/  {′○,)彡 |x‐、,)
   /ヽ| '⌒ ̄ミ彡≧く} l {`≦.辷´ ̄⌒ .! /   何が悪いッ!!
   V .{     //(__,〉´ .Y__)、、    ∠__
 ̄ .| V\  //./   `ー‐'   ' ,ヽ  /∨,/  ヽ
= .Lノヽノヽ//./  _____   ', V´ヽノ!_j   /
.    ∨{ ノ{l :{,x<LL⊥⊥L!>、} | Y j  ∠-─、
.     `ー{ | :{  ノ/⌒ー'⌒ヽ(.  } | j/       )  /⌒ヽ
       \! { Fl⌒\/⌒Fl ,/ ./´          |  /
//     lヾ、|┤   l  ├j/,イ     \\丶 | ./
/  __,. -‐|.∧.Vユ、___rく7./ |、__    \\ j/
-‐  ̄∴/ ̄j :|ヽ `┴┴┴'´ノ|  | ̄\`ー- 、_丶
∵∴∵.|   ノ ノ  `ー─一 ´{ .廴 `ー  | }∴∵∴\\\

 という気持ちが、「むくり、と起きてきた──」という塩梅なんですよ、これが。

847 名前:1[saga] 投稿日:2013/05/15(水) 00:46:03 ID:W.ySedy.0
 何故そうなるのかというと、家伝書は、
そのテーマこそ「治国平天下の剣」であり、
主に説いているのは具体的な技法よりも心法ではあるのですが、

                 ハ 、
                   ': :ヽ'                , イ
                  /: : : :| ’               / /|
               j: : : : :| ヽ __      ./ /: :|
                厶-‐        ̄  、/ /: : : : :|
               , '                 \: : :|
              / /                   \j            ああ、確かに心法の重要性は説いてるね。
.           /  /                   、 \
        /   /   ,-==-、         ___    i   \          でも、技法を軽んじていいなんて、
       /     ,                   ' ⌒ヽ   |   ヽ       一言も書いてないよね?
        /     i                     |     ヘ 
.       /       、                       j       ハ 
.     /       ヽ      `ー' ー '          ,イ
    /        / `  _                 / .|         ’     
.   /         j     ンー‐        r‐ '    |        i
    ,            l      /            l        |        |
.   i         ,     / 、        |        |        |
== |            i    ,   ヘ      /. |       |        |
- __l            |     i    i    /   |      |        |ニ====-   、
`.ー-ミュ、        .|ミ、  |   |   /    ヽ、  r‐''ニ|        | _ - ‐ ' _ノ

 という具合に、どうも説いてる内容が、

 「技を修めるのは当然だから、今更、技の話なんてやらんぞ。
  というか、心法を学ぶなら、せめて印可レベルまで腕上げろやコラ」

 という風に読めて仕方ないので砂。
つまり、数学を学ぶならば、基本となる算数レベルの知識はあって当然、とするのと同じようなもので、
心法に手を付けるならば、まず技をきちんと修めろという訳でアリマス。

848 名前:1[saga] 投稿日:2013/05/15(水) 00:47:29 ID:W.ySedy.0
 実際、家伝書の序文にあたる進履橋では、
目録の後に、
 
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~|_|
| ._         .|_|
| |進|        . |_|   『右の数々を能々習い得て、此中より、先手万手をつかひ出すべし。
| |履|        . |_|    三学九ケなどと云ふは、大体を云ふ也。
| |橋|        .|_|    此道をよく得てより、太刀の数を云ふべからず』
|.  ̄         .|_|
|          . .|_|   (意訳:この目録にある技は全部自在に使えるようになれ。
|            |_|        あとは全部応用な。もういちいち技とか意識すんなよ)
|________.|_|
└───────┘

 と説いてありますし、そもそも進履橋は印可も兼ねてるわけですし喃。
家伝書で説かれる心法を主体とした兵法論は、技を修めてるのが前提と見てよかろうと。

849 名前:1[saga] 投稿日:2013/05/15(水) 00:48:40 ID:W.ySedy.0
 また、家伝書では、一対一の立ち合いなどの「いと小さき兵法」を、
「大なる兵法」よりも得失は僅かなものと言ってますが、

     .._________________
      「 | | |  | | |.  | | |   | | |  | | |  /// ///\
     \ | | |  | | |  | | |  | | |__,-‐、|  /// /// /.|
.      \,ヘ、. | | |  | | | |_l-'  :::::\/// /// .///|
       /  ヽ、| | | |_l l-'    U ::::\./// .///.│         僅か・・・・・・!
      /    ` ‐-‐'          :::::\ ///  |         確かに其の得失は僅か・・・
.    /l\    ヽ、 __, -‐'  ̄   __,-‐ll´\::::〉___│         だが、僅かであっても
    ^l\ll\ ヽ、 _ , -‐'  __,-‐ll _ll-'´ ̄::/ ──‐ |         勝たなくても良いとは言ってない・・・!
.    |  \ll\      _,-‐' ll _- '   ::::/  ̄ ̄ ̄│
     | _二二\ll||   ||l_ll二二二_  ::::|  /⌒i._|          .そのことを
..    |  ̄ ̄ ̄o >.......≡ ̄ ̄ ̄o ̄ ̄  :::|:ミ|l⌒:|─|         .どうか諸君らも
    | ` ‐--/.:::::::::   ` ‐---‐ '´ U :::| |l⌒l.| ̄|         .思い出していただきたい
    | 、_/,::::::::::::::::  、_     ,ノ   :::|: ||⌒l.|_|
    |   /,::::::::::::::::::::   ̄ ̄ ̄   、 :::::|ミ||ノノ ─|           .つまり・・・・
    |/./,::::::::::::::::_:::)   `‐--- 、 \ ::::|.|`‐' ̄ ̄|\        .もう心に刻まなきゃいけない・・・・・・!
    │v L                   \  ::|| l、__|:::::\       勝つことが全てだと・・・・・・・・
.     |  -----======ニニニニニ⊃   ヽ::::|: ::l、─.|:::::::::::\_     .勝たなきゃゴミ・・・・・・
     |                   :::|::l::  ::l、ニ|::::::::::::::::|:::‐-   .勝たなければ・・・・
    _/:l     ━━━        ::::::::;/::    :|,|::::::::::::::::::|::::::    勝たなければ・・・・・・
._ ─/:::::::l                ::::::;/::   /|:::::::::::::::::::::|:_:    .勝たなければ・・・・・・・・!!
::::::::::/:::::::::::::ヽ             :::;/:::   / .|:::::::::::::::::::::::|::
:::::::/:::::::::::::::::::::\_______;/:::   /   |:::::::::::::::::::::::::|:
::::/::::::::::::::::::::::::::|\::::::::::::::::   /    .|:::::::::::::::::::::::::::|

 という具合に、「だから立ち合いの勝敗などどうでもいい」とは言ってないんで砂。
むしろ、「一度打ったからには徹底的に打て。中途半端なところで止めるな」という具合に、
戦うからには勝たなきゃ駄目だと言ってるわけで。

 無論、何をもって「勝ち」とするかは、状況に応じて変転する
(だから「勝つ=相手を斬る」ではない。無刀のように「勝つ=斬られない」もある)し、
「得失が僅かだからやらない」のもありなので、その辺の融通は結構効いてるのですけど。

850 名前:1[saga] 投稿日:2013/05/15(水) 00:49:53 ID:W.ySedy.0
 なんにせよこうなると、家伝書で説かれた話は、

    /圭!/ //      _      !圭l圭l圭圭圭圭〉
    /圭/!//ヽ-‐…・ ´   `     ゞ、圭圭圭圭圭/
         l  __  圭三三≡x、    ヽ圭i´ ̄`ヽ′
         ≡三       _二__ `       マ′ ヽ  !       「勝ちてぇ…!」「強くなりてェ…!」か。
          ヽ´ゞ夛 '_ ´_弋夛`           /
        |  ̄/                   、 ´ /        そうか。
        | /                `ー'!〉、       なら、家伝書で説かれている話が
        ヽ,'    、              |  /  !::\     .全部違う意味を持って立ち上がってくる…!
         !   _.                / /  /:::::::|::
          `,…、 ,   _         / /  /::::::::::|::
     /`ー─--== ‐´ ̄         / /  /:::::::::::::|::
    / _     'ーノ=、      /  /  /:::::::::::::::|::
.   /´  \─一-.,´        /  /   /::::::::::::::::|::
 /`\ 、  \/:::::∧ __ .<.<´    /::::::::::::::::::|::

 となるわけで砂。
つまり、「技を極めた上で、更に強くなるためにどうすればいいか」「どうすれば勝てるのか」という問いに対し、
「なら心法だ!心法をやれ!」と言ってるのが「兵法家伝書」であると。

851 名前:1[saga] 投稿日:2013/05/15(水) 00:52:11 ID:W.ySedy.0
 実際、新陰流の要諦は、

 「懸待表裏は一隅を守らず 敵に随って転変し」

 な訳で、宗矩が、「もっと強くなるにはどうすればいいのか」「どうすりゃ勝てるのか」を追求した末に、
上記の根本となる「心」の部分…即ち、心理戦を極めよう!というところに
行き着いたのではないか、いう話でアリマス。
現代風に言えば、メンタルコントロールと駆け引きに重点を置いて兵法理論を再編成したという訳で砂。

 宗矩はその経歴上、
「相手の考えを探る」「自分の意図を伏せつつ意見を通す」「意見の異なる相手と交渉する」などの
心理戦の場数と能力は、他の剣豪を圧してたでしょうし、
なら、己の最大の長所を工夫してはどうか、と考えたとしてもおかしくはなかろうと。

 だからこそ、

    〃                 i,        ,. -‐
   r'   ィ=ゝー-、-、、r=‐ヮォ.〈    /     .⌒
    !  :l      ,リ|}    |. }   /   .や  心
.   {.   |          ′    | }    l
    レ-、{∠ニ'==ァ   、==ニゞ<    |    ら  法
    !∩|.}. '"旬゙`   ./''旬 ` f^|    |
   l(( ゙′` ̄'"   f::` ̄  |l.|   |     な  を
.    ヽ.ヽ        {:.    lリ     |      `-´
.    }.iーi       ^ r'    ,'    ノ    い
     !| ヽ.   ー===-   /    ⌒ヽ
.   /}   \    ー‐   ,イ       l    か
 __/ ∥  .  ヽ、_!__/:::|\       ヽ

 となったのであり、家伝書にある「大なる兵法」「治国平天下の剣」というのは、
あくまで元からあった宗矩の兵法思想を将軍家用に発展させたものであって、
その根本にあるのは、「俺(宗矩)の考えた最強の兵法」ではないのかと。

852 名前:1[saga] 投稿日:2013/05/15(水) 00:53:51 ID:W.ySedy.0
 また、宗矩は「この道(兵法)の滋味を得た」のは、知命の歳(50歳頃)と言ってる訳ですが、
その頃になれば、既に体力の衰えも自覚できた歳でしょうし、
事実、57の頃に吐血してぶっ倒れたりしてますしね。

 だからこそ、体の衰えに左右されない(されづらい)要素として「心法」を見出し、
これを己の納得が行くところまで工夫できたことで、

     /           `ヽ      ∧
      ,'              \      ',
     ,'                \..     ,
     !                  ヽ   |
    ,' ヽ                  ヽ  ,'ヽ       .完成したんだよ。
     {  ',            }        .',.,'  ', 
    '.,  \        _,'        ハ  ,'       柳生流が。
     .', /  ` ー    ,  ----  ,_  ,.イ  ',ノ
     `{   _, - ' ´_,  --――- `,_' ー. ,_{
    , .-'‐_'_´, ‐ ' .´ __,   -――--  ,_` '  ミヽ
  ./¨¨´_,  -‐ ' _´,  --――――-   ` ー ,`
_/ニ二´_,ィニ ´――――          `丶、

 というものだったんじゃないのかなと。

 実際、宗矩は、石舟斎や兵庫助、小野忠明などを始めとして、
技量的にもトップクラスの剣士が身近にいた訳ですから、
「最高クラスの技」がどういうものかは当然分かってたでしょうし、
そこが劣るから弱いのなら、心とか以前に、技の未熟をどうするかを問題にしたでしょうし喃。

 それらの技を知った上で、なお、「この道(兵法)の滋味を得た」としたのは、
この頃になって、ようやく己の兵法に確信が持てたからじゃないのかと。
(逆に言えば、それまでは迷いや不安があったのでは、とも言えますが)

853 名前:1[saga] 投稿日:2013/05/15(水) 00:54:43 ID:W.ySedy.0
 だとすれば、こんな餓狼イズム溢れる兵法を説く人間が、
「最強」を渇望しない訳がなく、ならば、それを説いた「剣士」としての宗矩の姿は…

. . : : : : : ,.. -‐‐-. .. : : : : .:.::::::::::::::/ / . : : : `ヽ   _________
. : : : : : /////////`: ...、.:::::::::/{ / ,.x=.、     Y´
. :.-‐…{/////////////ヽ,イ.:::::j /:/〃. :ミ;、   }  矢でも
. .:-‐…∨////////////,ハ:::::::::' /. . : : : :`ヽ {
. . : :.:.::__∨////////////人:::.:{ /. . : _:_  )(∧ 鉄砲でも
.,. :''"´: : : ヽ二ニ≠-‐‐‐、く.ゝミメメ、 ,(´ゞ='ヘ.,_ }( }
人,.ィ^ー''⌒¬=ニニ二三ミ刈 } ハ`三二ミ¬く{ ,ノ 謀略でも
: :{: :,ィf「「ミー=-‐''" ̄〃⌒ヾjjjj ノ }: : : . `ヽ /|
: : .:{{. 从{x, , ,ィッッx、 人. : : 〃⌒ヽヘ. : : : .   ( | 持ってこいやァ・・・・
:ィf{リ: :`ヽ二.´゙゙゙゙゙゙ヾミ从ヽ(: : . .  )ハ: : : : .   ヽ |
ィ勿{: : : .;, ⅥY⌒Yヽ. : :ヾ小..__ .ィく 八: : : : :  } \
f爪 ヽ: : :;;. ゞゝr‐ヽ.__ト=r--x. : `ヾツハ}}: :    /    ̄)'´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ハヘヽ: .:、: :ヽ.\{__/ /`7ーく ノ>ヾ}}ブ''从ッッ /
从ハ: : . } : : :ヽ ` ^ー'ー'--くノ>'〃. : 爪ハィ{
从ハ}ィx: 、: : : : :`ー‐-.....、 . : : イィ.: /ノハ/ | ←宗矩
ゞ勿}}ハ: ヽ: : : :_:_:_.::::/  . : :厂 /イ从ラ′ j

 という餓狼以外の何者でもない男なのに、
普段はそれを抑えきって幕臣として振舞うという、
とんでもなくたまらぬ男ではないのか、ないのか、と思うようになったわけで砂。

 即ち―――

854 名前:1[saga] 投稿日:2013/05/15(水) 00:55:23 ID:W.ySedy.0
 











                      γ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
                      |  この世で一番強い剣士、でございますか  .|
                       乂__________________ノ











.

856 名前:1[saga] 投稿日:2013/05/15(水) 00:56:06 ID:W.ySedy.0
 








                                     γ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
                                      |   宮本武蔵・・・柳生十兵衛・・・・・・    |
                                      |   色々おられますなァ・・・          |
                                      乂________________ノ





        γ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
         |   ただ――――                    |
         |   たった一人だけだというのなら、やはり・・・   .|
         乂____________________ノ







.

857 名前:1[saga] 投稿日:2013/05/15(水) 00:56:49 ID:W.ySedy.0
                            __
                        ,, -‐ ''''"~´   `゙ヽ、
                     ,r'"            `ヽ、
                     /               \
                     /  ,-‐-、 ヽ、,,__        ヽ.
                   ,/ ,ノ、_.,.,.,、`ヽ、 `~゙゙`''      ゙i
         ご        r''"´r―-=、ヽ、 `゙`''ー ‐--、、     !   .柳
                ,r‐-、l _,ィ''''"ヽ、ヽ、`''ー――--=、    l
              / ,-、 ,i '"´ ̄`ヽヽ、 `゙''ー- -―-=、 ` ! リ
         ざ    i′ /`l   ,,..==、\ヽ     __,,,..ィ''ヽ、 ヽ/     生
              ゙i,  r'^i  /_,,;;;;;;,,,ゝヽ),ノ ir ''",--‐'"`ヾ、 /
              ヽ l (.l ヽ"~"゚"゙`''ニ (  レ"´,r‐-、     ,レ=‐、
         い    ゙i ヽ┤ `ー '":  /  .`ヾ:;;;;;;,,`t  ノィ"^i. l    宗
               l  ,ノ`・"  _,ィ''' / / 、  ヽ`゚゙゙'ゝ  f 人.ノ ノ
               `゙゙7′,r''"''ー-≧i′j_,ノ、・ : `゙゙",' ,ト'`) /
         ま       ! ,:"(`ヾゝ、,,_`゙''ー-ゝ、 ・  _,, ノ,,ノ/       矩
                 ヽ(  ゙i ヽュヽ-'`iコュァ:、ヽ i´ f、,,/
                 ゝヽ, `''tヾ、iココュ/ ,,ノ,イ  ノ
         す        i`フ′ `゙´` '亡,,..ィ"/ ヾィ''i′           で
                  l f' r       , ,'リ,,.ィ''´ l l
                  !リ, ゝ     ,r く"´ i !  l、、
                 ,┤ハノ     ( ミミ      ) )`'ヽ、
                ,ィ' i-'"′     )r''" i  l / /: : : :\r::、
            r::::::、ノ t ゙i((^i    , ヽ)ノ l ヽ // : : : : : r::::::<,
           ノi ::::::::) \ V′ iヽl,ノ ノi   i //: : : : : : : :i .:::::::)、
   ,,,r――f´~Y´ >--く   ゝir  ヽ`ー l !   //: :\: : : : : : ゝ-<ヽ`ヽ、
 ,,/    (  i  (o:::::::)   ij、ヽ i 'l `ヽ l  //: : : : : \: : : (0::::::): ``''ー`゙`'ー-=

 という、「柳生宗矩最強説」が当方の脳内で荒れ狂う嵐な訳でアリマス。
どっとはらい。

855 名前:安価スレッドはEXへ!纏めて落とします[sage] 投稿日:2013/05/15(水) 00:55:56 ID:6M6wGhKc0
喧嘩商売のハッタリやウソ知識交えてのだましも心法に入るんですかね?

858 名前:1[saga] 投稿日:2013/05/15(水) 01:01:48 ID:W.ySedy.0
 …と、まあ、長くなりましたが、
当方の宗矩の強さに対する認識の変遷はこんな塩梅でアリマス。

 まあ、当方の主観バリバリの理屈なのは無論のことなのですが、
それはそれとして、「兵法者としての宗矩」という視点で改めて見直すと、
あの兵法家伝書で説かれた兵法は、実にガチなブツであるなあと思った次第。
いわんや、それを書いた男が「強くなくていい」なんて思う筈もなかろうと。
いや、「最強を渇望する宗矩」という像は、なかなかロマンでありwktkでありま砂。

 実際、駆け引きとか精神状態の安定などの心的要素は、
実戦・試合を問わず(というか生死を分けるようなものである程)重要なのは周知の通りですが、
新陰流という流派は、それらと非常に親和性が高く、
おまけに宗矩は日常から心理戦の場数を踏んでるわけで、
そりゃ本当に最強だとしてもおかしくないだろと。

 この辺については、
前に以下のまとめでも色々書いたので、そちらもご参考頂ければー。

 【「最強の剣豪」について】 http://togetter.com/li/437747

 いずれ外伝で書く時には、これ以外の点も含めて色々書く所存ー。
それではでは。

>>855
 家伝書で説くところから見るに、含まれるんじゃないかなと。
あれは、「実際に太刀を入れる前に、あれこれ仕掛けて敵を己の思うように動かす」のも
太刀であると言ってるので。
そこでどういう手段を用いるかは、状況に応じて先手万手を取り出すものであり、
個々に、「こうするべき」「これはいけない」とかは言ってないで砂。
ある意味、「なんでもあり」ですよ。




862 名前:1[saga] 投稿日:2013/05/18(土) 14:46:12 ID:pciaHFH.0
 どもどもです。
何か今週くらいから急に忙しなくなってきて、不穏な気配が。
それでなくとも遅々としてる話の進みが、ますます遅れそうでギャフン。
とりあえず次の投下は毎度のように明日(5/19)夜21時目標で。
よろしゅうですー。

 あと、解説役投票の途中経過は、

 2票:オリオトライ・真喜子
 1票:イカ娘、綾崎ハーマイオニー、八雲紫

 で砂。
ハーマイオニーとオリオトライ・真喜子のどちらに1票か微妙ですが、
とりあえず票が上の方に加える方向で。

 ではではー。




869 名前:1[saga] 投稿日:2013/05/25(土) 23:08:47 ID:vemgFvWY0
 どもどもです。
先週は失敗したんで今週は何とかしたいところ。
目標は毎度の如く日曜(5/26)夜21時を目指す所存でアリマス。

 あと、解説役投票の途中経過は、

 3票:オリオトライ・真喜子
 1票:イカ娘、綾崎ハーマイオニー、八雲紫、ミカサ

 こんな塩梅で。
では、よろしゅうですー。




875 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:12:25 ID:FQUCtTUg0
           _r‐、_ノ____.ノ} .ノ}   |
          _」::::_ノ ミ     `´/    |
        / レ '´     ミミミミ.  >   |   「まだもうちょっとだけ続くんじゃ」
       /ミ: /     ∧       `r  |
         | /  / _ノi/  \ i   i i i } |
     __ノ |  |/`<.   /\  | | |リ |
   / / |  | r::‐::ュ` ´r‐::‐r‐ハ/レヘ  |__\/_ _,ハ_ __________
  (.  (   |  | `--''   `‐‐' { {   )    //   `Y´ ペチ
\. \ \  |  .ハミミ:    _   ミミノ i!  /  ///
__,.>‐'  ノ/   }>r‐-´r‐‐ f´/  \ヽ_ / {_, }   まったく、どういうことなのよ…!
 ( ミミ//  ミミ: /  ヽ/\/_\ミミミ }/\/
ー'  ミ (    /  __r‐、f/.:.:\}  /:.:.:./
っ   / \   \/.:.:.:r=={=:ュ.:.:/   `ー'`ー-イ
/  /    ヽ   \.:.:.:`ー ^ー'.:.{ i ミミ  >‐<´
、ミ / i   /    _/.:.ミ:.:.:.:.c.::.:.:.∨r‐‐ 、_>ハ/
. V{     }  ,..ィ´/へ.:__,..ィユ.ュ‐:\.   /
   \  レ /:.:/ / ̄iー^T 「.:.:!.:./\} (∨
     \ }‐イ く._」┐.:.:.:|.:.:i.イ  :: ト、_>
    、_,ノノし'  ∨| └ヘ.二二| ミ::.|
           |:::  |    |  :.|
           |:-‐‐:|     .|  ::|
           |   :|    .|  :|

876 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:13:08 ID:FQUCtTUg0

=稽古終了=

               ____
             /      \
           / ⌒    ⌒ \     ィ
          /   (●)  (●)  \  //    よーし、今日はこれで終わりだお。
            |      (__人__)     |//     また次来いお。
          \     `⌒´    ,//
          /      ー‐ < 、//\
        /  /      (⌒^ヘ>ー 、 }
         {  ⌒ー―一'⌒>へ.__/


   }≧≦{
 _L|==|ノ__   }≧≦{     }≧≦{     }≧≦{   / 
/::::::乂_ソ::::::| _L|==|ノ__ _L|==|ノ__ _L|==|ノ__ ヽ 
||::::::「0:::::::0::: |/::::::乂_ソ::::::::/::::::乂_ソ::::::/::::::乂_ソ:::::::::/_)   押忍!!
||::::::|:::::::::::::::::ノ||::::::「0:::::::0::: |||::::::「0:::::::0::: |||::::::「0:::::::0::: |:||,)    ありがとうございましたっ!!
乂:: |0::::::::0::: |||::::::|:::::::::::::::::ノ||::::::|:::::::::::::::::ノ||::::::|:::::::::::::::::ノ:||/-、   
 [二二ニニ=}≧≦{|0:::::::}≧≦{:::::|:0}≧≦{: ||::::::|0:}≧≦{:: ||:::::/ヘ '"  
./::::|:::::::::::_L|==|ノ__L|==|ノ::::_L|==|ノ__ _L|==|ノ__/  //7/ヘ /l ト、 |\、 /\ /\゙i
≦{   /::::::乂_ソ:/::::::乂_ソ::/::::::乂_ソ:::::: /::::::乂_ソ::::/::::::乂_ソ/   V | ,l ヽ|   V   ゙iソ
=|ノ__ ||::::::「0:::::::0||::::::「0:::::::0||::::::「0:::::::0::: |:||:::::::/~~~V: ||::::::「0:::::::0:: ||::::::「0:::::::0::: |:|||::::::「0:::::::0::: |:|
_ソ::::::|||::::::|:::::::::::::||::::::|::::::::::::::||::::::|:::::::::::::::::ノ:||::::/\/} 、||::::::|:::::::::::::::::||::::::|:::::::::::::::::ノ:|||::::::|:::::::::::::::::ノ:|
:::::0::: |:|}≧≦{::::::::0|::::::}≧≦{(「{\!0::::::::0/ : ||{{( V⌒V /)|::::::|:0:::::::0:::_/}/)l=≦{:::0:::|:||| }≧≦{::::0::::|:|
:::::::::::_L|==|ノ__:::::_L|==|ノL`<≧=- _::::__}≧≦イ- _ -=≦ ̄|>´l|==|ノ___ _L|==|ノ__
::::0:/::::::乂_ソ::::::::/::::::乂_ソ::::::::| \:::::::::::::}/::::::乂__ノ:::::::}/::::::::::>/::::::乂_ソ:::::|::/::::::乂_ソ:::::: |
二 ||::::::「0:::::::0::: |:||::::::「0:::::::0::: |:|  `<::::::::::「 ̄:::::::::::::::::::::::> ´  ||::::::「0:::::::0:::::|:||::::::「0:::::::0::: |:|
:::::::||::::::|:::::::::::::::::ノ:||::::::|:::::::::::::::::ノ:|      `i::::::|::0:::::::::::::0::::::: |     ||::::::|:::::::::::::::::ノ:||::::::|:::::::::::::::::ノ:|
.  乂:: |0::::::::0::::|/乂:: |0::::::::0::::|/     |::::::|::::::::::::___,ノ|     乂:: |0::::::::0::::|/乂:: |0::::::::0::::|/
   [二二二二]  [二二二二]      乂::{::0:::::::::::::0::__|      [二二二二]  [二二二二]
   /::::|:::::::::::::::∧ /::::|:::::::::::::::∧        [二二二二二二]       /::::|:::::::::::::::∧ /::::|:::::::::::::::∧

877 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:14:02 ID:FQUCtTUg0
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三::
三三三三三三三三三三三三ニ,.イ三三三三三三三三三三ニ
ヽ三三三三三三三三三三>'}, イ三三三三三三三三>'´\:
 .`¨¨二ニ=r‐ 、―tェッ‐.'-,(__ヽ三三三三三_‐ ニ ¨_´___   `
≦三三彡―| 、}`f¨¨¨¨¨´/  ¨´, ―'´‐ 、 `ー '゙   /
‐ .' ¨´     .| フ',ー ニヲ /  //  `ミミ、¨¨¨¨¨¨¨´
       .|..., /  ¨´../          `ヾミ、     u.        うーむ、結局、誰一人、
       .|:..|.|  /./ 彡   ___ `¨ヽ   `丶、           十兵衛様から一本取れずに終わったな…。
       .|:::}.|  .{ 〈      _}\ .、\     `
       .ヽ:::.   /丶 _, ‐ 彡/  .ヽ .`.∧  u.     __
      _r‐ミヽ::.     ヽ  ´    }    ',      .,イ¨´
  ., ‐ '´ .`´ミ ,!.ヽ彡彡 ミミミミミミ、           /// _
¨´        ,゙|   .イ\    `¨`ミミ、       /....:≦ニ
/       ,゙ |   - ',___`¨¨¨¨¨¨ 丶、`ミミ、 ,....:≦三三三::
        ,' |      `丶、    ヽ  イ三三三三三ニ


三三三く    `'<三三ヽ
イ¨i三,_―'_, .―. 、 .`¨T´
{_フニ:,' ̄ / .r‐。、}ノ./__{
`,'ニ/  .ヽ `ー,.'¨¨ト。ハ
..{::,.゙ ヽ  `¨フ_  }`{ ,'    それも今日に始まったことでもないしのう。
..,'   /    `ヾヽイ`フ    というか、わし、十兵衛様が一本取られたところなぞ、
, u    ,二二二ミ,゙     殆ど見たことないぞ。
    ( ´ _, ― 、_}
ヽ           {
三≧:...,   u.   ,'
三三三≧x__ ノ
三三三三三三≧.、
三三三三三三三ニ≧ー:.、
三三三三三三三三三三::\

878 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:15:12 ID:FQUCtTUg0
     -‐-
    (ニニニニニ)
  (ニニニニニニニ㍉
  弋ニ/     `
  ー- /    u      ヽ
  ニニレ'⌒ヽ   i({三ヽ '
 .ニニY {( }     ヾ込|
 ニ7人 \ ヽ   込 9イ
 /  ゝy  u  ~~  ヽ      わしらよりずっと上の主膳様ですら、
     /    ,wwwv ュ__j     十兵衛様が相手だと、たまに一本取れる程度じゃしのう。
. \      ''ムニニ7′
..ニニ\弋    `ー-f         やはり、わしらとは物が違うのかのう。
 ニニニ\\   `ーr‐' 
. ニニニニニ\\_,_j
 .\ニニニニニ7Y7{__
 ニニ\ニニニ///ノニヽ、
 ニニニニ≧‐┴'ニニニニニニ≧ー-
 ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニヽ
 ニニOニニニニニニニニニニニニニニヽニニ\
 ニニニニニニニニニニニニニニニO===Vニニイ
 ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニVニニ}
 ニニニニニニニニニニニニニニニニニニ==∨ニj


                -==ニ三三三ニ=-
            ./三三三三三三三ニヽ.
           |三三三三三三三三三〉
           |三三三三三三三三ニ7
           |三三三三三三三三:/
           |三三ニ=-=ニ二三三/
           |            `y′
         -─=======ミ 〈
     (   ヘ } <ニt_テ代 ノ、_,ノ`>、        …ふむ、そういえば、
    、_..≧{ /r人      .::{ } f'_テ|   ))     このような話を聞いたことがあります。
   弋_i:i:i:爪 Y  `¨   r ヽ_〉  }ヘ¨´
  ト:i:i:i:i:i:i:/ >| :|  (__彡、 r㍉.イ_ノ
 V:i:i:i:i:i:i:/   .リ :|   -─-弋) |i:i:iムィ
辷彡≦/   .代 :i     ---    !:i:i:i:iムイ
/    {     \         ム:i:i:i:i∠,,.ィ
          从   ⌒ /{ ヽ:i:i:i:i:iノ__,.ィ
              `  ̄ ̄´      \:i:i:i:i彡'

879 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:16:47 ID:FQUCtTUg0

=噂話=

               ,,,、、、----ー-、、,,   
            ,,,、、r''///////////////`ヽ、
         ,r''`”////////,,、-、,,_////≡≡≡、
       ./|||||[「||||||||「「"¨ _  _\シ≡≡≡キ、   
      ,r|||「「"  >!、  ./ ,,≡三"ヾ,≡≡≡≡ド
      ||'⌒`'、 .〔 ヽ -'" ,rミ三'"   ヾ≡≡≡≡ミ  
     ,r|"!!ii、.`  l  ゙冫;≡≡三三三ア |≡≡≡≡tツ,
     ,j¨゙ヾll||iiii、,ii、` iill||ミミイ" 。   .) k≡;r⌒ヾ、ミマ|
     j 、,,、nπ!!|||!!“ “!!ト”ヾ__,,、、-ー''',  )≡|",r- jサ
     ヾ ヽ、 ・ 〕  、"''- _    ,/  .トミ|||/'i, .〕lミミj、     十兵衛殿。
     ノ  ゙"¨¨i'  |ヽ、  ̄¨"¨    キミミi..、〕 |ミミツ     当家には今、剣術を売りに
     i'  ヽ、_,,,|,  /  `   、    .トミミ| .V .り"     世渡りしている牢人がおりましてな。
     ヽ    ,,,[ "_ 、,_         |:トミレ" .ノ"
     ヽ、   ,ヾ、,,,,,,,  `ヽ、       ノミミシ  /        それが、噂に名高い十兵衛殿と
      ヽ  / ,,ヾ-、、、,,,_  \    _/ミミリ ノヽ、       是非一仕合お願いしたいと申しておるのですが。
       ヽ /,,t|||||||||||||||||iiii、、,`、  /ミミ||"¨  ヾミ 、
       ||i;;|i||||||!!"||、゙゙''!!|||||||ii、 /||||||||    ヽ、\
       ||||||||!!" ノ||、  ゙!!!|||||iiii||||||||||||j      > 
       .!|||||i、 ノ|||||、    ノ|||||||||||||||!!"    ,r"  
        ||||||||V||||||||||||i、,,,、r|||||||||||||||!!"   .,r'    
       ノ|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||!!!"   ,,,、、-ーー''''"
   ,,,、、r""/`ヾ||||||||||||||||||||||||||||||||!!"  ,、r"       
rー''""   /   |"!||||||||||||||||||||||!!"/ ,,r"¨
      /   | ヾ||||||||||!!!''"¨ //
            とある大名

       ____
     /⌒  ⌒\
   /( >)  (<)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   その程度、お安い御用ですお!
  |    /| | | | |     |
  \  (、`ー―'´,    /
       ̄ ̄ ̄

 『十兵衛様がある大名のところに出向いた際、
  そこで剣で世渡りしている牢人に、一仕合お願いしたいと頼まれたそうなのです』
 『ほうほう』

880 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:18:23 ID:FQUCtTUg0
       /
      / /  _ -‐ ,-
      /  ; /  /
      l   l /   //  ̄ ヽ
     l  ヾ   /     _ \
    _ ヽ  `      ∠  ` ヾ
     \ `     _     ヽ
       ヽ   /   ヽ     ヽ
      /ヽ /      ヽ     ゙、
    /   ヾ       ゙.  \ ゙.
    l             l   \l_ _          あなたが十兵衛様ですかァ~。
    l     〈    ヽ  / `;   、_ /        よろしくお願いするザンス!
    、     ヽ、、__  '  う.;    \    , 
     〉  _ノ、 ハ --   ィ,' イ     、 ̄_ /     (ここで名高い柳生十兵衛と仕合して、
     `ヽ ´  〈  ,       l  ゙アヽ    \        .それなりに見えれば、俺にも運が向いてくるってモンよォ~!)
      ヽ   l l   ,  l  ソ ヽ.    ヽ
         `ー、 ‐'_ - ´  //   ヽ     ゙.
           , ヽ` ‐    /゙.       \    l
       <. ヽ.    /  ゙.        ` 、 ;
         \ `ー ' ヽ  〉         ` - _
         _ ゝ  //               > 、
       _ -、    l l               /   ゙;
             牢人

         ____
       /      \
     / ─    ─ \ 
    /   (●)  (●)  \    うむ、遠慮なくかかってくるといいお。
   .|      (__人__)     |
    \     `⌒´    ,/    
    /       '    ヽ
    | ,         , ヽ
    | |         | ゝ丿\
    し.|         .|.   \\ 
     .|    /´ヽ   .|    \\ 
     .!___ノ    ヽ_丿     \\
                       ̄

 『牢人からすれば、負けて元々。
  それなりにいい勝負になるか、万が一にも勝てれば、
  自分の剣名が大いに上がるわけですから、当然発奮しますね』
 『まあ、そりゃ十兵衛様と仕合できるだけでも、牢人にとっては千載一遇の機会じゃしのう』

881 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:19:59 ID:FQUCtTUg0
                                  _ ― 、 |、
                                  二ニー   ヽ
                                // ̄ _ -―`ヽ                        / /ィヽ
                                / ,  /      \                  / l ゙/)
                            `ー―= ´  l  _     )゙、                /  /  ゝ´〉    ヒャッハーッ!
                          ,    ` ー‐ "  、  l ゝ   " 'ハ、               /     ゝ )   この俺の美しい攻撃を
                  ,  '  ̄   ― _' _ヽ` <       〉 `ヽ ー /ヘ_、ー               ,  '     - ´    .食らえー!
              ,  '              ` l    ヽ― 、 イ   l  l、`          _ - ´   _ - ´
          ,  '       _ _       /        ヽ  ,ィ-ヽ  ゝ 、       ,  '      _ -
       ,  '     _  - ´    ` 、   /          、 /   \_,゙ / ̄ ― '      _ -
    /   _ - ´           \`            ヽ'     /          -
  /     l               / > - = 二       ′_ /_  __  _ -´
  (,ィ    , l             _ - "               / ´
  、,イ   /,l         _ -                 /
   ー/_,イ/       _ - ´                /
               /                 /

          _____
        /      \
       /ノ   ヽ、  \     モヒカンでヒャッハーって
     / (○)  (○)   \   お前、作品間違えてるんじゃないかお?
      l   (__人__)    u.  |    
      \  .`⌒´       /    
      /⌒          ̄\  
.     |                ,、 ヽ  
      \  \        ||   │
       \  \      /  /
       /\  \   i′  く ヽ
      /   \  /]  /  |
    /    / (ノ/)) ̄ヽ    \
   __| .   | / ,ゝ ̄   ヘ    )
  (___/ /        `ー‐'′

882 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:20:56 ID:FQUCtTUg0
           //      _ノ ̄ニ==‐゛                     _..-'"´       __
      // / ″〈--―''''''"゙´  ニ==‐                    -=ニテ  .,.. ‐.¨¨ ̄    ̄¨\
   .,i! ./  ''"                ̄ ̄ ̄ ̄ ̄て          __ /  ,..-'"                ヽ
  ./.″                          `'- ..,_.     ̄フ  _/゛                    l
  ./                                ´゙゙て/"  /                    |
 /                ,,, ー''''' ̄ ̄ ̄ ̄¨¨―- ..,,_      .`゙''''― .、,,,_                   │
、i′          ,,/゛                   `゙'''ー ,,,        `゙"'''ニ==‐             ,!
           /                       ,/. ,.`''ー 、、     .”-、、                  |
             /                      _..-'" ,/     ゙゙'ー..、     `''ーi.              ,!
         /                       /‐  /          `''-..、    `'-、         ,!
         /                  / /              `''-、    ミニi,,,、      !
         !                    ) /                      `''-、  `'-、 ´     l
           !                 ,ノ/                       `'-、  `'ー ,,.  /
           !               ,/./                           `'-、   ゙ヮ/
           l              / /                                 `'-、 /   ./
、       │               / /                                     マ    il′
: '、          !              ,/ /                                       /   .,/ .`'
  .ヽ       l         /./                                       /   ./ ,人,
   .ヽ      l       ../ ./                                        /    /〃
..゙ヘi、、ヽ      l.     .., '"./                                        /    / /
  `'.,゙''7     ..l     ./                                         /     _ア゛
    `'、      ..l,    /                                         /    /
    _\      l.  ,i′                                       /   ./
    .`''.,゙″      ヽ″                                        /   ,./
      `\,       ヽ                                       /  .,ノ_
       `'-、      ヽ                                   /   ア
            \      ヽ                                 /   . /
            )i      ヽ                                 /   /
          \         ヽ                                /   /

883 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:21:40 ID:FQUCtTUg0
        ` ー _ _,   _  -―ヽ     /
          >    /       \  / ヽ
        /     /          ヽ /   ヽ
       /  /   ,'                l
      /  //   ,'                  l
      / / /  / ヽl    /                 l
     '/. /  | 'ヽヽ  〈 _ , ‐ 、    l /    〈
       / /  、 l ゝ.    l |.  ・ ヽ;ー ' 、    l        や、やった!
       l/   ゙、ヽl     `゙ ――〃 ) .l | ・ 、_/        今のは相打ちざんすよ!
       /  l`、ヽ\ィ 、     ̄  、 ゙: /  ̄ l 
_  イ _ / ハ  ゙.'  | `      '、 l.l     l          この俺が!あの柳生十兵衛と!
   ̄ ̄ / /.  l  .l\   /、    ヽ_|'   /         相打ちざんす!!
` ‐-、―/.    l   l \  ゙、` ー=― -ィ /           .是非もう一度お願いしたいざんす!
             |  .l \\ ヽ、   ̄、/ / 
             |   l//. /´ l   ̄ /\\ー――、     (こ、これは…もしかして
              l  |/イヽ  /   ̄  l  〉 〉    ゙     俺にも運が向いてきたのかもしれねェ…!
、          /  /   _l_/ 、   ノ //      l     なら、ここは…倍プッシュ!!)
..、         l /_ -  ̄   l' l ̄ //       l
 、         l   _ ― ‐.| l //         l
  、          l        , l / l l        /   l


               ____
             /      \
           / ─    ─ \
          /   (●)  (●)  \    …まあ、いいけどお。
            |      (__人__)     |
          \     `⌒´    ,/
          /     ー‐    \

 『で、その仕合なのですが、なんでも相打ちだったそうで、
  ここで気を良くした牢人は、もう一仕合、と望み、また仕合をしたそうなのです』
 『おお…!しかし、十兵衛様と相打ちとは、
  その牢人、大したもんじゃのう…!』

884 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:22:51 ID:FQUCtTUg0
             \                                       /               /
              \                                     /             /
`'-、             `'-、                             /             ,/
   ゙ゝ、             \                              /          /
     `'-、            `'、,                          /             /
       .`'-、               \                        /            ,/
          \            \                 /            /
           `'-、           `'、、                  /        . /
              `-、           \               /           /
                `'-、          \          /           /
                     `'-、             \     ./       . /
                     \          \ /       /
                       ゙'-、         `       .,/
                         `'-、            ,/
                           `''-、        〈゛
                            /            `'、、
                              /                \
                            /     /`'-、       `-、
                           /     .,/    .`'-、         \
                         /     ,/           `'-、      .\
                     /    . /             `-、      \
                     /     ./                \      `'-、
                  /    ./                       `'-、    \
                 /    /                         ゙ゝ、    .`'、、
                  /   /                            `'-、    .\
                 /   ./                                `''-、   .\
               /   /                                    `'-、   `'-、
              /   /                                        `'-、   \
            /  ./                                            `'-、  \

885 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:23:24 ID:FQUCtTUg0

         / ̄ ̄ ̄ \  ホジホジ
       / ―   ― \
      /   (●)  (●)  \    …今のは、見えたかお?
      |     (__人__)      |
      \   mj |⌒´     /
         〈__ノ
        ノ   ノ

  _ 、                 ヽ
 ` ‐ ヽ    _ -  ̄ ‐- 、        \          ええもうバッチリ!
     ヽ  /         ヽ    ―;- 、.\        またしても相打ちザンスね!
     /.、 l       、    、r‐ 、  、   ヽ、
      l `'     _   )   l / ゙.  ゙、           この俺が!柳生十兵衛と!
     .l    |   / . l     l゙i |   ` ー - ― /  二度やって二度とも相打ちだったザンスよ!
     〉   ヽニ ハ―"   /   ' ノ、       _ -
     l.   λ   ̄       、 /  、     ̄   ̄   ̄  ` ‐- 、
     ゙ 、 〃ト l  ヽ     、  l    \      _ -‐ ―― - 、 \ 
        l   、 /   _/ l   l     \      ` ー - 、
        ヽ _ l_/  // / _ノ_ _-  ̄ ` 、         、  ヽ
          ヽ く_´ -‐ ´/    ` ‐-    ` ー _     ヽ_ ゙:
           l  ' ´ /                 `  、    ゙.ヽl
            l    /                    \ヽ l
            ` ― /                       \ l
              / ,-,-、            |              \
              l/ l   ` 、        |  /             ヽ
                ヽ l     ` 、    .|  /             、
                l         ` 、 l. /               l

 『で、次もまた相打ちだったそうなのですが、
  ここで十兵衛様が、「見えたか?」と牢人に尋ねたそうなのですよ』
 『ううむ…。また意味深じゃのう…』

886 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:24:35 ID:FQUCtTUg0
                ____   ,
              /     \  -
            / ―   ― \`    ふむ…今のがわからなかった、と。
           /   (● ) (● )  \   
           |     (__人__)      |
           \ .   `⌒´     /
.           mj~i
           〈__ノ
          ノ   ノ


                ____
              /     \
            / ⌒   ⌒ \     お前、駄目だお。
           /   (●)  (●)  \
         _|__    (__人__)      |
       /   \    `ー'´     /
 /⌒⌒⌒/ ..:::::::::::.. ヽ ピトッ
 |  |  | { .::::::●:::::  }
 |  |  |  \ ::::::::::::::/
 ヽ ヽ ヽ   `ー一'´


 『その牢人が、相打ちだったと申したところ、
  十兵衛様は、「今のがわからないようでは駄目だ」と言い切ったそうなのです』
 『おおっ!?』

887 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:25:52 ID:FQUCtTUg0
                 /    / (          l     ヽ
                    l 、_ // ,ヾ、      )   l   ヽ  ヽ
                 ,'、 三彡/ l ヾ、\ー― '    l  、  ゙.
                l ./ _ / l /  \ー     / ⌒   ト l     ど、どういうことざんすか!?
                     l/  /ヾ/ l ,、 \ー    /-,` l  l l l    さっきは二度とも相打ちだったざんすよ!
                 l    / /    `  U / 〉 ノ /  l l /    っていうか汚ねぇなオイ!
                  l ヽ_ '‐'_ , ィ ヘ  /  " '/, / /
         _       l l ヽ _  -ーl   /‐ '  /l/        ねえ、殿様!
        /  ヽ       l ./  _ ―,― - _/  /    l          今のは相打ちだったざんすよね!?
       / , ‐ 、 \  -- '、/  "    /.  /     \
      //    ヽ -、 ) ゝ _ `\     /  l       ` ー -,
   / `/      /  ヽ'.  `ヽ  \ _/ , イ/ ゙ ー _  ̄ ― '
  ,' /       /    ,.'` 、   ゙   イ  / l \  ゙ ー _ ―  ̄ ヽ
  ,' /       /    /   〉、 _ /   / .l   \  / _ ゙- ⌒、
 ,' l     /    /    ./  ヽ    :  l    /  /     l  l
 l  l        /    /   /    :   l   /  /      l  l


                   ,,,、、、----ー-、、,,    
                ,,,、、r''///////////////`ヽ、 
             ,r''`”////////,,、-、,,_////≡≡≡、
           ./|||||[「||||||||「「"¨ _  _\シ≡≡≡キ、   
          ,r|||「「"  >!、  ./ ,,≡三"ヾ,≡≡≡≡ド
          ||'⌒`'、 .〔 ヽ -'" ,rミ三'"   ヾ≡≡≡≡ミ  
         ,r|"!!ii、.`  l  ゙冫;≡≡三三三ア |≡≡≡≡tツ,
         ,j¨゙ヾll||iiii、,ii、` iill||ミミイ"ミiテシ  ) k≡;r⌒ヾ、ミマ|
         j 、,,、nπ!!|||!!“ “!!ト”ヾ__,,、、-ー''',  )≡|",r- jサ     うむ、わしにも相打ちに見えたがのう…。
         ヾ ヽ、ijリ 〕  、"''- _    ,/  .トミ|||/'i, .〕lミミj、 
         ノ  ゙"¨¨i'  |ヽ、  ̄¨"¨    キミミi..、〕 |ミミツ ゙
         i'  ヽ、_,,,|,  /  `        トミミ| .V .り        「でしょ!でござんしょ!」
         ヽ    ,,,[ "_ 、,_         |:トミレ" .ノ" 
         ヽ、   ,ヾ、,,,,,,,  `ヽ、   .   ノミミシ  /  
          ヽ  / ,,ヾ-、、、,,,_  \    _/ミミリ ノヽ、 
           ヽ /,,t|||||||||||||||||iiii、、,`、  /ミミ||"¨  ヾミ 、
           ||i;;|i||||||!!"||、゙゙''!!|||||||ii、 /||||||||    ヽ、\_
           ||||||||!!" ノ||、  ゙!!!|||||iiii||||||||||||j      >  
           .!|||||i、 ノ|||||、    ノ|||||||||||||||!!"    ,r"   
            ||||||||V||||||||||||i、,,,、r|||||||||||||||!!"   .,r'    
           ノ|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||!!!"   ,,,、、-ーー''''""
       ,,,、、r""/`ヾ||||||||||||||||||||||||||||||||!!"  ,、r"       
  ,,,、、rー''""   /   |"!||||||||||||||||||||||!!"/ ,,r"¨
ー''"        /   | ヾ||||||||||!!!''"¨ //


 『流石に牢人は怒るし、その大名も相打ちに見えたと申されたそうなのです』
 『ううむ、どうなるんじゃろうかのう…』

888 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:27:00 ID:FQUCtTUg0
            -―─- 、
        /         \
      ′  ⌒    ⌒   ,
       i  ( ―)  (― )  i      …まあ、今のがわからないようでは、
       |     (__人__)    |     何を言っても仕方ないですお。
       、           ノ
  ⊂⌒ヽ  >       <_/⌒つ   では、そろそろお暇しますお。
    \ 丶′             7
     \ ノ           ト、_/
.         ′           |
.       i           |
      乂         イ
         | /ー―一 、 |
        し′     、_j


     ヽ \        /        / _   l
        ノ  lミ、      /            l/ ヽ   l
     // l \ミ;、             "⌒、 l   l      ./
     l /  、ヽ ヾ        l         /   ,'    /      ちょ、ちょっと待ってほしいざんす!
     '      ヽ         U  〉    /   /    ./      そんな言われ方されたら、俺も黙ってられないざんす!
   /  / ヽ                /         /     ./
   /   /     _        '    ヽ - '     /         なら、真剣での勝負をお願いするざんす!
  /  / )    /  \             l          l         それなら全てがハッキリするざんすよ!
   ー  〈_ / _ - ‐ヽ         l         l
        ヽ―   , -.ヽ ゙       l          l
            /     ヽ. ゙      l         l
       , - ―――― "       _; l        l
         ' _                _ ‐  l        l
          /          _ -     l      l
      , '        _ -         l        l
       〈      _ ィ //     /   l.       l
      ヽ - ‐    ヾ/      /    l       、

 『十兵衛様は、「今のが分からないようでは、これ以上言っても仕方ない」と申されて、仕合を終えようとしたのです。
  しかし、そこまで言われては牢人も立つ瀬がない。
  遂には真剣で立ち合って欲しいと頼み込んだそうなのです』
 『な、なにィー!?それは本当かァー!?』

889 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:28:35 ID:FQUCtTUg0
     ____
   /      \
  /   _ノ ヽ、_.\
/    (●)  (●) \     えー?
|       (__人__)    |    やめた方がいいお。
/     ∩ノ ⊃  /    二つとない命を無理に落とすことはないお?
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
  \ /___ /

                 /    / (          l     ヽ
                    l 、_ // ,ヾ、      )   l   ヽ  ヽ
                 ,'、 三彡/ l ヾ、\ー― '    l  、  ゙.
                l ./ _ / l /  \ー     / ⌒   ト l
                     l/  /ヾ/ l ,、 \ー    /-,` l  l l l       そこまで言われて引いたら、
                 l    / /    `  U / 〉 ノ /  l l /      俺は二度と人前に出られないざんす!
                  l ヽ_ '‐'_ , ィ ヘ  /  " '/, / /
         _       l l ヽ _  -ーl   /‐ '  /l/          是非ともお願いするざんす!!
        /  ヽ       l ./  _ ―,― - _/  /    l
       / , ‐ 、 \  -- '、/  "    /.  /     \
      //    ヽ -、 ) ゝ _ `\     /  l       ` ー -,     「しょーがねーお…」
   / `/      /  ヽ'.  `ヽ  \ _/ , イ/ ゙ ー _  ̄ ― '
  ,' /       /    ,.'` 、   ゙   イ  / l \  ゙ ー _ ―  ̄ ヽ
  ,' /       /    /   〉、 _ /   / .l   \  / _ ゙- ⌒、
 ,' l     /    /    ./  ヽ    :  l    /  /     l  l
 l  l        /    /   /    :   l   /  /      l  l

 『十兵衛様は、やめておけと申されたそうなのですが、
  牢人は完全に意地になってしまい、とうとう、真剣での立合いとなってしまったそうです』
 『じゅ、十兵衛様の真剣での立合いだとぉー!?』
 『そ、それでどうなったんじゃ!?』

890 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:29:23 ID:FQUCtTUg0
         .,ィ./;;;;;;;;;;;;;゙''ー--、,
        ./;;';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ、_゙‐
     ,r‐'7i゙;;;、-‐ラ'゙⌒ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙'ヽ、,
    ,イ .| .|;/ ./  /゙~ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\
   /,j  .゙ー―-'゙  .ム,,,_  ゙i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
  ,r'´ (Xj)r=、(;)(:)  `゙゙''ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
  ! .,r‐'ヽ, i;Uj ./´ ゙̄''ヽ   |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
  | .l .- ヽ、,ノ,   -、 l;  /゙'!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;       ヒヒヒ…!
  .! | v-=ヲ  ゙ヽ=-、,゙ |  /ィ'j;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;      戦いは常に顔で決まる…!
   l; i,_   i,     ,r―! jノ/'" ゙̄二>;      真剣を持った俺の実力、思い知るがいい!
   .゙l, ゙'i, ノ_,;ク' ,r.|   //  ./゙´
    ヽ, l.<,、-ッ'゙´ .゙i,__.,人゙!  |
    //ハ ゙´   //  ./!  l,
     l ,| ゙ー--- /  / .゙i,  .゙i、
     ゙!\,  /,、-'シ'゙ ./゙i,  ゙i,
      ゙ヽ--'--‐''゙´ /  ヽ,  ヽ,_
             ./     \

     , -──-、
   /      \
  /    ノ   ヽ、 \
/   (-)  .(-)  \        ,     お前、口調がいきなり変わってないかお?
|     (__人__)'    |      //   まあ、いいから掛かってくるお。
\、    `⌒´    /      //
 (⌒ヽ        ィヽ     //
 l \  \     ,   |   //
 |  \,, \   |  | //
 |    \  \_  ヘ//
 |     \_r' ソイゝ
 |        r_ゝィ'〆

 『十兵衛様はいつも通りの感じで、立ち合いを受けられて…』

891 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:30:23 ID:FQUCtTUg0
       \\'、                                \
         \゙\                       \       \、
          .\  ,、r----、、,,,_,,r-、        \    \、      \`''-、
          /'""      ,r'"  ,ゝ、  -、、,,_   \、,,  \\      \
        _/,r'""`ヽ、  ,r'   〃⌒、  、 `ヽ、,,  ヽ,\  .\.\_      `''
      /| | /     \ i   .〃   ヽ、 \  ヽヽ, 'ヽ,.\  \ `''─-、、,,,,,_
     / ヽУ ,r-─、  `'"  〃    `,ヽ, .\  '、ヽ,  '、  \_. \/'、
     ヽ  .` ,r',r⌒ヾヽ,     _⌒`'''-、、,, 'l ヽ,  ヽ、.ヽト、ヽヽ、___\\/\
      ,ヽ  .i i   `、ヽ,   r ヽ,  ,-、 `''-l'"、  . ト、'l-、,ヽ, |___,'"\、、ヽ、,,_
     /  _ l .l'     '、 .〉  l  ).i'  l   |/、  |`i,| `ヽ'、   ''"   `'''--     喰らえ、我が剣!
    '、  r ヽi .l     .) ヽ  ヽ、ノ ヽ、_j ,r-、 l-、ヽ, ノ 'l |   ヽ'、        ヽ,   メロウポイズン!!
     ヽ l  ||, !、    ノ ノ   "   " i"r、V \|/  ||    ヽト,
     「ヽヽ jヽ ヽ   ./ /   _   '、/_ヾl  /  .|    /、'"`\
     ヽ ).ヽ'  \ `-'' ノ   ,,、'"、ミヽ、 Yヽ j  ノ      /  ヽ、 \
      ゙、  ,,、-、 `''-'''"  ,,、r"____ヽ,.) '、 | j /     ./     ヽ、  \
       ヾ'_\,-<'⌒`--''、___,、''" ,,、''ノノ  '、__ノ/ ,,、--''⌒``'''ヽ,       \
         `-( `-''"i     `''''" //   //,,r''"         \
          .ヽ,   .l   ヽ、   .//   /"'"            .\
            ヽ,  、_,,、-.' ,,.、 l l  /                ヽ
             \ ヾ`-'''"、,,) .|У"                  )
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892 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:31:12 ID:FQUCtTUg0
             , '
             〆
           //                       _,,,....-::::,,..-;:'
           ノ /                  _, -=''""""    =--、,、`,"+`ゞ,;:
          /  i                   _,.-'^ "              ̄=.、".
          ,i  |i                  -'^               \`,`,;⌒`;・",;+
         ,'  |i                 >                    ミ`+,;:;"・ヽ` `
         i|   |i                :"  ._=__            ヽゞ,:;*ヾ"`丶 ┼
        i|   .|i               /  彡  .       -ミ、         ミ   `,;:"
        |    .i、              /〆"           \       `i       丶
        ゝ     i、                            丶      |i     +   +
     '   i|      ゝ                             ミ     .ミ
         .i|      丶                            |     |l    /  +
         .i|       \                            .i|    |i      ´
          .i|        丶   .                      .i|    |i  ゞ
          .i|        丶丶、、,,                   i|    |i  ´`  +
           i|         \ゞ`                   j|    ,/  '  /
            i|、       `\ 、、,                 .i|   ,/;:";:|;,/×
             ゝ       `丶`\ゞ                i|   ,/";:`, 、 丶
               \  ,.   ミ\丶 `               i|  ,/`,;:ノ`,
                 `;丶\丶  、`丶              .j|  /;`,;:+
                       \ 丶              / ./+``
                           \            ././  ,'
                                       /"`;丶
                                     / `,
                                     '
                                  /    ゞ

893 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:32:11 ID:FQUCtTUg0
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              _,,          !゙.,,.,i";;;;;;;;;,./  .iУ                             ,i'/ .,..r'";;;;;
   .i}′        / ;;,! .,      /;゙;;;;;;;;; /   .l″            ,ν         / /_..-'";;;;;;;;;;;;;;
   `           i";;;,/ /      /;;;;;;;;;;;;/                   il l′         _..-";;;;;;";;;;;;;;;;;;;;;;;;_,,.
           l /  ."、    / ;;;;;;;;;;/               _    ,,i!!″     .,..r'";;;;;;;;;;;;;;;;;;.,,,r‐ー'″
          /./    l「    .../ ;;;;;;;;; /              ,,il″   .´     .,,./ ゙;;;;;;;;;;;;;;;;;_ン'"
     .,i''l   .,〃    .〃 /  ./ ;;;;;;;;;./    .,.     _ /″           _/;;;;;;;;;;;;;;;;;,./ ´        _ン'
    ,lゾ  .〃   .,〃 ./  ,i";;;;;;;;./     ./     ,r'./     .,    ._/;;;;;;;;;;;;;;,,,./ ゛       . _,,-へ.iii
   .〃   ./l   、〃 ,ir / ;;;;;;; /    .,〃    .,ノン′  .,,ir'"  _/丶;;;;;;,ン'″    ,, ;;二二r‐''''、;;;;;;;.
   〃  .,ノ~;/  .,/./ .,ノ/ / ;;;;;;;;;;;;l  .,.. |″    ,i'ン"   ,ii'" .,..-'";;;;;;;;;;;,/゛  _,,,,,__ ,ir!'"       `'''″
  .il″ / ;;;;;/ ,ノ゙''゙,i彡'゙i/'";;;;;;;;;;;;;;;;;゙‐''"./     ,-/'" ,.. ;;/!"._./ ";;;;;;;;;;;.,./ _..-、., />'"゛
. ,i|′ ,/;;;;;;;;l゙./ ;;;;;;";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'|  ,.il!ン''/...-彡 '',゙..-'";;;;;;;;;,..;;二―'",,/'!'"
// ./;;;;;;;;;iレ゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; / .,. |/‐ンン'∠゙‐'゙´;;;;;;;;;;;;,i;;iU゙‐'''^゙゙''″         _..i
/r'";;;;;;;;;;; 〃;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;>'";;゙´,iテ '´;;;;´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;フ"      _,,,...i;;;;iv=ゞ´
;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:'“;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; /   __..;;メ`-ー'"゛            _,,.. -ー'''''゙゙''゙ ̄,゙/
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;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_.. `-'''''"
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;iiijj⊇....--‐',゙,゙,,
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_,,..r‐ '" ̄゛ . _..yrー''“''''"    . _,,.. -;;ニニコニ;;r‐
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_..-‐'' 二ニ  ―ニニ`-'”'"゛     .,_iiir=`-''''"´

894 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:32:48 ID:FQUCtTUg0

          ,r‐ 、
   z'Zr─~''''彡 ̄ ̄⌒ミーv─ -tf'.z
      ̄`'''''─ム/'⌒' ⌒ヽ_>'''  ̄ ̄
         /  彡、 ノノ:::;;;;;;;;
        / _,;彡'´⌒(´ ミ}:::;;;;;;;;;;;;;;;;
    _/ フ::::      Y ヽ:::;;;;;;;;;;;;;;;;;
  (⌒こ))≧:::        jfう》:::;;;;;;;;;;;
    ̄::::::::::        (_ノ::::::;;;;;;;


          / ̄ ̄ ̄ \
         / ノ   ヽ、  .\
       / (ー)  (ー)   .\    …やれやれ。
       |    (__人__)     |   いらぬ殺生をしてしまったお。
       \    ` ⌒´     /
         /⌒         ̄\
.       |               ,、  ヽ
         \ \        ||   │
          \ \       /  /
           ,! \ ヽ「| _/  , ヘ
         , '⊂ニニ(((,「|l|ニ]   )三三三三三三三三三>
.        /   ,/  l」   ̄ヽ   |
     __|    |           |   \
      (___,,ノ           ヘ    )
                      `ー‐'′

 『最初の仕合と同じように切り結んだかと思うと、
  次の瞬間には、牢人は肩から六寸は斬られて倒れ、二度と動かなかったそうなのです』
 『おおっ!?』
 『流石は十兵衛様じゃあ…!
  しかし、それだと前二回の相打ちはなんだったんじゃろうかのう…?』

895 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:34:07 ID:FQUCtTUg0
                   ,,,、、、----ー-、、,,    
                ,,,、、r''///////////////`ヽ、 
             ,r''`”////////,,、-、,,_////≡≡≡、
           ./|||||[「||||||||「「"¨ _  _\シ≡≡≡キ、   
          ,r|||「「"  >!、  ./ ,,≡三"ヾ,≡≡≡≡ド
          ||'⌒`'、 .〔 ヽ -'" ,rミ三'"   ヾ≡≡≡≡ミ  
         ,r|"!!ii、.`  l  ゙冫;≡≡三三三ア |≡≡≡≡tツ,
         ,j¨゙ヾll||iiii、,ii、` iill||ミミイ"ミiテシ  ) k≡;r⌒ヾ、ミマ|
         j 、,,、nπ!!|||!!“ “!!ト”ヾ__,,、、-ー''',  )≡|",r- jサ     じゅ、十兵衛殿。
         ヾ ヽ、ijリ 〕  、"''- _    ,/  .トミ|||/'i, .〕lミミj、   これは一体…!?
         ノ  ゙"¨¨i'  |ヽ、  ̄¨"¨    キミミi..、〕 |ミミツ 
         i'  ヽ、_,,,|,  /  `レ  、    トミミ| .V .り"  
         ヽ    ,,,[ "_ 、,_     |   |:トミレ" .ノ"   
         ヽ、   ,ヾ、,,,,,,,  `ヽ、   .U  ノミミシ  /    
          ヽ  / ,,ヾ-、、、,,,_  \    _/ミミリ ノヽ、   
           ヽ /,,t|||||||||||||||||iiii、、,`、  /ミミ||"¨  ヾミ 、
           ||i;;|i||||||!!"||、゙゙''!!|||||||ii、 /||||||||    ヽ、\_
           ||||||||!!" ノ||、  ゙!!!|||||iiii||||||||||||j      >  "'''T''
           .!|||||i、 ノ|||||、    ノ|||||||||||||||!!"    ,r"     `i
            ||||||||V||||||||||||i、,,,、r|||||||||||||||!!"   .,r'       
           ノ|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||!!!"   ,,,、、-ーー''''"""¨ ̄
       ,,,、、r""/`ヾ||||||||||||||||||||||||||||||||!!"  ,、r"          
  ,,,、、rー''""   /   |"!||||||||||||||||||||||!!"/ ,,r"¨
ー''"        /   | ヾ||||||||||!!!''"¨ //


          ____
       / _ノ  ヽ_\
.     / .(ー)  (ー)\
    l^l^ln  ⌒(__人__)⌒ \     …この十兵衛の着物を御覧下さいお。
    ヽ   L   |r┬-|    |    
     ゝ  ノ  `ー‐'   /   
   /   /          \
  /   /             \
. /    /         -一'''''''ー-、.
人__ノ        (⌒_(⌒)⌒)⌒))

 『立合いの後、十兵衛様は大名に対し、自分の着ていた着物の肩をお見せになられたそうです。
  そこで見えたものは…』
 『み、見えたものは…!?』

896 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その62)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:35:27 ID:FQUCtTUg0
                      __
                 _.. -''''゙゙゙´    ゙゙゙゙'''ー,,、
              _..-'″             `゙'-、、
            /                    `''-、
          /                          \
         /                              \
        /                               \
       ./                                  ヽ        「これ」が見えますかお?
      ./                                     ヽ      あの牢人の剣で斬れたのは着物のみ。
      !                                    l      下着の裏までも届いていませんお。
     .!      `'ー ,,_                  _,,,___         !
     |     -.、   `''ー ..,、        ....ーー''"´   ._,-         !
     l         广''┬--v-‐.        .'i-----r‐''゙]         i!   (これ)
   ,..-'".l      ヽ,、.ゝ-'゙ _./         ヽ_.゙ー'" ./         ,l~ ..,,▼
  ´:::::::::::::ヽ       .`゙゙゙゙゙./             ヾ゙゙゙゙゙゙゙          /:::::::::::::::|| ゙゙'-、、
:::::::::::::::::::::::::\       │                l              /::::::::::::::::::||::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::`'-、,     ゝ..____,..-ー ._____ノ        ,..-'´::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`''- ..,_ .、,__,___________..,_ .、,__, -'''"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 『その時、着ておられた黒羽二重の小袖と下着まで斬れていたものの、下着の裏は残った切り口だったそうです』
 『となると、十兵衛様ご本人はまるで無傷ということか!』

897 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その62)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:37:10 ID:FQUCtTUg0
___
三三 \
三三  \
三三.    \              剣術の届く届かないというものは、
三三       \          この五分一寸のところにあるものですお。
三三       \ 
三三三.        \        勝つだけならどうとでも勝てるけど、
三三三         ヽ      説明のために、敢えて最初と同じ状況にしてみましたお。
三三三三         ‘,     .これなら十兵衛の申すこともご理解頂けたとますお?
三三三三         ‘,   __
三三三三三.         ‘,  マ ム
三三三三三         }  マ ム
三三三三           / _ マ ム___
三三三         ./ <  \マ ム

 『そして、大名に剣術のなんたるかをご説明されたそうです。
  その大名の方は、驚きのあまり、一言もなかったそうですよ』
 『なるほどのう…!』

898 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:38:18 ID:FQUCtTUg0
=噂話終了=

              Yニニ二三三三三三三三三ニニ=7
                 マ二三三三三三三三三ニニ=ー
                V三三三三三三三三三三.7
                V三三三三三三三三三=7
                 i三三三三三三三三三.7
                 |三三三三三三三三三'
                 }三ニ=─‐=ニ二三三三{
                  /          ` <|
          {三三三三三三三三三三三三三三三三三三}
             ⌒ヽ、 }} /    /⌒ヽ 寸ニニニ込
                 {==tテ《〈 辷≦==t__テチ  .|==ミニニニ=彡'
               7` ̄/ }  ` ̄ ̄´   リム ∨ニニニイ      …と、まあ、こんな話でしてね。
                 {  / ノ        丿 | 〉) |ニニニ≦___丿
-─────────ヽ 込 ) ⌒)      /  彡' ./ニニニニニ∠     まあ、所詮噂話ですから、
             (  弋 r|彡  辷㍉    {     /ニニニニニニ气    本当かどうか知れたものではありませんが、
           `辷ニニニノ | ,ニニ、  {      i ≦ニニニニニニニ==ー    あの方なら、あってもおかしくないようにも思えますねぇ。
        ー=ニニニニニニ| (   \ヽ     | 込ニ辷=ニニニ气
ー-          ≧ニニニニ|  ⌒ _______ノ_ニ---------
    `ヽ   イニニニニニY    /三三三三三三三三三ニ=ー-
      V≧ニニニニニニニ\∠三三三三三三三三三三三三三
      Y⌒ヽ彡イニニニイ三三三三三三三三三三三三三三
     圦   >ァァ/三三三三三三三三三三三三三三三三
     {  ミ= 爪 /三三三三三三三三三三三三三三三三
     人_彡{_}斗三三三三三三三三三三三三三三三三


三三三三三三三三三三三{ヽ
三三三三三三三三三,::: ―ヽ}
三三三ニ(__)_,::::-‐:'ニ´三三三:丶、
―――:'ニ:´三ト ,三三三三三三::丶、
三三,ィ`ヽ三ィ゙ {_,゙-_、<三三三三三≧:..,_
三::,.゙.`ヽ }三,   _ヾ二fヲ、フ'r 、三三三三ニ≧:..、
三,' . /._},'三:}  ,' ,.'     〈  `¨¨ '<三三>'´     そうだな…。
ニ:ヘ '.,{ .|三,'ヽ. ,'., u.  .  ,               しかし、そのような境地に達するには、
三∧ ヽ{三} } {/    (‐_、__〉              .俺達じゃどれくらい掛かるかわかったもんじゃねぇな。
三ニ|゙ト-'`¨´   }    __  r'´
三ト,ト.', .|       ´―`'r'
三ニ':ー-'......,__     ¨¨ソ
三三三三三三ニ:ー-.....,_ ∨
三三三三三三三三三ニ`¨:'ー- 、
三三三三三三三三三三三三ニ}

899 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:39:16 ID:FQUCtTUg0

                    ,.イ三三三三三三∧
                   f´三三三三ニ, ‐ ,三::ヘ
                   `ト-----‐ ' ´ ..ノ三三',
                   .}  (     .ヽ三,ヘ::゙,
                   , ‐ 、 /, ' ¨ヽ  ,}ニ}ヘ',::',       なぁに。
                   { r。}.',{{,。フ ',/ |ニ| .}ハ:}      「一文は無文の師、昨日の我に今日は勝つべし」というじゃろが!
                   ト、.`¨}¨ヽ二.イ ./{ニ{イ`ヾ      諦めずに精進すれば、ワシらだってやれる筈じゃ!
        __           .' ,.`´ヽ_イ―:.、 .} `',゙',  .ト、
    .r― '´  }           ∧ヾニニ´'_¨ゝ}  ...|/ .,.イニヽ     なんせ、わしらの師匠はその十兵衛様なんじゃからな!
   r‐┘  .', _.∨          ∧ `ー‐ ' ´   }/三三::
  ,.イ  ヘ  ヘ{ . .}、         __} `¨¨´  _/三三三三
  ト、 ヽーヘ_,.イ_´_, ',       /三〈____,イ三三三三三::
  ゙, ヽ _ゝ' /-r┬.'     .,.イ三三三三三三三三三三三三
  〉―‐ .'_,...イニ:丶    _/三三三三三三三三三三三三三
.,.イニ`¨¨´三三三三\_,.イ三三三三三三三三三三三三三三
.ヽ三三三三三三三三/三三三三三三三三三三三三三三ニ
. ∧三三三三三三三/三三三三三三三三三三三三三三三


                      __
                   ∠⌒Yニニニニヽ
                     (ニニニニニニニニニニ)
                     -──=ニニニニニニく
            /           `ヾニニニニヽ.
           ´        ____  'ニニニニリ
         ノ         ィニニ三込  Vニイ
      ,ィ≦≧=-、{ {  ィ任三三三ル  }   -== 、
      (三三三ニム ≧任ニ= 芯气   Y ヽ仁ニニニハ
        `Y 艾梦¨7   ` ー一 ´    ミ Vニニニニ`ヽ       うむ!
      /`j    ̄ {...  ⌒)         j j }ニニニニニニ }      柳生魂を燃やせば、成せば成る!
     __;{ l(     込___ イ ,,wwwv、. イ  〈ニニニニニニノ      .では、明日の稽古の英気を養うために、
   ,仁=圦 \__,,ィwwwwwチ^~´ イ  \}, |`¨´ マニニニニ )       一杯飲みに行くとするかの!
  弋ニニニミ {\\ ー===ニニニニ イ    |:   マニニイ
   /ニニニニト           /    ::..   '爪          「おおっ!そいつは名案じゃあ!」
   ムニニニニ.| |   ミ==ニ二ニ彡       〉::::.   Vハ         「今すぐ柳生道場名物・直進行軍で向かうぞ!」
  {ニニニニニ | |               /:::::::    Vハー--ミ
   辷=ニニニ代            /::::::::      Vハ
      `ヽ.ニ| ∧  /  ̄ ̄ `ヽ /:::::::         Vハ
      __| .∧       ..イ:::::::::
--一     |   ` ̄ ̄ ̄´:::::::::::::
         |

900 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:40:35 ID:FQUCtTUg0
            ,. -─── 、
         //  /      `ヽ
         /.:./  / / .:.  /     \
       / .:.:./   / ,斗-- 、:{:. .:. ヽ    ヽ
       /  /:  イ´l .:|l.:.:∧:|.:.:.: .:斗ー   ',
       l ..:.:|:.:.   | ィチ才ミヾヽ.:.:.:/厶.: / .:  〉     これは「撃剣叢談」に載っている十兵衛の逸話ね。
       l.:.:.:.!:.:  ∨  }:ヘ.リ  ノ/仟テk';.:./ィ/     宗矩と比べると、十兵衛は実際に斬り合う逸話が多いわね。
      ノ.:.::人:.   ヽ ゝ-'      ト;'ソ//!
   /.:./.:.:.ヽ:.   ヘ       ` ` |:.: |        撃剣叢談の成立年代(18世紀末・寛政頃)を考えると、
  /.:./.:.:.:.::.ノ.:}:.    ',     __    ,:.  |        信憑性は逸話以上のものではないけれど、
/.:./.:.:.:.:.:.:/.:.|.:.:.  l    ´ ´ /.:  |       「剣豪」柳生十兵衛らしい話のひとつと言えるわね。
.:.:./.:.:.:.:.:.:.:./_ィ.:.:.:.   小    イ/:.:.:.:.  l
.:.〈.:.:.:.:.:./   ./.:.    }_,工,.´ー=〈:.:.:.:..   ヽ
 :ノ.:.:/   /.:.:.:.:   /.、 ∧ ̄入ヽ:.:.:.:.   \

                        ......             _,,. -‐ '' ー ‐- 、.,_
                                    _,.イ~           `ー、
                                   /                   \
                                  /                   \
  どちらかというと見逃せないのは、          /                        ヽ
 撃剣叢談でこの逸話を紹介した後に、 ...      /      !     |  |   |        'i,
                        ......      |       |ヘ     :|  |__ム、_/  i     |
 『此流(柳生流)を学ぶ者、     ..          {    ヽ |_ハ    :ノて~レ' レ'   :/      !
  重兵衛殿とて就中仰ぎ尊びて今に至る』       | 人  ''て丁ヽ :/ ,-=テ云示`ヽ/ / .. :: : }
                       ......      |  \ ,ィテ示 ∨    辷 少 | / /  :: :: ::/
  という一文があるとこと。       ...      ∨ \〈 K_;ソ r-‐く、  ~  _,イ / :: :: /
                       ......       ヽ \ \  _ノ、   `ー─''"/// :: ::∨
  逸話そのものは創作だとしても、             ヘヽ < ̄         / ,.イj :: //
 当時の柳生流で、十兵衛が      ...          \, 〉、   ー       //  :/|/
 達人として言い伝えられ、       ....            ∨> 、.      ,.イ |  ::/ /
 また世間での評価も同様であろうことが .             ヽ__>‐ '" _,,.ィ<ー‐ゝ、
 この文章から確認できる。         .            /:::/`T ̄ _,. <:::: ::: ::::ヘ
                                  _,.イ⌒:::: ://^ヽ /:::: ::: :: :: :: '":: ヘ
                                 /::: ::: :: : 〃   /::: ::: ::,,/::: :: :: :: :: ヘ

901 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:42:11 ID:FQUCtTUg0
                       ......        /                           l
  後に語られることになるが、     ...       ./             /              l    l
 十兵衛は、柳生家の系図の中で、          /          ハ /            l /
 若干微妙な立ち位置にいる。               i /   /     / // /      /ハ / /    |
                       ......     /   /  _/-/ト/-!-/ /   //-{-/、/_  /  l
  実際、撃剣叢談より前に成立した .....     //    !/ // /  リ///   /-´ _// /   /  l
 「本朝武芸小伝」では、          .    /'//  /./リ_ ニニニニリ/ /   ニテ―‐ /、 /  l |
 十兵衛は宗矩とは別の欄を以って  ...     //   // / ´ f::ヽ、イ //    f‐、_,イ! /   l !
 紹介されている。             .     l/イ}  l /li  ー ‐   f―‐{  ー ‐/-イ    .//
                       ......     /l/l :l/、ヽ、____ - ´   , `ヽ、___/l    //
  しかし、そういう立ち位置なのに、  ..   /´‐-リ } リrヽ-',              _-ニ´   //
 剣士としては尊敬を得ていた訳で       {::::::::::::::::::`ヾ、  r\        -    -‐ニ´_-イ/l'
 それだけ、剣の腕に関しては、    ....  〈 ̄ ̄:::`ヽ、:::`ト、/:ハゝ、           /-´ ,-‐´ ̄::`ヽ
 図抜けたものだったのは間違いないと     ヽ::::::::::::::::::`ヽ、:::`ヾ ヽl `ー  _ - ´ ヒ´ヽ::/:::::::/::::::::::}
 思われる。                     }::::::::::::::::::::::::::::\::::::\`ヽ、_   , -´  /:::::::/::::::::::::::l


                 -――- 、
                , ‐'´         \
             /            、 ヽ
             |l l /〃 ヽ ヽ} |  l  ',         そんな剣士としての十兵衛の話を、
    \          .ljハ トkハ  从斗j │ ハ        .この後、またしていくけど、
     \          l∧}ヾソ V ヾソ !  ! ヽ \      ひとまずそれはまだ先の事ね。
      \ __  __ リ.人  v‐┐ /" ト、  ヽ ヽ
        {心下ヽ /"  >ゝ-'<{   Vl   } }     じゃあ、場面を変えるわよ!
        ゝ<}ノ \  (:::::Y Y:::::!   ヽヘ  { {
           7´ ̄ )   )::∨::__::ヽ   }::\ \丶、
          /  /  /ィ'´ヽ:::::::::ノ  /:::::::::ヽ ヽ `ヽ
          ! ≦∠__ノ:::| /ハ::::/   ゝ、:::::::::`、 リ ノ
           |   .:.:::::::::::l  __ヾ\    ≧:::::::::'、ヽ {
          l_ .:.:::::::::/ >v'  l \::ヾ  ̄::::::::::::::::', }>
            ヽ.:::::::::V  |  ! l∧::::::::::::::::::::::::::::Vリ
             i::::::::::::`ドー rL.」 厶::::::::::::::::::::::::::::!
             l::::::::::::::j ̄ 7:::::├‐ ト、::::::::::::::::::::::::!
               \::::::/  :/::::::::::!   !:::`、:::::::::::::::::::!
               `/  :/ー‐‐┤  「¨¨ ヽ::::::::::/
               ,′ :/      !   !   レ' ´
               ┴‐┴━━━ゝ-┴

902 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:43:20 ID:FQUCtTUg0

=柳生家・奥=

      |┃三 ガラッ
      |┃  ____
      |┃/⌒  ⌒\
      |┃(●)  (●) \      おるい!
───|┃:⌒(__人__)⌒:::::\    今、帰ったお!
      |┃  |r┬-|     |⌒)
      |┃   `ー'ォ     //
      (⌒ヽ       ̄ ./
      |┃ノ       /
      |┃       <
      |┃  __   .ヽ
      |┃/    >  )
      |┃     (__)


          丿                 /     、 ヽ
         /                        丶 丶
       ,,/   /′                   卜  ヘ
      /     ,'                     ..1   '、
      ! 、    ! 、          ..丿  _../    l ,'    丶
      ''/     l 1 」 、 、     //  ‐' /  、  ソ     ゝ
      │     ヘ 1」丶 l'、   ./ ン _/..‐ ’ ノ'、      }
      │     ノ゙ Jン''゙ーソ 、  ! ′ ..一^ '/-∟ l      l
      ヘ     /''´ `'ゝ、rョ‐ `‐.. '、   '''エユ 、_  ゙''、     ,'
       \ 、__l 、 x/ア""ヽ、  `‐   ' /"゙''(\ 1    lン′
         'ノ _ 1 ユ'´1_.... │        │-、 ! l辷l- 、/'′    お帰りなさいませ。
        │´ 'tl ''’ ` ../ ノ         -..'´ / ’ lノ'冂
         ゝ  ヽ、 ''''‐''''''''    │    `^''''''''′ l卜/ノ
         ゝ 、ヘ'、  '丶‐    n{    丶‐丶  l'' /ノ
          ''.. =ぇ        ゙<         lニ ‐
            ゙''‐ 、       ,,..,,,,_       ./
             ,, ゙ 、       ゙'‐"       r′
            ノ′ `‐ 、          . ''  ゝ
       _..-‐‐''"´      ′ 、      -,'   丶..__
     /           '、 `ー-..,_..-''´  |       ``''ー 、
    /            」         :′          '、
    ,'             |         |            '、
    ヘ           ....┘        │          、丨
    」        _..-‐′           丶、        ノ l
    /  _,,..-‐''' 、‐''´                `ー 、,,_、    1│
  _..-―"     ゝ  ....__            _,,....、  /     '<\
‐´          ゙ 、   `''''‐‐、     -‐''"`    ┘      ^
                十兵衛の妻・おるい

903 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:44:26 ID:FQUCtTUg0
.              __
                 -´   ``ヽ
.             / ⌒      `ヽ
         /        `ヽ  ヽ
.    ((   / (●)          ヽ
        |::⌒(__   (● )      }     お松はもう寝たかお?
        ヽ   人__) ⌒::::.       |    起きてるなら少し抱いてやりたいお。
          ヽ(__ン            |
         人.            /  | |
          /           _ノ  ノノ
                     |


            r<: : :  ̄: `丶
         -<: : : : : : : : : : : : : : \
      r≦: : : : : : : : : : :_: : : : : : : : :\
     .′: : : : : : : : : : : ⌒)ノ: : ヽ : : : : : : ヘ
     i/: : : : : : : : : : : : /: : : : : }: : : : : : : : '.
     l〃:/ : : : : : : : : : : : : : : : / : : 、: : : : : :!
      {: :/: :/i : : : : : / : ノ: : : /lヽ : :ヽ : : : : l
       Y : :{⊥ハ : : / /--ノノ 八: ヽ:__ ヽ: : j     先ほど寝たばかりですわ。
       ヽ从T卞、\{  笊示x  \/´l: : :Y     またしばらくすれば起きるでしょうから、
         ! 上シ.    上シ    j リ : /     今少しお待ちくださいませ。
          '.   ノ         oイ: : /
          .  ヽ         | :ノ:/
            \ ‐一'     . ′!≦ニ二三三三i
             \   ,. ィ    |:\     ̄ ¨ ヽ′
                ノ:千!       ト、:丶
              (: : :r┤  __,丿 i : : 冫
             〉:丿广 ̄ /  |.: :く

904 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:45:32 ID:FQUCtTUg0
           _ --―― 、
          ´         ヽ
       /             \
.     / 、__ノ   、
    /        \         ヽ
    ,'          `ー       ',
    l ミミ                  }    そうかお、そうかお。
    ',xxィ     三≧ュ、            まあ、寝る子は育つと言うお。
    ',ゝ、__   }   `゙       /     起こさないようにするとしようかお。
     ヽ  `r 、-'  xxx       /
      `ー-ヽ_         <
           / ̄ ̄      ',
              /           ',
           ノ       /     ',
        / ヽrイ´\   /      l
     /  >ソl   \/    ,    l
     ヽ_ノ / `\     /     l
       /    ヽ_ , イ       |


               ′            ヽ
               冫    、       __   ヽ
               /'、.   ヽ   、   ′〕  .|
             / "`゛` ゝ--,ヽ、 ヽ   l ノ   /
    ,---、  ,,../    . .r‐'〆ソ  \ {、 /  .ノ
   ./ ''⌒ 、 ヘ'''´       ′ { /  /'ゞ-― ̄  
   |    ノ.          `‐ゞ  l           あ、そういえば、
   ヘ、 _ 〉           丶  .|         先ほど噂をひとつ聞いたのですけど…。
     ゝ lゝ               \
   /                  _ノ         「なんだお?」
  /                _/
../        `-、        /
            > - 、   /
           '´  r`  ̄

905 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:47:48 ID:FQUCtTUg0
       /     //  ./        〃 ヽ 、ヽヽ
        /     l !  / l...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.'´:.:ヽ.....! ヽ、!
       i   ,   'l ..:l.:.:.:|.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:l:.:.. ',l
      ! /  , '人:.ト;.:.:l、:.:.:.:ト:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.!:.:.;':.:.: i
      ! l  .:/..:.// ヽ!ヽ ',ヽ__ lヽ:.:.:.:._;リ;/_,イ:.:.:. /
       | l /:.:.:.:/:/ ‐'"_二ヽ`ヽゝヽ:.:.〃=く l:.:. /
      !i :.!:r ‐く:.l -マ´!:;;c' ヾ     レi:;;c' ノィ ´       なんでも、
      '、l|:l( ヽ,`   ` ー‐'-      ー'‐  !       大殿様(宗矩)が大和高取五万石に転封されるので、
       ヽl:.l、、 ー,             ';    .,'       .御国替えになるとか。
        ヽl:.ヽ''_,,         . ノ   /
         ` 、ゝ:.!\     _    _  ,.'
   _,,.. -― '' " ̄_,l  \      ̄''  ∠,
  <    ,. -‐'"´.:':.:l:. : : :`ヽ、    / /
   ヽ/,. '´ /:.:.:.:.:.l   : : : `: ーiく ̄`
   , '´ /:.:.:.:.:.:.:.:;'     : : : : :!:.:ヽ
  /   i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;'        : :.l:.: ',
  !   .:.:!;.:.:.:.:.:.:,-ノ..,, _       ヽ i
  ヽ   :.:.:.ヽ/_' /   /`'"ヽ、---- 、\
  / `)  :/   `    - 、 ,.へ、  ` ヽ


                ______
           /           \
         /              \
        /  ――     ――  \
      /   ,.-‐-、     ,.-‐-、    .\        …………えっ?
     /      (・)         (・)      \
     |        `ー一     ー一′     |
     |.       /     i     ヽ       |
     \.     ヽ.__人__ ノ      ./
      \                  /

906 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:48:56 ID:FQUCtTUg0

       / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
     / ;'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::';  \
    /   ;:::::\:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::;   \
  /   ;::::::::::::::\:::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::;    \
 │  /=≡==、、\::::::::::::::::,,/ ,,==≡=ヽ、  │
 │  //      ヾ、 :;:;:;:;:;:;: ツ 〃       ヾ,  |        な、なんだおそれ!?
 │            :;:;:;:;:;:;:;:;             │      そんな話、初めて聞いたお!!
 │  ``―==''" ":;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:゛ ゛ー=====彳  |
 │   ;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;     │
  \  ;::::::::::::::(___人___)::::::::::::::; U  /
    \ ;::::::::::::::::::::|       |::::::::::::::::::::;  /
     \:::::::::::::::::::|       |::::::::::::::::::; /


         /                   .ヽン 
        /                       _
      /                  ‐、      \
    _/                     ヘ   、    <
   /       ,                 /   ヽ    \ 
  丿      /               /     ゝ    \
  ヽ.     /      ,    、     /      1 ヽ.    \ 
   .|    ./     /   /     ‐´       ノ  .│     ヽ
   卜 、 |     /   ,' │            .|   .|      ノ      あなた、お静かに…!
   / .│ 丿    │  '  .!            _|  /      ,,彡''´   お松が起きてしまいます…!
  ノ  .| 亅    ._ !   l  ヽ    、   _,-ーォニ广 ,  r''、/
  亅  i ヽ     `ヘ__ヽ  ヽ、   ヽゝ〆v‐"´ヤ"ン  i 、 } 丿       私も噂だけでしか聞いてないのです。
  丶_'、 |     l'' . ̄`∟,,_ \   」」‐ン'ヤゝノ /´  { .// 丿       なので、あなたにお伺いようと…。
‐─‐‐-ニ│ ヽ、  >ノ'| 廴`} ミ‐  \,,_、 `--── ′   l .ゝ/`-、
      ヽ、 〔ヽ `ト   ゝ.'ソ      、`′         l゙''"     ヽ     
       ソ 、ヽ    ゙`─'"     ∧      u.   .i         ヽ
     _/   ./^゛-\.        '-ゝ         ハ         ヽ
_,,.-‐‐'´   /    `、       .Fニニニニ=、    ./ |        ヽ
      ./      .ト.、      | ./   ヽ    /  /           ヽ
`\  /        〉 \,,_    ∨    |  ./  /             }
  ヘ-'         ノ    `''ー-.._ ゝ_   .ノ _/ ̄´            /
 _____    _,,-'´          `゙'''' ̄ ´               ./

907 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:49:49 ID:FQUCtTUg0
                       __
               __ - ´´ ̄       `¨ ‐ 、
           , -'"´:                 丿   ヽ
        /. : : : :          _/  、 丶
        ,,.'. : : : :             / /::::::ヽ l   ヽ、
       /. : : : : :              {  {:::::::::ノ !   ヽ         わ、わかったお。
      /. : : : : :                丶 ` ´ ノ       ヽ       今すぐ父上に確認するとするお。
    /. : : : : :                    `ー‐ ´ /       ヽ
   ./. : : : : :                    !、     人ノ      …何が困るって、
  /. : : : : :         U            `i` ニ二-- i      父上なら有り得てもおかしくないってのが
  /. : : : : :                            `´       l     一番困るお。
 ,'. : : : : : :                               /
 i : : : : : : :                               /       とにかく確認するのが第一だお。
 i : : : : : : :                                /
 ', : : : : : : :                              /
 ', : : : : : : :                         /
  ヽ、: : : : : : .                      /
   ヽ、:_: : : : .                    /
      `¨i : : : : :                  ヽ

908 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:51:01 ID:FQUCtTUg0
  |┃    ガラッ     ____
  |┃ 三       /u    \
  |┃         /  \, 、/  \
  |┃       /  ( ○)  (○ ) \      という訳で!
  |┃ 三     |  '" (__人__)"' u  |     父上、噂はまことでございますかおッ!?
  |┃       \    `|::::::|´     /
  |┃        /ゝ   .l;;;;;;l   ィ `ヽ.
  |┃ 三   /      ..`ー'         \
,⊆ニ´⌒ ̄ ̄"  y           r、  ヽ
⊂二、 ,ノ──-‐'´|              | l"  |
  |┠ '       |              l/'⌒ヾ
  |┃三         |              |ヾ___ソ


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( -)(ー)        お前、あんまり会話を楽しようとするなよ。
.   |  u.   (__人__)       普通はそれじゃわかんねぇだろ、常識的に考えて…。
    |     ` ⌒´ノ  ,r'゛ヾ
   .l^l^ln      } `‐=   )
.   ヽ   L     }   ゝ-´  );;;;;;)
    ゝ  ノ   ノ        .) ;;;;)
   /  /    \       ./;;/
  /  /       \     .l;;,´
. /  /      |ヽ、二⌒)━・'
 ヽ__ノ

909 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:51:46 ID:FQUCtTUg0

   / ̄ ̄\    ) ;;;;)
  /   _ノヽ_\   ) ;;;;)
 |     (●)(●)  /;;/   …まあ、ともかく、
. |     (__人__)  l;;,´    お前の言うておる噂というのは、
  |     `∩_ノ)━・'    大和高取への転封のことであろう。
.  |     |_ノ
 /ヽ    |  |_ 
 |  \_/ ノ ヽ
 |\     /_|  |
 | \ /  _/

                  ___
                 /     \
       iニーヽ    /─  ─   \      そ、そうですお。
      iニ_   ̄ ̄/(●)  (●)   \    実際のところ、どうなんですかお?
        ⊂ノ ̄ ̄|  (__人__)  u    |
            ⊂ ヽ∩ `ー´    _/
              '、_ \       )
                \ \ / /|
                 |\ ヽ /  |

910 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:53:03 ID:FQUCtTUg0

   / ̄ ̄\
  / ノ  \ \
 |  .(●)(●)  |         あそこは去年(寛永十七年)の十月に、
. |  (__人__)  |         植村家出羽守(家政)殿が入られたばかりじゃ。
  |    `⌒´  |    ) ;;;;) 
.  |        |    .) ;;;;)    特に問題なく勤めておられるというに、
.  ヽ       }   /;;/    何故、一年も経たぬうちにわしが入ることになるのじゃ。
   ヽ     ノ   .l;;,´     それに、御加増なら既に去年、一昨年と頂いておるではないか。
. /    ∩ ノ)━・'
 (  \ /|_ノ ヽ
. \  ""  /_ノ  |
   \ /___/

                /  ̄ ̄ \
               /ノ   ヽ__. \    そ、そう言えば…
             /(○)  (○ )   \  
             |.  (_人_)   u |
                  \   `⌒ ´     ,/
              /         ヽ
             ./ l   ,/  /   i
             (_)   (__ ノ     l
             /  /   ___ ,ノ
             !、___!、_____つ

 前年である寛永十七年、及び前々年である寛永十六年、
宗矩は、友矩の遺領である二千石と、それとは別に五百石を与えられている。
これにより、寛永十八年、柳生家の石高は一万二千五百石になっていた。

911 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:53:45 ID:FQUCtTUg0

   / ̄ ̄\
  /   _ノ ヽ_
 |     (●)(●)         うむ。
. |     (__人__)        元々、植村家は安祥七譜代の一家にも関わらず、
  |      `⌒´ノ ) ;;;;)     今まで旗本のままであったからの。
.  |         }  .) ;;;;)     諸侯の列に並んだのも遅すぎたというくらいじゃ。
.  ヽ        }  /;;/
   ヽ     ノ  .l;;,´       むしろ、そんな噂がどこから出てきたのか、
. /    ∩ ノ)━・'       わしの方が聞きたいわい。
 (  \ /|_ノ ヽ
. \  ""  /_ノ  |
   \ /___/


          ___
         (⊃     \
       (⊃ _ノ  ヽ、_ \      まあ、そういうことなら
     (⊃  (ー)  (ー) u.\   取り越し苦労で済んで何よりですお。
    /|     (__人__)    | 
  /  \____` ⌒´    /    
 (               \
  \_ |            \
     ヽ|          ト、  ヽ
      ヽ         | >   )

912 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:55:21 ID:FQUCtTUg0

   / ̄ ̄\    ) ;;;;)
  /  _ノヽ_\   ) ;;;;)
 |    (─)(─)  /;;/    …単なる噂なら、それで結構なことよ。
. |    (__人__)  l;;,´    正直、今、いくら御加増とはいえ、国替えをされては
  |     `∩_ノ)━・'     .却って厄介の種になるであろうしの。
.  |     |_ノ 
 /ヽ    |  |_         それに…
 |  \_/ ノ ヽ
 \     /_|  |
 | \ /  _/


     ____
   /      \
  /   _ノ ヽ、_.\
/    (●)  (●) \    …それに?
|       (__人__)    |
/     ∩ノ ⊃  /
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
  \ /___ /

913 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:56:29 ID:FQUCtTUg0

        / ̄ ̄\
      /       \
      |::::::        |    …柳生庄を離れずに済むなら、それが一番じゃ。
     . |:::::::::::     |
       |::::::::::::::    |          ....,:::´, .
     .  |::::::::::::::    }          ....:::,,  ..
     .  ヽ::::::::::::::    }         ,):::::::ノ .
        ヽ::::::::::  ノ        (:::::ソ: .
        /:::::::::::: く         ,ふ´..
-―――――|:::::::::::::::: \ -―,――ノ::ノ――
         |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━~~'´

914 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/26(日) 23:58:17 ID:FQUCtTUg0
                                   ,. -‐── ‐-. . 、
                                 , '´. : : : : : : : : : : : : : :`ヽ
                                  / . : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.ヽ
                               / . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .',
 寛永十八年、この年のことについて    ..    ,′. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :',
「玉栄拾遺」では、こんな事件があったと  ...     i. : :.|.:|: : :.:|.:..|: : i: : : j: :.|: : }: : : : : :i
伝えている。                  .....     |: |:.:|:.|.;.:ィ┼十メ、: :/ナナメ、: : : : :.:|
                                |: |:.:| { ィヽ}V V\/ `〒テ</:/:.:/,′
 『今年、或時大和国高取城五万石可賜由、    Ⅵ :ト、V イヒッソノ.L__」 ヒ-ツノ}/.:.//
  大猷大君有上意。公御請曰、       ..     ト、ヽ:\ ___ノ , ヽ__ノ:/:.〃
  植村新六郎家次ニ可賜。         ....      ヽ: : ゝ   .. _   〃: /
  臣ハ山姥ノ槍(※)ヲ賜ハラン事ヲト、   ...       _>=丶、      ,. イ/:/L_
  則高取城家次に賜ヒ、槍ヲ頂戴シ玉フ』  .    ,. .:'´.:.:.:.:/.:.`Yヽ`二´ / l/l/.:./:.:.ヽ、
                               〈.:.:::::.:.:.:/.:.:.:.:.:i  \__/ /.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.ハ
 家光が、大和国高取城五万石を          .ト、.::::::〈.:.:.:.:.:.:.ヽ/^^V.:.:.:.::./.:.:.:.:.:./.:{
宗矩に与えようとしたところ、        ......    |.:.:ヽ.:.:.ヽ.:.:.:.:.:.:.\ /.:.:.:/.:.:.:.:/.:.:.:',
宗矩がこれを辞退し、植村家次に譲って、......   ∧.:.:.:.\.:. ,r-‐‐‐ュV.:./.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.i
替わりに山姥の槍を頂戴したという話。   .   {.:.:\.:.:.:.「 二二二二二二コ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
                              !.:.:.:.:`ーく.:.:.:.:.:.:.:.::: _.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:..:.:.::.:.i
 (※:本文では「金倉」と書く)         ..   /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.:.:.:.,r'´-‐‐'‐っ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
                              レ'´ ̄`ヽ/`TT{   ニニソ.:.:.:.:.:.:.:.:../.:.:.:l


            ,. -‐===- 、
        ,. -‐' ´: : : : : : : : : : : : ` ヽ
      , ' : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : \
     /: : : : : : : : : : : : : : /: : : : : ヽ: : : : : \
     /´: : : : : : : : : : /:: : : i: : : : : : : ',: : : : : : :ヽ
    ,': : : : /: : : : ,':: :{: : : :∧: : : : : : : } : : : 、: : ハ
   l: : : : : i: : : ∨:: : : : : / ',: : : : : : ,': : : :: }: : : :i        ああ、これね。
   !:: :: : : |: : : : !: : /l : /  ヽ: : : : : !, 一' リ: : : :|       同時代の史料と比較すると矛盾点が多いから、
   ,′′ : |:: : : 丁`廾卜、_ 从: : 〆ノ }: ノ':: : i丿       おそらく創作だろうと思われる逸話ね。
   r´:: :: : :|: : : : ゝ,____、 ̄/: ノ,___ノ'i: ノ: jノ
 /:: : : : : ハ: : : : ',弋 ト孑リ´ ノ'´ 7孑ェハ`: :l           とりあえず、他の史料と食い違う箇所を挙げると、
./ : : : : : ノ::∧:: : ::∧ ` ̄      ` ̄ ハ从
: : : : : : /: : : : ',: : : : ',       `   ,': : :i :\         ① 植村家が大和高取に転封されたのは寛永十七年十月
: : : : :, ′: : : : l : : : : 丶        イ: : : :ヽ: : ヽ        ② その時の当主は植村家次ではなく、その子の家政
: : : :/: : : : : : : | : : : : : : ト _ ⌒ ィ: : : ',: : : : ハ : : :` 、      ③ 大和高取の石高は二万五千石
: : ::,' : : : : : : 〃:: : : : :: ハ≧= l`ー、: : : ∧: : : : : \ : : : ,
: : ::l: : : : : : : 八 : : : : : : : ト  ∧ /ヽ: : : :}: : : : : : : ',: : : i     この辺りかしら。
: : ::|: : : : : : : : / : : : : : : : :}  \r ⌒ヽ : : :`: : : : : : ヽ: ソ
: : :ノ: : : : : : : : i : : : : : : : 丿   \  }: :: : |: : : : : : ノ

915 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/27(月) 00:00:08 ID:aAjhehzU0
                 ,. : ´: : : : : : : : : : : : : : : :`ヽ
                〃: : : : : 〆 : : : : : : : `ヽ: : : : :\
               /: : : : , :: : : : / レ : : : : ヽ: ',: : : : ハ          確かに、家光による宗矩の寵遇を考えると、
               jハ ,': :从 l: l: : {: : : : :ヽ: ',:: : : : : :ヽ:∧         これくらいの加増の話があったとしても
                ノル'゙: : '⌒ヽj: : : }-‐廾ト、ノ:: : : : ',: :i         それ程不思議ではないけれど、
                 乂:{从ヽjノル': ノ jハハ .i: : : : : : : :!         年代や植村家党首の名、石高などの
.                    ハ =≠ ノ'´ヾ≠=' .}:: :: : , l :ハ        ズレを考えると、信憑性に欠けるのは否めないわね。
                     /:: :|   ′     ,': : : /゙::|: :: :\
                 /: : 人  i ̄ ̄i    /: : :λ:八: : : : :ヽ      玉栄拾遺に載っている話以外だと、
                ノ:: : : : : ト  `¨ ´  .イ : : : ハ: : : :ヽ: : : ノ     .宗矩は加増の話が出た際、友人の植村家次が、
                  ′:: : : : :丿: :>   < /:: : : ::i:: : : : : : :∨      安祥七譜代の一家であるにも関わらず、
,. -‐-γ 丶       八: : : : : ∠爪//厂`y一'゙ : : : : {孑、:: :: ::人      旗本の身であり事を案じ、家光にこれを説いて、
`7  }  丿、       入:: : : ::∨_///| ☆//{: : : : : \≧= 、: : :\     大和高取を譲った、なんて美談になってるわね。
./,//  /_/丶     〃 ∧ : : : ∨///!,/////ヽ: : : : : ∨///}:: :: ::\
.`¨´ ̄}   ,ノ\    ヽ∨丿: : : : }////////////\: : : : ヽ//仆 : : : : ヽ   でも、家次は慶長四年に亡くなってるから考えづらいし、
.   八`¨¨ ,  ハ,-=≦爪/: : : : : ///////////////,} : : : : :\∧`: : : : ハ .家政にしても、宗矩との交友関係を示す史料が
     \  l   ゝ/////: : : : : ∧//∧/////////,丿 : : : : : : }/} : : : : / 今のところ出ていないから、デコレーションの域を
        `\   丿\// : : : : : :i//∨||ヽ_//////// : : : : : : : //∧: : :/   .出ていないのよ。


  …ただ、ここで厄介なのは、          ∧/      l   |∧     l│斗、弋.  ̄`ト   |      |
 大和高取の替わりに頂戴したという       l /     |  |ヽ   l_厶     | | _j/ \ヽ  |∧ │      |
 「山姥の槍」が現存しているということ。 ..   | l       l   \X {\ヽ    |/ ァrテ≠=tヽj ヽ |     /
                              | l       ヽ/l  >Lニ、\  |   ´}. ヽzイ `  Ⅳ    l
  「史料柳生新陰流」には             j∧   \   \l,イf_.〈_/l  \lr  ┴ー─┴ 、/   / 小
 その「山姥槍」の写真が掲載されており、  .  `、 {  \  \_}__少' ヽーヘ.       /   / / j {
 確かに「拝領」の二文字が記されている。 ....   ヽハ.   \ _ \    /   ` ー──/ イ   / /j ハ!
                                 ヽ\   乂> ヽ_/ `          /   / /::
  これは玉栄拾遺によると、             .  ヽ{\   ヘ ̄              ,′ 〃 {>ー‐フ
 坂崎氏(おそらく坂崎出羽守)の槍であり、        __\.  ゝ ,    ´`       /  //::::::::: /
 坂崎事件の際、公収されたものが      .   /:::::::::::::::::::::`ヽ ヽ> 、_       イ_j  ./:::::::::::::/
 与えられたのではないかと載っている。   .  /:::::::::::::::::::::::::::::::::::\}\>弋i r ≦‐'´/|/::rー‐'´
                              |:∧ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: /∠ /厂゙ヽ/ :::::::::::::|
  宗矩のこの逸話が創作だとすると、      |:{:: \::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ _>'┴-/:::::::::::::::::::::\
 この槍の存在が浮いてしまうことになる。..... /¨ ̄ ̄\::::::::::::::::::::::::::::/'´/ j l/ ::::::::::::::::::_, -‐'´

916 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/27(月) 00:01:10 ID:aAjhehzU0
        r┐   , -―――-- 、
      <ヽヽ.二>´          \
       } } r‐┐            \             …なのよねえ。
      く/ L{´     ヽ     ヽ ヽ ヽ          一応、坂崎事件を収めた際の報酬として、
       ! .:./ .:./.:.i:/   ヽ.: !:.. /.:.!  !  !
       | :.|:..:.:/\从 ..:. .::ハ:.:.:|/:.!.:|  |  !           「坂崎氏二階笠ノ紋且武具を賜フ」
       从\ハ/ \{:..:iノ、}/|从fV  i:.  |
        ヽ| !⊂ニ⊃V  ⊂ニ⊃/  !:.  !           とあるから、この時貰ったものが、
         /.:i、、、       、、、 /   !:.:. リ          .いつの間にか由緒が替わったって考え方も
       / .:.{          /   ∧: |           あるけど、そうなると「拝領」の二文字が
      /  .:.:.>、 ~ ‐-~  /:   ,:.:ハ: !           これまた怪しくなってくるし…。
      |   :.:..!:.::.!「>r― ' T!:.:   !.:.:∧ \
     /\  .:.:∨:::::〈≧ r< |:.:.:  弋ヘ、:.\ \         あー!もう!
    / .:.:.:.ハ  .:.:.:.〉:::::∧ Ⅴ  ∧:.:.:..  \\:.\ \      なんで他みたいにスパッと綺麗に
    | .::./ i.:.:.:.:./:::::::::::ⅤA::V:::::\:.:.:....  \ヽ:.:.ヽ \    「創作乙」って言わせてくれないのよ!
    ∨   .:.:.:.:./::::::::ヽ::∧:::V:::::::::::::\:.:.:.:  Vヘ:.:.:)  )    ホント面倒くさいわねこの家は!
    |   :.:.:.:人:::::::::::::\∨:::::::::::::::::::::):.:.  |::::|:./  /


                      .               ,. -──-. .、
                                  ,.  .´ : : : : : : : : : : `丶、
                                 /. : : : : : : : : : : : : : : : : : : \
                                / . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
                                  / . : : : :l :.:.|: : : : : : : : l l: : l : : : : : : :',
                                 ,′.:l: l: :.l: :.:|: : : : : : : /:/: /: :,: ;: :; : : :i
  まあ、その辺りは仕方ない。   .          ,′: :l: l: :.l: ::.|: : : : : : /:/: /__/_/_/: : : :l
 「おそらく創作」というところで  .....        ハ: : : l :lL士ニ| \: : /l/‐/二l: /:/: : : : :|
 留保しておくのが妥当。                l: : :从´ ,.二ニンハ:/  ,tテ示二7:./: : : :!
                      .         l: : : : :ヽ´ 辷tソVl l 弋込ソノ: :/: : : :/
  尤も、仮にこれが真実だった場合、         .ヽ: : : : LL __ ノ⌒ヽ __ 」」: : : /
 他人の加増を譲ったのは、友情などではなく、   \: : : ', ̄ ̄ ′   ̄ /: : :/:/
 宗矩なりの考えがあったという                  \: :ゝ   `     ,.イ: :./:/′
 見方もできる。            ...              ヽ: :|ヽ> r- < /:: /:/
                                      ヽ| ヽlノ   l: :/く
                                   ,.ィ_ノ77  、 ,_ _  7/ `ヽ、
                                  /  > {{      //   __\

917 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/27(月) 00:02:14 ID:aAjhehzU0
            ,. -─── 、
         //  /      `ヽ
         /.:./  / / .:.  /     \
       / .:.:./   / ,斗-- 、:{:. .:. ヽ    ヽ
       /  /:  イ´l .:|l.:.:∧:|.:.:.: .:斗ー   ',
       l ..:.:|:.:.   | ィチ才ミヾヽ.:.:.:/厶.: / .:  〉
       l.:.:.:.!:.:  ∨  }:ヘ.リ  ノ/仟テk';.:./ィ/        …それは?
      ノ.:.::人:.   ヽ ゝ-'      ト;'ソ//!
   /.:./.:.:.ヽ:.   ヘ       ` ` |:.: |
  /.:./.:.:.:.::.ノ.:}:.    ',     __    ,:.  |
/.:./.:.:.:.:.:.:/.:.|.:.:.  l    ´ ´ /.:  |
.:.:./.:.:.:.:.:.:.:./_ィ.:.:.:.   小    イ/:.:.:.:.  l
.:.〈.:.:.:.:.:./   ./.:.    }_,工,.´ー=〈:.:.:.:..   ヽ
 :ノ.:.:/   /.:.:.:.:   /.、 ∧ ̄入ヽ:.:.:.:.   \


 この歳、既に宗矩は71歳。               |                                           l
国替えに伴う様々な準備をこなす間に     ....  |                        /   |   /                 l
寿命が来たとしてもおかしくない。            l                        /   、|  / |               !
                            .....  l                       |    /|` 7ヽ|、  /           |
 そんな時、後を継ぐのが            .....   l                         |  / | /  | `/、       ,    ノ
十兵衛であることを考えると、            ..   l           |         |  / ヤヽ、、 |∧        /.  /
縁の薄い土地に移転することは、        ...   l             |          | |    /(ヽl |.      /.  /
却って家を滅ぼす危険性があった。            i            |          | |   /ゝ/  |   // /
事実、身の程に余る加増が、          .....    | 、            |          ∧ l  ヒ/    /|  /. //
家を滅ぼした例は枚挙に暇がない。           .| / |           l         |. ソ  n   /,ニ.{ |/   '
                            ....    |/ !.  ト      l       l    ``=' '´  l
 それに歳を取った宗矩が、           ...        ヘ  | ヽ |     |      l            ン
先祖代々の所領である柳生庄を        .....         〉. | ヽ !    l     l            /
今更離れたくないと考えたとしても       ......       /.ヘ |  ヽ|\    |    l      _ ,  ´
不自然ではない。                 .....   、  /  リ     \  ト、    |      /
                            ....  ヽヽ'-―-、       \!/l   l`  、_ /
 この辺りが理由として考えられる。          ヽ`´ - 、_`ヽ` 、     / ヽ  l
植村家の由緒や友情などは                ,、   `ヽ ヽヽ,   |   V
「とにかく国替えを避ける」ための        ....  //       i ヽ ー、  l
世間受けする言い訳に過ぎない、ということ。    /__,,--,    ー、`ヽ`ヽl
                                         ` `  `

918 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/27(月) 00:03:18 ID:aAjhehzU0
                -‐…・・・…‐-ミ
            〃: : : : : : : : : : : : : : : : `ヽ
          . : ´: :,: : : : /: : : : /: : : ハ丶 : : \
          . : : : : ::/: : : :/: :从: :i: :〃: : } } : : :丶ヽ
        /: : : : : / : : : 斗七爪弋ト、 : : |/: ∧: :ハ: : .
         /: : : : : ,': : : : {〃´γヾミ八 l 、 : :廾ト、: :∧: :i       そうねえ。
       {: : : : : : !: :: :: :从  圦ソ  ` )イ≠、从: : : , !      .まだ先があるなら、貰えるなら貰うって考え方を
       !: : : : : : ! : : : : ト   ー‐       卜ィ リ }: }八}      してたかもしれないけど、
        ,′ : : : : {: : : : : |         、こ  /: :ノ ノ'      流石に当時で70越えちゃうとねえ。
.      / : : : : : : i!: : : : : !             ノル'
   , : ´: : : : : : : 人:: : : : |   n    -‐    八!          それに寛永頃の大和国の諸侯で、
  / : : : : : : : : 〃Vヽ: : : :', r'丿          イ: : |         先祖代々の大和国住人の大名って、
/ : : : : : : : : r‐'/爪: : : : : :/ { r‐ 、__ . .イ: : ノ: :: :{         柳生家だけみたいだしね。
: :/: : : : : : : ://///∧ : : : ,′´/⌒つ : : :! : : : : : :{         そりゃできれば動きたくはないでしょうね。
〃: :: : :x≦///////∧: :: :ヽ  / 二) : 八 : : : : 八
{ : : : : }/,/////////∧: : :∧  ヽメ//个、:ヽ: : : : : :.          十兵衛がもうちょっと
ハ : : : く,///////////∧ : :┌―‐‐┐///∧:: : : : : : :.        大名家当主として向いていたら、
: }: : : : i ////////////}: :/     .|/////ハ : : : : : : :.        何か変わっていたのかしら。
丿: : : :/ ///////////: :く'     λ////ノ : : : : : : : :.
: : : : : {///////////: : : :/     `ヽ,////: : : : : : : : :ノ


                .            ヽ、/
                           ,  ̄  ̄ `ヽ、
                       /         ` 、
                      /            \
                    ,'                 l
                    l         |    /       |
                    |  T ̄ ̄ ト   /  ̄Τ  |
 結局は推測に過ぎない。    l  ヽ┬‐┤ヽ /┌‐┬|   |
                  .  ヽ   ゝ- ' ,〒、 ゝ-' ノ  /
 ともあれ、起こっていない      ヽ  ミゝ ̄    ̄/ /
国替えについては置いて、 ....    ヽ ミ、   _   | /
次の話に移る。       .         `ー` i   イ´レ'
                           r´ー,__,イ^ヽ
                         /| /r ヘ  l ヽ、
                     ,, ''  ム'  〉ィ'` !   ` 、
                    l´         ||||        }

919 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/27(月) 00:06:50 ID:aAjhehzU0
                r‐┐
         /\   |  |        
         \  \ |_|
         <\ \/                 月之抄関連まで行ってないって?
          \>         __ ヽ _
                 /     ´  `ヽ    うるちゃい うるちゃい うるちゃい!
                 〃           \
                 /     {        \ ヽ  未作分も合わせて、次回に持ち越しなのよ!!
              /イ  l  从     }l l レ |  l
               |ハ l| :l`トム  l仏匕l | r┴-、`、
               ∧ lV}ィ=ミヽ リ ィ=ミ / {こノ_j_ ヽ
               / `l ⊂⊃  _  ⊂⊃〈`ー'´| \
          , -=彳   j{ ゝ、 {´  ヽ /   ∧.   |   \
            {   /⌒)_ヽ   丁丈千/  /_ ,ィ┘    ヽ
          ゝ-、_ヽ _(ノ )_ノ ノヒ乂ツ/   `ヽ ::::::l      ノ
          f:::::::::∨ />'⌒ヽ‐介‐-ゝ=ァ   /::::::::l     /
          ヽ::::::::::ヽ'´:::::::::::::::∨/   /    ̄≧::ヽ    {
     _   -‐::==ヘ::::::::::} /ハ::::::::人えI>、 `T¬ー'´:::::::::\  ヽ _
    \::::::::::::::::::::: ゝ=∠:::_}ィヘ ̄/⌒ヾi>┘〈_:::::::::::::::::::::::\ _≦_
.       ̄ ̄ ̄ ̄`7¨ヽ  ヾ/:::::::::::::::>、_Zフ′ ̄ \:::::::::::::::::::::::::::>
             {:::::::\/:::::::::::, '´           ̄ ̄ ̄ ̄
             ヽ:::::::::ヽ:::::::/
               }:::::: ::/      __ __¨ ./
               ゝ _/         _)  _) \

921 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/05/27(月) 00:08:39 ID:aAjhehzU0
 どもどもです。
なんというか眠気が強まってきたのと、
今日書いた月之抄関連が結構中途なところで止まってるので、
もうちょい整理して、次回まとめて投げることにしまする。
申し訳ない。

 解説役の集計もまた後でー。
ではでは。




929 名前:1[saga] 投稿日:2013/06/01(土) 18:30:36 ID:xYb5Tymg0
 どもどもです。
次回の投下ですが、いつも通り明日(6/2)の21時目標で行こうかと。
今度こそ63は終了させるでアリマス。
ついでにスレも埋まりそうなので、投下が済んだら次スレですか喃。

 あと、解説役の投票はこんな感じ。

【その64解説役投票経過】
 4票:オリオトライ・真喜子(境界線上のホライゾン)、イカ娘(侵略!イカ娘)
 1票:八雲紫(東方)、ミカサ(進撃の巨人)

 まあ、次回は外伝になる予定なので、ちょいと先になりそうですけど。
それではではー。




935 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 22:45:23 ID:7ctFEg7A0
          ,.   -‐─‐- 、                ,. .:.´ .: : : : : :``丶、
          /          ``ヽ、            ,. '´ . : : : : : : : : : : : : : :`ヽ
        ./              ヽ         / . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
       /                ヽ     / . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
       ,′    l.  l    .l .:.:./ .:.l.:.l  ',    |: :l.:.:.: :.:.|: : :ハ: : : : : : : :l l: : : : : : : : .',
        i  i..:.:l .:l.:i .:|.:i  .:.l .:/.:l.:/.:/.l   l     |:. :l.:.:.|: : |::ィ⌒ヽ: : : : :ィ:T:ヽ、l:.i: :.i: : :i
       |  l. .:l .从.十ト、. .:l/十l/.:/l/l., .:.l.    ヽ :.:.:|: イ V,,_   ヽ : : /l:ハ: :メ、l: !: :l        前回からの続きよ!
       | . :.l イ仁从〈 ヽ/ t〒テそl./.:.::!.      \|: { イ〒そ   l:.:/ イ:。〒ミヽ: ! :.l
      ',. : :..トヽ辷。ソノ l  lヽ辷ソノ:/.:.::;′      ,.イ: :i ヽり.ソ   l:/ _辷ソノ::/: : l: : :l
       ヽ  ヽ L_ __ノ ⌒ヽ __ノ.:.:.;′       /. ;':.:!     '     /:/: : :.ト、: :l        そして、今回こそ完結。
          \ ヽゝ     _ _   /:/l/        /イ: i: :.ト、    _  _,    7. : : :j: :ヽl
          ヽ.:ヽヽ、      イ.:/             Nl: :.l: :.>、      , イ. : : :.ハ: : ::}
            ,. イ ト、> - <ハi:/ヽ、          /.:::l. : : :i::::l`> - <  /: : : :/.::::\:}
         //  ト、`7⌒ヽ  i   l ヽ、      /.::::::l: : : :l::」, イ⌒ヽ __./: : : :/.::::::::::::ヽ
        / ,′  V/ 只``ヽ   l   ヽ.  /.:::::::::l: : :.:l   L__/  ,': : : : l.::/.::::::::::::l
       /⌒ヽL __く /  `ヽ 〉___」    ヽ {:::::::::/: : :.:.l  ,.イ 1 ト、V: : : : : レ'.:::::::::::::::l
        i      ト、/    Vi     .:!   } i.::::::/: : : : :.l V { 1 j リ: : : : :!/.:::::::::::: l
       !   `ヽ .L」ト、   /l l   .:./   l l::::/: : : : : :.l_ _{ 1 j __}: : : : .!:/::::::::::::/',
        !     V   ヽ_/ l_|  .: .:/    l  l/. : : : : : /.::::::::::いノ.:::l. : : : : :レ'´.::::::::/: :.i

936 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 22:46:35 ID:7ctFEg7A0

           / ̄ ̄\
         /   _ノ  \
         |    ( ●)(●) 
         |     (__人__)       まあ、斯様な噂など大したことではない。
         |      `⌒´ノ      それより、本日の稽古はどうであった。
          |         } 
          ヽ        }  
           _ヽ     ノ`ヽ、_     )
.           _/|\ ` 、,__ 、小 L  ̄ ヽ (
        _, ハ  \ ` ァ、 /ヘ,レ―‐‐、__i__,)
.   , -‐ ´   ,ゝ   \/ _ 又/    ,ヽ\丁
  /   ヾ.    \    , イ{`<   _ ,ィ 〉〉〉|
. /  `゙ヾ\    ヽ/ ヽ\`く´ / `ー(/ |
. !   ´⌒` ヽ  /     `ーヲ`〈    i   !


          .____
       /    \
      /  ─  ─.\
    /    (●) (●) |      はっ。
    |       (__人__) .|     そちらは特に変わったことはありませんでしたお。
    \     `⌒´ /
    /  ⌒ヽ    '´(
   / ,_ \ \/\ \
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.

938 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 22:47:32 ID:7ctFEg7A0
     ____
   /      \
  /  ─    ─\
/    (●)  (●) \      ところで父上、
|       (__人__)    |    指南をしながら思ったのですが…。
./     ∩ノ ⊃  /
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
  \ /___ /


      / ̄ ̄\ ( ;;;;(
    / ._ノ  ヽ、\) ;;;;)
    |  (●)(●)/;;/
    |  (__人__)l;;,´|     ふむ、なんじゃ?
    | ./´ニト━・' .l
    | .l _ニソ    }
     /ヽ、_ノ    /
    __/  /    ノ__
  / /  /       `ヽ.
  /´  ./       ,.  ヽ.
  ト、_,/.       |、  ヽ
   |         |/  /

939 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 22:49:17 ID:7ctFEg7A0
     ____
     /、_, ,丶_\
   / (● )  (● )' yyフ7、
 /     (__人__)  ////./i_i_iヽ      御爺様の伝によると、
 |         ` ⌒´  /   /_ィ´ ノ     「西江水」は尻をすぼむるべし、とありますが、
 \         /   / i    |      父上はどうですかお?
 /    ̄ ̄ ̄ ̄´   /- |   |
 |   _____/   i____/
 \                |
   \            |
     \              |


            / ̄ ̄ \
          /       \
         |   \, ,/   |
        |  (●) (●)  |        わしは尻を張る方がいいのう。
          |   (__人__)   |        張った方が、すぼむるより体も手も動きやすいし、
         |    `⌒´   |        .自由な心持になるぞ。
         {        }    n 
            ヽ      ノ   l^l.| | /)   お前はどうじゃ?
        /⌒ ´     ` ⌒ヽ| U レ'//)
      /                 ノ    /
       ヽ、 j         rニ     ノ
       } l             !ヽ、_,__/

940 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 22:50:48 ID:7ctFEg7A0
                ___
               /     \
             / ─    ─ \
            /  (●)  (●) \     十兵衛はどちらでも良いように思いますお。
              |     (__人__)     |    思うに、御爺様のそれは、お年を召された状態で
           ,.゙-‐- 、  `⌒´   ,/    凍った地面を歩こうとした時のもので、
        ┌、. /     ヽ ー‐  <.     若いのが板張りの間で歩むのとは、また異なりますお。
         ヽ.X、- 、   ,ノi      ハ
      ⊂>'">┐ヽノ〃     / ヘ     肝心なのは、手足を動かしやすくし、自由な心持になることで、
       入 ´// ノ        } ,..,.._',.-ァ   極むるところはそこだと思いますお。
      /   `ー''"´      ,'  c〈〈〈っ<
     /          __,,..ノ ,ノヽー'"ノ
      {          ´    /  ``¨´
    /´¨`'''‐、._        ,'\
     ∨´     `ヽ、     ノ   ゙ヽ
      ∨      ヽ _,,..-'"    `ヽ
     ∨       〈-=、.__       }
      ヽ、     }   ``7‐-.  /
          ヽ     リ    /′  ノ
          /′  , {     /   /
        {     !   ,ノ  ,/′
          !    /  /   `‐-、
        !   ,/   ゙ー''' ー---'
          ',  /
        {   }
           ゙Y `ヽ、
            ゙ー--‐'


    / ̄ ̄\
  /   _ノ  \
  |    ( 一)(●)
  |     (__人__)       ………ふむ。
   |     `⌒´ノ
   |   ,.<))/´二⊃
   ヽ / /  '‐、ニ⊃
   ヽ、l    ´ヽ〉
    ,-/    __人〉
   / ./.   /    \
   | /   /     i \
   |"  /       | >  )
   ヽ/      とヽ /
    |       そ ノ

941 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 22:51:55 ID:7ctFEg7A0
        .___
     /)/ノ ' ヽ、.\         実を言いますと、
  ./ .イ '(●)  (●) \       この辺りの違いは前々から研究していたのですが、
  /,'才.ミ)  (__人__)    \     最近、門人達を指南しているうちに、
  | ≧シ'  ´ ⌒`        |    . そろそろきちんとまとめる必要があると思ったんですお。
  .\ ヽ           /


    / ̄ ̄\
  /   _丿  \
  |    ( ●)(●)    ………。
  |     (__人__)
  |         ノ
  |     ∩ノ ⊃ }
  /ヽ   / _ノ }
 ( ヽ  /  / ノ
  ヽ “  /_|  |
   \__/__ /

942 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 22:52:54 ID:7ctFEg7A0
         ____
        /ヽ   / \
      /(●)  (●) \     というわけで、よろしければ、
     /   (__人__)     \   十兵衛に疑問が湧いた時、
      |    ` ⌒´      |   ご相談頂ければ有り難く思いますお。
      \           /
        /         \     これが成れば、
       |             )    後々役立つものと信じますお。
.     |  |         /  /
       |   |       /  / |
       |  |      /  /  |
      (YYYヾ  Y (YYYヽ |
     (___ノ-'-('___)_ノ


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ー)(ー)
.   |     (__人__)       ……よかろう。
    |     ` ⌒´ノ      いつ頃を目処に考えておる?
   .l^l^ln      }
.   ヽ   L     }
    ゝ  ノ   ノ
   /  /    \
  /  /       \
. /  /      |ヽ、二⌒)、
 ヽ__ノ

943 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 22:54:25 ID:7ctFEg7A0

         ____
       /      \
      / ─    ─ \
    /   (●)  (●)  \     概ねの下調べは既にできてますお。
    |      (__人__)     |    あと半年ほど頂ければ、形にできると思いますお。
     \    ` ⌒´    ,/    .
     /⌒ヽ   ー‐    ィヽ
    /      ,⊆ニ_ヽ、  |
   /    / r─--⊃、  |
   | ヽ,.イ   `二ニニうヽ. |


   / ̄ ̄\
  /   _ノ  \
  |   ( ●)(●)
  .|     (__人__)_       半年、か。
  |        `⌒´. ̄      では、待たせてもらうとするかの。
  .|        ノ
  ヽ    .,ノ )/´二⊃
   >  /"/  '‐、ニ⊃ 
./⌒ヽ  l    ´ヽ〉〆ヽ
(   ヽ/    __人〉ヾ_ノ,ゞ
.\  /   /   {  /

944 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 22:55:11 ID:7ctFEg7A0

   / ̄ ̄\
  /   _ノ  \
  |   ( ―)(―)       …以前、書いた伝書(「昔、飛衛といふ者あり」)の時のように
  .|     (__人__)      ならぬよう、気をつけるが良い。
  |       `-=━・ 
  .|        ノ  
  ヽ    .,ノ )/´二⊃ 
   >  /"/  '‐、ニ⊃ 
./⌒ヽ  l    ´ヽ〉〆ヽ
(   ヽ/    __人〉ヾ_ノ,ゞ
.\  /   /   {  /


       ____
     /_ノ  ヽ、\
   /( ●)  (●).\       も、勿論ですお!
  /   (__人__)  u. \    あのような失態は二度と致しませぬお。
  |ni 7   ` ⌒´    . |n
l^l | | l ,/)      U  l^l.| | /)
', U ! レ' /      . . | U レ'//)
{    〈         ノ    /
..i,    ."⊃    rニ     /
 ."'""⌒´       `''""''''

945 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 22:55:41 ID:7ctFEg7A0
          .____
       /    \
      /   \  / .\
    /    (●) (●) |     では、失礼しますお…!
    |       (__人__) .|  
    \     `⌒´ /
    /  ⌒ヽ    '´(
   / ,_ \ \/\ \
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \  ( ;;;;(
   |    ( ─)(─  ) ;;;;)
   |      (__人__) /;;/      うむ。
.   |        ノ l;;,´
    |     ∩ ノ)━・'
  /    / _ノ´
  (.  \ / ./   │
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /

946 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 22:56:48 ID:7ctFEg7A0

< ピシャッ


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ー)(ー)  
.   |     (__人__)
    |     ` ⌒´ノ  ,r'゛ヾ  …フーッ
   .l^l^ln      } `‐=   )
.   ヽ   L     }   ゝ-´  );;;;;;)
    ゝ  ノ   ノ        .) ;;;;)
   /  /    \       ./;;/
  /  /       \     .l;;,´
. /  /      |ヽ、二⌒)━・'
 ヽ__ノ

947 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 22:58:29 ID:7ctFEg7A0

    / ̄ ̄\ .........::::::::::...r‐ ' ノ.
  /      \........::::::::_ ) (_
  |::::::: :      |.....:::(⊂ニニ⊃)
  .|:::::::::::::     |....: ::::`二⊃ノ     新陰流のまとめ、か…。
   |:::::::::::::      |..: :::: ((  ̄     あやつも、そろそろ「次」を考えるように
   .|:::::::::::::::     }    [l、      なってきたということかの…。
    ヽ        }  /,ィつ
   /   ヽ   . ノ .,∠∠Z'_つ      さて…どうなることか。
  /    ''⌒ヽ  ./ .r─-'-っ
 .| (      / } ./  ):::厂 ´
  |   /  .// .ト  /

949 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 22:59:32 ID:7ctFEg7A0

 さて、こうして十兵衛の新たなる伝書執筆が始まった。


         / ̄ ̄ ̄\
         /        \
      /   ─   ─  ヽ     えーと、まずは…。
       |   (●)  (●)  |
      \   (__人__) __,/
      /   ` ⌒´   \
    _/((┃))______i | キュッキュッ
 .. / /ヽ,,⌒)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(,,ノ \
 /  /_________ヽ..  \
 . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


        / ̄ ̄ ̄\
        /        \
     /  ─   ─   ヽ      …………。
      |  (●)  (●)   |
     \  (__人__)   __,/
     /  ` ⌒´    \
   _/((┃))______i | キュッキュッ キュッ
.. / /ヽ,,⌒)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(,,ノ \
/  /_________ヽ..  \
. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

950 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:00:41 ID:7ctFEg7A0

.        / ̄ ̄ ̄\
.       / ─    ─ \
     /  (●)  (●) ヽ     …………。
.     |    (__人__)    |
      \   ` ⌒´  __,/
     /         \
   _/ ┃._______i |
.. / /ヽ,,⌒)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(,,ノ \
/  /_________ヽ..  \
. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


.        / ̄ ̄ ̄\ *
.       / ⌒    ⌒ \ *
    . /  (=)  (=) ヽ       うむ、なかなかの出来栄えだお。
     | :::::⌒(__人__)⌒::::: | 
.   .   \     凵   __,/       .御爺様の部屋に残ってた絵を見つけて以来、
.      /             \      なんとなく描くようになった乳の絵も、
    .|. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.|  トン  我ながら.随分上達したもんだおー。
   _(,,)/      Y     ヽ (,,)_
.. /. | l   o   l   o   l. |  \
/    | ヽ、__ ,人_ __ ,ノ |   \


<ガラッ
.

951 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:01:34 ID:7ctFEg7A0
          丿                 /     、 ヽ
         /                        丶 丶
       ,,/   /                     卜  ヽ
      /     ,'                     ...|   '、
      ! 、    ! 、          ..丿   /   . ,'    丶
      i      l .i 」 、 、     //    /   ソ     .|
      │     ヘ | 」丶 l'、   ./ ン _/.   ノ、     }
      │     ノ゙ Jン''゙ーソ 、  ! ′ ..一^ '/-∟ l      l
      ヘ     /''´ `'ーー‐ `‐.. '、    ーー''' _ ゙、     ,'
       \ 、__l 、 x/ア""ヽ、  `‐   ' /"゙''(\ |    .ン′
         'ノ _ |   '´i_..... │        │-、 ! l  l- 、/
        │´ 'l  ''’ ` ../ ノ         -..'´ /   lノ'〆          あなた。
         ゝ  ヽ、 ''''‐''''''''    │    `^''''''''′ l卜/ノ         お松が先ほど眼を覚まして…
         ゝ 、ヘ'、  '丶‐    /|    丶‐丶   l /ノ
          ''.. ヽ        ゙<         .l/
            ゙''‐ 、       ,,..,,,,_       ./
             ,, ゙ 、       ゙'‐"       r′
            ノ′ `‐ 、          . ''  ゝ
       _..-‐‐''"´      ′ 、      -,'   丶..__
     /           '、 `ー-..,_..-''´  |       ``''ー 、
    /            」         :′          '、
    ,'             |         |            '、
    ヘ           ....┘        │          、丨
    」        _..-‐′           丶、         ノ l
    /  _,,..-‐''' 、‐''´                `ー 、,,_、    | │
  _..-―"     ゝ  ....__            _,,....、  /     '<\
‐´          ゙ 、   `''''‐‐、     -‐''"`    ┘      ^


.        / ̄ ̄ ̄\ 
.       / ─    ─ \
    . /  (○)  (○) ヽ       あ
     |    (__人__)   | 
.   .   \     凵   __,/ 
.      /             \ 
    .|. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.| 
   _(,,)/      Y     ヽ (,,)_
.. /. | l   o   l   o   l. |  \
/    | ヽ、__ ,人_ __ ,ノ |   \

952 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:03:01 ID:7ctFEg7A0
       /     //  ./        〃 ヽ 、ヽヽ
        /     l !  / l...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.'´:.:ヽ.....! ヽ、!
       i   ,   'l ..:l.:.:.:|.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:l:.:.. ',l
      ! /  , '人:.ト;.:.:l、:.:.:.:ト:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.!:.:.;':.:.: i
      ! l  .:/..:.// ヽ!ヽ ',ヽ__ lヽ:.:.:.:._;リ;/_,イ:.:.:. /
       | l /:.:.:.:/:/ ‐'"_二ヽ`ヽゝヽ:.:.〃=く l:.:. /
      !i :.!:r ‐く:.l -マ´!:;;c' ヾ     レi:;;c' ノィ ´
      '、l|:l( ヽ,`   ` ー‐'-      ー'‐  !       ……………。
       ヽl:.l、、 ー,             ';    .,'
        ヽl:.ヽ''_,,  u.      . ノ   /
         ` 、ゝ:.!\     _    _  ,.'
   _,,.. -― '' " ̄_,l  \      ̄''  ∠,
  <    ,. -‐'"´.:':.:l:. : : :`ヽ、    / /
   ヽ/,. '´ /:.:.:.:.:.l   : : : `: ーiく ̄`
   , '´ /:.:.:.:.:.:.:.:;'     : : : : :!:.:ヽ
  /   i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;'  u.     : :.l:.: ',
  !   .:.:!;.:.:.:.:.:.:,-ノ..,, _       ヽ i
  ヽ   :.:.:.ヽ/_' /   /`'"ヽ、---- 、\
  / `)  :/   `    - 、 ,.へ、  ` ヽ


                  て
            ¨¨¨¨¨   、 そ
         /  i l! |      \
         ′u | | |l !      u. ヽ      いやっ!?
      /     !   (___人___)   }     これは違うお!違うんだお!
       i u      !ililililil|   /
      !        {ililililiノ  /       ホラ、
        ゝ          イ..ノ}      「本作業をする前に、
         7 ..ノ}      ! ノ        なんとなく落書きとか小ネタを書いてしまう」
         /  .ノ     |´        ってあるお?これはそういうものだお!
          /          |

953 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:03:40 ID:7ctFEg7A0
               ′            ヽ
               冫    、       __   ヽ
               /'、.   ヽ   、   ′〕  .|
             / "`゛` ゝ--,ヽ、 ヽ   l ノ   /
    ,---、  ,,../    . .r‐'〆ソ  \ {、 /  .ノ
   ./ ''⌒ 、 ヘ'''´       ′ { /  /'ゞ-― ̄
   |    ノ.          `‐ゞ  l            …その、あの、私の父も
   ヘ、 _ 〉    u.      丶  .|           二次元党の者でしたから、
     ゝ lゝ               \          .あなたがそういう趣味をお持ちでも、
   /                  _ノ          .私、それほど気にはしませんので……。
  /                _/
../        `-、        /              失礼しますわ…(ススッ
            > - 、   /
           '´  r`  ̄


         ____
        /ノ   ヽ、_\    r ⌒j
      /( ○)}liil{(○)\  /   /
     /    (__人__)   \/   /   /  )       違うお!
    |  u.  |i|||||||i|     /  /  /  /       そこでドン引かないで欲しいお!
    \     |ェェェェ|     /   '` ´  /         .誤解!誤解なんだお!
      r´  (⌒'ー―- イ′     ´廴
     /    > 、     ヽ      _  ̄ ̄ ̄)     早とちりは良くないと思わないのかねチミィ!
    /        -、      }        (  ̄¨´
   /           ヽ._       __  \
                `   --‐'´ `゙' 、_.)

954 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:04:41 ID:7ctFEg7A0
         ____
        /     \
      /  _ノ  ヽ、_  \      うう…落書きなんてするもんじゃないお。
     /  o゚⌒   ⌒゚o  \    今度は真面目に書くとするお…。
      |      (__人__)     |   (そして>>949に戻る)
     \     ` ⌒´     /
      >    / )ヽ   <      
      (  \ / __ハ ) /  )
      \  ゙  /ヽ ゙  /
         \_/   \_/

 この後、書かれる十兵衛の伝書は、その序文に「寛永十九年二月」とある。

 しかし、清書するまでの間、下書きや推敲の期間がそれなりに掛かったと思われるため、
実際に執筆に取り掛かったのは、それより以前と思われる。

956 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:06:50 ID:7ctFEg7A0

        / ̄ ̄\
      /       \   『新しい伝書を書くと言った嫡男を信じて待っていたら、
      |::::::        |   .満面の笑みで乳の絵を描いていた件について』
     . |:::::::::::     |
       |::::::::::::::    |          ....,:::´, .
     .  |::::::::::::::    }          ....:::,,  ..
     .  ヽ::::::::::::::    }         ,):::::::ノ .
        ヽ::::::::::  ノ        (:::::ソ: .
        /:::::::::::: く         ,ふ´..
-―――――|:::::::::::::::: \ -―,――ノ::ノ――
         |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━~~'´

       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、. 。ゝ イ 。ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |       ねえどんな気持ち?
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|      親父に趣味バレして今どんな気持ち?
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

         ___
        / .u   \
      /((○)) ((○))\
/⌒)⌒)⌒).::::  (__人__) l_j :::\     /⌒)⌒)⌒)
| / / /     |r┬-|     | (⌒)/ / / //
| :::::::::::(⌒) U .| |  |    /   ゝ  :::::::::::/
|     ノ    | |  |    \  /  )  /
ヽ    /    └ー.┘    ヽ /    /

 とはいえ、途中で生じた疑問については、
宗矩や沢庵和尚に尋ねることもあったようである。

957 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:09:14 ID:7ctFEg7A0
 また、その間も、門弟達への指南は続いていたし、御城での書院番士としての勤めもあり、
それなりに忙しい日々であったと思われる。

     ____
   /      \
  /  ─    ─\
/   (=・=)  (=・=)\    …眠いお。
|       (__人__)    |
\      ` ⌒´   /


     / ̄ ̄\
   /:::::::  / ヽ
   /:::::::::  (○)(○)     兄上!
  .|::::::u:::   (__人__)    そろそろ上様がお通りになる頃です!
  .|:::::::::::::   |r┬| |    .それまでは我慢してください!
  ヽ::::u:::::::   `ー'./
  /::ヽ:::::::::::    ノ      「ムネンアトヲタノム」
  /::::       く
  |:::::        \      兄上ーーーー!
  |::::        ヽ、二⌒)

958 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:10:21 ID:7ctFEg7A0

 そして、年も明けたある日の夜…

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::::::::::::::::::::::.:::.. .......  .....::             ..  ...:: :.... .... ....:::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..:::.. ... ....:::::... ...─- 、    .. .. ...:::.. ... ....:::::... ...:::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::...::: .........:::: :......    /      ヽ   ..:: :.... ...:::.. ... ....:::::... ..::::::::::::::::::::::::
::::::::::::.. ...: :.... .::::..... ...:::..       l     ..... ...:::.. ... ....: ::::... .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::.:::.........: ::... ...     ヽ       /   .. ... ...:::.. ... ....:::::... ...: :..::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::. :. .:::::: ::.... .::::.....     ` ー--‐'   .... ...:::.. ... ....:::::......:: :::::::::::::::::::::::::::::::::
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959 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:11:31 ID:7ctFEg7A0
        ___
      /:::::::::::  \
    /:::::::::::::::::::::::::::\
   /::::::::::::::::::::::::::::::::  \
   |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::  
   \:::::::::::::::::::::::::::::::   /
   /:::::::::::::::::::::::::::::  く     カリカリ…
  ./:::::::::::::::::::::::::::::::::::::  .`ヽ
 /:::::::::::::::::::::::::::::::::  /  ,ノ
 |:::::::::::::::::::::::::::::::::  | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|

960 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:11:59 ID:7ctFEg7A0

         / ̄ ̄ ̄\
         /        \
      /   ─   ─  ヽ   …………。
       |   (●)  (●)  |
      \   (__人__) __,/
      /   ` ⌒´   \
    _/ /_______i | 
 .. / /ヽ,,⌒)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(,,ノ \
 /  /_________ヽ..  \
 . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


         / ̄ ̄ ̄\
        /  _ノ   ヽ_ \
       /  (ー)  (-) ヽ
       |    (__人__)   |
       \   ` ⌒´  __,/
      /   _         \  グシャッ
      l  ヽ ヾ `ゞ/7    l
     _ヽ___(((,,)Y(,,)))___ノ_
   /      イ  x ヾ       \
  /       ヽ,、__/        \

961 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:12:46 ID:7ctFEg7A0
        ___
       /_ノ  ヽ\
     / (○) (○) \       だーっ!
   / u   (__人__)   \    駄目だお!
   |     |i!i!i!i!|   u  |    どうも書き出しのところでうまく行かないお!
   \  u  |;;;;;;;;;|    /
    /    `⌒´    \     中身はほぼまとまってるのに、
   (<<<)        (>>>)   .書き出しができないから、ちっとも進まねーお!!
    |、 i、       ,i  /
    ヽ_/       ヽ__/
     |          |

962 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:14:11 ID:7ctFEg7A0
       ____
     /U    \        ああもう!こういうときは酒だお!
   /  _ノ  ヽ、_  \     酒でも飲まないとやってらんねーお!
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \   今から主膳を呼んで、一晩飲み明かすんだお!!
  |     (__人__)'    |
  \     `⌒´   U/             __
  /          |              / ・ /ヽ
 (_⌒) ・    ・ ||____________  |ま | ̄|
   l⌒ヽ     _ノ | |\  |___|   {}@{}@{}-| る|  |
    |  r `(;;U;)   )__)  \ >゚))))彡ー―'. |_.|_|
  (_ノ  ̄ / /     \`ー―’___
        (__^)       | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                      |_|

963 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:15:33 ID:7ctFEg7A0
  |┃    ガラッ     ____
  |┃ 三       /u    \
  |┃         /  \, 、/  \       そうと決まれば、
  |┃       /  ( ◎)  (◎ ) \     早速主膳の奴の所に行くお!
  |┃ 三     |  '" (__人__)"' u  |
  |┃       \    ` ⌒ ´     /     いや、暗いといけないから、その前に灯りを…
  |┃        /ゝ    "`   ィ `ヽ.
  |┃ 三   /                 \
,⊆ニ´⌒ ̄ ̄"  y           r、  ヽ
⊂二、 ,ノ──-‐'´|              | l"  |
  |┠ '       |              l/'⌒ヾ
  |┃三         |              |ヾ___ソ

965 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:16:33 ID:7ctFEg7A0
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966 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:17:20 ID:7ctFEg7A0
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967 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:18:08 ID:7ctFEg7A0
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:::::::;:::;::;:: ;;:;::|  月…かお……? .| ::: ;::::::::. :.; , :.:. ;, .:. :.::;;, .:.: .;,; :.: .;,;: .: :.: ,;, :.: :,.; ,:. :: ,:;: .: , ;.
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;: ;::: ;: :: ::;;     ,,ゞ.ヾ\ ゞヾ:ゞヾ ノノ ゞヾ . ,,ゞ.ヾ ゞヾ:ゞヾ ノノ ゞヾ . , ;: ;::: ;: +:: ::;; ;: ;::: ;: :: ::;;
: : : : : : : : : : +   ;ゞヾ;ゞゞ;ゞ ヾ;ゞゞ;ゞヾ;ゞゞ;ゞ ヾ;ゞゞ;ゞヾ;ゞゞ;ゞ ヾ;ゞゞ   ;: ;::: ;: :;: ::+ ::;; ;: ;::: ;: :: ::;;
 :: ;: :: ::;; ;: ;::: ;: :::::;:::   ゞヾ,,.ゞヾ::ゞヾゞ:ヾ ゞ:.y.ノヾゞ;ゞ ヾ;ゞゞ;ゞ;ゞ ゞ; ::::::: :::: :::: :::::: :::: : : : : : : : : : : :
:: ;: +:: ::;; ::;:;: ;:: ;      ゞ;ゞiii;:: イ.ヾゞ,    ゞ;ゞiii;:: イ.ヾゞ  :: ;: +:: ::;; :: ;: :: ::;; :: ;: ・:: ::;;
::;;   :: ;:  ::  ::;; :::;;   :: ;:..ゞ;ゞ   iiiii;; :|;:/ :.:. .: .::   ;ゞiiiii;; :| ::;;   :: ;:  ::  ::;; :::;;   :: ;:  ::  ::;; :
   ::;;   :: ;:  ::  ::;;:       |ii;: : |:/ : . :. :. :    イ|ii;: : |::;;   :: ;:+  ::  ::;; :::;;   :: ;:  ::  ::;; :
   :::::.:.:::: : :.:. :.: .:. . :: : : : : . . . .: |iii;;;;:| :.:::: : :.:. :.: .:. . : :|iii;;;;:| :.:::: : :.:. :.: .:. . :: : : :.:::: : :.:. :.: .:. . :: : :
                    .|ii;((,)|          |ii;((,)| :. . :: : : :.:::: : :.:. :.:
      :.:::: : :.:. :.: .:. . :: : .     |iii;;::::|      . :.: .: |iii;;::::|
                    |iii;;:::::|            |iii;;:::::| :.:::: : :.:. :.: .:. . :: : :
,.,.. ,...... ,....,.. ,,.,..,., ,,...,..,.. . ,....,.. ,,., ...,|iMi:::i;|;., ,.,.. ,........... ,,.,....,|iMi:::i;|.,., ,.,.. ...,..,., ,.,..,.,.. ,...... ,....,.. ,,.,..,., ,.,.

969 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:19:25 ID:7ctFEg7A0

             _...-――― - 、
        /   :::::::::::::::::::::::::\
       / /    ゙\_::::::::::::::::::::\
        / (● )  (● )::::::::::::::::::::::ヽ       …やけに明るいと思ったら、
     /  (  人   )::::::::::::::::::::::::::: ヘ     今夜は満月だったかお。
      i   ` ̄⌒` ̄´  :::::::::::::::::::::::::::::’
      !     ` ̄ ´  :::::::::::::::::::::::::::::::: |     これなら、灯りがなくとも、
     \       ::::::::::::::::::::::::::::::::::::, ′   大丈夫かお…。
       >     ::::::::::::::::::::::::::::::::::: /
      /      :::: - 一…:::::¨ ̄\

970 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:20:19 ID:7ctFEg7A0
 




                    ┌┐
                    | |
__________,、∧,、| |____________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨`'`.| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    └┘
                   ┌┐
                   └┘




.

971 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:20:47 ID:7ctFEg7A0

             _...-――― - 、   て
        /    :::::::::::::::::::::\  そ
       / ヽ、   ,/ ::::::::::::::::\
        / (● )  (● ) ::::::::::::::::::ヽ  
     /  (  人   ) ::::::::::::::::::::::::: ヘ       いや、夜に月…これだお…!
      i    Т´_`Т´ :::::::::::::::::::::::::::::’
      !     ` ⌒ "´ ::::::::::::::::::::::::::::::::: |      そう、これは…!
     \     ̄ ´  :::::::::::::::::::::::::::::: , ′
       >       ::::::::::::::::::::::::::: /
      /        - 一…:::::¨ ̄\

972 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:21:26 ID:7ctFEg7A0
. 






                                γ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
                                 |     ── たずねゆく        |
                                 ゝ________________,ノ





 γ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
  |    道のあるじや 夜の杖 ──.  |
  ゝ________________,ノ







            γ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
             |    つくにぞいらね                     |
             |                月のいづれば──      |
             乂_____________________ノ








.

973 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:22:11 ID:7ctFEg7A0

         , - ‐――――― 、
.      /                \
.      /                 \
   /                      ―ヽ
.  /                        l
  /: : :                      ( (|        …うん。
  |: : : : :                    , ヽ      これなら、いいお。
  |: : : : : : : : :                   (  ノ
  \: : : : : : : : : : :             フ        やっと、書けそうだお…。
 /: : ̄ ̄ ̄ ̄: :¨ ヽ            /
/: :           \   __/
:            , ´  ̄ ̄ ¨丶   ヽ
: :       /            \  ‘,
: : :      /            ' ,  \
: : : :     /                 丶   `ー 、____________________
: : : : : : : /                     `ー 、/ー∨/////////////////////////////////∧
: : : : : : /: : :                    `ーュ, \////////////////- ´  ̄\'////////∧
: : : : : /: : : : : : :                   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ` ー -- '    . : : : ::::\///////∧
: : : : :.{: : : : : : : : : : :              /                 ` ヽ .: ::::::::}'///////∧
: : : : :.l: : : : : : : : : : : : : : : : : :        /        :.: : : : : : : : . . .     ....... 、:::::::::ノ////////∧
: : : : :.∨////,: : : : : : : : : : : : : : : : : : :./: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :_ _ //////////////∧

 こうして、寛永十九年(1642)二月、
十兵衛はようやく伝書の清書に取り掛かった。

974 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:22:46 ID:7ctFEg7A0

 そして…。

                          ,iー..
                       /  /
                         /  /
                      /  /
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             , ‐'./ ,i゙.、  ..     `゙'ー ,,,
         ,/ У ./ .|______l,,..-'゛       .`'''ー ..,,,,、
        /  , ‐‐'~´
          !  (  !
          l ./丶、___._.ノ┬―-、.. ;;ン'
        .゙/ ./  ヽ .,,゙_''く   |''ー .._
        / .,/ゝ⊥_,l‐、.( 八.  |   . ̄^゙''''''"゛
          { ノ   `''、 l_)ー'ーー- ..,,___,   _,,..
        ソ                     ̄ ̄
           シュッ…

975 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:23:12 ID:7ctFEg7A0
                      __
                 _.. -''''゙゙゙´    ゙゙゙゙'''ー,,、
              _..-'″             `゙'-、、
            /                    `''-、
          /                          \
         /                              \
        /                               \
       ./                                  ヽ
      ./                                     ヽ
      !                                    l     ……できたお。
     .!      `'ー ,,_                  _,,,___         !
     |     -.、   `''ー ..,、        ....ーー''"´   ._,-         !
     l         广''┬--v-‐.        .'i-----r‐''゙]         i!
   ,..-'".l      ヽ,、.ゝ-'゙ _./         ヽ_.゙ー'" ./         ,l~ ..,,,
  ´    ヽ       .`゙゙゙゙゙./             ヾ゙゙゙゙゙゙゙          /     ゙゙'-、、
       .\       │                l              /
        .`'-、,     ゝ..____,..-ー ._____ノ        ,..-'´
           `''- ..,_ .、,__,___________..,_ .、,__, -'''"

976 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:26:24 ID:7ctFEg7A0
                            /    `‐-、_                              ...................................
                          /:.        :.`:‐-、_                     ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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                 _____    l:.:.:         :.:.:.:.:.:.:.:.::.. ヽ   `ヽ        :::::::::::::::                        :::::::::::::::
             _,-‐-'´..:.:.:.:.:.:.:.`‐-、_l:.:.:.:.           .:.:.:.:.:...  ヽ   ヽ     :::::::::::::::      これが十兵衛の新しい伝書、   :::::::::::::::
      ____,--'´       ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.          .:.:.:.:.:.:.:.:.:... ヽ   ヽ   :::::::::::::::                              :::::::::::::::
  ,イ ̄´´              ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.        ...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. ヽ   ヽ  :::::::::::::::          『月之抄』だお…!      :::::::::::::::
/i:l                   ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.          :.:.:.:.:.:.:.:.:.; ヽ   ヽ   :::::::::::::::                        :::::::::::::::
:i:i:i:l                    ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.          :.:.:.:.:.:.:.:.:..: ヽ   ヽ     ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:i:i:i:l                     ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:           :.:.:.:.:.:.:.:.:.:  ヽ   ヽ      ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
l:i:i:il                      ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.           :.:.:.  :.:.:.:  ヽ   ヽ 
li:i:i:il                   ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:          :.:.:.:.:  :.:.:.:.:.  ヽ   ヽ
.li:i:i:il                      ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.        :.:.:.:.:.:.:.  :.:.:.:.:..  ヽ   ヽ
..li:i:i:il                    ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:          ,-‐--、_ :.:.:.:.:.:.   ヽ   ヽ
. li:i:i:il                      ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:       /;,;,;,;,;,;,;,;,;,;`-‐--、___ヽ   ヽ
 li:i:i:il                   ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.     ./;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,__,--'´三三=ゝ
 .li:i:i:il                      ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:   ./;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;__,--'´三三‐'´
  li:i:i:il                        ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.. /;,;,;,;,;,;,;,;,;,__,--'´三三 ‐-'´
  .li:i:i:il                     ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.__ヾ´__,--'´三三-'´
  li:i:i:il                       ..:.__,-‐-'´ ̄=_/ ̄ヽ、三三-'´
  .li:i:i:il               _,-‐'´ ̄三三三三三,-'´___,-'´
   li:i:i:il            _,-‐'´三三三三三三-‐'´ ̄ "´
   .li:i:i:il        _,-‐'´三三三三三-‐'´ ̄
   li:i:i:il     _,-‐'´三三三三-‐'´ ̄
   .li:i:i:il _,-‐'´三三三三-‐'´
    li:i:l/三三三三-‐'´

 翌月の三月、
十兵衛の新たな伝書、『月之抄』は完成したのである…。

977 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:27:09 ID:7ctFEg7A0
            ,. -─── 、
         //  /      `ヽ
         /.:./  / / .:.  /     \
       / .:.:./   / ,斗-- 、:{:. .:. ヽ    ヽ
       /  /:  イ´l .:|l.:.:∧:|.:.:.: .:斗ー   ',
       l ..:.:|:.:.   | ィチ才ミヾヽ.:.:.:/厶.: / .:  〉       さて、この『月之抄』は、
       l.:.:.:.!:.:  ∨  }:ヘ.リ  ノ/仟テk';.:./ィ/       伊勢守以来の新陰流の教えを挙げ、
      ノ.:.::人:.   ヽ ゝ-'      ト;'ソ//!         特に石舟斎と宗矩の教えの比較を主体にした上で、
   /.:./.:.:.ヽ:.   ヘ       ` ` |:.: |         それらに十兵衛が自らの注釈をつける形で、
  /.:./.:.:.:.::.ノ.:}:.    ',     __    ,:.  |         新陰流の教えを整理した伝書なのよね?
/.:./.:.:.:.:.:.:/.:.|.:.:.  l    ´ ´ /.:  |
.:.:./.:.:.:.:.:.:.:./_ィ.:.:.:.   小    イ/:.:.:.:.  l
.:.〈.:.:.:.:.:./   ./.:.    }_,工,.´ー=〈:.:.:.:..   ヽ
 :ノ.:.:/   /.:.:.:.:   /.、 ∧ ̄入ヽ:.:.:.:.   \

                              .        /                           l
                                     ./             /              l    l
                                    /          ハ /            l /
                                      i /   /     / // /      /ハ / /    |
 そう。                        .....     /   /  _/-/ト/-!-/ /   //-{-/、/_  /  l
                              .     //    !/ // /  リ///   /-´ _// /   /  l
 内容については                       /'//  /./リ_ ニニニニリ/ /   ニテ―‐ /、 /  l |
次回の外伝で説明する予定だけど、        .     //   // / ´ f::ヽ、イ //    f‐、_,イ! /   l !
兵法家としての十兵衛の業績の中で、            l/イ}  l /li  ー ‐   f―‐{  ー ‐/-イ    .//
この『月之抄』の執筆はかなり大きいものになる。     /l/l :l/、ヽ、____ - ´   , `ヽ、___/l    //
                                 /´‐-リ } リrヽ-',              _-ニ´   //
                                 {::::::::::::::::::`ヾ、  r\        -    -‐ニ´_-イ/l'
                                〈 ̄ ̄:::`ヽ、:::`ト、/:ハゝ、           /-´ ,-‐´ ̄::`ヽ
                                  ヽ::::::::::::::::::`ヽ、:::`ヾ ヽl `ー  _ - ´ ヒ´ヽ::/:::::::/::::::::::}
                                  }::::::::::::::::::::::::::::\::::::\`ヽ、_   , -´  /:::::::/::::::::::::::l

978 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:27:51 ID:7ctFEg7A0
                -‐…・・・…‐-ミ
            〃: : : : : : : : : : : : : : : : `ヽ
          . : ´: :,: : : : /: : : : /: : : ハ丶 : : \
          . : : : : ::/: : : :/: :从: :i: :〃: : } } : : :丶ヽ
        /: : : : : / : : : 斗七爪弋ト、 : : |/: ∧: :ハ: : .
         /: : : : : ,': : : : {〃´γヾミ八 l 、 : :廾ト、: :∧: :i
       {: : : : : : !: :: :: :从  圦ソ  ` )イ≠、从: : : , !
       !: : : : : : ! : : : : ト   ー‐       卜ィ リ }: }八}     ふーん。
        ,′ : : : : {: : : : : |         、こ  /: :ノ ノ'
.      / : : : : : : i!: : : : : !             ノル'        でも、前の伝書は
   , : ´: : : : : : : 人:: : : : |   n    -‐    八!        「焼き捨てよ」とか言われたじゃない。
  / : : : : : : : : 〃Vヽ: : : :', r'丿          イ: : |
/ : : : : : : : : r‐'/爪: : : : : :/ { r‐ 、__ . .イ: : ノ: :: :{         今度はどうなのかしらね。
: :/: : : : : : : ://///∧ : : : ,′´/⌒つ : : :! : : : : : :{
〃: :: : :x≦///////∧: :: :ヽ  / 二) : 八 : : : : 八
{ : : : : }/,/////////∧: : :∧  ヽメ//个、:ヽ: : : : : :.
ハ : : : く,///////////∧ : :┌―‐‐┐///∧:: : : : : : :.
: }: : : : i ////////////}: :/     .|/////ハ : : : : : : :.
丿: : : :/ ///////////: :く'     λ////ノ : : : : : : : :.
: : : : : {///////////: : : :/     `ヽ,////: : : : : : : : :ノ


             .              - ―― -  、
                        /          \
                          , '            ヽ
                      /       j __/_    ハ
                        /  、ヽ ハ   /// `//   }
 それについては ....           レ  ィくム从 /イtァテ</     !
次の展開に移れば分かる。      i ハゝ 仡i Y-{ ゞ'┘/:/   ,′
             .          l !ヘ\__,ノ' ` ー‐7 /   /
 では、話を戻す。            リl 八   .   /イ ///
                       ヽヘ > 、   ,.ィ//ル′
                         ` \N、l`71-‐〃´ ̄ヽ
                         〃 ̄ V }{ヽ/    _>
                 ___      /\_,.ィ=ヽ/_.. -‐ヘ
                 l\ミミヽ、   ,ィ≦三彡'´ ̄「ヽ     ヽ
                 |   `ヾミヽイ彡'"      |        \
                 j_    l≡l         !_         \
                 { ヽ   |  !         _ とニヽ        ヽ
                 ヾー;ヘ   l  l       ヾー- !\` 、     }

979 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:28:35 ID:7ctFEg7A0
          .____
       /    \
      /   ヽ  / \
    /    (●) (●) |     父上、
    |       (__人__) .|   これが十兵衛の『月之抄』ですお。
    \     `⌒´ /
    /  ⌒ヽ    '´(     御覧下さいお。
   / ,_ \ \/\ \
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.


               / ̄ ̄\
             / ノ  ヽ、.\
             |  (●)(●) |       ふむ、『月之抄』か…。
             / ̄ ̄ ̄ 丶人__).  |      また風雅な題じゃな…。
         /        \ ._|_____
       , --'、             /         `〉
        / ⌒ )        /         /
       ,′  ノ          /           /
       l  T´ .._     ./       r'´ ̄ヽ
      ヽ ノ   ./丶、  /       (  ̄  l
         `'ー'´   | .`'ー'――┬― --、/   _.ノ

980 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:28:55 ID:7ctFEg7A0

        / ̄ ̄\
       / ヽ、_   \
     . ( (● )    |
     . (人__)      |      じゃが、枚数にして百を越えるものを
     r-ヽ         |    読むには時間が掛かるの。
     (三) |        |
     > ノ       /       幾日か掛けて読む故に、
    /  / ヽ     /      それまでは待つが良い。
   /  / へ>    <
   |___ヽ  \/  )
       |\   /|
       |  \_/ |


          .____
       /    \
      /   ヽ  / \
    /    (-) (-) |      承知致しましたお。
    |       (__人__) .|    何卒、よろしくお願い致しますお…!
    \     `⌒´ /
    /  ⌒ヽ    '´(      では…。
   / ,_ \ \/\ \
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.

981 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:29:46 ID:7ctFEg7A0

<ガラッ…ピシャ


       / ̄ ̄\
     /   _ノ  \       さて、前からどれほどになっておるか…。
     |   ( ●)(●)
     .|    (__人__)      『寛永三年拾月日、さることありて、
      |     ` ⌒´ノ      君之御前ヲ退テ、私ならず山にわけ入ぬれば…』
     . |         }     __
      ヽ        / ̄ ̄⌒/⌒   /
    (⌒ ヽ     /     /     /
.    \  \ ,(つ     /   ⊂)
     | \   y(つ__./,__⊆)
     |  ヽ_ノ   |
     |         |_
      ヽ、___    ̄ ヽ ヽ
     と_______ノ_ノ

982 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:30:18 ID:7ctFEg7A0
                         ┌──────┐
                         │::::::::::::::::::::::::::::::::│
                         │::::::::::::::::::::::::::::::::│
                         │::::::::::::::::::::::::::::::::│
                         │::::::::::::::::::::::::::::::::│
                         └──────┘


                           ┌───┐
                           │::::::::::::::::│
                           │::::::::::::::::│
                           └───┘


                             ┌─┐
                             │ :: │
                             └─┘


                               ┌┐
                               └┘


                                   □

                               ・

983 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:31:01 ID:7ctFEg7A0
 そして…

               |il三ニ=―
         r- 、  |il| / 〉
         .`r-'l |il|//^Y
          '| `, !ll´ .i|
          |  |!|'   i|         l  。
          ,l_   |i|  _i||        ノ  ヽ
         ノ.|'`ヽ|l|/´ ノ|,
         ,l’.|  |i:ー―‐ ‐          、
         | ,ノ  |il|  l、.|          _ ノ
        ―=ニ三il|     |
           |:     |il|    |           ツ
         |    |il|     | 
        /    ノ!il|、   ‘,
       ./   /::|il| ヽ    \

984 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:31:23 ID:7ctFEg7A0
            __
          /   _ノ\
        /.     (●),
        |      (__ノ、)     ……十兵衛。
.        |          |
.        ヽ        |
         ヽ     ノ
          ヽ    (
           >    ヘ
           |     |
            |     |


          .____
       /    \
      /   ヽ  / \
    /    (●) (●) |    はっ…!
    |  u    (__人__). .|   
    \     `⌒´ /   (ど、どうなるお…。
    /  ⌒ヽ    '´(     父上の評価は…?)
   / ,_ \ \/\ \
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.

985 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:32:34 ID:7ctFEg7A0
           ′             ハ
         |                  i
          |                |
          |                     |
         |                |
         |  、.___.ノ   ヽ、____,.   |       これより先、お前が指南する分には、
            ! i ゝt:::::テ>`;  <t:::::::テナ  i     お前が思うようにせよ。
          ! ;                i 
         N        i         ′     わしが許す。
          i    (    人    )   ,゙i
          |ヽ    `ー´  `ー '  / |、____
        ,. -<| ゙>、   ´⌒`    / {    `>ー-、
      /      ゙>、       /  .{            ̄`ー、
    /         ≧zー--<   i               ヽ、


          .____
       /    \
      /   ヽ  / \
    /    (○) (○) |    ………………え?
    |       (__人__) .|   
    \     `⌒´ /
    /  ⌒ヽ    '´(    
   / ,_ \ \/\ \
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.

986 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:34:30 ID:7ctFEg7A0
          .____
       /    \
      /   ヽ  / \
    /    (○) (○) |    ち、父上。
    |   u   .(__人__) .|   それは、つまり、十兵衛が
    \     `⌒´ /   .この柳生の新陰流を…!?
    /  ⌒ヽ    '´(    
   / ,_ \ \/\ \
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.


    / ̄ ̄\
  /   _ノ  \
  |    ( 一)(●)      上様や大名衆、それに長年の直門の弟子達は別として、
  |     (__人__)      これより、我が柳生の門弟は、全てお前の弟子として、
   |     `⌒´ノ      心を配って指南せよ。
   |   ,.<))/´二⊃
   ヽ / /  '‐、ニ⊃      あと、主膳への指南もお前に任せる。
   ヽ、l    ´ヽ〉
    ,-/    __人〉
   / ./.   /    \
   | /   /     i \
   |"  /       | >  )
   ヽ/      とヽ /
    |       そ ノ

987 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:35:08 ID:7ctFEg7A0

         / ̄ ̄\
      / _ノ  .ヽ、\
      |  (●)(●) |      じゃが、独善に陥らぬよう、心掛けよ。
.      |  (__人__) .|     必要とあらば、わしや和尚に頼るがいい。
       |  . '´n`'  .ノ
       .ヽ .  | |  }       よいな?
        ヽ.. ノ .ュノ
        / { ..ニj、
        |. | "ツ \
        |. | .l  |ヽ、二⌒)

          .____
       /    \
      / u. ヽ  / \
    /    (○) (○) |     そ、それは勿論ですお…!
    |   u   .(__人__) .|    しかし、その、伝書をお見せした感想が、
    \     `⌒´ /    .何故、このようなお話に…?
    /  ⌒ヽ    '´(  
   / ,_ \ \/\ \
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.

988 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:35:50 ID:7ctFEg7A0

                    ´ ̄ ̄ ̄ ̄``丶、
               /                   ヽ、
                  /                 ヽ.
              /                       '.
                /                        ;
            /                       l
              /´_.`ー--、,,__                l
           ' ,〃- 辷ェゥ‐テゝ. ! 、_,,,___     !
              !    ` ̄` ,  /   '::メ卞テ'メゝ、   i
              !          i ,′     ` ̄"    ,        十兵衛…後を任すぞ。
            |        _              /
              i    /                /
          i    {        ;      `ヽ     /
            i    \____ ノ、     }   /
             i、  ヽ         \___ /   /
            ト、  `                  / /
            | ヽ、     ≡≡ミ、     〃 /
           ! ミ ヽ.  ´   `゙ヾ    '′,.ィ
          | ゙、 ヽ、         ,,.ィ<" i
              !  ::::::::::`ー=-;;;、_,.,ィ<:::::/  |
            /    :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/    |
         /  ...::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'.     、
.         / ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...    \
        / ..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...    ヽ


          .____
       /    \
      / u. ヽ  / \
    /    (○) (○) |     …………!
    |   u   .(__人__) .|
    \     `⌒´ / 
    /  ⌒ヽ    '´(  
   / ,_ \ \/\ \
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.

989 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:36:30 ID:7ctFEg7A0

       ,, -‐‐‐‐‐‐‐-- 、
     /          \
   /      \、   ,./ \
  /        ( ● )   (●)  ';
 /'         /    \   ';      …しょ、承知しましたお。
/      u.    (   人  )   .i     十兵衛、父上の後継ぎとして、
|             `'''''゙´  `'゙´   !     .この柳生の新陰流を守ってみせますお…!
'、                     /
 \                 <
 / ゙゙̄'''‐‐‐-----        \


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \ 
   |    (●)(●)     …それでよい。
.   |     (__人__) 
    |     `⌒´}      励むのだぞ
   .l^l^ln       }
.   ヽ   L     }  ∩ ノ)━・
    ゝ  ノ   ノ / _ノ´
   /  /    \/  |
  /  /       '  |
. /  /      |ヽ__ノ
 ヽ__ノ

990 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:37:09 ID:7ctFEg7A0

        / ⌒____
       /,, /'      \
     /,//::         \         ははっ!
     ;/⌒'":::..           |⌒ヽ 
    /  /、:::::...           /ヽ_ \      では、失礼しますお!!
  __( ⌒ー-ィ⌒ヽ、   /⌒`ー'⌒  )
━━━`ー──ゝィソノー‐ヾy_ノー─" .


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \  ( ;;;;(
   |    ( ─)(─  ) ;;;;)
   |      (__人__) /;;/     うむ…。
.   |        ノ l;;,´
    |     ∩ ノ)━・'
  /    / _ノ´
  (.  \ / ./   │
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /

991 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:37:42 ID:7ctFEg7A0

<ガラッ…ピシャ


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ー)(ー)    …………。
.   |     (__人__)
    |     ` ⌒´ノ  ,r'゛ヾ  フーッ
   .l^l^ln      } `‐=   )
.   ヽ   L     }   ゝ-´  );;;;;;)
    ゝ  ノ   ノ        .) ;;;;)
   /  /    \       ./;;/
  /  /       \     .l;;,´
. /  /      |ヽ、二⌒)━・'
 ヽ__ノ

993 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:38:06 ID:7ctFEg7A0

   / ̄ ̄\    ) ;;;;)
  /  _ノヽ_\   ) ;;;;)
 |    (─)(─)  /;;/
. |    (__人__)  l;;,´   ようやく…荷物が一つ降ろせるか?
  | u.   `∩_ノ)━・' 
.  |     |_ノ
 /ヽ    |  |_
 |  \_/ ノ ヽ
 \     /_|  |
 | \ /  _/

994 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:39:03 ID:7ctFEg7A0

                    関が原の後、わしが柳生家の家督を継いだのが
        / ̄ ̄\     父上が七十三、わしが三十一の時か。
      /       \ 
      |::::::        |    もう…四十年以上、前の事になるのじゃな…。
     . |:::::::::::     |
       |::::::::::::::    |          ....,:::´, .
     .  |::::::::::::::    }          ....:::,,  ..
     .  ヽ::::::::::::::    }         ,):::::::ノ .
        ヽ::::::::::  ノ        (:::::ソ: .
        /:::::::::::: く         ,ふ´..
-―――――|:::::::::::::::: \ -―,――ノ::ノ――
         |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━~~'´

995 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:40:12 ID:7ctFEg7A0

   / ̄ ̄\    ) ;;;;)
  /  _ノヽ_\   ) ;;;;)
 |    (─)(─)  /;;/
. |    (__人__)  l;;,´     …じゃが、わしは、この命が尽きる前に、
  | u.   `∩_ノ)━・'     父上のように、荷物を全て譲り渡せるものか…?
.  |     |_ノ
 /ヽ    |  |_
 |  \_/ ノ ヽ
 \     /_|  |
 | \ /  _/


     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ー)(ー)          今回の件は賭けじゃ…。
.   |     (__人__)         あの伝書を見る限り、単に指南をするだけであれば、
    | u.   ` ⌒´ノ  ,r'゛ヾ    あやつでも心配は要るまいが…。
   .l^l^ln      } `‐=   )
.   ヽ   L     }   ゝ-´  );;;;;;)
    ゝ  ノ   ノ        .) ;;;;)
   /  /    \       ./;;/
  /  /       \     .l;;,´
. /  /      |ヽ、二⌒)━・'
 ヽ__ノ

996 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:41:38 ID:7ctFEg7A0

           / ̄ ̄\
         /   _ノ  \
         |    ( -)(-)      しかし、わしの持つ荷物は膨れ過ぎてしもうた。
         |     (__人__)     .指南ひとつ取っても、単に目の前の者を鍛えれば済むというものではない。
         |  u.   `⌒´ノ
          |         }        ましてや、今、わしの全てを渡しては、
          ヽ        }      あやつごと柳生家が潰れかねぬ…。
           _ヽ     ノ`ヽ、_     )
.           _/|\ ` 、,__ 、小 L  ̄ ヽ (
        _, ハ  \ ` ァ、 /ヘ,レ―‐‐、__i__,)
.   , -‐ ´   ,ゝ   \/ _ 又/    ,ヽ\丁
  /   ヾ.    \    , イ{`<   _ ,ィ 〉〉〉|
. /  `゙ヾ\    ヽ/ ヽ\`く´ / `ー(/ |
. !   ´⌒` ヽ  /     `ーヲ`〈    i   !

997 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:42:04 ID:7ctFEg7A0
                        |
           \            |
            /`゙''―‐┬   |
              | 、_  l   ..|      如何に…するべきかのう。
              ヽ    丿   |
                          |
                      l\
              l      ,'  \
      人        丿      /    \

3 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:49:58 ID:7ctFEg7A0

      |┃三 ガラッ
      |┃  ____
      |┃/⌒  ⌒\
      |┃(⌒)  (⌒) \       おるい!
───|┃:⌒(__人__)⌒:::::\    今戻ったお!
      |┃  |r┬-|     |⌒)
      |┃   `ー'ォ     //
      (⌒ヽ       ̄ /
      |┃ノ       /
      |┃       <
      |┃  __   ヽ
      |┃/    >  )
      |┃     (__)


            r<: : :  ̄: `丶
         -<: : : : : : : : : : : : : : \
      r≦: : : : : : : : : : :_: : : : : : : : :\
     .′: : : : : : : : : : : ⌒)ノ: : ヽ : : : : : : ヘ
     i/: : : : : : : : : : : : /: : : : : }: : : : : : : : '.
     l〃:/ : : : : : : : : : : : : : : : / : : 、: : : : : :!
      {: :/: :/i : : : : : / : ノ: : : /lヽ : :ヽ : : : : l       あら、随分とご機嫌のご様子で…。
       Y : :{⊥ハ : : / /--ノノ 八: ヽ:__ ヽ: : j      何か良いことでも?
       ヽ从T卞、\{  笊示x  \/´l: : :Y
         ! 上シ.    上シ    j リ : /
          '.   ノ         oイ: : /
          .  ヽ         | :ノ:/
            \ ‐一'     . ′!≦ニ二三三三i
             \   ,. ィ    |:\     ̄ ¨ ヽ′
                ノ:千!       ト、:丶
              (: : :r┤  __,丿 i : : 冫
             〉:丿广 ̄ /  |.: :く

4 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:51:03 ID:7ctFEg7A0
                  _..- ―-- 、
              _..-''゙゙´       ヽ
            /             \
           /  , --、    .,.-- 、   ヽ
             /  /´ `ヽ   /´   `ヽ   ヽ       …ああ、良いことだお。
             ,′(  -―- l   l -―-   )    !
            ;   ヽ_   ノ    ヽ    _ノ    |       十兵衛が…この十兵衛が、自分の力で、
          {  ''"⌒(   i    )'⌒"'    }      父上に、ようやくお認め頂けたんだお…!!
             ',     ` ─'^ー - ´       /
           ヽ、               /
                ,> __ _ _ _ _       <


       /     //  ./        〃 ヽ 、ヽヽ
        /     l !  / l...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.'´:.:ヽ.....! ヽ、!
       i   ,   'l ..:l.:.:.:|.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:l:.:.. ',l
      ! /  , '人:.ト;.:.:l、:.:.:.:ト:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.!:.:.;':.:.: i
      ! l  .:/..:.// ヽ!ヽ ',ヽ__ lヽ:.:.:.:._;リ;/_,イ:.:.:. /
       | l /:.:.:.:/:/ ‐'"_二ヽ`ヽゝヽ:.:.〃=く l:.:. /
      !i :.!:r ‐く:.l -マ´!:;;c' ヾ     レi:;;c' ノィ ´
      '、l|:l( ヽ,`   ` ー‐'-      ー'‐  !        ………。
       ヽl:.l、、 ー,             ';    .,'
        ヽl:.ヽ''_,,         . ノ   /
         ` 、ゝ:.!\     _    _  ,.'
   _,,.. -― '' " ̄_,l  \      ̄''  ∠,
  <    ,. -‐'"´.:':.:l:. : : :`ヽ、    / /
   ヽ/,. '´ /:.:.:.:.:.l   : : : `: ーiく ̄`
   , '´ /:.:.:.:.:.:.:.:;'     : : : : :!:.:ヽ
  /   i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;'        : :.l:.: ',
  !   .:.:!;.:.:.:.:.:.:,-ノ..,, _       ヽ i
  ヽ   :.:.:.ヽ/_' /   /`'"ヽ、---- 、\
  / `)  :/   `    - 、 ,.へ、  ` ヽ

6 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:51:51 ID:7ctFEg7A0
              ________
          /             \
         /               \
       ´ ̄`    ´ ̄`              \
      /                         \       やっと…やっとなんだお…!!
     /,-‐-ヽ   /-―-、 ヽ            ヽ 
     とつ 丿   ゝ   oとう'             |      今、やっと十兵衛は父上に…!!
     | 。/  人  ヽ   .; O                |  
     |O ゝノ  ゝ _ノ    ゚。                  | 
     \  `´ ̄` ´     U            /  
      \                      / 
.         ヽ _____  イ          く
          7                 ヽ


   ノ′        /′  /          -     ヽ、   │
 /′   ′    /    {                 ヽ   ヘ、
./           ′   |               、   '、   ヘ
.l    |  .│    |.    i             ′ }   |   ヽ.|
.{    l.  │    ′   |            ..、    | ノ、   .l
│   i.       |     |         、 ノフ  、 l.丿 |    |
│    ヽ       ヘ    ヽ       ,..ィ/ン'''/ .〃 /|  .|   .|
弋     `ヽ、 ゙ゝ、 ヘ ヽ ∟ '、ヘ   ノ'ン⌒ -─ー_j/ ./ '、 丶  /.l
 ヘ、   ノヽ lゝ、>fぅr ̄ ̄''lゝヘ ゝ /   f'フ゛ ``'i{ミゝ..、 } rー / 丿
  \.. .//´ Y1-〃 l}__  │   `|/   -{_....、   .| ゙|)-ゥ / ´.|/       ……良かったですね。
    ` .{  |.l┤. 丶゙ゞ 丿 /         |二-┘ 丿 ` ,'ハ 、_フ
      ゙ 、ヽ '|'、  ''''''''''""´     .|    `゙゙'''''''''''′ ,'ゞ_ノ ノ
       \ '从  -丶丶       _'、    ‐‐ ‐  ,'ニ ン
_____,-ニ之         ... _l丿          lヒニ--一‐'''''' ̄フ
           '、                   /         ./
    __--っ‐   ゙ゝ       ー--ー      ./     '-―ー--/
`ー‐" _-‐'´      `ー、       ̄      /       `\
_..-‐"´            |ヽ、          /|         .│
′             ′ ヽ       -'´  |           |

7 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:52:42 ID:7ctFEg7A0














                      γ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
                       |                                  |
                       |    ああ…本当に、本当に、良かったお……    |
                       |                                  |
                       乂_____________________ノ













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8 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:53:55 ID:7ctFEg7A0

  \ヽ, ,、
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【やる夫で学ぶ柳生一族 その63:「十兵衛、『月之抄』を著す」】完

9 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/02(日) 23:54:13 ID:7ctFEg7A0

【その63の新規登場人物一覧】

 観世左近大夫重成     : ユーリ・キリアン(カレイドスター)
 観世左近の付き人   ......: ケン・ロビンス(カレイドスター)
 柳生道場門弟その7   ..: 虎丸龍次(魁!男塾)
 とある大名          : 城戸光政(聖闘士星矢)
 十兵衛に斬られた牢人  : 海蛇座の市(聖闘士星矢)

 その63解説役1       : ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール(ゼロの使い魔)
 その63解説役2       : タバサ(ゼロの使い魔)

14 名前:やる夫で学ぶ柳生一族(その63)[saga] 投稿日:2013/06/03(月) 00:12:37 ID:Em2ICZbA0
 てなとこで今回は終了でアリマス。
本日もお付き合いありがとうございました&お疲れ様でした>ALL

 ギリギリ収まるかと思いましたが、
ちょいと溢れたので、ラストだけ次スレという塩梅に。
まあ、ともあれようやく「その63」は終了であります。

 ここで宗矩が十兵衛に門弟への指南を譲ったかどうかについては、
裏付けとなる史料がないので、確言はできないのですが、
時期的には、おそらくこの辺りだろうというところで、ご了承頂ければ。
なんせ、宗矩も既に70越えてますし、江戸柳生流の規模を考えると、
自ら指南をするなんてのは、まず考えづらいですし。
(実際には、再出仕してすぐ後くらいの可能性もありますが)

 ともあれ、宗矩にしても、本格的に後の事を考える頃合になった訳で、
次回(その64)からはそういう流れになっていくかと。
ただ、次は『月之抄』の解説編ということで、久々の外伝にしますので、
そっちはもうちょい先ということで。
よろしゅうですー。

 あと、その64の解説役投票結果をば。

【次回解説役投票結果】
 6票 : イカ娘(侵略!イカ娘)
 5票 : オリオトライ・真喜子(境界線上のホライゾン)
 2票 : ミカサ(進撃の巨人)
 1票 : 八雲紫(東方)

 てなわけで、次はイカ娘とオリオトライ先生で砂。
おお…見える。なんか処刑されてゲソゲソ言ってるイカ娘の姿が…!

 それではではー。




19 名前:安価スレッドはEXへ!纏めて落とします[] 投稿日:2013/06/08(土) 09:50:01 ID:y/ndc6l2O
尾張柳生が新陰流正統かは怪しいって本当ですか?
ここだと兵庫が正統説になってますけど

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10107607740
尾張柳生の十一世柳生厳長氏(故人)は、『正伝新陰流』という著作において
尾張柳生の祖利厳が石舟斎から一子相伝の栄誉を受けたことを名誉として
尾張柳生こそが新陰流の正統(宗家)であると自負しています。
たしかに石舟斎は、死の一年まえに、一子相伝のための書である『没滋味(もつじみ)手段口伝書』に

生年七十七歳六月吉日、今日迄は、子供、一類に一人も
相伝これ無きなり

花押

宗厳 七十七歳

巳六月吉日

と追記している。これは事実です。
ところが石舟斎は、兵庫に与えたのと同じ『没滋味手段口伝書』をこの三年前に弟子の能役者でもある金春七郎にも送っている。
そして、これにも

未だ弟子を取り申さず候、然れども貴所へ初めて相伝せしめ候

と認められており、それどころか、これ以前に三好一族ほか何人にも印可、目録を与え、
しかのみならず、「これは自分の五人の子供にも相伝していないものだ」と書いている。
つまり石舟斎は、自分の出す印可状を権威づけるために
「あなただけに特別に与える」と勿体をつけたのだと見るのが妥当で
したがって、尾張柳生が新陰流の正統であるという話も、かなり怪しいということになるんです。

20 名前:安価スレッドはEXへ!纏めて落とします[sage] 投稿日:2013/06/08(土) 10:12:50 ID:509kAQJM0
当時の偉い人(将軍)は江戸柳生の方を指南役にしてたんだから
石州斎ごときが誰を正統と言おうが関係ない

21 名前:安価スレッドはEXへ!纏めて落とします[sage] 投稿日:2013/06/08(土) 10:21:08 ID:uFOB20ic0
柳生家の人たちにとっちゃ重要な意味を持つ肩書きだろうけど
教えをこう武士たちにとっちゃそれほど意味ないだろうしな正統だなんだとか

22 名前:安価スレッドはEXへ!纏めて落とします[sage] 投稿日:2013/06/08(土) 13:44:28 ID:CQw2nZZk0
将軍に近いところにいるというのが一番効いてると思う

23 名前:安価スレッドはEXへ!纏めて落とします[] 投稿日:2013/06/08(土) 14:09:07 ID:y/ndc6l2O
>>20
>石州斎ごときが誰を正統と言おうが関係ない
>19の説明を鵜呑みにするなら石舟斎自身も誰かを正統と指定した意識は無いみたいですけど

24 名前:安価スレッドはEXへ!纏めて落とします[sage] 投稿日:2013/06/08(土) 14:57:39 ID:2jTx8vKA0
> つまり石舟斎は、自分の出す印可状を権威づけるために
> 「あなただけに特別に与える」と勿体をつけたのだと見るのが妥当で

ここが怪しいな、金春七郎に口伝書を与えた時点では
「これは自分の五人の子供にも相伝していないものだ」は当然ではないのか、3年後なんだろう?兵庫に与えたのは

ちと論理が破綻していないか考えてみてはどうだろうか

25 名前:安価スレッドはEXへ!纏めて落とします[] 投稿日:2013/06/08(土) 15:34:04 ID:y/ndc6l2O
>>24
破錠してるしてないで言うなら
三好一族ほか何人にも「これは自分の五人の子供にも相伝していないものだ」として印可を送っていながら
その後に金春七郎に与えた印可状に「未だ弟子を取り申さず候」と記されてる事自体が破錠している気がしますし
文面をそのままの意味で取るのは難しくないですか?

それにいろんな人に送られてる「これは自分の五人の子供にも相伝していないものだ」という免状の一つを
兵庫助が与えられた事をもってして“尾張柳生が唯一の新陰流正統で他の系統は傍流”と主張するのも
中々に厳しい理屈のような気がします。

26 名前:安価スレッドはEXへ!纏めて落とします[sage] 投稿日:2013/06/08(土) 17:47:42 ID:2jTx8vKA0
>>25
何が言いたいのかよくわからないのだが

石舟斎の折り紙つきが流派の継承にどう関係するのか、あなたの意見が聞きたい


> それにいろんな人に送られてる「これは自分の五人の子供にも相伝していないものだ」という免状の一つを
> 兵庫助が与えられた事をもってして“尾張柳生が唯一の新陰流正統で他の系統は傍流”と主張する

これは誰が言ってるの?あなた?

27 名前:安価スレッドはEXへ!纏めて落とします[] 投稿日:2013/06/08(土) 18:35:08 ID:y/ndc6l2O
>>26
>これは誰が言ってるの?あなた?

石舟斎の“折り紙つき?”があるから兵庫助が宗家として流派を継承した
と言ってるのは柳生厳長氏以来の尾張柳生家で

>石舟斎の折り紙つきが流派の継承にどう関係するのか
については自分は関係ない(折り紙を兵庫が石舟斎から宗家と認められた証とするのは厳しいのでは)と思ってます。

2jTx8vKA0さんの質問の意図に上手く答えられてないかもしれません
わかりづらい点はご指摘の程お願います。

28 名前:安価スレッドはEXへ!纏めて落とします[sage] 投稿日:2013/06/08(土) 20:15:32 ID:2jTx8vKA0
>>27
折り紙は師匠が弟子のうでを認めた時に与える免状だから、そんなに特別なものじゃない
剣のうでと流派を継承して宗家を名乗るのは全然別物

だから尾張柳生も印可状や目録があるから宗家みたいな主張はしてないと思うよ

あとは>>1さんにフォローしてもらいましょう

29 名前:安価スレッドはEXへ!纏めて落とします[] 投稿日:2013/06/08(土) 21:09:10 ID:y/ndc6l2O
>>28
>折り紙は師匠が弟子のうでを認めた時に与える免状だから、そんなに特別なものじゃない
本来ならそうかもしれませんが
尾張柳生では、柳生厳長氏の『正傳新陰流』から現代の尾張柳生宗家の方の著作まで一貫して
「うちが新陰流宗家で他は分派だ。その証拠に兵庫助が一子相伝の印可状や目録を伝授されている」と主張していますよ。
ただ厳長氏以前もそう主張していたかどうかは
少なくとも文書では残っていないので不明みたいですね。

もっとも下手をすれば日本一柳生の事を研究されてる>>1さんが
敢えてこのスレで尾張柳生正統説を取られてるなら
何かちゃんとした根拠があるのかもしれませんね。

あとは>>1さんにフォローしてもらいましょう

30 名前:1[saga] 投稿日:2013/06/08(土) 23:28:20 ID:oDenYcj.0
 どもどもです。
さて、次回の投下ですが、今んとこ毎度のように日曜夜21時からにしようかと。
今度は久々の外伝であるところの「月之抄」解説編でアリマス。
あんまり長くするつもりはないですが、まあ、なったらなったというとこで。
よろしゅうですー。

柳生の正統について>
 尾張柳生家の主張する「柳生の正統」説についての回答ですが、
かなり話が長くなる上に、外伝で書こうかしらんと思ってたネタだったので、
詳細に付いては、それまでお待ち頂きたく思う所存。
(ぶっちゃけ、明治以降の柳生一族に絡む話なので)

 ただ、ざっくり言うと、
尾張柳生家が主張してるような意味での「柳生の正統」なら、
そりゃ江戸時代当時なら江戸柳生のことを指すわけですが、
ただ、当時は当時として、この平成の現代ではウチこそが柳生の正統なのだ、というのなら、
それはそれで間違ってるわけでもない、という感じでしょうか。

 要するに感覚が違うんで砂。
現代の感覚で、当時の文献やら状況やらを解釈・批評しても、
当時、それがどう受け取られたかは別物ということで。

 なお、当方がこのスレで尾張柳生家正統説を取るのは、いくつか理由があるのですが、
そのうちひとつに、「だって、そうしないと兵庫助のキャラが弱過ぎる」というものがあるのは
改めて表明しておこうかと思うところ。

 今回はひとまずこんなところで。
ではではー。

31 名前:安価スレッドはEXへ!纏めて落とします[sage] 投稿日:2013/06/09(日) 07:07:41 ID:Wn3vhVCg0
>兵庫さんのキャラが
あるあるwww
「人気のセ・実力のパ」みたいなもんで、
人気(正統のお墨付き)まで取られたら兵庫の立つ瀬がないというw

32 名前:安価スレッドはEXへ!纏めて落とします[sage] 投稿日:2013/06/09(日) 10:05:51 ID:84MOZ.IE0
だから石州斎は正統を尾張に与えたと想像も出来る
自分の家督なんて将軍家御指南役のネームバリューに及びもつかないから
そもそも五男の宗矩を腕で徳川に推挙したのは石州斎だしね……

33 名前:安価スレッドはEXへ!纏めて落とします[sage] 投稿日:2013/06/09(日) 13:54:48 ID:qULpvod.0
叔父さんに面子や家督を全部取られて(しかも剣技はともかく手腕じゃ絶対かなわない)
他の一族は不器用だけど忠勤や義理を果たしているのに当の本人は職場の先輩を斬り殺し、
退職後はぶらぶらニート生活を送って無収入のくせに逆賊の娘と強引に結婚し子供もこしらえ、
遂には就職の世話もしてもらったというプライドと剣技は百人力という…

いかん涙が出てきた。

34 名前:安価スレッドはEXへ!纏めて落とします[sage] 投稿日:2013/06/09(日) 15:07:47 ID:84MOZ.IE0
お爺さんっ子は三文安いって本当だったんだ……
いやこの場合は百文か

35 名前:安価スレッドはEXへ!纏めて落とします[] 投稿日:2013/06/09(日) 16:15:52 ID:IuVfpv42O
兵庫の事ニートって言うけど、その間も剣の修行をしてて
その剣で500石っていうかなりの高給取りで就職できたんだからニートとは言わないでしょ
(これが完全に金にならない趣味に没頭してたならニートだけど)

36 名前:安価スレッドはEXへ!纏めて落とします[sage] 投稿日:2013/06/09(日) 17:07:21 ID:.ME.ufvg0
この板でそのネタに突っ込むなw

37 名前:安価スレッドはEXへ!纏めて落とします[sage] 投稿日:2013/06/09(日) 17:49:25 ID:mxXxL3oA0
兵庫ちゃんを現代の価値観で見てやるなよ・・・救いようが無いだろ。

38 名前:安価スレッドはEXへ!纏めて落とします[] 投稿日:2013/06/09(日) 20:00:10 ID:5DSplz220
お前ら兵庫の事バカにするけどなぁ
30代ニートの身分で10代中ほどの少女と結婚した勝ち組なんだぞw

39 名前:安価スレッドはEXへ!纏めて落とします[sage] 投稿日:2013/06/09(日) 20:11:53 ID:HXJeeYg60
ちょっと新陰流学んでニートになってくる!


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  1. 2013/09/08(日) 17:30:05|
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